棋士はカワイイ!

将棋と棋士の魅力を伝えたい!そんなブログです。 なんか難しそう、古くてださそう、そんな印象を吹っ飛ばす!
指すのではなく観戦ならば簡単で面白い!

藤田綾

棋聖戦第2局は豊島七段が大激戦を制す

羽生善治棋聖に豊島将之七段が挑戦する第86期棋聖戦五番勝負第2局は、
後手番の豊島七段が勝利して1勝1敗としました。

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朝の様子。瞑想中?

ニコニコ生放送では9時から、解説に松尾歩七段、
聞き手に藤田綾女流初段で大盤解説会が始まりました。

藤田女流「注目の戦型予想はいかがでしょうか」
松尾七段「そうですねえまあうーんと、
なんとなく矢倉になるんじゃないかなと思うんですけど、どうなんですかねえ」

羽生棋聖の初手は▲7六歩でした。
松尾七段「多分△8四歩なんじゃないかと思うんですけど」
豊島七段は即座に△8四歩。
松尾七段「以前は初手を指した後に撮影用で何回か指したこともあったんですけど、
今はそういうことはないですね。朝から結構緊迫した空気ですね」
藤田女流「今回は記録がタブレットになっています」
松尾七段「最近導入されて、ネットで見るにあたって、
1手指すごとに消費時間も分かって便利ですね」

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おはようございます
藤田女流「松尾先生はニコニコ生放送は将棋界の一番長い日以来ですかね」
松尾七段「かなり久しぶりに出させていただくことになりました」
藤田女流「こちらのスタジオはどのくらいぶりですか」
松尾七段「3年くらいですかね。
生放送ってこと自体にあまり慣れてないので緊張気味です」

羽生名人は▲6八銀と矢倉を選択しました。

藤田女流「1局目はいかがでしたか」
松尾七段「結構激しい将棋になりましたよね。
序盤から豊島さんが工夫をして最近ではやや珍しい将棋になって、
そこからすぐに戦いが起こって目が離せない面白い将棋になりました。
この2人だと終盤までくっついていって、
競り合いになる面白い終盤戦になることが多い気がしますね。
最近のプロ将棋の傾向として、
序盤を早く飛ばして中終盤に時間を残すスタイルが増えてきてるかなと思います。
私が奨励会の頃、20年前ですかね、結構序盤でもかなりゆっくり、
タイトル戦の時ですと定跡型でも改めて1から考えてると言うか」
藤田女流「今回持ち時間が4時間ですが」
松尾七段「対局してる立場だとそう多い時間でもないかなと思います」
藤田女流「この両者のタイトル戦ですと前回は王座戦で持ち時間が5時間でした」
松尾七段「早指し棋戦を除くと3時間が一番短いんですけど、
それだと1時間で序盤は乗り切ってというペース配分なんです。
4時間ですと序盤で1時間半から2時間くらいで中終盤に残すんですかねえ」
藤田女流「先生はどのくらいの時間がいいですか」
松尾七段「一応どの時間でも対応できたらいいなと思っていますけど、
得意不得意作りたくないかなという意識はありますね」

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松尾七段「午前中なのに緊迫してますねえ。
僕が将棋覚えたとかそれよりさらに前のことかもしれないですけど、
午前中は雑談していて、本腰を入れて考えるのは午後に入ってからと聞きました。
今は序盤から勝負というか、これ多分矢倉になると思うんですけど、
いくつかの形をイメージして、
定跡形だったりした場合ですと先まで突き詰められている場合があるので、
午前中にも終盤の変化を思い出すというか、普段研究していることを整理している、
ということがあると思います」

プレミアム会員は感想戦も見れるという話で、
藤田女流「ちなみに私プレミアム会員なので感想戦見れるんですよ」
松尾七段「僕もそうですよ」
藤田女流「先生プレミアム会員ということは普段番組を見られるんですか」
松尾七段「一度ポーカーを見て面白いと思いました。基本将棋ばかりなんですけど。
藤田さんはどんな番組を見るんですか」
藤田女流「私はゲームのアプリにはまってて、動画とか生放送とかを見ています。
黒猫のウィズというゲームなんですけど、生放送もやってたりするんですよ。
クイズのアプリですね」

盤上の解説に戻り
松尾七段「まだ急戦矢倉の可能性もありますけど」
豊島七段「△5二金」
松尾七段「あ、なくなりました」
藤田女流「いいタイミングでしたね」

リレー質問
田村七段から松尾七段へ
新宿でいいお店を教えてください。
松尾七段「これ飲み屋ってことですよね。
田村さんの方が多分知ってるんじゃないかと思うんですけど。
まあ一時期新宿でよく飲んでるときはありましたけどねえ」
藤田女流「料理は何系ですか」
松尾七段「嫌いなもの無いんですよ」
藤田女流「オールラウンダーなんですね」
松尾七段「将棋もそうなりたいんですけどねえ。
ぱっと思い浮かんだのはワインバーでいいところがあるんですけど、
田村さんと1回行ったような記憶があります。
新宿3丁目ですね、2丁目ではないですね名前出しちゃっていいんですか?
マルゴーっていう新宿に何店舗かあるんですけど」
藤田女流「特定班急げとかコメントが」
松尾七段「あの変で飲んでる人は知ってると思うんですけどね。
日本酒はきついというか自分の体だと残っちゃうので、ワインの方が飲みますね。
田村さんと藤森君と3人で、2軒目くらいに行ったと思いますね」
藤田女流「松尾先生はお酒が強いというイメージがあります」
松尾七段「強いかどうかは分からないですけど好きではありますね。
まあ弱くは無いと思いますけど」
藤田女流「どれくらい飲んだら足に来るというか、ふらふらしますか」
松尾七段「店出る時に気づくというときはありますね」
藤田女流「飲んでるときは全然大丈夫なんですか」
松尾七段「結構大丈夫ですね。
まあ酒なんか強くならなくていいっす。将棋強くなりたいです。
えっとこれ朝からお酒の話ばかりしてて大丈夫なんですか?」

山口女流から藤田女流へ
飛車対角の将棋で必勝法を教えてください。
松尾七段「これは片方が飛車飛車で片方が角角なんですよね。必勝法があるんですか」
藤田女流「もう忘れちゃいました。
あのちょっと前に山口さんがニコ生で野月先生と出演した時に、
大盤で勝負をしてました。
元の動画はニコ生の動画再生数で1位とったらしいんですけど、
野月先生と山口さんと会った時にそんな話になって、1ヶ月前なんで忘れちゃいました。
飛車飛車で先手だったら必勝じゃないかという結論だったんですけど」
松尾七段「飛車が先手だったら後手相当辛そうだと思いますけどねえ」

ということでちょっとだけやることに

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藤田女流「あ、左右はんた…一緒だ」
天才とはどこか抜けているものか。

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藤田女流「ここまでしか覚えてないです」

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藤田女流「銀出るんだったかな、1歩取っていくんだったかな。
並べたら思い出すと思ってたんですけど。
一応私も対局したんですよ。阿久津先生に教えてもらって」
他にも中飛車から▲5六飛、▲5八飛と並べる作戦も有力とのことでした。

解説に戻って、コメントを読んで
松尾七段「矢倉って今後手有利なんでしょって質問がありますけど、
最近後手が押してるというか、
今までの矢倉の歴史の中では結構後手が頑張っているというか」

羽生名人は早々と▲3五歩。13年ぶりらしい。

松尾七段「これは最近は珍しいですね。
突かないで囲っていくのが圧倒的に多いんですけど、
欲張ったというか、少し得をして駒組みをしていこうという手なんですけど、
軽い手でもあるんですね、銀もまだ下で。
矢倉の中での予想の手としては無いですね」
藤田女流「先生は予想通りになるというのはどのくらいの割合ですか」
松尾七段「最近横歩になるかなとか大まかな戦法は、
だいたい事前に思った通りになるというか、そういうことが増えてきました。
最近は得意形を持っている人が多いので。
でもいきなり思ってもいない、
例えば最近振り飛車指してないのに指してきたなとかありますけど、
でもそれはそれで驚くとかはないですねえ。
でもこの▲3五歩は予想はしにくいですね。
ただこれは歩がぶつかりましたけど、ジャブを放ったくらいですね。
これから駒組みが続くと思います。
矢倉の中では少ない方なので、力戦とまでは言えないですけど、
そういう要素がありますね」

豊島七段は△6四角▲1八飛に△4三金右と指して席を外しました。
△4三金右は珍しい手とのことで、既に前例が無いらしい。

10時のおやつが届いて、
松尾七段「おやつはいいですね。
将棋を指しているとしんどい時があるのでいい気分転換になるというか。
豊島さんは食べるんですかね?細いからあまり食べない印象があるんですけど」
藤田女流「先生対局のときは何か食べますか」
松尾七段「食べないですねおやつの類は。あんまり必要としないというか。
一時期3時くらいになったらおやつ食べてたんですけど、
効果として実感できないので、特におなか空くわけでもないので」
藤田女流「ブドウ糖の塊みたいなの売ってますよね」
松尾七段「それを置いてる人もいますけどね。
お菓子の類は食べないんですけど、コーヒー僕ブラックで飲むのが好きなんですけど、
そこを砂糖を入れるというのはありますね。喉は渇きますね。何か飲みたくなるんです。
500ミリリットルのやつをずらっと並べてる人もいますよね。
何で1リットルのやつとかにしないんだろう?」

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松尾七段「羽生さんはゆったり構えている感じですね」

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10時のおやつはバウムクーヘン

矢倉囲いを完成させた羽生名人の手に対して、
松尾七段は3筋から軽く動いた反動に備えたいところなので、
金は5八に置いておきたいというのが第一感なので、
どういう構想なのか分からないとの解説。
豊島七段は△4五歩、△4四銀の2手で十分の体勢になるので、
その間先手がどんな2手を指すのか注目とのこと。
といったところで一旦休憩に。

休憩中に羽生名人は▲6五歩から▲6六銀と、左辺を盛り上げていきました。

アンケートどちらを持って指してみたいか。
羽生棋聖68.3%、豊島七段31.7%。
松尾七段「うーんどっちかなあ。
本当に突き詰めて考えた場合どちらかがいいかもしれないんですけど、
藤田さんどっち持ってみたいですか」
藤田女流「後手番から見たときに気がかりな事が2つあったので、
先手を持ってみたいです。先生はどちら持ちですか」
松尾七段「僕はなんとなく後手を持ってみたいんですよね。
左の銀で角を狙っていくのは僕はあまり好きじゃないんですよ。
まとめるのが難しいというか。
後手の方がわりと自然に指しているかなというか、
玉形がしっかりしているというか、
後手を持って考えてみたい局面かなと思いますね私は」

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先手は▲3七銀から後手の3五にいる歩を狙う指し方と、
▲7五歩から角頭を狙いつつ左辺を制圧しにいく指し方があり、
後手がどう対応するのかといったところ。

羽生名人との研究会の話になり、
松尾七段「あのー将棋挟んでる時は将棋の話なんですけど、
食事の時は将棋そのものの話じゃなくて将棋界についてとか、
そういう感じが多いですね。
話題が豊富というか、引き出しが多いイメージがあります」
藤田女流「タイトル戦でも関係者の方と談笑されているイメージがあります」
松尾七段「誰とでもその人に対応して話してるんですかね。
話題がどういう話題でも対応できると言うか、将棋と通じるものがあるのかな」
藤田女流「研究会は月に何回くらいですか」
松尾七段「月に1回できればいいかなというくらいですね」

珍しく前傾姿勢で考え込む豊島七段に、
松尾七段「傍から見てるとあの姿勢結構疲れそうだなあ」

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羽生名人はおなじみのポーズ。
松尾七段「あのポーズたまに見るんですけど、
ずっとメガネかけてると疲れるんですかねえ。寝てるわけじゃないと思うんですけど。
自分も変な体勢で考えている時がありますけど、
何でそうしているのかはよくわからないです。無意識なんじゃないかな。
知らない方が見てると寝てるんじゃないかなと思うかもしれないですけど、
流石に寝てるわけじゃないです」

羽生名人は構想通り▲7五歩と左辺を盛り上げていきました。

昼食アンケート
うなぎ35.0%、そば28.6%、カレー14.1%、パスタ22.3%。
藤田女流「普段の対局は外に行かれる事が多いですか?」
松尾七段「対局のときは出前ばかりで、外に行くのが面倒くさいんで」
コメントを読んで
松尾七段「フォアグラいいなあ。でもどこで食べればいいのかなあ」

昼食休憩に。

昼食休憩中の詰め将棋

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▲1四金△同金▲2三金△同玉▲3三竜までの5手詰め。

正解者の中から抽選でこの場で書く色紙をプレゼント。
藤田女流「どうですか見られながら書くのは」
松尾七段「すごいやりにくい」

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松尾七段「一歩(いっぽ)ですね。(コメントで二歩と流れて)二歩じゃないです」
藤田女流「(コメントで画伯と流れて)コメントが来てますが全部スルーして」
松尾七段「見てると動揺しますね」

昼食アンケートの答えは

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松尾七段「ここだけ見て分かったらすごいですね」
松永と流れて
松尾七段「え?何で分かるんですか?」

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藤田女流のとろろそば

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松尾七段のおろしそば

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いい笑顔
松尾七段「これ恥ずかしいなあ」

解説に戻って、羽生名人がぶつけた▲5五歩を取ってしまうと、
先手の大駒の働きがよくなる展開になるとのこと。
松尾七段「先ほどは後手持ちたいと思ってたんですけどねえ。
休憩中に△3三桂を見たときはなるほどなと思ったんですけど、
ちょっとこの▲5五歩の動きに対するいい対応が今のところ浮かばないので、
先手を持ちたくなってきたという気持ちがあるんですけど、
ここでうまく対応できるかどうかで勝敗に影響してもおかしくないです。
先のことを見てうまく後手の駒が働いてくるならいいんですけど、
私には見えないですね」

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豊島七段はこの表情。この後すぐに△4二角。

質問メール
ドワンゴ主催新棋戦の名前がユーザー投票中です。
お気に入りの棋戦名はありますか。また松尾先生はエントリーされましたか。
藤田女流「エントリーはちょっとまだということで。
いろいろな情報は18日に発表されますのでそちらで。
新棋戦の名前は先生何がいいですか」
松尾七段「ああなるほど。結構ありますね。
(メールを見ながら)覇王戦とかかっこいいかな」
藤田女流「私も実は投票したんですけど、どれもよくて迷いました。
まだ投票していない方は是非投票してみてください」

松尾先生は羽生棋聖や、木村一基八段、村山慈明七段と研究会をされていますが、
どのような雰囲気なんですか。
また面白いエピソードなどあれば教えてください。
松尾七段「頻度は月一できればいいかなというくらいです。
でもやっぱり羽生さんですとか木村さんですとか、忙しい時がありますので」
藤田女流「これはどれくらい続いているんですか」
松尾七段「最初村山さんの変わりに森下さんが入っていて、
理事になられて忙しいので村山さんに変わりました。
村山さんの前のときからあわせると、
僕が四段になってからすぐのことなので、10年以上になりますね」
藤田女流「どのような雰囲気なのでしょうか」
松尾七段「実戦形式で将棋を指して、感想戦で意見交換という形なんですけど、
羽生さんはタイトル戦だと厳しい雰囲気で感想戦されてますけど、
一瞬ちょっとやわらかい雰囲気になるというか、
冗談が飛び出たり公式戦と違ってやわらかい雰囲気です」
藤田女流「終わったあとは食事には行かれますか」
松尾七段「基本的には行かないですね。お昼だけです」

私は愛知県に住んでいるのですが、
松尾先生も豊島先生も愛知出身という事で応援しています。
松尾先生は愛知県にはいつごろまでお住まいだったのでしょうか。
松尾七段「愛知県は16歳のころまでですね。
当時奨励会1級で、
高校に行っていたんですけど中退して将棋一本でということで東京に来ました」
藤田女流「名古屋などにある将棋道場には通われていたのでしょうか」
松尾七段「通っていましたねアマチュアの時に。
名古屋で一番有名な将棋教室がありまして、
そこに日曜日2、3週間に1回くらい通っていました。
私の出身は日進市ってとこなんですけど、中心地まで1時間くらいかかるので」
藤田女流「私も道場に興味があるのですが、なかなかふみこめないので、
と書かれています。初めて行かれた時の様子なども教えてください」
松尾七段「有段者の強い方がいれば、
将棋を始められたばかりの方でも教えてもらえます。
手合いを付けてくれる方がいますから、ちょうどいい相手と対局させてもらえます。
行けば自然と将棋が指せますので」
藤田女流「一番初めに行った時というのはどういう感じでしたか」
松尾七段「もうあんまり前なんで、小学校4年生くらいのときで、
親に連れてってもらったような気がしますね。
子供だったんでおじさんがかわいがってくれたというか、
将棋教えてやるよという感じで周りの人が良くしてくれたと今となっては思います。
当時は一生懸命将棋を指していただけですけど」
藤田女流「私は小学校2、3年くらいなんですけど、
周りの人が温かく迎え入れてくれたので、
最初は勇気が要りますけど1回行けば大丈夫だと思います」

