棋士はカワイイ!

将棋と棋士の魅力を伝えたい!そんなブログです。 なんか難しそう、古くてださそう、そんな印象を吹っ飛ばす!
指すのではなく観戦ならば簡単で面白い!

田中寅彦

王将戦第6局は大熱戦の末郷田九段が勝利!フルセットへ

渡辺明王将に郷田真隆九段が挑む第64期王将戦七番勝負第6局は、
先手の郷田九段が勝利し、3勝3敗としてタイトル奪取に逆王手をかけました。

ニコニコ生放送では9時から、解説に田中寅彦九段、
聞き手に竹部さゆり女流三段で大盤解説会が始まりました。

注目の封じ手は△2六歩
田中九段「あー△2六歩だった。
一晩考えてこれにはこうと決めてあると思いますけど、これはすぐには指さないですよ」

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おはようございます。
田中九段「これは一番激しい手ですね。
ほっとけばと金ができますから、先手は激しく行くしかないです」

郷田九段はすぐに▲9五歩。玉側の端の歩をぶつけていきました。
飛車を取りに行く手?

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混乱する解説陣。
竹部女流「ほっぺた叩き合ってるような」
田中九段「やっぱり生活かかったつもりで考えなきゃいけなかったか」
竹部女流が千日手の順を並べて
田中九段「それは解説泣かせだからやめましょう」

リレー質問
中田七段から田中九段へ
居飛車穴熊を組み上げるポイントを教えてください。
中田さんは居飛車穴熊を組み上げるポイントは熟知してますよ。
それに対してコーヤン流の三間飛車で知り尽くしてますよ。
でももっと勝ちたいと思ってるからこういう質問をね。
コーヤン流はほとんど端攻めだけっていうね。
昔も居飛車穴熊は早指しでやられてたし、昔の名人戦でも棋譜が残ってたんですが、
そればっかりやり始めたのは私が最初でした。
居飛車穴熊は序盤が命なんです。堅いだけじゃだめなんです。手を出せませんから。
伸びる場所を作りながら固めるのが急所なんです。
振り飛車って美濃に囲うのが常識だったんですけど、
厄介な人、F九段っていう人がいまして、それで困りました。
昔はこういう戦法を若いうちにやると強くならないって言われていて、
活字でも書かれていたものですが、
一応九段になったけどよく考えたらあんまり強くなってなかったかな?
ということでもしかしたら正しかったかもしれないですけど。
大山先生には11番教えてもらいました。
本当の振り飛車党は、若造相手でも対局のたびにちょっとずつ変えてくるんです。
本体眼中に無いはずの若造の手、覚えてないはずの手を覚えてるんです。
流石だなと思ったですね。
大山先生の最後のA級順位戦もなんですけど、コーヤンと大山先生の違いは、
コーヤンは陣形が全然変わらなくて、大山先生はいつも変えてきた。
私のポイントは出だし、相手との兼ね合い、そればっかり考えてた。
それで相手が居玉で来られて困った。
藤井システムでまったく違った流れを作られました。
角交換振り飛車も相当困りますね。穴熊という感じがしませんもんね。
昔は居飛車は角交換、振り飛車は飛車交換だったんですけど、
今は振り飛車が角交換、居飛車が飛車交換、
通貨の貨幣価値が変わってるようなもんですね。

山田女流から竹部女流へ
お休みの日はお子さんとどのように過ごしていらっしゃいますか。
今小学校3年生でして、背がなかなか伸びないんですよ。
欲を言うとあんまり伸びて欲しくないなーとか思ってるんですけど。
先日ニコニコ本社のリアル謎解きゲームに連れて行きまして、
ウォークラリーをしながら謎解きということで、
テーマは縄文時代にタイムスリップして、米を作って脱出するというやつなんです。
子供向けだと名探偵コナンがありまして、
殺人事件に巻き込まれてどうやって脱出するかとか。