将棋では駒の動きを把握するのに空間認識能力が必要になる、
というのを聞いた事があります。
ということは棋士の方には方向音痴がいないのでしょうか。
松尾七段「すごく難しい質問が飛んでくるのかと思ったら」
藤田女流「空間認識能力というのはどのような能力なんですか」
松尾七段「分からないですけど、ひとつ言える事は私は方向音痴です」
藤田女流「私も方向音痴です。でも方向音痴が多い気がします。
女流棋士は地図が読める人いないんじゃないですか?
地図を見ていてもまず現在地が把握できなくて、どんどん迷っていきます」
松尾七段「相当たどり着けないやつですね」
藤田女流「今はグーグルマップがあるんで助かってます。現在地教えてくれるんで。
地図をくるくる回すのが悪いと聞きました。
とは言っても方向音痴治ってないんで説得力ないんですけど」

お二人は何か懸賞などで当てた事はありますか。
僕は巨人戦のチケットが当たりました。
藤田女流「先生は懸賞とか応募されたことありますか」
松尾七段「1回も無いくらいのレベルなんですけど」
藤田女流「懸賞だと何だろう、クロスワードとか?
くじとかも懸賞ですね。先生はありますか」
松尾七段「宝くじを子供の頃に親が1回買った事があって、
印象に残っているくらい無いですね」
藤田女流「私は花火大会でゴルフバッグが当たったことがあります。
何で花火大会でなんだろう。ゴルフやらないので物置に入ってます」

私は将棋ウォーズで毎日対局していますが、
先手の時に矢倉を避けて角換わりか横歩に誘導したいのですが、
△4四歩と角道を止めて無理やり矢倉にされてしまいます。
どのように咎めればいいのでしょうか。
何かいきなり難しい質問になりましたね。さっきは懸賞の話だったんですけど。
全然プロ間でも時々出てくるんで、咎めるにはと言われると難しいですね。
でもいろいろ自由にお指しになる方がいいと思います。
仮に僕がこう指した方がいいですよと言っても、出だしも出だしじゃないですか。
咎めようとかっていう感じよりは、自分が好きな形に持って行こうとか、
そういう感じにするといいと思います

松尾先生が師匠と出会ったきっかけを教えてください。
また、松尾一門は今後何人になる予定ですか。
松尾七段「松尾一門は今のところ0ですね。
師匠とは小6か中1くらいに研修会に通っていたんですけど、
奨励会を受験するという話になったときに、
研修会の幹事の方に師匠を紹介してもらえるということがありまして、
先に所司門下に入っていた先輩にどうかと言われて入りました」
藤田女流「所司門下多いですよね」
松尾七段「もう多すぎて何人いるのか。
師匠には奨励会に入る前から教えてもらっていました。
駒落ちではなくて平手で教わってたんですけど
どういう考えがあったのか分からないんですけど、
たくさん指すのではなくて行った時には1局教わるという感じでした」
藤田女流「お弟子さんは取られる予定はありますか」
松尾七段「今のところ考えてないですね。
ゆくゆくは考えなきゃなとは思うんですけど、人の人生を預かるという面もあるので。
自分としてはトーナメントプロとしてやっていきたいと思っているので、
そこまでは考えられないという段階ですね」

将棋の解説を見ると、時々この形は水面下で研究されていますという解説を聞きます。
水面下の研究手を指すのは発見した人が最初に指すのでしょうか。
何か暗黙のルールがあるのでしょうか。それとも誰でもいいのでしょうか。
一言で言ってしまうと無いですね。
研究会で指された新しい手というのが公式戦でどう現れるか、
ということだと思うんですけど、それを見ていいなあと思った人が、
言ってしまえば早い者勝ちで公式戦で指されます。
どういった形で現れるのかは運とかもあるので、
誰が最初にやるのかはわからないですね。
僕も横歩取りで5五飛車とか指す松尾流というのがあったんですけど、
練習将棋で橋本さんに指されて面白い手だなと思って指しました。
先に僕が指したんで松尾流になったということなんですけど、
橋本さんも当時三段だったのかな、東京に移籍してきたばかりで、
関西の浦野西川戦の感想戦で出た手らしいんですけど、
それを練習将棋で僕相手に指して、それを僕が公式戦で指したという、
関西からやってきたみたいな手なんです。
元をたどると全然違う人の名前が出てくると言うのは時々あるんじゃないですかねえ。

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羽生棋聖は天もりそばとリンゴジュース

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豊島七段はうなぎ丼ぶりとフルーツ
松尾七段「豊島さんこれ食べきれるんですかねえ。
私こういうので出てくると困るんですよ残したくないので」

昼食は豊島七段が優勢か。

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羽生名人は▲7四銀。
松尾七段「予想が当たらなくて申し訳ないんですが…」
銀が単騎で突っ込んでいく手は流石に当たらない。
その後解説を進めて
松尾七段「羽生棋聖も自信を持って銀を出たわけでもないのかなあ」

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羽生棋聖はおやつタイム
藤田女流「対局室に大内先生も来られましたね」
松尾七段「おやつ?」
藤田女流「おやつじゃないです」

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羽生棋聖は左のおやつ。
中にチーズムースとブルーベリーのゼリーが入っているらしい。
石川県が和菓子で有名なので和菓子風になっているとのこと。

豊島七段は右の蜂蜜ババロアとシャルロット。
シャルロットが女性の帽子をイメージ。
山形県産のさくらんぼ使用。
蜂蜜は通常のものより20%ほどカロリー控えめらしい。

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もちもちした表面に苦戦する松尾七段。
松尾七段「いやおいしいっす」

豊島七段のおやつの方はやわらかいらしい。

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松尾七段「お菓子自体食べなれてないのにすごい撮られてて、
今まで生きてきて多分一番緊張してる」
藤田女流「そんなに甘すぎなくてしっとりしていておいしいです」
松尾七段「いやほんとおいしいです。
誰も居ないところで一人でじっくり味わいたい」

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棋聖戦限定パッケージのお菓子。ガトー・ボワイヤージュ
銀座本店とネットのみの販売らしい。
パッケージの詰め将棋は正解者の中から抽選で新棋聖の色紙プレゼント。
その他3000円分のお菓子も当たるよとのこと。

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ブールミッシュ ガトー・スフレに目を輝かせる藤田女流。

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おやつを食べてる間に急に戦いが激しくなり、おやつキープで解説に。
▲6四角からの角交換は後手玉がしっかりしていて、
先手は玉飛接近している形なので先手は選びにくく、
▲2八角は普通だが△4六歩で角道が止まってしまう、
▲7七角も玉と接近していて攻められやすく、
先手はどの手も怖いので、どの怖いを選択するか、
なんだかどの手もありそうな気がしてきましたとのこと。

次の一手アンケート
▲2八角23.9%、▲6四角40.5%、▲7七角18.9%、その他16.6%。
松尾七段「強気な方が多い」
羽生棋聖は▲2八角。豊島七段は即座に△4六歩。
そして解説通りに羽生棋聖が銀損ながらと金を作る展開になり一旦休憩に。

休憩明け、松尾七段は先手としてはあんまり自信がなく、
後手は角が使いにくいので、
変な手だが△2五桂と桂馬をどかす手はあるかなとのこと。
また、△4五銀左から▲同銀△同桂とどかす順もあり、
豊島七段もここは良くできる手があるはずと思って長考しているのではないか、
先手としては不安で後手は角を使う事を含みに指したいらしい。

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松尾七段「羽生棋聖すごい体勢で考えてますね」

アンケートどちらを持って指してみたいですか
松尾七段「僕は2番ですけどね豊島さんが、ええ」
先手:羽生棋聖43.2%、後手:豊島七段22.9%、ニャンとも言えない33.9%。
松尾七段「私が2番と何回も言ってるのにあまり聞いてくれない(笑。
なんかちょっと羽生さんの人気というか信用というか。銀得ですけどねえ」
藤田女流「2、30%のブランド力があるらしいです」
残り32分まで考えて豊島七段は△4五銀左。
やっぱり後手がいいと思うんだけどなあと松尾七段。

豊島七段の△4五桂に、
松尾七段「ずいぶん強気な手できましたね。
いろいろ選択肢がありそうな局面の中では一番玉が薄い形なので」
羽生棋聖はううーんと唸ってました。

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豊島七段は△6六歩の垂れ歩。松尾七段は盤上この一手と太鼓判。
羽生棋聖は持ち駒の銀を使って▲6八銀と受けました。
受けているようじゃ辛い気がしますが、と言って受けない順も検討しましたが、
やっぱり受けた方がいいんですねとの結論になりました。
そして羽生棋聖は残り1時間に。
羽生棋聖は直線的な斬り合いの展開になる、
と解説していた▲5三とを選択したところで一旦休憩になりました。

休憩を明けると一手を争う叩きあい。
豊島七段が飛車金両取りをかけましたが、羽生棋聖はかまわず▲3三歩と放り込みます。
詰むや詰まざるやまで変化手順を進めて
松尾七段「うーん…微妙ですね」
その後様々な変化を並べて
松尾七段「羽生棋聖が苦し目な感じですけど、どの変化もはっきりしないですね」

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ここから羽生棋聖は▲9八玉。どちらが勝っているか。
△7六桂に▲2六桂の攻め合いは先手玉に必死がかかって後手の勝ち、
▲7七銀とかわしても後手の勝ち、
という解説で、羽生棋聖は▲4四歩と角道を止めました。
豊島七段は残り12分に。

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松尾七段「大内先生結構いますね。
きわどい終盤戦であそこで見てると面白いんだなと思いますね」
羽生棋聖は残り30分。手番の豊島七段は残り3分に。
松尾七段「自分が勝つんじゃないかってところで、
よさそうな手が3通りあったら時間使いますよね」
豊島七段は残り3分まで考えて、解説の3通りの手ではなく△6六歩。
松尾七段「これは羽生棋聖も状況を把握するのに時間を必要とするかなと思います」
▲7七金△7九成銀としたところで羽生棋聖は席を外しました。

羽生棋聖は後手の攻撃の根元の角取りに▲2五桂。
角取りを放置して迫る手になるんですが、一番厳しい手は△8九成銀かなあ、
と言っている間に豊島七段は△8九成銀。
松尾七段「相当きわどいですねえ。きわどすぎて見入っちゃいますねえ」

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残り時間がなくなるまで考える羽生棋聖。そして解説になかった▲5一角。
松尾七段「見えにくい手が来ましたね。多分詰めろなんでしょうね。
受けるか一旦王手をして、でも▲7八歩でいいのかな…うーん…。
現状だと詰みなんですけど、1枚使った状態で詰むかどうか」
豊島七段は一旦王手。羽生棋聖は急に前後に揺れ始めました。
持ち駒を使わない▲7八歩に豊島七段は△4四銀と受けました。
松尾七段「今の手つきは読みきっている雰囲気ではないですね」
しかし豊島七段が羽生棋聖の追撃を振り切り、大激戦を勝利で飾りました。

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投了直後の様子。
最後に豊島七段が羽生棋聖の王様を詰ましに行く時には、
立会人の大内九段の体まで左右に揺れていました。興奮しすぎである。

松尾七段「羽生棋聖がずっと苦し目の流れできてたと思うんですけど、
△4四銀と受けたところはもしかしたら先手にいい手があるのかなと思いましたが、
▲4二とに△同飛ととったところで見切っていたのかなと。
捻り合いで珍しい形から、銀得対と金の戦いで、
判断のつきにくい将棋だったと思いますけど、
豊島さんの方が強気に戦って、難しいところを一歩出たのかなと。
終盤羽生棋聖の追い上げがすごくて、元々どの程度離れていたのか。
ぎりぎりの展開でずっと着いていったのが流石羽生棋聖で、
最後ぎりぎりの終盤戦になりました。
多分▲4二とに△同飛で大丈夫と豊島さんが見切っていたと思います」
藤田女流「次の対局はどんなところが見所でしょうか」
松尾七段「これを見ているとどんな将棋になっても面白い展開になるのかなと思います。
豊島さんが先手番で、なんとなくですけど第1局2局と矢倉でしたので、
そろそろ角換わりが出るのかなと思います」

ということで、棋聖戦第2局は豊島七段が大激戦を制しました。
松尾七段というと升田幸三賞を受賞した横歩取り△5二玉型や、
松尾流穴熊、横歩から▲5五飛と活用する松尾流など、
序盤の研究が深い理論派のイメージでしたが、
解説では案外感覚重視だったのが印象的でした。
とはいえ感触が悪いと言いつつ先の変化を並べてくれるので楽しく見れました。
また、得意不得意作りたくないという考え方や、
自身の事をトーナメントプロと表現するところは同じ所司門下の渡辺棋王みたいで、
渡辺棋王の合理的な考え方は案外所司門下の周辺の価値観なのかなーとか思いました。
対局は終盤まで白熱していて、豊島七段は102手目の△6六歩を、
分からなくて相手に下駄を預けるような指し方、もっといい寄せがあれば、
と語っていましたので、プロレベルでも最後まで難解な大熱戦だった事が伺えます。

これで棋聖戦は1勝1敗の五分、五番勝負ですのであと2勝した方が棋聖となります。
第3局は7月4日、ニコニコ生放送では解説に飯島栄治七段、
聞き手に竹部さゆり女流三段で大盤解説会が放送されます。
どちらがタイトルにリーチをかけるのか、
竹部女流の暴走を飯島七段がどういなすのか、注目です。

名人戦第2局は挑戦者の行方八段が圧勝!

羽生善治名人に行方尚史八段が挑む第73期名人戦七番勝負第2局は、
行方八段が羽生名人を破り1勝1敗としました。

ニコニコ生放送では解説に先崎学九段、
聞き手に藤田綾女流初段で大盤解説会が始まりました。

藤田女流「昨日は進まなかったですね」
先崎九段「昨日は無かったも同然ですね。今日1日の対局。
昨日私も携帯で見てて不思議でした。何考えてるのかねえ。歴史的に遅い進行ですね」

羽生名人の封じ手は▲3六飛でした。

meijin2-1
おはようございます。

藤田女流「ここまでの消費時間が羽生名人4時間20分、
行方八段3時間52分となっております」
先崎九段「お互いに使う分にはね、自分だけ使うのはあれだけど。
マラソンで言うと最後のラストスパート勝負を、
お互いが目指してやってるんでしょうね」

角交換後に△2八角と指すと激しい変化になるとのこと。
△2八角って最近話題になりましたな。
行方八段は羽生名人の封じ手を見て席を立ちました。

リレー質問
中村九段から先崎九段へ
参考にしたいので夫婦円満の秘訣を教えてください。
先崎九段「はい?どちらが円満なんでしょうか。
あんま喧嘩しないことでしょうか。それができたら苦労しないねははは。
僕は気が短いんですけど熱しやすく冷めやすいので直ぐ反省するんです」
藤田女流「奥様と囲碁はされるんですか?」
先崎九段「私囲碁はちょこちょこ打つんですけど教えてくれないんです」
藤田女流「コメントで喧嘩をしない方法を教えてくださいと流れました」
先崎九段「それが分かれば苦労しないハハハ。
あまり真面目に考えないことですよね」
藤田女流「どっちから謝りますかとコメントきました」
先崎九段「それはうちの夫婦の場合は僕が謝る。
僕は早いんですよ、すぐに怒って、向こうが怒った時には謝ってる。
だいたいね、喧嘩はつまんないことでしますから、早めに」
終盤にいかないうちに謝るのが秘訣とコメントが流れて、
先崎九段「そうそう寄せ合いにいかないようにね。うまいこというね」

鈴木女流から藤田女流へ
藤田さんは小さい頃から行方八段にあこがれていたと聞いています。
行方八段にあこがれたきっかけや、聞き手の秘訣を教えてください。
藤田女流「子供の頃に指導対局をお願いしたことがありまして、
それであこがれるようになりました。
小さい頃に師匠を頼んだことがありまして、
行方先生20代前半でまだ若いということで、
今の師匠の西村九段を紹介していただいたという経緯があります。
名人挑戦でメールをさせていただいたら、
中継で担当することがあると思うから洗いざらい言っていいよと言われまして、
何を言えばいいのか」
先崎九段「そういうこと言うってことは何か言いたいことがあるんだよね?
藤田さんがそういう振りをするというんだから。どんなねたがあるの?」
藤田女流「言って大丈夫かな。
以前名人戦で弘前対局があって、お仕事ご一緒させて頂いた時に、
部屋が隣だったんです」
先崎九段「隣で(ニコッ」
藤田女流「そんな変な話じゃないですよ。
多分行方先生酔っ払っていらっしゃって、
夜中にドアからかちゃかちゃカード差してる音が聞こえたんです。
酔っ払っていらっしゃらないときから部屋の番号間違えていたので、
怖い出来事がありました。
翌日行方先生お部屋を間違えてましたねって言ったら、覚えてなかったです」
先崎九段「まあそういうことにしておきましょうか」
藤田女流「言って大丈夫でしたかね?」
先崎九段「僕は大丈夫ですよハハハ。
だいたいがちゃがちゃされたら怖いじゃん男でも怖いもん」
藤田女流「戸締りはしっかりしてたので大丈夫です。
あと聞き手のコツは教えて欲しいですということですけど、
先生どういう聞き手がいいですか参考までに」
先崎九段「藤田さんが一番いいです」
コメントで元気さが一番と流れて
先崎九段「とりあえず明るくしておけばね。
これ番組終わった時にやるでしょ?リレー質問って。疲れてる時にやるんだよね。
疲れてる感がありありと感じる時あるよね。
夫婦円満の秘訣とかいかにも疲れてる(笑」

行方八段は△3三金と角交換を避けました。

先崎九段「指したよ指した、穏やかな手なんだ。前に▲5八玉って上がったでしょ?
これが▲6八玉だと△3三金は指しにくいんです。
ここは先手がいろいろ指し方があって困っちゃうなという。
ひねり飛車にすると一度▲5八玉と指してるのに▲4八玉にするので一手損なんだけど、
▲7五歩で銀を追えるのがセールスポイントです。
銀を▲2七銀と上がるのもあります。どうするんでしょうね。
角から歩は気持ちいいじゃないですか、銀を追うことができるから。
とりあえず保留するって考え方もありますよね▲9五歩で。
でも角か銀をどっちか指したいですね、わかんないけど。
大まかに言うと左側でひねり飛車にするか右側で居飛車にするか」

アンケート次の一手
▲9七角36.1%、▲2七銀20.8%、その他43.1%。
先崎九段「みなさんさすが次の一手慣れしてらっしゃる」
藤田女流「解説会だと結構その他が当たるんですよね」
先崎九段「いかに解説者が真面目に考えて無いかがばれるという」

行方八段は別行動で新宿からバスで5時間かけて対局場に行ったらしい。
相手と一緒は嫌ってことなのかな?

初手から解説の最中に羽生名人は▲9七角。

先崎九段「ひねり飛車というのは私や羽生さんが修行時代、
奨励会時代にすごく多くて、
その後何故か指されなくなったんですけどなかなかいい戦法なんですよね。
羽生さんも経験値が高いと思います。
まあ行方さんももちろん指したことがあるんでしょうけどね。
昔は多かったですねひねり飛車という戦法が。
数ある戦法の中でも多い部類だったんですけど」

質問メール
先日村山聖九段がテレビで特集されていました。
亡くなる直前に先崎先生に実戦集の執筆を依頼したことや、
亡くなられたときに寄せた先崎先生の文章も放送されました。
まだ発表されてないものがあれば教えてください。
先崎九段「村山さんねえ。面白い人で。
体が弱くて、でも体力がないかというと不思議で朝まで麻雀ができる、
でも階段が登れないんです。
階段登るって体がしんどい人にはものすごいきついことなんだって思いました。
びっくりするんですよ、すごい元気でいる人が階段登れない。
対局してる時は、体がつらいときとかはよく休んでましたよね。控え室で寝転がって。
3段くらいの簡単な階段が登れないんです。
手すりがあってもしんどいらしいんですけど。
麻雀はすごい元気、当時はバリアフリーなんて言葉なかったんですけど、
その後言われるようになるじゃないですか。
一見元気そうに見える人でも日常のことで辛いことがあるんだと、
自分の中で見えなかったものが一つ見えました」
藤田女流「将棋会館の隣の鳩の森神社で会って、握手してもらったことがあります」
郷田九段が故村山聖九段について語る

先崎先生は電王戦の観戦記で、来年もこの形式でやろうじゃないかといってましたが
谷川会長から出場依頼がきたらでますか。
やれって言われたらやりますよ。
こないだ電王戦見ててさ、
僕は阿久津さんがよくやったと思うけどいろんな意見があるよね。
確かにつまんないんだあれ。勝負だからしょうがないんですけどね。
自分みたいな研究する能力がない人間がやった方が面白いかもしれないね。
私もやっぱプロですから、勝たないと負けちゃいますからね勝負って。
阿久津さんも絶対勝ちたいというより、
勝たなきゃ負けるという論理で子供の頃から生きてるからしょうがないんですけど、
主催者の方とか視聴者とか面白い方がいいじゃない。
自分みたいな研究する能力のない、
気概の無いやつがやった方がいいんじゃないかと思いました。
かなり中盤のところまで予習してたんだね斉藤君もね。
プロが予習しないでやるとぼこぼこになるのは間違いないんですよ。
だから私みたいな予習しそうもない、実際しない棋士に頼んで、
ぼこぼこになるのを皆さんに楽しんでもらうというね。
私コンピュータとか分からないんですよ。
すごく頭いいと思ったら成らずで王手されたら分からないとか。
何百手詰めとか一瞬で読めるのに。
そらコンピュータの方が強いですよ、すごい読むじゃないですか。
魔法ですよ昔からしたら。スマホだって。
コンピュータと戦えるくらい将棋の棋士は強いんだって思ってもらわないと。

ここで行方八段は△4二銀。
先崎九段「これひねり飛車になるとまたしばらく駒組みになります」

先崎先生は王将戦第7局の立会人として郷田王将の誕生に立ち会われました。
同世代の棋士がタイトルを取るところを間近で見るのはどんな気持ちですか。
また、郷田王将の物まねタイムについてちょっぴり教えてください。
物まね?あった?それ。まあ機嫌が良かったんでしょうね。
打ち上げはやったんですけど、僕はその後は用事でいなかったんで。
誕生の瞬間は当たり前だけど嬉しそうでした。
まあでも同じ盟友って言葉あったけど、
我々の世代が頑張ってると嬉しいもんって感じになって。
若い頃は同じ世代が勝つとだいたい不愉快になって、今はそういう年齢になってきて。
すごいですよねタイトル取るなんて。

先崎先生はマンガ3月のライオンの監修、作品のコラムを担当されています。
私はそこで将棋に関心を持ち、どっぷりつかるようになりました。
監修をする上で考えていることや、気をつけてることを教えてください。
行方さんと登場人物の滑川さんのエピソードもあれば是非。
嬉しいねいやいやありがとうございます。
コラムあれね文字が小さいですよね。行方さんと滑川さんか。
実際の棋士をモデルにすることはないと先生は言ってましたけど、
そうは言ってもはっきりとは無いかな。
気をつけてること?何もありません。ヒットしてすごいってそんな感じです。
棋譜は編集者の方を通してこんな将棋が欲しいとかを言われて、
私がアドバイスしています。
すごく大変なこともあるし、ほとんど何もしないこともあるし。
私も本当にすごいって思います。
私マンガあんまり読まないんですけど、すごいなって。

名人戦第1局を見ていたら私も将棋が指したくなり、
近くの店で店員の方にのせられて、高級な将棋盤を買ってきてしまいました。
盤に駒を並べてはにやにやしてる毎日ですが、
格好つけて指そうとすると、盤を傷つけたり隣の駒をはじきとばしたりしてしまいます。
上手に指すコツはありますか。
先崎九段「いい駒と盤なんですよね。まあでもどんどん。
コツって何でしょうね。考えたことはないんだけど」
藤田女流「始めた時は練習されましたか」
先崎九段「ああ子供の頃は授業中にも練習しましたね。
今はパソコンとかゲームとかで将棋指す方が多いから、
実際に手つきが綺麗っていうのは大変なんですね。
昔はリアルな分しかなかったから、手つきと実力って比例したんです。
麻雀なんかもそうだよね、手つきが綺麗だと強い。
今麻雀もネットでできるから、手つきはぎこちないのに強い人っているよね。
本当ネット時代の面白いところだなと思います。
イベントでも指導対局を受ける方で、
実際に人と指すのは初めてという方もいます。
コツねえ。3本の指?」

解説に戻って
先崎九段「序盤でも考える内容があるときと無いときがあって、
この局面はないんです。形が決まってるんです。
これは1日制の対局で、
朝から対局していていいペースで進んでますねっていうくらいで、
でもそれにしてもこの将棋はスローペースですね。早く桂跳ねなさいっていう。
角と角がぶつかってる形っていうのは考えることがいっぱいあるんですよ。
今は向かい合ってなくてひねり飛車で形も決まってるから考えることないんです。
何考えてるんでしょうねえ」

棋力アンケート
入門者16.1%、初心者27.8%、級位者30.4%、有段者14.2%、高段者2.2%、
アマ強豪1.2%、奨励会員・棋士8.0%。
藤田女流「7番が8%は多すぎませんか」

羽生名人は▲7七銀。
先崎九段「これは考えるわけだ、なるほどすぐに桂跳ねないわけだ。
後から銀が出て行くんじゃなくて先に銀を出そうという欲張った珍しい手ですね。
後手の8三にいる銀に対して飛車ではなく銀で圧力をかけようという。
これはまた考えるんですねえ」

質問メール
将棋とは関係のないラジオ番組で、
評論家の宮崎さんが行方さんについて話してました。
大山名人の弟子とか、奥様のこととか、ロックが好きとか絶賛してました。
それを聞いて意外な人脈に驚きましたが、
行方さんについてここで話せることがあったらお願いします。
先崎九段「そんな話せないことはないです。
彼はお酒そんなに強くないんですけど好きなんです。
あまりたいした話はしないですねえ、したことがないです。
将棋の話はあんまりしないですね、全くしないわけじゃないですけど。
棋士は将棋の話まったくしない人もいるし、好きな人もいます。
お酒は全般弱いけど好き。なかなか酔っ払いの典型、模範的な酔っ払いです。
絵に描いたような」
藤田女流「1局目の前夜祭には弘前市長が来られてました。
地元では盛り上がっているそうですね」
先崎九段「僕こないだの王将戦で弘前に行ったんですけど、
市役所に垂れ幕が、けっぱれ行方八段って。王将戦の垂れ幕より大きいハハハ」

先生は将棋マンガの監修、奥様も囲碁マンガの監修をされています。
お互いその事について話されたりしますか。
監修のさいに楽しいこと困ることがあれば教えてください。
まあそんなに仕事の内容について話すわけじゃないけど、
一般的に面白いねとか新しい本でたねとか話します。
少女漫画のカテゴリに入るんでしょうね、単行本もでてて。
なかなか囲碁マンガって感じです。
囲碁はひかるの碁以外がなかなかなかったんですけど。
※先崎九段の奥様は囲碁の棋士で、マンガ星空のカラスの監修をされています。

人間将棋の様子を見て、一度行ってみたいと思っています。
先崎先生も出演されたことがあると伺っていますが、どんな感じだったのでしょうか。
あと、今年人間将棋にいかれる藤田先生は、
部屋の鍵をかけ忘れないようにお願いします。
先崎九段「地方から来る方は希望の駒ができるって噂を聞きました。
やる方はできるだけ全部の駒を動かそうとするのが普通の人間なんだけど、
将棋指しってそういうやつに気を使わない奴もいるから、
駒を動かしてあげようって考えない奴がいるんだね。蹴飛ばしてやりたい。
全部の駒を動かすように2人力をあわせて努力するんですよ。
僕の相手は心得た奴だったんだけど、話しを聞くと全く気を使わない奴もいるみたい。
人間将棋はすごくのんびりとした空気なんですよね。
いろいろちゃちゃ入れたりとか、土手みたいな感じのところで、
お花見しながらお弁当食べたりのんびりしながら、なかなかいいイベントです。
全部動かすって大変なんです。香とか。
でもそれは棋士2人がちゃんとやれば出来るんです。
今週?すぐじゃん。行くんでしょ?とにかく天気だよね。
お花見だけは雨降ったらできないですからね」
藤田女流「今年はタレントのつるのさんも来るということで、
是非ご都合が合う方はお越しください」

将棋のニコ生中継が始まってから、将棋の番組をよく見るようになりました。
序盤の一手から妥協せず最善を追及するプロ棋士にあこがれています。
そこで質問ですが、アマチュアにとっては序盤の乱戦についていけなかったり、
プロの勝ちやすいがアマではできないこともあると思います。
アマで勝ちやすいとか、プロの棋譜で真似しちゃいけないとかあれば教えてください。
確かにあるんです。
将棋って相手に技をかけようとすると、
相手もかけようとしてるから、かけられやすいんです。
長期戦にしたい方は、序盤は相手に技をかけることを考えないようにするといいんです。
騙そうとすると騙されやすいんです。
あと玉を固めて細い攻めを繋ぐってすごい難しいことなんですね。
穴熊はね、細い攻めを繋ぐ技術がないと穴熊に囲っても大変なんですよ。
穴熊って使いこなすのが大変なんですよね。
細い攻めを繋ぐっていうのは将棋のテクニックの中でも難しいことなんで。
お勧めの指し方?
それはでも自分の好きな形をある程度指してみるのがいいと思いますけどね。
とりあえず自分の好きなのを1個何か。
振り飛車の方が入りは楽なんですよね。必ずできるので。
矢倉はやると他の戦型も自動的に出来るようになるんです。
棒銀もいいですよ、破壊力があるから。
でもきちんと受けれるレベルの相手とぶつかったときに壁にぶつかります。
角換わりとか横歩取りはプロの戦法ですよね、難しいんですあれは。

アンケートみなさんは?
居飛車党49.8%、振り飛車党28.6%、オールラウンダー21.5%。

藤田女流「先生は一番最初は?」
先崎九段「最初?覚えてないなあ。藤田さんは?」
藤田女流「私は棒銀でした」
先崎九段「居飛車振り飛車どっちも指せるとねえ楽しみが多いからいいですよね。
本当に棒銀っていうのはねえ、
相手が対策を知らないと簡単に勝てるから偉大な戦法です」

最近将棋を指し始めて、先崎先生のホントに勝てるシリーズの本で勉強しています。
定跡を覚えることは出来たのですが、組んでから中終盤でで負けてしまいます。
中終盤を勉強するにはどうすればいいでしょうか。
将棋は確かにね、序盤より中盤が大事で中盤より終盤が大事です。
将棋で一番大切なことって何だと思います?
相手の玉に詰みがあるときに詰ますことなんです。
確実に詰ませれば終わりなんですけど、それがなかなかできないんです。
一手詰めを詰ます。詰め将棋って難しく考えなくていいんです。
詰みがある局面を詰ます、一手詰めの形をいっぱい覚える。
中盤は玉の周りにいる駒を攻める、だいたい金を攻める、取ると勝てるんです。
銀を取ってもなかなか将棋は勝てないけど金は結構勝てる。
一手詰めを確実に詰ますことができれば、
入門から初心者へものすごいステップアップなんです。
将棋の終わり方が確実に分かるということなんで。
将棋は重要な手と重要でない手があるんですけど、詰ませるのは重要な手なんです。
中盤は難しいですねえ簡単だったら我々プロは食いっぱぐれですか?
難しく考えなくて、相手の陣形を崩して、後は手筋をいっぱい覚えるといいです。
いろんなことを覚えるとすぐには役に立たないけど気がつくと強くなってる、
ということが多いです。

振り駒は白い布を敷いてやります。
駒が布を飛び越えても有効ですが、何で布があるんですか。
ハハハ。あれはテレビ用で、日頃は敷きません。
あれ確かに布敷くのは何でかな?テレビ栄えするからだと思います。
5枚じゃなくて3枚で振ったりもします。でも盤の上が多いですかねえ。
あれ振り駒もややこしいルールがあるんだよね重なった場合とか。
縦に立ったりとか横に立ったりとか。
あれいい駒のが立ちやすいんですよ。
角のところが大きいんですよ。そうすると立ちやすい駒があるんです。
僕の知り合いに回り将棋愛好家ってのがいてさ、連盟に買いに来たんだよ。
どれが立ちやすいかって見て買っていった。
振り方も大事らしい。ちゃんと出すのがプロ。
回り将棋強い奴は本当に強いですよ。
僕は見てたことはあるんだけど、ものすごい勢いで回るんです。
だから回り将棋っていうんだってびっくりした。
あれは売り物になるね。

先ほど棋力のアンケートがありましたが、
自分がどのくらいの棋力があるのか分かりません。
初段を目指してみたいのですが、詰め将棋なら何手詰め、
この定跡、手筋を覚えてる、といった基準があれば教えてください。
初段って昔で言えば免許皆伝なんですよ。
5手から7手詰めを解けて、プロ2枚落ちっていうのが一つの目安です。
昔で言えば町内チャンピオン、狭いエリアで強いっていうのが初段です。
ちょっと将棋指す人がでてきたらちょっと撃退できるのが初段。
でもネットの段級は通常より辛いけど、
ネットの世界は公平ですからしっかりしてますね。

行方八段は40分ほど長考中。
先崎九段「▲7七銀はやっぱり意表を突かれたんだ」

名人戦はタイトル戦の中でも一番持ち時間が長く9時間もあります。
持ち時間の差は将棋の内容にどのくらい影響するのでしょうか。
9時間の自分と4時間の自分で100戦したらレーティングはどのくらいでしょうか。
4時間も9時間も同じじゃないかなあ。
でもそれだとあれだから9時間肯定しないといけないかな。
9時間の方が勝率はいいと思うけど、やってみないと分からないね。
片方が9時間で片方が30分くらいで試すとか。
棋士はいっぱいいるじゃん試せばいいんだよね。
意外と長い方が調子狂うっていうのがあるかもしれない。

先生が考案されたトライルールはすごくいいなと思いました。
しかし玉を詰ます以外で勝つのはよくないとも聞きました。
プロ棋戦で採用するというのは無理ですか。
トライルールっていうのは王様が先手なら5一、
後手なら5九まで入れれば勝ちっていうルールなんですけど、
入玉すると勝負つかないから、しょうがないから得点で勝ちとか決めてるわけですよ。
金も歩も1点で、無理やり勝負つける方便なんですよ。
あと駒取り合うっていうのはあんまり好きじゃないんですよ僕はね。
時間かかるしややこしいじゃないですか。
でも公式戦だとなかなか採用しづらいだろうけど、将棋の宿命でしょうがないんですね。