質問メール
田中先生は先日佐渡での対局の立会いでした。
私は佐渡に以前住んでいましたが、この時期に荒れるのは異常気象です。
いろいろなトラブルもあったかと思いますが、第5局でのエピソードを教えてください。
いっぱいありすぎて困るんですけど。
前日、渡辺さんと隣で朝10時から深夜まで座ってたんです。
※ガン見の田中のやつですね。
渡辺さんは前日プレーオフで、本当に難しい将棋だったんですが、
あれうまいもんだなーと思ってたんです。
そしたら自分の将棋の方がおかしくなっちゃって、しくじったなーと思ったら、
渡辺王将が絶妙手を逃して何でかなと思って見てたんです。
そのシーンをガン見の田中って呼ばれました。
新潟までは順調だったんですけど、暴風雪っていうので、海見るとすごいんですね。
佐渡を見るともっとすごい荒れていたんです。
事前に本部からいろいろマニュアルを頂いていて、
前日行けなかった場合のシミュレーションがあって、
でもいざっていうときには、立会人、連盟、主催紙が協議をすると書いてあるんです。
対局者がちゃんと対局できるかどうか、注意して2人の様子を見てました。
船酔いする人もいるんですけど、
僕は大丈夫ですよという郷田さんと、薬持ってますよという渡辺さんで、
やっぱりちゃんとしているんだなと思いました。
まず前夜祭は間に合わないとなって、渡辺さんのスケジュール大丈夫?って聞いたら、
『幸いにもプレーオフ負けちゃいましたから』って。
次の日幸いにも朝動いたんですけど、
その後高速艇は動かなかったので運がよかったです。
今のタイトル争いに行く人っていうのは自分の立場をしっかりわきまえていて、
きちんと対応してくれます。
我々としてもなるべくいい将棋にしたいので、
なるべく持ち時間を減らさないようにしようと、
持ち時間が長くなるスケジュールにしました。
最後だけ本当の事件が起こったんですけど、
郷田さんのほうが上手くいってたと思ったんですが、最後は錯覚があったと。
その手を感想戦で指摘したらしばらく両者固まってました。
1日目は渡辺さんが酔い止めを飲んでたんですよ。
だから初日は眠くなっちゃってたかなーと感じてたんですが、
本人はそういうこと言いませんけど、乗り越えていい棋譜を作ってくれました。
後ね、食べ物がおいしかったー。佐渡牛がうまいです。
寒いところでひきしまって育ててるんです。
子供のときに松坂行ったら松坂牛になるとかで、
本籍佐渡っていう牛を皆さんもいっぱい食べてるかもしれない。

渡辺王将は△2七歩成り。
田中九段「あなたはあなた私は私と」
郷田九段もかまわず9筋の歩を取り込みました。
対する渡辺王将は解説に出ていた△2三歩を指して、
田中九段「おーやった△2三歩。強いね私ね」
そして郷田九段は▲4九飛。
田中九段「いい手でしたね。歩成りが入ったら郷田さん優勢なんで、
ここで渡辺さんなんとかしないといけないんですけど」
渡辺王将は△9六歩。郷田九段の9筋の歩の突き出しを逆用する形ですが、
田中九段「なんとなく見立ては先手を持ちたくなってきましたね」

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みなさんはどっち持ちですか?

質問メール
私は現在求職中です。
今日も外に出なければならないので最後まで見ることが出来ません。
将棋にかかわる仕事は無いか教えてください。
生計をなすと言うのは相当大変ですね。
「ぱしっ(駒音)」
田中九段「あ、打った」
ここから急に数手ぱたぱたと進みだして解説に。
どちらを持って指してみたいか
先手・郷田九段32.8%、後手・渡辺王将26.6%、何とも(ニャンとも)言えない40.5%
圧倒的ニャンとも。
田中九段「ニャンともですねえもう私は」
竹部女流「途中になりましたけど将棋にかかわる仕事ということですが」
田中九段「将棋だけじゃないですからね。
観戦記者も将棋だけで食っていけるかはわかりませんね。
普通の就職と言う感じでは大変だと思います。
連盟職員も結構な人気で、アルバイトなら入れますけど正社員となると大変ですね。
職業と言う形では捉えにくい世界かもしれません。
その道に進むという形で考えた方がいいと思います。
コメントで駒師と流れましたけど、駒師も大変です。
作るのもさることながら、長い年月かかります。
ソフトも…将棋だけじゃないでしょうしね。
コンピュータ選手権でトップになれるかどうか。継続できるかというのも大変ですね。
まあ誠も道として修行してなれなかったんですけど、
別の道でそれがいきているというか」

竹部さんに質問です。今日の竹部さんの着物がお似合いです。
おしゃれ着でしょうか。どんなことを考えて選んでいるのか教えてください。
※竹部女流は照れているのか異様に早口で読んでました。
竹部女流「もうざっくり佐渡ですね。明るい海だと思ったら黒かったんですね。
帯なんですけど白滝呉服店で3月8日まで決算セールがありまして、
宝づくしといいまして、おめでたい柄がいっぱいで、3万円でございました。
安かったです」
田中九段「言わなきゃいいのに(笑」

将棋の中継を見ると、隣同士で対局しているのをよくみかけます。
プレーオフのときに、自らの対局よりも隣の対局をガン見していた田中九段のまなざしが、
タナトラ・アイと呼ばれております。
見ていたときの時の心境を教えてください。
あのー久々に4者プレーオフになって、
渡辺さんが一番確率が薄そうなのにすっと入ってきまして、
これはチャンスだと思っているだろうなと。そういう将棋が一番面白いんです。
それを特等席で見ることが出来るので非常に面白かったです。
渡辺さんが妙手に気づかなくて何でだろうと思って、
誰かが感想戦で言って、やってたと思うんですけどね。
もし指して勝っていたら佐渡の対局で大変なことになってたかもしれないですね。
佐渡の対局できなかったかもしれないです。
渡辺さんは負けても切り替えが凄い早いですね。
敗れた後っていうのは切り替えがもの凄く早いです。
もう全然引きずらない。それがタイトルを取る絶対条件ですね。
自分の将棋の方は、うわーこれだめにしちゃったなーと思ってたんです。
粘るしかないなと思ってました。

田中先生は昔長髪でひげを生やしていて、
どことなく升田先生みたいで迫力がありました。
もう当時の風貌にする予定はありませんか。
あの30くらいの棋聖をとるあたり、自然に、まあ無精ひげだったんです。
ある程度言ったら升田幸三みたいで、
この道に入ったのは升田先生の勝負という本で、中学2年生のときに読んで、
将棋の本ですけど人生観の本で、指し手なんて書いて無いんです。
女性の口説き方、別れ方、借金の仕方、返し方、
そういうのを一気に読んじゃって、この世界に生きたいというか、
升田先生の独特のひきつける魅力がある本でした。
後から将棋を勉強してという感じですね。
将棋は小学生の頃からやってましたけど、雨降ったらやるみたいな感じでした。
私は少年野球とスイミング倶楽部をやっていて、両方から案内がきてたんですね。
ところが当時は野球選手は肩冷やしちゃいけない時代だったの。
水泳は冷えるから、それでどっちか、両方は出来ない時代だったんです。
水着で女の子と入れるほうがいいから当然スイミングに行ったんですけど、
そしたらその新しい仲間に将棋が好きな奴が居たんです。
そのおかげで水泳をやることになって、将棋好きな人がいて、
同人誌作ってるような熱心な人で、全然勝てないの。
それでその人の地区にはいい本があるんじゃないかと思って、
本を立ち読みして、升田先生の本を見つけたんです。
水泳は最近また、去年かな、タイムがでるのに出て。
5歳単位で順位が出て、年取ると後2年で60歳枠になるとか思って嬉しいの。
水泳って世界的だから、
と言っていると何と映像が。
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田中九段「個人メドレーをやるのに苦手なものを鍛えてるところです」
右側が田中九段で、佐渡に行った次の日とのこと。
水泳をまた始めたのはもう一度初心に帰りたいということらしい。

今期は名人位挑戦者決定プレーオフがありました。
行方先生が久保先生の本拠地の関西に乗り込んで指したのは何故ですか。
順位が上の行方さんの本拠地じゃだめなんでしょうか。
予定して無い日程だったので、
隣で変な奴が見ている中でやらないといけない、というようなスケジュールなんです。
両対局者のスケジュールの調整もあってああいう形になったんだと思います。
特に今の季節は集中するんですね。
とにかく対局をこなすというのが先ですね。
手合い係りは苦渋の決断をする係りなんです。
よく勝ってる人はそれでほとんど文句言わないです。文句言っちゃう人はだめですね。