私は将棋脳ではさっぱりですが、プロの棋譜をならべるのが楽しいです。
プロの方は対局に挑む際に用いる戦型をどう決めるのでしょうか。
羽生さんが相掛かりを選ばれた事情はありますか?想像でもいいので教えてください。
先崎九段「戦型はあらかじめある程度決める場合と、
当日気分で決める場合と2通りあります。
必ず決めてるっていう棋士はあんまりいないと思いますよ。
僕は決めてることと半々くらいかな。その日の気分で決めることもあります。
普段の対局は先手と後手が分からないですから、
今日は振り飛車しようかなーとかそんな感じです」
藤田女流「羽生名人の相掛かりですが」
先崎九段「想像ねえ。羽生さんの気持ち。相掛かり。うーん何でしょうねえ。
相掛かりがしたかったんだよじゃ答えにならないですよね。
まあ矢倉にしたくなかったのかなあ」

一旦休憩に。

藤田女流「それでは再開します。まだ進んでません」
先崎九段「しかし歴史的なスローペースですね。2人で使えば心配ないっていう。
これはマラソンで言えば40キロ過ぎからのスプリント勝負ですね。
そりゃ考える材料はありますよ?でももうちょっと指してくれないとねえ。
見てる方の身にもなってみろってね」
その後解説を進めて
先崎九段「変わりに指してあげたいねえ。
スプリント系の将棋は一般的には若い方が有利なんで、
ベテランはそうならないように普通は指すんです。
将棋って終盤がすごく難しいんだけど、
ゴール前のヨーイドンに自信が無いと早く指すんですけど、羽生さんは自信があると。
将棋の強さとはまた違う、勝負の強さで決まるので、
相手によって使い分けるというのはありますね」

残り30分で緊急アンケート昼休みまでに行方八段は?
指す28.8%、指さない71.2%。
先崎九段「確かに指さなくてもおかしくないんだけど、うーん」
すると行方八段は△2四歩。
先崎九段「なるほどこれは考えただけあるね。考えて△9四歩とかだとちょっとね。
これは△2三金とやって対抗しようという、珍しい形ですよね。
確かにこれは考えただけあって凝った手ですよね。でまた考えるんだ。
考え方としては、先手の玉はあんまり右に行きたくないんだ。
だから難しい手を指しましたね」

質問メール
昨年度はB級1組昇級おめでとうございます。
今期の抱負などをお聞かせください。
いやいやいやいや、将棋は目の前の1番を頑張るしかないんですけど。
A級とB1で自分より先輩って谷川さんしかいないんです。
これは、まあ、大変だわと思います。最初に谷川さんと当たるんですけど。
苦戦です。苦戦の中頑張ります。

森内前竜王名人、郷田王将、羽生名人と羽生世代が猛威を振るっていますが、
お隣の囲碁界では井山四冠より若い世代が台頭しています。
40代が勝つのは特殊だと思いますが同年代の先崎先生はどうお考えですか。
これは長く続く話じゃないです。私の世代が頑張りすぎてるんです。
将棋界がこれから先40代が強いってことはないですね。
正直言えばもうちょっと下が出てくるべきだと思いますよ。
でも順位戦はなってるんだけど、今そういう時期なんですね。
不思議な、不思議だなと思ってます。
囲碁界はちょっと前は全然でなかったりしてましたし、将棋界は今は異常だと思います。
羽生さんがすごいんです。
最近もう達観してきて、将棋は運がいいほうが勝つんだなと思い始めました。
あんまりかんかんに思いつめてやるということは無いですね。
若いときは思いつめていくんですよね。
それやってると体も頭ももたないからね、だんだん気楽に。

タイトル戦の午前中にうつむいて寝てるような光景がありますが、
頭の中はフル回転なんでしょうか。
まあそんなフル回転ということはあんまりないですかね。
うつむいてる時はそんなに考えてないと思います。
盤の前に座ってずっといるというのは意外と大変なんですよ。
正座か胡坐じゃないですか。本来正面を見るためにある姿勢でしょ?
45度みたいな下を向くには本来向いてない。だからちょっとうつむいたりとか。
NHK杯とか早指しのときはそんなに余裕はないですけど、持ち時間が多い時はね。

先崎先生は毎年春に盛大なお花見を開催されていますが、
Twitterでもその写真が公開されていて、非常に楽しそうだなと思いました。
何か裏話があれば教えてください。
先崎九段「まあなんとなく桜が咲くからねえ。
やっぱ日本人は桜を見るとお花見をしたくなるじゃないですか。
日本人だから、先祖代々のDNAだからしょうがないね。日頃こんな座ってやってるから。
今年は棋士も多くて、渡辺さんも藤井さんも来てましたね」
藤田女流「何人くらいいらっしゃったんですか」
先崎九段「30くらいなんじゃないですか?
一応主催は私なんですけど、勝手にみんな集まってやってるんで」

私は棋士のエッセイが好きで、先崎先生のも楽しく読ませていただいてます。
タイトル戦に立会人で参加したときに、
関係者と麻雀にいそしんでたというエピソードがとても面白かったです。
最近あった面白エピソードがあれば教えてください。
ほうほう、麻雀昔はよくやってたんですよね。
大山先生が健在だった頃は、大山先生は対局者なんですけど、
控え室で麻雀やれって言うんですよ。対局者が言うんだからしょうがないよね。
今はあまりそういうことができないんですけど、
みんな本当はやりたがってるんじゃないですか?
対局者は真剣なんですけど、一緒に行く人間は気楽なわけで、
将棋がこういう感じで手が進まないとみんなくっちゃべって、
将棋って駒がぶつかってからじゃないとみんな研究しないんですよね。
棋士と記者とみんなでお茶飲んでなんかいろんなこと言ってるんでしょうねえ。
聞いてるかもしれないからねえあんまり言えないけど。
記者の方はもちろんいろいろあるんですけど、何といっても将棋が進まないと。
立会人ていうのは不思議なもんで、何もないのが一番なわけで、
そこが不思議なわけですね。
解説とかで行くと何かあった方が面白いじゃないですか。
立会人は何もなく平和に平和にがいいので、気持ちの使い分けが妙に面白いです。

昼食アンケート
先崎九段「僕はもう藤田さんにお任せします」
藤田女流「それではコメントから」

おそば36.8%、おすし27.1%、洋食19.0%、中華17.1%。
藤田女流「今日は難しいですね」
先崎九段「これ難しいとかあるの?お昼のアンケートで?」
藤田女流「加藤先生の場合はウナギとその他とかになります」
先崎九段「それでウナギ行くんだ(笑。なるほどね」

昼食アンケートの答えはおそば

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藤田女流「コメントで松永って流れました」

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先崎九段「なんかこの遠近法嫌だね」

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詰め将棋の正解者プレゼントは先崎九段の著書右四間飛車戦法。

そして初手から解説に。
羽生名人の端歩のあたりはお互い微妙な心理戦があったはずだが、
これは指してる人じゃないと分からないらしい。
また、羽生名人の封じ手に対する行方八段の△3三金も気勢を削ぐ指し方で、
現局面は▲6五銀なら突っ張り、▲8八角なら妥協、▲4八玉ならやってこい、
という手とのこと。

どちらを持ってみたいかアンケート
先手:羽生名人38.6%、後手:行方八段15.5%、何とも(ニャンとも)言えない45.9%。
先崎九段「どちらも持ちたくないというのは非常に誠実なお答えです」
羽生名人は▲8八角。

ティロフォン野月七段から
野月七段「もしもしどうも野月です」
藤田女流「野月先生は副立会いで得意の相掛かりになりましたね」
先崎九段「良かったですね」
野月七段「今2番押しました」
藤田女流「後手持ちたいということで」
先崎九段「これでも棋士でも分かれると思うんですよね。
僕はなんていうか少し先手もちたいかなあ。でも後手もってもいいですよっていう。
このまま良い勝負にならないんだよねこういうのは」
野月七段「そうですね」
先崎九段「それにしても進行が遅いですね」
藤田女流「現地はどんな雰囲気ですか」
野月七段「皆さんリラックスしています。あまり検討することもないんで。
駒がぶつかってないので、
指し手の選択肢がたくさんあるのでどれもあるよねで終わります」
先崎九段「序盤すごい考えてたでしょ」
野月七段「羽生さんが3八銀て上がった形で、
相掛かりだけど最新形じゃなくてじっくりやりましょうよと言って、
行方八段もそれに答えた感じだと思います」
先崎九段「解説もやってるんでしょ?大変だよね」
野月七段「対局場から10分くらいのところで解説会をやってまして、
今は森先生が解説会にいて留守番係りを杉本さんとしています」
藤田女流「そちらでの対局は初めてなんですよね」
野月七段「すごい古くて歴史ある建物ですね」
藤田女流「仮説トイレがすごい立派って聞いたんですけど」
先崎九段「そんなこと聞くの?(笑」
野月七段「外から見ても豪華だし、
検分で行方さんとすげーって言いながら確認したんですけれども。
エアコンとかもついてますし、工事現場にあるものとは違います」
藤田女流「対局者の様子はいかがですか」
野月七段「対局者2人ともリラックスしています。
行方八段は単独行動で高山まで来て、僕は大阪から来てばったり会って、
服装もリラックス雰囲気もリラックス、
対局場から昨日帰るときも一緒でしたけどリラックス。
羽生さんは昨日夕食会で羽生さんと私と観戦記者の方の3人で、
将棋と関係ない話で盛り上がってました。
僕と杉本さんで話した感じでは、夕食休憩までに駒がぶつかればいいかなと」
藤田女流「昼食のお写真も拝見したんですけどすごくおいしそうな」
野月七段「昨日の夕食の時に注文していたんですけど、我々はお弁当食べてました。
今ちょうど森先生が向こうから戻ってきました」
先崎九段「向こうから。何か臨場感があるね」
野月七段「飛騨高山すごいところで、温泉もいいし食べ物もいいし、
桜もちょうど満開で街のいたるところに桜があって、
橋のところに大きな桜が垂れてて観光客が写真とってました」
藤田女流「対局室結構鳥の声が聞こえてきますね」
野月七段「そうですね鳥のさえずりが聞こえてきます。
風の音もそのまま聞こえてくるという感じですね」
先崎九段「風流ですね」
野月七段「対局室には電気が通ってないんですよ。古い建物なので。
対局室にホットカーペットが敷いてあって暖を取ってます」
先崎九段「森先生はどちらもちなんでしょうか」
野月七段「どちらかというと行方さんの方が考え甲斐があると」
先崎九段「考え甲斐とはなかなか味わい深いですね」
野月七段「綾ちゃんは?」
藤田女流「私は先手ですね」
先崎九段「先が全く見えないんで何とも言えないですねえ」

解説に戻って
先崎九段「確かに後手の方が考え甲斐があるんですよね。
長期戦になったら良くなりそうだから」

その後手順を検討し、やはりゆっくりすると後手の方が少しずつ良くなるようでした。
先崎九段「森先生なら先手持ちって何となく思ってたんですけど、
森先生が後手っていうことは後手なのかなと私も思えてきました」

ニコ生のおさんじは銀座あけぼののイチゴ大福

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藤田女流「おしゃれな器が出てきたのでどうやって食べればいいのか」
先崎九段「早く食べてよ真似しようとしてるんだから(笑」

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藤田女流「切れない、どうしよう」

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羽生名人のおやつはいちご?

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結局手で食べる。

おやつ休憩中に羽生名人は玉を4筋に寄るのではなく8筋の歩を突き、
隙とみた行方八段が△7二飛から△7四歩と仕掛けて開戦しました。
激しい順として並べた解説通りに進みそうになり、
先崎九段「いきなり大決戦になるもんですね。
▲4八玉と指せば穏やかだったんですけど、しょうがないなこれはしかし」

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視聴者からイラストの投稿

質問メール
以前ニコ生で解説していた田丸九段が、
先崎九段にアマ初段から三段になるまでにどれくらいかかったかを聞いたら、
2、3時間と答えたと話していました。
天才とはそういうものかと思いましたが、2、3時間で何をしたのですか。
そんなこと言ったんですかね。言ってないと思うんだけどなあ。
まあ言ったとして、そういう風に脅かしてみたんだなハハハハハ。
プロはまあそういう時期があるんですね。急に伸びるのが。
あのーすいません。そんなこと言ったとしたらまあ冗談です。
※先崎九段は子供の頃に大人の大会に参加して、
少年ジャンプを読みながら指して優勝してしまった、なんてエピソードもあります。
故米長永世棋聖の内弟子になったのが小学校4年生のときなので、
当然それより前にそんなことをしちゃったという天才でした。
そんな人にアマ初段から三段になるまでに2、3時間とか言われたら、
信じちゃうかもしれないですね。

現在6級ですが、2年近く停滞しています。
石田流を指していますが、別の戦法の方がいいでしょうか。
また、後手の場合何を指せばいいでしょうか。
石田流を封印されることは別に無いんじゃないかなと思います。
まあ何とも言えないですけどねえ、終盤の詰め将棋とか、3手くらいの詰め将棋。
どの戦法がいいとか悪いとかは無いんですよね、合ってる合ってないはあるんですけど。
石田流でどんどん腕を磨かれても、他の戦法やってみたいんだったら他をやって。
後手番だと石田流ができないからどうしましょうねえ。
序盤は気軽に好きな形を組んでどんどん攻めていくという感じで。
将棋を堅く考えると上達しにくいことが多いですね。
やわらかく考えるといいと思います。

将棋連盟のサイトで写真家弦巻勝さんとのコラボが連載されています。
子供時代の米長先生や先崎先生、林葉女流など、たくさんの写真がありますが、
被写体になったご感想や子供時代のことなどを教えてください。
先崎九段「見ました見ました懐かしかった。覚えてないですからね。
恥ずかしいですよね自分の子供時代の写真て。
3年間内弟子でした。3年で10局近くですかね。
教えるというか向こうが不安なんですよ、強くなってないんじゃないかと」
藤田女流「昔は内弟子が多かったんですか」
先崎九段「僕の頃はあまりなかったんですけど、
もうちょっと前ですよね内弟子が多かったのは。
それより前だと戦後はみんなで生きていかないといけないから、
それがちょっと違ったんですよね」
藤田女流「コメントで米長先生の勝負ネクタイがあると聞いたと」
先崎九段「勝負ネクタイいい言葉だね。そういうのは考えたこと無かったですけど。
最近見られた方は内弟子ってなんだろうって思いますね」

羽生名人は▲6五銀。
先崎九段「ひゃーこれ激しいねえ」
行方八段は即座に△6四歩。
先崎九段「自信があるのか?」

先崎九段「記録係りはもちろん勉強のためってことで記録録ってるんですけど、
記録係りが一番こうなれば早く終わるなとか考えてるものなんですよ。
これが記録の効能でね、どうなれば早い流れになるかが分かるようになるんです。
将棋ってリズムがあるから、
1回堰が切れちゃうと止まらなくなっちゃう時があるんですね。
なので序盤がゆっくりだから終局まで長いってことではないんですね」

羽生名人を描いてくださいというリクエストに答える藤田画伯。

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藤田女流「あ、でも人っぽくなりました一応」
先崎九段「大丈夫?家族じゃないから止めはしないけど」

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藤田女流「手がどっかから出てきちゃいました」
先崎九段「なかなか意外な展開でどうこの場をしていいかどうか」

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先崎九段「サイン?度胸あるよね」

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見せているとこのタイミングでティロフォン金井五段から。
金井五段「もしもーし見てますよ」
藤田女流「これ誰かわかります?」
金井五段「その絵が芸術的すぎてどんな人なのかわかんないです」
藤田女流「何か適当です」
先崎九段「これはだって適当に言うしかないよ(笑」
金井五段「午前中からやってるんですけど、
100人にも届こうかというくらいいらっしゃいました。
午後には140人くらいの方が入場してくれています」
藤田女流「金井先生目当てに」
金井五段「それは難しいんですけど名人戦なので。
昨日街並みなども散歩させていただいて、楽しく過ごさせていただいてます。
本当に素晴らしい場所ですね」
先崎九段「結構スローペースで進んでましたけど」
金井五段「同じ局面で1時間くらいしゃべるみたいな。
副立会人の先生方の力を借りて頑張ってます。
途中までは羽生さんのほうが方針が分かりやすいかなと思ったんですけど、
行方さんの△7二飛を見て行方さんがいけるのかなと思いました。
先崎先生はどうですか」
先崎九段「羽生さんが誘った感じなんだけど玉が薄いからねえ。
どうですかどっちが勝つんですか」
金井五段「終盤の最後の方に行方さんの2三の金が威力を発揮するのではないかなと。
今になって後手を持ってみてもいいかなと思ってます」
先崎九段「微妙なニュアンスで」
金井五段「歯切れが悪くてすいません。
終局まで皆さんと一緒に見守っていきたいと思います。
わかんないことがあったら突然聞くかもしれませんのでよろしくお願いします」