ということで一旦休憩になりました。
田中九段「私先ほど郷田九段がいいと言ったんですけど、
この△8四角がぐっとこらえた手で、私もうわからないです」
受け止めてしまえばと金を活用したり、桂馬を取ったり、後手に楽しみがあるとの事。

再開後
田中九段「ここで郷田さんどうするのかなと思ってたんですけど、
一番激しい順で行きましたね」
その後先手が桂馬を打って守る手順を解説していましたが、郷田九段は▲5五桂。
田中九段「うわ攻め合いだ。手抜き合戦」

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渡辺王将の姿勢評価関数は…微妙だ。
田中九段「この姿勢だけ見たらとても有利と思っているようには見えないですね。
郷田さんまた持ちたくなってきたなあ」
指した方がよく見える状態か。

質問メール
田中先生といえば元祖穴熊、飛車先不突き矢倉など、
序盤のエジソンとして知られています。
私自身クリエイティブな活動をしていますが、
その発想方法は他分野でも通じるものがあると思います。
戦法の発想はどこから来たのでしょうか。
まず私、人の将棋を並べると話しましたが、
あるとき芹沢さんに、寅早すぎる、覚えるだけでいいのか、何か思え、
思ってこれはいいと思ったら真似すればいいし、悪いと思ったら違う手を考えろ、
悪い手だと思ったのに勝っていたらそれを否定してみろ、
否定すれば新しいものが生まれる、そう言われました。
今までに無いものを求める、否定する気持ちが新しいものが出てくるきかっけだと。
プロの証、違うものを作れ、
作れないならプロに商売価値はないだろう、そう言われました。
芹沢さんは自分の行いは置いておいて、後輩に言うのはいい言葉が多かったですよ。
なかなか面白い方で、そうですね加藤先生にも影響を与えています。
よく滝を止めたという伝説が語られていますが、
加藤先生が滝を止めろなんていうわけ無いんですよ。
多分うるさいって言ったんですけど、それを加藤君生意気だなと上手い具合にやって、
それでまことしやかに言われるようになったんです。
米長先生の、兄貴が3人とも東大だから、
俺は頭がいいから将棋指しになったっていうのも、あれは芹沢さんが言ったんです。
本人が言ったとなってしまって、いろいろあるから否定できないじゃないですか。
私にとっては本当に憧れの言葉でしたね。
将棋の世界とは年配の方がやるものとか思われていて、
同窓会で将棋指しを目指していますとかい言ったら、
え?まだ若いのにねとか言われる時代でした。
その中で唯一、この言葉は有難かったんですよ。
芹沢さんが連盟に来ると笑いが起こるんですよ。
それを聞くとまずいって逃げ出そうとするんですけど、
そうすると目ざとく見つけて、こら待てと言われて、お前今日は開いてるかと。
そう聞かれると明日の朝まで開いておりますと言うしかないんです。

電王戦をきっかけに将棋を見るようになりました。
初心者の初歩的な質問で申し訳ないですが、
立会いの方というのは何が基準で選ばれるのでしょうか。
ここら辺はですね、阿吽の呼吸といいますかね。
いろいろ力関係があって、そのときの人気、対局場に合うような人、
スケジュールが合う人、だって羽生さんそんな出れませんからね。
そういう阿吽の呼吸がありますね。
四段に立会人させるわけにはいきませんから、主催紙との相性もありますし、
いろいろありますね。

そしてスペシャルゲスト?
田中Jr.「初めてかな一緒に出るのは」
田中九段「そうかもしれない」
銀河将棋チャンネルの宣伝に田中九段の息子さんが登場しました。

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田中九段「こんな息子ですけどよろしく、彼女募集中、俺の孫を見たいな」
田中Jr.「助けてください」
そしたら竹部女流がどっちがかっこいいかアンケートしましょうと爆弾投下。
助ける気ゼロである。

どっちがかっこいい?
パパトラ89.0%、Jr11.0%。
竹部女流「善戦しましたよ」
※いろいろひどい。
田中Jr.「竹部さんには昔からいじられてるんですよ。ひどい姐さんで」
その後儲かってるの?からいろいろ込み入った話を始めた田中親子に、
竹部女流「楽屋で話して」