先崎九段「元気がいいね」
藤田女流「2三の金が威力を発揮するって」
先崎九段「預言者みたいだね」

羽生名人は▲7三歩。
後手が今チャンスで、△同飛▲6四銀に△7六歩で勝てれば話が早い、
荒っぽい捌きだが、玉の陣形差を生かした展開になるとのこと。

休憩中に△同飛▲6四銀まで進みました。

先崎九段「当然△7六歩を考えてるんだと思います。
△7六歩は見えたら我慢するのが相当大変です」

行方八段は少し変えて△8七歩。

先崎九段「またややこしい手を指しましたね。何て言うか…。
何でややこしいと言ったかというと、取る手と逃げる手があるからなんですよ。
飛車取りを逃げるなら打たない方がいいと思うんですけどねえ。
形決めた感じはあまりよろしくないんですよ。
例えば飛車回ったり▲4八玉と逃げたり。
歩を打つのはなかなか得しないと思うんですけどねえ。
行方さんが叩いたんだから何か目算があるんですけど、不思議ですねえ。
取っても角を逃げてもどっちも得をしないと思うんですけどねえ。
△9三飛?それから△6三歩が間に合えば銀が取れるけど、
それを許してくれるとも思えないし、
こういう手を打つ棋士は何か狙い筋があるはずなんだけどなあ。
わかんないです!悪手を咎める時は逃げる方が強い手なんですよねえ」

羽生名人は▲同金。行方八段は即座に△9三飛。

何もなければ▲7六歩、でも何か良い手がありそうというところで、
羽生名人も長考に入りました。
良い手がありそうっていうプロの感覚は不思議ですね。
その嗅覚はどこから来るのか。

アンケート次の一手
▲7六歩19.2%、▲4八玉34.8%、▲5六飛12.4%、その他33.6%。
先崎九段「▲4八玉は相当やりたい。でも現実に銀が死ぬから対策を用意しないと。
▲7五銀じゃいくらなんでも丸損だからねえ」
藤田女流「糸谷竜王は▲4八玉なら先手持ちと解説しているそうです」

質問メール
将棋祭りの指導将棋で奨励会三段の方と指させていただきましたが、
そのときついうっかり2歩になってしまいました。
その時パニックで待ったをしてしまいました。
指導対局のときはどうすればいいでしょうか。
いやいやいやいや、別にいいんじゃないでしょうか。
そんなことは御気になさらず、大丈夫です。
大会とかそういうところだとあれですけど、指導対局ですから。

先崎先生が以前同世代の棋士を、森内はターミネーター、
丸山はエイリアンなどと評していたのがとても面白かったです。
行方八段の棋風も評してください。
そんなことまったく覚えてないんですけど。
行方さんは何だろうねえ、積極的だけど粘り強い不思議な将棋。
まあ王道をいく将棋ですね。

先崎先生は世界初の将棋ボクシングをおこなった第一人者です。
将棋ボクシングの時、ボクシングの最中に将棋のことを考えていたのでしょうか。
今度友だちとやろうとしてるので是非教えてください。
よくわかんないですけどなさらない方がいいんじゃないでしょうか(笑。
うっかり引き受けてしまってやらざるを得ない羽目になってやったんですけど。
考えませんよ目の前で人が殴ってくるのに将棋のことなんて。
いくらテレビの番組的なことがあるとはいえ、
殴ってくる人の前で考えませんよ人間は。真面目に答えるとなさらない方がいい。
チェスボクシングっていうのがヨーロッパであって、
頭脳と体力で勝負を決めようって。
チェスは引き分けが多いんで決着をつけようということなんです。
もうあんな無謀な企画は引き受けません。
テレビの企画とはいえ元世界チャンピオンの井岡さん相手に9ラウンド。
ずいぶん体力あるなあと驚きました。

1歳7ヶ月の息子と楽しませていただいています。
私は将棋に興味を持って3年程度で、夫に将棋が面白いと話したときに、
実家に盤と駒があってよく指したよと聞いておどろきました。
息子も将棋番組が好きなようで、オープニングが始まると「あった」と話します。
将棋連盟モバイルのCMでの、藤田女流の王手がお気に入りなようで大爆笑しています。
頑張ってください応援しています。
藤田女流「1歳7ヶ月ですごいですね」
先崎九段「天才かもしれない」
藤田女流「オープニングが流れるとわかるんですね。
家族で楽しんでいただければと思います。ありがとうございます」

この後休憩になってCMが流れました。
ティロティロでひっぱって来るぞ来るぞとやってからの王手がいいのかな?

羽生名人は▲5六飛に行方八段は△5四歩。

先崎九段「これはリスクが高い手なんですけど勝ちっていう手なんです。
▲5六飛に△5四歩は味が良すぎる。
急に良くなってびっくりしてるんじゃないかな」
玉と飛車が縦に並んでいるところに歩が伸びてきて、
9三にいる飛車の横利きが強くなる価値の高い手ということらしい。
戻って△8七歩に▲同金が手拍子だったかとのこと。

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確かに困ってそうな様子の羽生名人。

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夕食休憩あけの羽生名人の次の一手正解者にプレゼント。

次の一手の正解は▲7六歩。正解率3%前後とのこと。

アンケートどちらを持って指してみたいですか?
先手:羽生名人27.1%、後手:行方八段34.2%、何とも(ニャンとも)言えない38.8%。
先崎九段「羽生さんの信用がすごいですね」

解説では後手が攻める順を検討しましたが、
なかなか上手く攻め潰す順もなく、
行方八段が優勢ながらも長い戦いになりそうとのことでした。
検討を深く進めると難しくて驚きましたとのこと。

先崎九段「ここで行方さんが考えるようだと難しい。
ある程度手を決めて前に出たはずだから」
行方八段は△6三歩。
大盤で▲7二銀から攻め合ってみたら後手玉が頓死してしまいました。
言うほど後手優勢じゃなかったか。
先崎九段「実に意外ですね、
△5一金▲6三銀成りに次の手で後手勝てると思うんですけど、それが無い」
控え室で検討されている▲7五銀には、
先崎九段「▲7五銀はまあ角損に目を瞑れば???角損意外は問題ないけど。
駒得ってどれくらい得なのかが難しいんですよね。
ただどちらがいいかと言われれば後手がいいんですよ少し。
でもこんなもんなのかな?」

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先崎九段「パターンで覚えておけばいいんだよな。詰まない?これが?」
と検討していると羽生名人は▲7二銀。
△6四歩▲6一銀不成りと進み、
先崎九段がこれは私が言った順で終局するでしょうと言った瞬間、
行方八段は△8七銀と違う手を指しました。見事なフラグ回収。

行方八段が勝勢との局面で、羽生名人は席を立ちました。
その後私なら投げるかもなんて話していたら、羽生名人は▲8九金と糞粘り。
先崎九段「投げるなんて言って失礼しました。私が悪かったです甘い事を言って。
投げるかなんて言ってる私は人間が甘いね…」
先崎九段が一足お先に反省会モードへ。

羽生名人は再度退席。投了の心の準備か新鮮な空気を吸って糞粘りモードか。
行方八段は△7七飛成り。勝利への最短ロードと先崎九段。

ここでティロフォン森九段から
藤田女流「森先生お疲れ様です。だいぶ局面の様子が佳境ですけど」
森九段「終局間際って感じになってたんだけど、羽生さんの粘りの金打ちでね」
先崎九段「粘らないで投げるって言った私は人間が甘いんでしょうか」
森九段「甘いねえふふふ。
7三飛車のあたりで4四角のほうがよかったんじゃないかな」
先崎九段「そっちのほうが粘る気がうせるのではないか、
と言っていた私は甘いのでしょうか」
森九段「それは甘くないね」
ここで羽生名人は▲6二成銀。
森九段「ここで△7六銀成りが本線で、でも結論がでてないんですよ。
変な雰囲気になってきたね」
先崎九段「ここで▲4八玉ですか」
森九段「強いねふふふ」
立会人の森九段が電話するくらいなのでまだ粘る雰囲気なのかもしれない。

といったところで行方八段は△7六角。
先崎九段「これがなるほど正解です。分かっていても受かりません。
羽生さんも何かあると思ったはずですけど、
こんないい手があったか、あーあって感じだと思いますね」
そして数手進んだところで羽生名人の投了となりました。

先崎九段
途中からは差がついちゃって。▲5六飛車がよくなかったんでしょうね。
後はもう次から次へと手筋が決まって行方八段の快勝でした。

ということで行方八段が勝ち、対戦成績を1勝1敗としました。
羽生名人は去年の名人戦で、
森内名人を相手に第1、第3、第4局を相掛かりで勝っていたので、
正直相掛かりになったときに羽生名人が勝つのかなと思ったのですが、
2日間相掛かりの力戦を指して羽生名人を先に転ばせて快勝、
しかも1局目に名人戦史上最短手数で負けて、嫌な流れからですから、
行方八段がすごく強かったです。
第1局で解説していた森下九段は、
行方八段は序盤から策を凝らすというよりも、中盤過ぎから本領を発揮するタイプ、
と述べていましたが、相掛かりの力戦型でしかも後手番、
序盤から無理しないでいいよね、
ということで本領を発揮しやすい展開になったのかもしれません。結果論かな?

名人戦第3局は5月7日と8日。
ニコニコ生放送では9時から、解説に真田圭一七段、
聞き手に安食総子女流初段で大盤解説会が放送されます。
1勝1敗で迎えた第3局、挑戦者の先手番行方八段はどんな戦型で挑むのか注目です。

電王戦FINAL最終局はまさかの結末に!

2勝2敗で迎えた電王戦FINAL第5局、阿久津主税八段対AWAKEの対局は、
阿久津八段が勝利して人間側の3勝2敗に終わりました。

タイムシフトで視聴できます。

いやあ今日は思いも寄らない展開になりました。
以前電王AWAKEに勝てたら100万円という企画で、
AWAKEに悪手を指させる順で山口直哉さんが100万円をゲットしているのですが、
阿久津八段も同様の意図の手順で指し進めました。
そして…

denou5-1
あ、やった。
後手の△2八角が悪手で、手数がかかるものの角を捕獲できる順があります。
さらに…

denou5-3
巨瀬さん「ここで投了します」
終わってもーた。

河口俊彦著「盤上の人生 盤外の勝負」より

十数年前だったか、評論家で将棋ファンだった石堂淑郎さんが、
羽生、佐藤、森内など「新人類棋士」(懐かしい言葉だ)と言われた青年達を
「彼等は人生の挫折というものを知らない。
筋のない竹みたいな人生で、見ていておもしろくない」と言っていた。
A級から落ちたなどは、挫折というほどのものではない。
しかし佐藤のような負けを知らない人にとっては、大ショックだったろう。
棋士人生も下降トレンドに入ったか、と感じたかもしれない。
だが、さっきも言ったようにこの人はモノが違った。
B級1組には一年いただけですぐA級に戻り、二十四年の春には、
王将戦で久保利明を四勝一敗で破り、王将位を奪った。
こうなってみると、佐藤の内面で、節が一つ出来た、と言うことになるのだろう。
森内の十一連敗からの立ち直りにも同じことが言える。
だから佐藤もまたこれからが楽しみだが、
この人の将来には、羽生、森内と違う面が見えてくる。
棋士仲間から信望が絶大なため、早くも将来の会長という声が出ていて、
恐らく何年か後には会長になるだろう。
そこでまた節が一つ出来て、大山が会長になって変わったのと同じように、
新しい佐藤康光が生まれるはずだ。


阿久津八段はシャープな将棋や、指したい手を指して勝つタイプと評されますが、
電王戦第5局のPVを見てもわかるように将棋も生き方もかっこつけタイプなんですね。
その阿久津八段がA級順位戦で全敗した後の対局で、
勝っても賛否両論、負けたら批難轟々という、らしくない戦型にあえて挑んだのを見て、
私は故河口俊彦八段の上記の内容を思い出し、
阿久津八段も節を作って新しい阿久津八段になるのだろうと思いましたし、
その最初の対局を生で見れてラッキーだと思っていました。
なので巨瀬さんの気持ちもわからなくもないですけど、投了は残念でした。

将棋世界2015年3月号より プロ編入試験を受ける直前の今泉さんの話

三段リーグのことは今も上手く言葉に出来ないです。
言葉にしようとすると、まだ割り切れていないんやなと思います。
自分の嫌な部分をほじくり返しているような気がして……。
もう終わったことなんやからって蓋を閉じていても、パカッと開けると、
またコレを掘るん?ってなるんです。僕は甘かった。
結局、甘いから四段になれなかったんです。
三段はみんな三段になるだけの実力はあるわけですから。
甘い、という言葉はいつも自分に返ってくる。痛いんです。
自分の言葉に自分がやられてしまう。


名人戦第1局を解説していた森下九段も、
奨励会の話になると言葉がなかなか出てこなかったです。
巨瀬さんにも奨励会、プロ棋士、AWAKE、電王戦に対する思い入れがあって、
投了ということになったのでしょう。

そんなわけで終わってしまったのですが、
もしAWAKEが△2八角を指さなかったらということで、
AWAKE側を永瀬六段が指し継ぐエキシビジョンマッチになりました。

denou5-2
この後永瀬六段が普通に勝ちに行って盛り上がりました。
このまますんなり阿久津八段が勝ってめでたしめでたし、
という展開を全力で否定する鬼軍曹でした。
対局自体は阿久津八段が劣勢をひっくり返してかっこよく勝ったんですけどね。

伊藤さん
直接これの役に立つとかって正直考えてないんですよ
それはたぶん他の人も一緒だと思うんですけど

保木さん
誰かが役立ててくれるだろうくらい

伊藤さん
だいたい理系の人間ってね
自分のやってる事が人に理解されないのはですね
もう慣れてるんで


Puella αの開発者である伊藤さんと、
Bonanzaの開発者である保木さんの言葉を抜き出したものです。
その研究が役に立つかどうかは他人が勝手に決めるもんだと言ってますね。

対局後の記者会見で巨瀬さんが、
「プロが勝たなければいけないのは確かなのですが、面白いと思ってもらわないと」
と述べています。
しかし、面白いと思うかどうかは視聴者が勝手に決めるので、
投了するのは巨瀬さんの勝手ですが、
「今日の指し方はそれを否定するような指し方だ」
は無いんじゃないのと思いました。
△2八角を見て上記のように思う私のような変人もいるんだよ。
巨瀬さんは職業がエンターテイナーじゃないから投了までは納得できますし、
△2八角とかつまんねと視聴者が言うのは勝手ですけど、
ルールを呑んで参加した出演者のあんたが言う?と思いました。
そのおかげで最後の記者会見は開発者五者五様に、
気配り九段の阿久津八段という面白会見でしたけど。

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渡辺棋王が羽生名人を3連勝で下し、棋王防衛!

渡辺明棋王に羽生善治名人が挑む第40期棋王戦五番勝負第3局は、
渡辺棋王が勝利して、見事に3連勝での防衛となりました。

ニコニコ生放送では9時から、解説に深浦康市九段、
聞き手に藤田綾女流初段で大盤解説会が始まりました。

藤田女流「戦型予想はいかがでしょうか」
深浦九段「まあ藤井さん立会いですから、羽生さんの振り飛車も見てみたいですけど、
ただカド番なんですよね。角換わりを予想します」
そして羽生名人は△8四歩と居飛車を選択。
 
kiou3-1
深浦九段「ちょっと藤井さん集中力欠いてますね」

kiou3-2
藤田女流「ここまで渡辺棋王の2連勝ですが、見所をお願いします」
深浦九段「ちょっと羽生さんのペースが上がってないと感じますね。
らしくないというか。これまでほぼ渡辺さんの圧勝といってもいい内容です。
1日制の対局に強いのは羽生さんの特徴なので、どんな戦いをするのかが見所です」

kiou3-3
3手目に時間を使う渡辺棋王。

深浦九段「羽生さんの意図、どの局面に持って行きたいのかな、
ということを考えてるんだと思います」
渡辺棋王は角換わりを選択。

深浦九段「渡辺棋王は先日順位戦で久保九段と戦っていますので、
振り飛車対策は万全だと思います。なので羽生名人は居飛車にしたのかなと」

深浦九段「ちょっとブログを見たんですけど、
今日渡辺棋王は新潟で棋王戦なんですけど、その後の王将戦が佐渡なので、
新潟に滞在して佐渡に行くスケジュールを組んでたらしいんですけど、
プレーオフが入ったので東京に戻るみたいです」
渡辺棋王のブログもチェックして予習する深浦九段。

羽生名人も横歩ではなく角換わりを選択。

リレー質問
中座七段から深浦九段へ
深浦先生にはお子様がいらっしゃるようですが、普段はどのように遊んでいるのですか。
深浦九段「えーっとそうですねー…ゲームとかやってますね」
藤田女流「何のゲームですか?」
深浦九段「わかんない。
上の子は 中学生高校生なんですけど、スマホのゲームなんか楽しいらしいですね。
なので最近口きいてないです。
将棋もしますね。今受験終わって、友だちと遊んだりしてるのがいいみたいで。
下の子は女の子なんですけど、妖怪ウオッチをやっています。
ボスが倒せなくていらいらしてるんですよ。お父さんはレベル上げしてくれって言われて。
なのでお父さんこつこつやって、はいやったよっと。
藤田さんはどんなゲームをされていますか?」
藤田女流「ちょっとまえはドラクエを、レベル上げもしました」
深浦九段「黙々とやるタイプですか」
藤田女流「黙々とやってます」
深浦九段「僕はうわとかあいたーとか言うんですけど、
黙々とやるのが藤田流ですか」
藤田女流「マリオカートとかは曲がる時とか体が曲がっちゃいますけどね」
※中学生と書いていたんですけれども、高校生の間違いでした。
コメントでのご指摘ありがとうございました。訂正2015/3/12 

緊急アンケートゲームで声を出しますか
声を出してやる46.6%、無言で黙々53.4%。
意外と多い声を出す派。
深浦九段「黙々とやるとストレスたまらないですか?」

山田女流から藤田女流へ
バレンタインに綾ちゃんは本命チョコをあげましたか。
藤田女流「これ姉弟子…本当に…(メールの紙を見て)すごいですね…。
前回の放送でチーズケーキ作ったって言ったんですけど…」
深浦九段「それは?」
藤田女流「それはあげました。あげて私が食べました」
深浦九段「どういうこと!?」
藤田女流「大丈夫ですかこれ。
何か変な誤解が…一応作ったということで大丈夫ですか?」
そして
藤田女流「いつもなんか…みんな無難な質問なのに…」
深浦九段「僕ちょっと去年のバレンタインが残念なことがあって、
娘に好きな男の子にチョコレートあげるって言われたんですよ。
娘去年は9歳だったんですけど、ついてったんですよ。
日向君の家に行って、渡すってシチュエーションを父親が見守るっていう。
電信柱の陰ですよ。凄い現場。ちょっともうむなしいというか。
今年は日向君にチョコレートあげないのって聞いたら、もうあきたって言われて、
僕は心の中でガッツポーズしましたね。
今年は宅急便のおじさんにあげようかなとか言ってました。
ですから今年は父親にも手作りで作ってもらえました。
去年は娘を嫁に出す父親の心境が味わえました。
日向君もはにかみながらもらうんですね。どうしていいか、ちくしょう」

タイトル戦の朝の様子について
深浦九段「加藤先生とか朝のバイキングですごい食べてるのをよく見ます。
ほんと皿の底が見えないくらいてんこ盛りなんですよ。
今の棋士に聞いたら食べるほうがおかしいと言われて、
何であんなに食べられるんだろうって言ってました。
ツイッターで書かれてた棋士もいますね」

盤上では角換わりの定跡型になりました。

アンケートあなたのタイプは?
居飛車32.6%、振り飛車17.5%、オールラウンダー12.6%、見る側37.3%。
ニコニコでは振り飛車党は少数派。観る将が最大派。

質問メール
私は長崎県の佐世保出身で、深浦九段と同郷です。
将棋が盛んな都市があるのは何故でしょうか。
例えば加古川市は何人も棋士を輩出しています。
確かに稲葉さん井上さん神吉さん船江さんもそうですね。
今回の対局場の新潟も多いですね。
まあひとつは指導者の方に熱心なかたがいらっしゃる地域は多いですね。
加古川市はいの井上さんが道場をしているので、
その生徒達が棋士になるということがありますね。

深浦先生の最前線物語と言う本を知りました。
そろそろ3が出る頃かなと思っているのですが、もうでないのでしょうか。
トレンドの移り変わりが早いので、書籍にするのは難しいのでしょうか。
結構いろんな場所で読みましたよとか言われます。
この前阿部健次郎五段に言われました。ぼろぼろになるまで読んだって。
結構嬉しかったです。
ちょっと3は考えてないんですけど、今かなり優秀な若手がでてきて、
もう彼らに任せてもまったく問題ないです。
村山七段や、村田顕弘君、
豊島さんとかも書いてますし、やっぱり勉強になりますね。欠かさず買ってます。
私の本には、森下システムの経緯とかも、
森下先生や淡路先生に聞いたりもしたので、ちょっとした物語も書いてたんですけど、
彼らもいい年になったらちょっとしたエピソードも書いて欲しいなと思います。
河口先生がなくなられて、そういったことを書かれる方がいなくなったので。

私は気になる対局が平日にあると仕事に集中できません。
深浦先生はサッカーのワールドカップと、
大和証券杯の時間がほぼ同じだったのに勝利されていました。
どうすれば集中できますか。
細かい日時指定ですね(笑)。
大和証券杯は夜8時で、サッカーの時間も確かその時間でしたね。
サッカーだとね、リアルタイムで見ないと、
録画で見ようとしても情報って入ってきてしまうんですよね。
うーんまあしょうがないですよね。趣味の方は。仕事をしないとあれですからね。
まあ切り替えてやってます。
でも確かにその時は大和証券杯を勝って、
家に何も見ないで何も聞かないで帰って録画を見ました。

深浦先生と佐藤先生とのA級順位戦は、
午前2時過ぎに相手玉を自陣で詰ますというすごい将棋でした。
点数で勝利確実だと思っていたのですが、深浦先生は佐藤玉を寄せにいきました。
安全な点数勝ちは狙わなかったのでしょうか。
藤田女流「他にもメールが来ています」
先週のA級順位戦での、深浦先生の対局は見所満載でしたが、
是非とも深浦先生ご本人に振り返っていただきたいです。
藤田女流「まずは安全勝ちについてお願いします」
深浦九段「そうですね。点数で5点以上入っても点数で勝ってたんですけど、
前局の行方さんとは270手くらいで、逆にこちらが5点くらい足りなくて、
今回は決着をつけたかった。3連敗中だったんですね終盤。
最後いい形で締めたいなと思って。
ただ佐藤さんも苦しいところとは実感していまして、
佐藤さんもいうなれば男らしかったといいますか、
お互い勝負に行ったということで、ぎりぎり詰み上げることができました。
でも展開によっては点数勝負にいかないといけないなと思ってもいました。
ちょっと佐藤さんの点数が足りなくなってきてから、
自分の入玉と両方を考えていました。
1分将棋の中で必死を発見するとうれしいというか、ちょっといいですか」
と言ってちょっと紹介に。
 
kiou3-4
ここから▲2七飛、△同歩成り、▲同飛成りで必死ということを、
深夜の1分将棋で読みきったんですな。

深浦九段「2時に終わって感想戦が4時前に終わって、帰ったのが5時くらいで、
6時くらいに床に就いたんですけど、8時か9時に起きちゃいました」

そして休憩になりましたが、NHK杯の放送が始まりました。

藤田女流「見てました。激辛坦々麺」
深浦九段「木村さんの受け答えもよかったですね」
盤上では開戦間近、午前中に駒がぶつかると深浦九段。

渡辺棋王の▲2五歩は、今のところ後手から仕掛ける手段があるので、
先手が悪いと見られているらしく、
あえて選んだと言うことは研究手が見られるのではないかとのこと。

kiou3-5
深浦九段「寝てるわけじゃないですよ。
考える時は盤面を見たほうがいいんですけど、
何か思い出すといったときは見ない方がいいそうです。
▲2五歩はある手だなと思って洗ってたんですけど、先にやられちゃいましたね。
渡辺さん忙しいスケジュールの中で新しい形を出すっていうのは素晴らしいですね」
そして羽生名人は研究手見せてみろとばかりに△6五歩と仕掛け、
深浦九段「これ渡辺さんのテンションはかなり上がってると思いますよ」
渡辺棋王は即座に▲6六角と打ち込んでいきました。

深浦九段は同じような局面で、
先手の歩が6四にある場合は先手がやれるとされているのに、
6五だとダメと言うのは本当かなということで▲2五歩から先を洗っていたとのこと。
その後の研究を披露し、
▲4五桂馬なら僕と一緒、▲4五銀なら激しい順で何か見つけたということですね、
と言ったところで渡辺棋王は▲4五桂。
藤田女流「先に指されると悔しいとかありますか」
深浦九段「悔しいのも半分ありますね。
でも半分はこの順でいいのかなというのもあります」
その後の羽生名人の手を見て、
深浦九段「あ、同じだ。やられたなあ」

ここでティロフォン遠山五段から。
遠山五段「そうですね今ちょうど検討を始めようかと。
大盤解説会が11時から始まって、そっちは豊川七段と鈴木女流で、
すごい大盛況で会場はもう立ち見の方がいらっしゃいます。昨日も大盛況でした。
今日はタブレットでも記録をとっていて、記録係りが梶浦君なんですけど、
何度もタブレットで記録やってますのでそういった意味では心配ないです。
昨日は割りと二人とも穏やかでしたけど、あまり目を合わせないというか。
今回解説が豊川七段で会場自体はすごくなごやかです。
角換わりは昨日の棋士全員が本命でした。
渡辺さんの構想に控え室は驚いています。
なかなか面白い作戦ではないかとみてるんですけど深浦さんはどうですか」
深浦九段「僕も研究してたんですけど、先にやられてしまって、
次僕が指しても渡辺流だって言われちゃうんです」
これは悔しい成分が半分よりはありそうだ。
遠山五段「この対局は前例が3局あるみたいです」
深浦九段「遠山さんも新潟のお酒いっぱい飲んでるのに冷静な仕事しますね」
遠山五段「朝はふらふらしてました」
そして電話の最中に羽生名人が△7五歩。これが新手らしい。

ここで裏番組のNHK杯で、橋本八段が2歩で負けとコメントが大量に流れて、
深浦九段「そっちも解説したいですけど(笑)」
新手を指されたということで渡辺棋王は長考に入りました。

次の一手アンケート
▲7五同歩32.6%、▲2四歩20.7%、▲3五歩12.7%、▲1五歩3.3%、
▲7五同角13.3%、その他17.4%。
深浦九段「その他当たったら強いですね」

昼食アンケート
激辛坦々麺70.2%、それ以外の中華7.2%、そば5.9%、
うどん2.7%、とんかつ6.6%、カレー7.3%。
深浦九段「羽生さんの勝率くらいありますね」
といったところで昼食休憩になりました。

羽生名人の昼食休憩明けの一手は▲7五同角。
そして深浦九段と藤田女流の昼食はもちろんこれ。

kiou3-6
藤田女流「激辛坦々麺トレンド入りしてたみたいです」
深浦九段「すごいねー橋本君ってやっぱすごいんだ」

そして午後の指し手の解説に。
羽生名人の△4三金上が力強い受けだったらしく、
深浦九段「この局面で何か先手からいい攻め方があればいいんですけど、
難しいならば▲7五同角はどうだったか。
難しいならばこの局面僕は後手を持ちたいです」

ティロフォン豊川七段から
藤田女流「豊川先生ですね」
豊川七段「はいマンモス!
今ちょうどあの青野とるいち先生と、
朝は藤井さんと大盤解説をやっらせていただきました。
藤井さんの渡辺さん論が大盛り上がりで、柏崎のファン熱いです」
深浦九段「よく聞かれるんですけど、マンモスってどういう意味なんですか?」
豊川七段「いや、聞かないでください。挨拶です」
藤田女流「柏崎はどうですか」
豊川七段「日本海が目の前で、山に雪が残ってて、夏は目の前海水浴場で、
お寺もあって歴史のある土地で」
藤田女流「ここまでの局面はどちら持ちでしょうか」
豊川七段「藤井さんがこの局面を渡辺さんの想定内の局面なんじゃないか、
予想通りなんじゃないかと言ってました。僕は後手持ちです」
深浦九段「豊川さんは同期なんです」
豊川七段「僕が棋士番号200番で深浦さんが201番で、
関係ないですけど森とりじ先生が100番で」
深浦九段「三段リーグで豊川さんと角換わりの入玉模様の将棋指したと思うんですけど」
豊川七段「覚えてますよ。書かれてたのも読みました。
奨励会の時にこれは読みなさいって言ってましたよ。
今日の昼食は幕の内で、青野先生が鶏肉苦手なのでから揚げいただいちゃいました。
なので青野とりいちって言っちゃだめですよ」
藤田女流「NHK杯みましたか」
豊川七段「見てないんですけど、今日の対局はだれですか」
深浦九段「行方橋本戦です」
豊川七段「あ、噂は聞いてます。
僕は2歩でトリビアとか出ましたけど橋本さんがうったんですよね今日」
豊川先生が最後までノンストップで喋り倒してました。
この豊川七段を黙らせた加藤先生とは一体…。

コメントで反則はありますかと流れて、
深浦九段「公式戦は無いんですよ。
練習と言うか指導対局で、10面指しくらいやってて、
小学校2年生くらいの子がいて、指した後に先生2歩ですって言われて、
あれやっちゃうと頭が真っ白になりますね。
僕やらない人だと思ってたので、何が起こったのかわからなくなりました」
指導対局では深浦九段は2手指しくらいなら見逃してあげる時もあるらしい。
たまに子供が順番回ってくるまで待ちきれなくて、
子供同士で駒を動かして検討して、戻らなくなってる時があるとのこと。

そして渡辺棋王はじっと▲4七金。
深浦九段「ほー」
5八にいた金を、4七、4六、3五と攻めに使っていく手が狙いとのこと。
その後解説を進めて、
手数がかかるので後手に動いてもらおうという手なのかもしれない、と深浦九段。
そして初手から解説に。

どちらを持って指してみたいかアンケート
先手・渡辺棋王16.3%、後手・羽生名人32.9%、なんともマンモス50.8%
圧倒的マンモス。
深浦九段「なんともマンモスが正解なんじゃないですかねえ」

羽生名人は渡辺棋王の玉頭へ△8六歩。
この手は後の変化だと入らないと見ているからと深浦九段。
ということは激しい順に踏み込むつもりなんだろうか。
先手は歩を3枚持っているので、
取りたい歩ではないが取っても取らなくても形を乱される、
絶妙のタイミングの歩とのこと。
渡辺棋王は▲同歩。大きい利かしが入ったか。
そして2分後におやつ休憩ですが…。

深浦九段「アイスって溶けるからいけないんですよね。
何で頼んだんだって思いますよね」
定番の羽生名人のアイスがぶ飲み事件。

質問メール
羽生先生がおやつにブラックモンブランを頼まれたと聞いた深浦先生が、
「ええ!?ブラックモンブラン?アイスを頼んだんですか?」とおっしゃったと聞いて、
九州出身の私は爆笑しました。
はい、九州ではよく売られているアイスクリームです。
中がバニラで外がチョコクランチみたいな。
僕もすごい小学生の時に食べて、当たり棒つきなんですけど。
中がバニラだから溶けるとそれこそ大変なことになりますよね。
でも最近東京でも買えることがわかって、家の冷凍庫にも入っています。
竹下製菓株式会社 ブラックモンブラン

対局場はおやつタイムに。

kiou3-7
深浦九段「今渡辺さんがよく見えるようにどかしてくれたのかな」

渡辺棋王は相手の手番のときは基本おやつを食べないが、
相手が食べ始めたら食べるらしい、と聞いた深浦九段。
深浦九段「相手が食べ始めたらいいんですね」
そして羽生名人が食べ始めると…

kiou3-8
深浦九段「ほんとだー」

ニコ生のおさんじはペイストリースナッフルス チーズオムレット

kiou3-9
深浦九段「今日は坦々麺とチーズケーキの日なのかな」

一旦休憩に。
休憩中に羽生名人は△7三桂と桂馬の活用。
渡辺棋王は深浦九段が解説した狙い筋通りに▲4六金。
羽生名人は渡辺棋王の角筋を避ける△3二玉でしたが、
深浦九段「この形は僕は先手持ち、先手がいいと思います」
その後変化を掘り下げましたが、やっぱり先手が少しいいとのところで、
羽生名人は解説にない△8七歩。

ティロフォン
藤井九段「あ、あ、うん、うん、あ、あ、もしもーし。
藤井と申しまーすはいはーいきこえますかーおつかれさまでーす」
藤田女流「先ほど大盤解説会にでていらっしゃると聞きましたが、いかがでしたか」
藤井九段「すごい人人人で疲れました。本当にあのー盛り上がりが凄かったですよ」
藤田女流「柏崎はどうですか」
藤井九段「海がみえますよー海が綺麗ですよー綾ちゃんもどうですかー?」
藤田女流「ここまでご覧になっていかがですか」
藤井九段「それで電話したんですよ。
豊川さんが大盤解説で、遠山君と僕しかいないんですよ。
振り飛車党2人で角換わり検討するわけにはいかないでしょ?」
深浦九段「ここ数手羽生さんの指し手がぎこちなくて先手持ちです」
藤井九段「先ほどの局面で△3八馬はどうですか?」
深浦九段「それは▲4八飛車で」
藤井九段「僕もそう思ってたんだけど、遠山さんが▲7九飛車って言うんですよ。
その局面で後手はどう指すんですかーって。
でも▲4七金は、今日予定として▲4七金と指そうと思って来ないじゃないですか。
どこまでが予定なのかなーと。
遠山五段は先手良しといってます。私はよくわからない。豊川さんは後手も指せるって。
正確には私にはわかりませーん」
深浦九段「振り飛車はあると思ってました?」
藤井九段「いやいやいやないと思ってました。
でも候補としてはあげておかないとね。もしかしたら当たることがあるわけだから」
などと話していると現地映像が流れて、
藤田女流「藤井先生対局部屋に日が入ってきちゃいましたけど大丈夫ですか?」
藤井九段「あ、これはちょっと立会人出番ですね。
あ、これ電話してる場合じゃないよこれ。それでは失礼しまーす」

kiou3-10
日差しが入ってきて将棋盤が見えにくい状態に。
そして立会人登場。

kiou3-11
深浦九段「おおかっこいいなあ。素早い対応で」

羽生名人は▲2四歩に手抜きで△8七歩。
深浦九段「お互いきわどい手を選んでるんで、局面が難しいと思ってるんですね」
手抜きで攻め合う発想がなかなか無いとのこと。
渡辺棋王は桂取りに▲2二歩。
深浦九段「細かい攻めを繋いで、来るべき時に▲3五金と。
怯まないのがやっぱり渡辺さんですね」
そして羽生名人の△4八歩にさらっと▲2九飛。
金は取られますがその間に飛車を使って2筋から攻めようという狙い。
深浦九段「▲8七金が渡辺流でしたね。飛車さえ渡さなければ怖いとこないよという」
なんだかまとめに入っている?

質問メール
深浦先生の息子さんが、飯塚先生の教室に通っていると伺いました。
私には5歳の息子がいて、どうぶつ将棋をすすめようと思っているのですが、
深浦先生の息子さんがどのように将棋に興味を持ったのか教えてください。
深浦九段「やっぱり幼稚園のときに教えたんですね。
最初はやっぱり遊びから教えたような気がしますね。山崩しとか回り将棋とか。
興味持ってくれましたし、高校3年までやってくれてます」
藤田女流「どうぶつ将棋とありますが」
深浦九段「これはいいきっかけなんです。藤田さんは将棋はどうして?」
藤田女流「私は父親が将棋が好きで、家で対戦相手が欲しいということで覚えました。
本将棋からでした。
勝つことが楽しくて続いたので、負けてあげるのがいいのかなと思います」

先日のNHK杯で、終盤の終盤まで深浦先生の勝ちだと思ってました。
一度頬を叩いて気合を入れなおすシーンはぐっときました。
形勢はすごく難しくて、感想戦でもあったんですけど、揺れ動いてました。
最後の最後になって初めて勝ちになったと思いました。
とどめの金を1五金と打ってしまったのが敗因で、
打たなければ2、3通り勝ちがあったようです。
頬はたまに叩くんですが、今回はテレビということを忘れていたので、
脳細胞動いてくれーと言う感じでぱちんとやりました。

私にはよくわからない将棋用語があります。
感触の良い手、感触の悪い手、というのがそれで、
似たような将棋用語の味のいい手、味の悪い手というのとの違いを教えてください。
ここだと飛車成りを防ぐために直接的に△2三金と金を打つ手が感触の悪い手。
と言っているときに羽生名人が△5六銀。
深浦九段・藤田女流「え?」
飛車成り放置の強手でした。ということで解説に。
▲4四角に対する△3三銀はどうかというコメントの順を解説して、
先手から攻めてもなかなかうまくいかずに、
深浦九段「なるほど、へー」
しかし一旦落ち着いて引き上げる順を検討すると先手が良さそうということになり、
藤田女流「押してだめなら引くと」

kiou3-12
深浦九段「なんか読みに没頭してるというよりは…」
藤田女流「振り返ってる?」

羽生さんが席を立っている間に渡辺棋王は▲4四角を避けて▲2二飛成り。
そして苦い顔をして、
深浦九段「やっぱり対局者がいなくなると顔に出るんですかねえ。
羽生さんが戻るとぴたっと止まると思います」

kiou3-13
ぴたっ

そして長考する渡辺棋王に、
深浦九段「渡辺さんのこの時間の使い方は珍しいですねえ。
思ったより難しいんですかねえ。
やっぱり対局者と比べると解説者は目分量にどうしてもなってしまいますけど、
この調子だと秒読みまで行きそうですけどねえ」

そして渡辺棋王は▲5八桂馬。羽生名人の馬を攻める手。
深浦九段「うわーこれは読めないですねえ」
飛車が成ったんだから王様を攻めると思いますよねえ。
激辛坦々麺のコメントが大量でした。
藤田女流も大盤で2歩してましたし今日はそういう日なのか。
解説を進めて、
深浦九段「でも優勢側の手とも思えないですけどね。
辛いという感じも無いわけでは無いんですが」
羽生名人は駒音高く△4五馬。
先手が攻める順を解説するも、
深浦九段「なかなか寄らないもんですねえ」
そして盤上も大盤解説も泥試合に。
深浦九段「もう混戦ですねえはっきり先手がいいとは言えません。
いやいや楽しくなってきました」
おかしいなちょっと前は感想戦になるまでの流れとか説明してたのに。
深浦九段は、「すごい可能性が広がってきましたねえ」
と言いながら楽しそうにたくさんの手を並べます。
先手が攻める順を並べると、後手からカウンターが飛んできて、
藤田女流「詰んじゃいましたねえ」
深浦九段「あれー?さっきまで手の幅が狭かったんですけど、
なんだか急に広がってきました。
ということは優勢だった方が失敗したんですかねえ」
と言っていろいろ解説手順を進めていると深浦九段まで2歩。
深浦九段「あややややだめだめだめなしなしなし」
今日は橋本八段と深浦九段と藤田女流が2歩をしました。

盤上では羽生名人がコメントで流れた▲7八銀を逃すと、
みるみる形勢が渡辺棋王に傾きました。
深浦九段「最初は渡辺さんが少し良くて、
▲5八桂と打ったあたりから難しかったと思います。
羽生さんがややよくなって最後▲7八銀だったら勝ちだったかもしれませんけど、
この局面は渡辺さん勝ちになりましたかねえ」
といったところで、
コメントで流れたソフトが探した決め手?と思われる▲8二香を渡辺棋王も選択。
深浦九段はまだ△7九角を決めてから、
△5八銀と勝負する手があると解説していましたが、
羽生名人はまさかの△同飛。
▲同竜となったところで羽生名人の投了となりました。

深浦九段
中盤の渡辺さんのやりたい手は▲6五歩で、△7五歩の羽生さんの新手がでましたが、
渡辺さんもやりたい順になったと思います。
羽生さんも馬を作って少し羽生さんがよくなったかもしれませんが、
お互い力強い手が続きましたし、終盤もわからなくなって、
持ち味が出た将棋だったと思います。
1局目と2局目は渡辺さんのペースで進んでました。
第3局は水面下の読みあいがあって、どっちが勝つかわからない終盤になりましたが、
これを勝ちきるのは渡辺さんも強いなと思いました。

藤田女流「最後△7八銀の解説をとコメントがありますが」
深浦九段「そうですねこれ気になって帰っても寝れませんよ」
ということでいろいろ検討を進めましたが、
 
kiou3-14
深浦九段「あれやっぱ寝れないや」

感想戦より
▲5八桂馬は、銀を取る手だと△6五桂馬が2手空きくらいの手なので、
先手は詰めろで迫る必要があるが手が見えなかったとのこと。
馬がそれれば3手空きくらいなので、
先手も2手空きで迫ればよいので条件がいいと判断したらしい。
そして藤井九段から△7八銀が指摘され、
渡辺棋王「あ、そーっすね△7八銀ちょっと読みきれてなかったんですけど」
羽生名人は驚いていたので見えてなかったかなあ。
その後手順を進めて、
渡辺棋王「竜に当たってるんで手の戻しどころが難しいですね。
銀のときに▲6八香とか考えてたんですけどなんか負けそう。
でも今のも負けそうなんで」
さらに並べて
渡辺棋王「歩成って腹くくるべきでしたかねえ」
歩成りからの手順はなんだか先手に勝ちがありそうとのことでしたが、
実際に並べてみると、
渡辺棋王「しかしですねえこれどうしましょう」
ということで▲5二歩の局面で他に手が無かったかという感想戦になりました。
△7八銀に▲6八香は先手負けっぽいもよう。
渡辺棋王「歩成り以上にスピーディな手があるかなと思って探していたんですけど、
無かったですね」
歩成りに△7八銀で先の長い将棋だったとの結論でした。

今日は深浦九段の解説や、
現地からの豊川七段や藤井九段の電話出演にも大満足でしたが、
ちょっと羽生名人の調子が気になる対局でもありました。
感想戦の様子からも、
渡辺棋王が難しいと思っている局面を羽生名人が悲観的に判断していて、
その局面の画像を振り返るとちょっと集中を欠いているようにも見えました。
これで渡辺棋王はタイトルをひとつ防衛、しかも3連勝ということで、
もうひとつの防衛戦である王将戦のスケジュールにも、
少し余裕が出てきたのは大きいと思います。
渡辺棋王は明後日の10日に名人挑戦者決定戦プレーオフ、12日から王将戦となります。
新潟に滞在してカニを食べ倒して温泉に入りまくって王将戦の佐渡に行く、
というブログで書かれていた豪華プランはお流れとなりましたが、
変わりに来たのが名人挑戦をかけたトーナメントですから、こっちも十分豪華です。
スケジュールは詰まっていますが、どんな将棋を見せてくれるか注目です。

ニコニコ生放送では3月10日の15時から、
解説に佐藤紳哉六段、聞き手に鈴木環那女流二段で大盤解説会が放送されます。
アドリブに弱い佐藤六段が鈴木女流にいじり倒される未来が見えますが、
どうなりますか。楽しみです。

第64期王将戦第4局は郷田九段が勝利して2勝2敗のタイに

渡辺明王将に郷田真隆九段が挑む第64期王将戦七番勝負第4局は、
先手の郷田九段が勝利し、番勝負を2勝2敗の五分に戻しました。

注目の封じ手は△3五歩。これしかないって昨日の佐藤八段が言ってましたね。

ニコニコ生放送では9時から、解説に森内俊之九段、
聞き手に藤田綾女流初段で大盤解説会が始まりました。

ousyou42-1
おはようございます。

ここまでの消費時間は郷田九段が4時間36分、
渡辺王将が3時間2分、1時間半くらいの差とのこと。

森内九段
渡辺さんが2連勝のスタートで、
ちょっと郷田九段がピンチかなと思ったところでひとつ返して面白くなりました。
ちょっと意表の戦型で、ここで変化球を持ってきましたね。
今本格的に戦いを起こす手が指されたので、ここから激しい展開になると思います。
昨日の初日はお互い細かいところで工夫をしていて、意欲が感じられる将棋でした。

藤田女流「コメントで森内先生はどちらもちですかと流れてきましたが」
森内九段「それほど差はついてないんですけど、
私は基本的に居飛車党なので郷田さんのほうを持ってさしてみたいんです」

アンケートどちらを持ってみたいか
先手・郷田九段(居飛車)49.1%、後手・渡辺王将(振り飛車)50.9%。
藤田女流「なんか居飛車党か振り飛車党かのアンケートになりそうです」
圧倒的互角に。

▲同歩、△同銀に次の手が注目と森内九段。
コメントで流れた△7七角はありえる手、と解説した後に△8五歩と流れて
森内九段「△8五歩は格調高いですね」

リレー質問
佐藤八段から森内九段へ
森内先生はクイズやゲームがお好きなイメージですが、
最近は待っているゲームを教えてください。
森内九段「聞くことが無くて困って考えてくれたんですね、
ありがとうございます。
ゲームはいろいろやってきたんですけど、
この前大富豪大会というのがですね、招待状が届きまして、
それは行けなかったんですけど」
藤田女流「先生カードを覚えてるってきいたんですけど」
森内九段「大きなのは覚えます。今一番やるのはバックギャモンですかね。
始めたのは20代の頃なんで20年以上たってますね。
当時将棋の研究会の後に先輩に教わりまして、
羽生さんや先崎さんも同じ時期に覚えたと思います。
しばらくやってなかったんですけど最近またやるようになりました。
昔棋士でやってた大富豪はシンプルなルールで、8切りとかもなかったですね。
革命はありましたけど、昔は大貧民の人が大富豪になると革命ということでした。
どれも面白いのでその時期によって何のゲームにはまっているかは変わります」

中村女流から藤田女流へ
ちょっと平凡ですけど、最近は待ってることは何ですか。
藤田女流「昨日LINEでやりとりしていまして、
質問何でもいいけど普通のにって言ったのでこれになったと思うんですけど。
最近はどうぶつ将棋を、こないだニコ生でやったんですけど、
それから毎日どうぶつ将棋ウォーズでやってます。
貞升さんすごく強かったです。研究会してきたと言ってました。
意外と奥が深いのと、結構千日手になるんだなと思いました。
マリオカートはずっとはまってまして、ハンドルを持ってできるのでリアル感がでます。
マリオなので赤甲羅投げれるんですけど」
森内九段「赤コーラ!?」

ousyou42-2
森内九段「眠ってるわけじゃないと思うんですけど」
その後郷田九段が孫の手で背中をかくシーンが流れて、
森内九段「実はこないだ対局しているときも使っているのを見て、
なんだろうと思ってたんですけど」

その後森内九段が目薬と飴くらいは持って行きますけどね、と話していたところで、
郷田九段が再度孫の手を持ち出し
藤田女流「なんだか不思議な映像が流れています」
血行がよくなったりするんだろうか。

次の一手アンケート
△2三同歩20.3%、△5五角24.0%、△1四角29.1%、△4六銀8.7%、その他17.8%。
森内九段「悩んだ上で、終わった後に後悔しそうな局面なんですよ」
藤田女流「ちなみに森内先生は何を予想されますか」
森内九段「いや、全然…。どうしようかな、それじゃ5五角にします」

質問メール
私は将棋を指すのも見るのも好きなファンです。
森内先生は竜王戦でのハワイ対局で、
1日目はチーズバーガー、2日目はクラブハウスサンドイッチでしたが、
お味はどうでしたか。また、当時の様子なども教えてください。
あ、食事ですか。
せっかくアメリカに行ったので、現地のものを食べようかなと注文しました。
タイトル戦は特産品が出ることが多いので、そういうのを頂くことが多いですね。
ハワイはアメリカの中でも時差が少ない地域ですし、
調整はやりやすかったかなと思います。
海外対局ですと数日前に現地に入って、時差調整の時間もありますので、
対局は普段通り挑めました。
昼食休憩は1時間しかないので、
着替えてから食事をスルトあっという間に時間が過ぎてしまいます。
対局室と控え室が近い時は大丈夫ですが、遠い時は急ぐようにしています。

そして手がパタパタ進み、
森内九段「渋い展開になりそうですね」
渡辺王将が角を手放して、郷田九段が竜を自陣に引き上げました。
ただしゆっくりすると先手は指したい手がたくさんあるとのこと。
後手は動く手を作っていけるかどうか。

質問メール
森内先生は手厚い将棋で、着実にポイントを上げて圧倒しているように見えます。
しかし自分がやろうとしても、無難な手しか思いつかず、
最終的に何を指しても得にならないような局面になってしまいます。
どうしたらよいでしょうか。
将棋は普通に指すのが一番難しいですから、平凡は妙手に勝ると言う言葉もありますし、
相撲も投げたりするのではなく、寄り切るのが一番強いという言葉もあります。
この将棋もそうなんですけど、ひとつは進展性というのがあります。
自分の方が進展性がなければ急ぐ、あるならゆっくり指す、
この将棋は郷田さんはゆっくりした方が得がありるので、
渡辺さんから動く展開になります。
立体的な駒組の方が進展性があります。
後手は美濃囲いで低く構えていて一見固いのですが、平面的で進展性がありません。
何か自分の主張するものがると戦いやすいです。
どんな要素でも少しずつ劣っている、というのが一番まずいです。

弟子の竹俣女流や奥様からバレンタインチョコをもらいましたか。
ああああはい、いくつかはい。
たまたま将棋の仕事がバレンタインの近辺でありまして、
そこに行きましたらいくつかいただけました。
甘いものは好きなのでおいしくいただきました。
森内九段「藤田さんは?」
一応作りました。
レアチーズケーキなんですけど、前までは料理をまったくしなかったので、
最近は料理をするのがすごく楽しいです。
森内九段「評判はどうでしたか」
藤田女流「評判は自分で食べたのでおいしかったです」
自分?

ここで一旦休憩に。
休憩中に郷田九段が藤田女流推薦の手を選択しました。
午前中のおやつは渡辺王将も郷田九段もうらわろーるを注文。

森内九段「これまさかと思ったんですけど、藤田さんの推薦手が当たりましたね。
2手かけて攻めて来いとやる強い手です。これは渡辺王将怒るかもしれないですね」
後手の1四にいる角に、▲1六歩、▲1五歩と圧力をかける手で、
▲1五歩の瞬間に角銀交換から後手が突撃してくる手が見えているのですが、
それをやってこいと宣言する▲1六歩でした。
早速後手が突撃したら先手玉がどうなるのか、
詰む詰まないの変化まで解説する展開になりました。
後手から有効な攻め筋が見つけられないと森内九段。

ousyou42-3
メニューはこんな感じ。

渡辺王将は残り3時間30分に。少しずつ消費時間の差が縮まってきました。
後手から攻めるなら△4五歩か△3六銀だが、
どちらも好んでやると言うよりは仕方なくという手とのこと。
しかし振り飛車党の藤田女流が違う手を示し、
森内九段は居飛車党はどうしても局面を動かしていく手を考えてしまうが、
こういった相手任せにのらりくらりという手順は振り飛車党ならではと言ってました。
でも居飛車党の渡辺王将には精査しにくい手順かもしれません。

次の一手アンケート
△3六銀34.7%、△4五歩15.2%、△3四飛23.7%、その他26.4%。
藤田流のらりくらりが△3四飛。

森内九段「次の一手難しいところで出るんですね」
藤田女流「渡辺王将の棋風としてはどんな手を指しそうですか」
森内九段「棋風としては△3四飛はあまりやりそうにないと思いますけどねえ。
私はあえて2にしようとしたんですけど、人気ないですね」
そして渡辺王将が長考している映像を見て、
森内九段「ちょっとあの…、正直な方なんで、
ひょっとすると困ってるのかもしれないですね」
渡辺王将の本には、わかりやすいことはしないって書いてあったんですけど、
やっぱり正直というかわかりやすいですよね。

質問メール
私は人狼ゲームが大好きです。
10人くらいの人狼ゲームで、人狼になったときの有力な作戦を教えてください。
将棋とは関係の無い質問ですみません。by女流棋士伊奈川愛菓
藤田女流「昨日質問メール送ろうかなーとか話してたんですけど、
伊奈川さんはかなり詳しくてこの中では一番強いと思うんですけど」
森内九段「女性の方が演技力がありますよね」
※森内九段は人狼をひいて、嬉しくてにこっと笑ってしまいすぐにばれたことがあります。
藤田女流「やってみた感じはいかがですか」
森内九段「私は市民の方が好きなんですけど、
人狼で嘘をつこうとしてもすぐにばれますね。
藤田さん詳しいですのでひとことお願いします」
藤田女流「私もニコ生で出させていただいた時以来やってないんですけど、
なりきる、例えば占い師になったら占い師になりきると顔にでません。
推理すると楽しいんでしょうけど私は推理するのが苦手です」

私は結婚して2年目になりますが、妻に直して欲しいところが徐々にでてきました。
でも言ってしまうとそんな目で見てたのかと怒られるかもしれないですし、
妻はおおらかな人で私にこうして欲しいとかは言わない人なので、
私だけ言うのもおかしいのかなと思ってしまいます。どうすればよいでしょうか。
藤田女流「なんかついに将棋と全然関係ない質問がきました。
しかも私結婚してないんですけど」
森内九段「言うのも一局ですし言わないのも一局かなあと思いますけど、
藤田さんだったらどうですか」
藤田女流「私は言います。結婚してないんですけど」
森内九段「私はあんまり言わない方が多いと思います」

アンケートあなたなら言いますか?
はっきり言う23.1%、やんわり言う47.9%、我慢する18.9%、その他10.0%。
藤田女流「その他が気になってしょうがないんですけど」

最近将棋を始めて、LINEスタンプの森内先生のにかっと笑っているのが好きですが、
ああいうのは棋士の先生方の許可はとっているのでしょうか。
藤田女流「サッカー選手の波戸さんとのコラボでスタンプが出たんですけれども、
ご覧になられましたか」
森内九段「ああもちろん商品化する前に見ました」
藤田女流「ご自身では使ってみましたか?」
森内九段「え!?そういう人がいるんですか?」
藤田女流「私…。
森内先生の使いやすくて笑っているやつ、一番使っています。
あと加藤先生のうひょーというやつは驚いたときに使ってます」

藤田女流「あとーそうですねたくさんメールきてるんですけれども」
森内九段「私にも少し貸してくださいよ」
プリントに目を通して容赦なく横に置く森内九段が拝めました。

昨日佐藤先生が解説に来られて、渡辺王将のプライベートなども話してくれたのですが、
郷田先生のプライベートは謎に包まれたままです。
郷田先生のプライベートや印象に残っているエピソードなどを教えてください。
そうですね、郷田さんとは奨励会が同期で同学年で歳も同じなので、
印象はまあいろいろありますけど。
お互いに家に行ったこともありますし、10代のころですかね。
将棋は研究会ではしますけど、家ではやらなかったような気がしますね。
家ではゲームをやりました。
他の人も何人か集まって、大富豪もやりました。気合のいいタイプで。
私は結構細かい方なんで、
カードゲームなんかをやったりすると細かいところを数えてしまうんですけど。
神経衰弱は私は弱いですね。
1回見たのは忘れないという人のゲームを見たことがあるんですけど、私は全然弱いです。
根本の部分はあまり変わらないのかなと思いますね。すごく信念の強い人だと思います。
そりゃ神経衰弱で1回見たら全部覚えちゃう人と比べたら同じか弱いになるっす。

棋は対話なりという言葉がありますが、
森内先生はその点両対局者とたくさん対話されていると思います。
両者の印象を教えてください。
藤田女流「渡辺王将はどうでしょうか」
渡辺さんは活躍しはじめたのが早くて、
この世代の棋士としては自分達の世代に一番近いイメージがありますね。
すごく合理的な考え方をしますし、明快でお話とかも分かりやすいです。
藤田女流「郷田先生はいかがでしょうか」
本当に長い付き合いで、棋士の世界は本当に子供の頃からの付き合いになります。
普段それほど接する機会は多くないんですけど、適度な距離感を保ちながら、
現役の間はずっと会うので不思議な関係だなと思います。
渡辺さんとは仕事で一緒になることが多かった時期があったのですが、
競馬の話をよくされていました。
新幹線で藤田さんと渡辺さんと矢内さんと私の4人で帰ったこともありましたね。
おやつを食べながら帰った記憶があります。

藤田さんに質問です
藤田さんは振り飛車党ですが、居飛車を指してみたいと思うことはありますか。
また、その対局で指す戦法はいつ決めますか。
藤田女流「私は最初の方は居飛車を指してました。
居飛車党の時があったんですけど、ちょっと振り飛車のほうが楽しくなって。
練習では居飛車も指すんですけど。
対局の戦型は大分前から相手が決まるので、
対局ちょっと前からいろいろ研究して決めます。森内先生の場合はいかがですか。
事前に決めてその通りになることが多いですか」
森内九段「まあ半々くらいですかね。
でも自分の研究通りということは相手も研究通りということです。
違う時は自分の引き出しの中から選んでいくという感じですね」

森内先生は居飛車党ですが、
基本居飛車党の人が飛車を振るとしたらどのような場面が効果的だと思いますか。
そうですね、まあ…最初にひとつ負けてしまって、
流れを変えるためにおもいきってやってみるということもありますし、
人によってはリードしているときに試してみたいということで使う人もいます。
藤田女流「渡辺王将のこの対局での振り飛車というのは」
森内九段「王将戦3局と他の対局でも全部相居飛車の将棋だったので、
気分を変えてということですかね」

ここで森内九段がプリントを選び、
森内九段「それじゃあ藤田さんへの質問です」
藤田女流「先生私への質問にしぼってませんか」

私には勝ちたいのに勝てない相手がいます。どうすれば勝てますか。
藤田女流「先生結構な長文をかなりはしょりましたね。
それは森内先生に聞いたほうがいいと思うんですけど」
森内九段「詰め将棋と将棋アプリをやってると書いてあります」
藤田女流「先生はしょりかたがすごいです。
得意戦法を持つのが大事じゃないですか、どうですか?」
森内九段「なるほどそれはいいですね」
藤田女流「詰め将棋も積み重ねたら強くなると思います」
森内九段「私も公式戦で同じ人に6連敗10連敗することもありますし、
仕方ないかなと思いますけどね(しみじみ」
去年の羽生さんは鬼畜でしたね…

渡辺王将は△3六銀と攻め込んでいきました。
森内九段「一番激しい手順で、たぶん食事までに竜が2枚できそうな気がしますけど」
食事までどころか1分くらいで竜ができました。
正しくやれば先手がよくなると森内九段。

昼食アンケート
藤田女流「先生候補をいくつかお願いします」
森内九段「え?誰の昼食ですか?」
普通のカレー16.5%、インドカレー12.6%、ドライカレー4.2%、
カツカレー42.2%、ステーキ7.7%、定食12.2%、パスタ4.6%。
カツカレー大人気。

次の一手アンケート
▲4七角30.4%、▲4八銀29.8%、▲6九銀25.3%、その他14.6%。
森内九段「いい配分ですね」
藤田女流「森内先生はどう受けたいですか」
森内九段「みなさんの好評な4七角がいいと思います。藤田さんはどう指しますか」
藤田女流「私は6九銀で」

昼食休憩明けも郷田九段は考えていましたが、▲4七角と竜取りにしつつ受けました。

昼食アンケートの答えはHimalaya curryというお店でインドカレー。
詰め将棋の回答、森内九段の色紙のあとに初手から解説に。
私にはさっぱり見えない受けの手がすいすい飛び出して、
森内九段「後手の攻めが1枚足りないですねえ」
ただし渡辺王将が郷田九段の竜を取りに行く順を選択し、
控え室の検討手の▲3七竜は案外難しいとのこと。
厳密に言うと先手持ちとのことですが
森内九段「控え室の手順を教えてくださいよ」
藤田女流「▲3七竜までしか載ってないです」
そしたら続きが出ました。
先手が端から攻めていく順が回ると案外後手玉が脆いみたいですが、
後手も端攻めに付き合わなくてもいいので複雑な順ですねとのこと。
結局郷田九段は控え室の▲3七竜ではなくて▲2三竜。
森内九段「私ならこの手を指していたと思います」

ニコ生のおやつはエコール・クリオロのパティスリー。

ousyou42-4
 藤田女流「今日のおやつは、えこーる、くりおろ、
さんとす、あんとわーぬの、ぱてぃすりーだそうです」
何だか書いててドラクエ2の復活の呪文みたいだと思ってしまいました。

ousyou42-5
謎の演出。記録の増田康宏新四段が超大物に見えます。

おやつ休憩の後に、もしかしたら千日手になるかもしれないとの解説に。
ただし郷田九段の方が良さそうなので、違う手を選ぶのではないかとのことで、
違う手順を解説しましたが…。
森内九段「結局逃れられないですか?」
良くする順がありそうだけど難しいとのこと。
そして郷田九段はものすごいため息。
その後▲3二歩と打ち込んで、
森内九段「とりあえずは回避しましたね」
ですが先ほどの解説ではこの後の変化でも千日手になってしまったので、
油断は出来ません。

現地のイベントの様子


ousyou42-6
森内九段「金井さんずいぶん昇段されましたね」
※本当は五段です

質問メール
両対局者とも午前中のおやつに、うらわろーるけーきを食べていました。
緊迫した雰囲気の中で、
対局中の二人がおやつを食べる姿はシュールでとても楽しめました。
試合中におやつを食べるところが注目される競技は、将棋以外では見たことがありません。
他のギャラリーに見られて緊張することはありますか。
これだけ長い間戦い続ける競技もあまりないでしょうし、
おやつを食べるというのは珍しいかもしれないですね。
対局しているといつカメラが回っているかわからないので、
気にしていても仕方ないのでいつもおいしくいただいています。
料理番組でもないのにそれだけ多くの方の前で食べるのは、
確かに恥ずかしいかもしれません。
将棋が注目されるのはありがたいことなので、いろんな視点で注目されればと思います。

私は将棋ウォーズの10分切れ負けや、10秒将棋を指しています。
仮に先手が10分切れ負け、後手が10秒将棋だったらどちらを持ちたいですか。
あんまり考えたことがないですけどね。
どっちがいいんですかね。10秒で60手指すと10分になりますね。
配分的には同じかなと思いますけど、長くなれば10秒将棋が有利かなと思います。
10秒の方が安心というか、切れ負けは早い段階で勝負をつけないと不利なので。

私は将棋を始めて間もないですが、初心者用の手引きや詰め将棋などで勉強しています。
将棋の作戦として居飛車と振り飛車に大きく分かれますが、
この2つはそんなに違うのでしょうか。
出だしが大分違いますので、そこは分けて覚えることが多いですね。
最初はどちらか選んで覚える方がスムーズかなと思います。
どっちがいいというのは得に決まっていないですし、
将棋は最後どうやって勝つかが分かっていることが大きいので、
詰ます能力というのがすごく大きいと思います。

藤田女流「他にもメールがきてますね」
森内九段「私にも少しいただけますか」
そして森内九段が選んだ質問は…

将棋はいつも振る側ですが、恋愛ではいつも振られる側です。
恋愛のこつを教えてください。
藤田女流「恋愛相談になってますね(笑)。
恋愛のコツってなんですか?私も教えて欲しいんですけど。
こういった質問は初めてです」
森内九段「初めてですか?私も初めてです。
藤田さんのいいアドバイスがあるのではないかと思ったんですけど」

アンケートみなさんは?
振る方だ29.2%、いつも居飛車だ70.8%。
草食多し。森内先生は何故この質問を選んだのか。

人生相談も受け付けていただけると言うことで質問させていただきます。
私は大学4回生で、2回生の頃からお付き合いをしている彼女がいます。
しかし、1年間遠距離恋愛になることがきまっています。
遠距離恋愛の成功のアドバイスをお願いします。
コメントが大量に流れて
森内九段「この画面を見るのが一番いいと思いますねえ」
藤田女流「ネット将棋でコミュニケーションというのが流れてきました」
森内九段「それは新手ですねえ」

一人暮らしで猫を飼うこつを教えてください。
藤田女流「ぐぐったほうが早いと」
森内九段「加藤先生に聞いたらいいと思います」
加藤九段に猫について聞くのは悪手のような気もします。

トランプの大富豪が流行ったときに、森内先生がトランプを全部覚えてしまうので、
棋士の間で遊ぶ時は、トランプを2組、104枚で遊ぶようになったと聞いています。
本当のところはどうですか。
将棋界の人は大げさに嘘を言うんで、普通に52枚でやってました。
人数が多かったりすると増やしたかもしれませんけど、
いろいろと大げさな話が伝わってきて困るんですけど。

そして渡されたメールの束をすらすらと読んでそっと横に置く森内九段。
チェック厳しいですが、森内チェックを通り抜けた質問は…。

藤田先生にご相談です。
うちの中学生の息子は、奨励会に入っていないにもかかわらず、
将来は棋士になるんだといって学校の勉強をしません。
私は万が一プロになったとしても、
高校くらいは出た方がいいと思うのですが、どうすればよいでしょうか。
奨励会に入るのは小学生中学生くらいが多いですかね。
勉強をせず将棋ばかりとのことなんですけど、
万が一プロ棋士になっても、
高校くらい出たほうがいいのではと思うのですがとのことですが、
今は大学生の棋士も多くて、
でも中学生ですから息抜きばかりではなくて勉強もしたほうがいいと思います。

そんなこんなで残り時間は渡辺王将が1時間20分、郷田九段が57分に。

そして渡辺王将の△4二金に
森内九段「へー。そうやるものですか。驚きましたね」
郷田九段は歩を成って、
森内九段「このと金を竜で取ったら、
お互い自陣に竜が戻って第2ラウンドといった感じですね。
ですがもし取れないのであれば、この歩成がいい手だったということだと思います」
そしてと金を取る変化の解説をした後に一旦休憩になりました。

休憩中に手が進みましたが、結局渡辺王将はと金を取れませんでした。はてさて。

休憩があけると、と金を取れなかった理由の解説になりました。
パズルみたいな手順で驚きました。まあ将棋はパズルゲームなんですけど。
そして詰む詰まないの解説中に郷田九段は孫の手定跡。
これまでの王将戦では孫の手を使ってなかったのですが、今日は多いですね。
詰む詰まないの解説になると、とたんに美濃囲いの固さが光り始めます。
先手がいいのでしょうがずいぶん危ない橋なんですね。
後手の美濃囲いを横から攻めるとなると、
と金を作ってじわじわ寄せていくくらいしかなく、
その間に後手からの攻めを受けたり、いなしたり、攻防手を放ったり、
そういった難しい手を積み重ねないといけません。
郷田九段は▲7九金と受けの手を選択しました。
そこから攻め合いの変化を解説し、
森内九段「これはと金が間に合っちゃいましたね」
そこで渡辺王将も△6五馬と引いて粘りに行きましたが、
郷田九段は着実に手を積み上げて行きます。
森内九段「後手からは、なかなかやる手がないんですよね」
そして郷田九段がノータイムで指したのを見て
森内九段「読みきりコースですかね」
その後渡辺王将の玉の早逃げなど妖しい手も出ましたが、
郷田九段が冷静に寄せ切って郷田九段の勝ちになりました。

森内九段
最初は郷田さんのペースだったと思うんですけど、
途中は渡辺さんが盛り返して千日手になるんじゃないかなと思ったんですけど、
郷田九段が果敢に打開してうまく指しました。
金を打った手が固い手で、
急に郷田九段の玉が固くなって、と金攻めが間に合いました。
次は渡辺王将の先手に戻って、相居飛車の激しい戦いを期待します。

昨日の対局では郷田九段が時間を使ういつもの展開でしたが、
今日は渡辺王将が時間を使う展開になりました。
感想戦で渡辺王将が、45手目の▲2三歩からの変化は昨日から考えていたが
あまりいい変化が無い気がしたと述べていますので、
郷田九段の昨日の2時間9分の長考が実った将棋になりました。
今日は森内九段の受けの解説が面白かったです。
部分的に美濃や銀冠や矢倉の形になっているとかなら私にも見えますが、
変なところに角を打って「これで受かってますかねー」とかを、
たいして時間をかけずに指摘するのは流石鉄板流だと思いました。

王将戦第5局は3月12日、
解説には渡辺王将の師匠の所司和晴七段が登場します。
佐藤八段とは違った角度から見る渡辺王将について、どんな話が飛び出すか楽しみです。
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