昼食アンケート
ステーキ20.4%、うなぎ22.4%、イケ麺系38.1%、寿司19.0%。
竹部女流「以前着物を着て出演させていただいたときに、
私ハンバーグが食べたいと言ったんですけど、
飯島先生に着物でがっつくのは見たくないと言われまして、
それで今日は普段着を用意してきたので何でも大丈夫です」

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昼食アンケートの答えはうなぎ。

詰め将棋の答え合わせの後初手から解説になりました。
手を進めると先手が勝ったり後手が勝ったりよくわからない局面で、
竹部女流「こんな状態でお昼ご飯を食べるってどんな気持ちなんですかね」
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この局面で昼食を食べる。わけがわからない。

質問メール
将棋ファン歴20年くらいになります。
昔の将棋界のような殺伐とした雰囲気も好きでした。
殺伐エピソードを教えてください。
田中九段「ライバル心っていうのがすごかったんですね昔は。
升田幸三という人が中心となって、
木村名人に戦争から帰ってきた升田先生が挑戦者になって、
また煽るんですよラジオ放送で。
それで升田先生が名人なんてごみのようなものだと言っちゃったんですね。
木村先生は名人位がごみならお前はなんだと言って、
升田先生はごみにたかるハエだと答えたというのがあります。
昔は正副立会いが必要だったんですよ。両対局者話さないんです。
間に入った人間に、片方が暑いから窓を開けろ、もう片方が寒いから閉めろ、
あの立会いはどっちに肩入れしたとか、
それで両方をたてられる人間が選ばれました。
周りの外野も含めて戦っていました。
私のときも殺伐としたというか、
何代目かの悪役を演じようかと思ったときがあったんですね。
あの程度で名人になったと言ったことがあったんですが」
竹部女流「現会長ですか?」
田中九段「当然なことをを言ったつもりなんですけど、
それが活字になるときついですねー。
じゃあなんなんだとうわーっとくるんですよ。
将棋が楽勝になっちゃったんですよ3局目、
それで何を言ってやろうかと思ったのがばかだった。
大山先生がちらっと言ってましたけど何か言うと終わりなんですよ。
タイトルマッチで勉強させてもらいますとかね、
一生懸命勝とうとして負けた人間がいるわけですから、
その人達は勉強したいとか言われると辛いんですね。
例えば今戦っている渡辺王将と郷田九段、どちら贔屓かみなさんあると思うんですよ。
渡辺さんの強さはヒールに完璧なものを備えてると思うんですけど。
大山先生は負かされた時に記事になるのが一人前だと言ってましたけど、
渡辺さんはそういうタイプのヒールになれると思うんだけどなあ」

将棋界にヒールは
必要68.5%、不要31.5%。

将棋のタイトル戦がやってくるとあって、佐渡の現地は大騒ぎなんだろうな、
私の町にもこうしたタイトル戦を誘致できないかな、と思っています。
どうすれば誘致することができますか。
支部や教室があり、天童や加古川のように、将棋の街になるのが夢です。
将棋のタイトルマッチ、一生懸命誘致されているところがいっぱいあります。
各新聞の色があって、各社違った形で選択しています。
佐渡のほうは地元の行政と佐渡汽船といろんなスポンサーの協力で誘致されています。
名人戦は公募をしてるんですね。
今回は間に合いませんけども、次回のために。
名人戦は共催ということになりますと、各社やりたいところが違ってくるんです。
それをどうするかということで公募になりました。
大山先生の倉敷や天童など、
行政予算の中に将棋予算が組み込まれているところもあります。
その中で情報交換し合って、
協力できるところは協力していくということが進んでいくと思います。
七番勝負だと4局で終わるとかもあるので、来ないと無駄になっちゃうんですけど、
7局目で来たら大当たりなんです。
早く終わっちゃうと来ないような、
わざと皆さんが嫌がるところを入れといてください、というところもあります。
ちなみに結構かかります。
そこら辺は行政と新聞の事業部とかかわると話せると思います。

ニコ生のおさんじは

盤上では渡辺王将の6三に打った香車を、郷田九段が▲同桂成り。
そして時間を使う渡辺王将に、ここですぐに指さないのは変と田中九段。

竹部女流「今日はティロフォンはあるんですか?」
今大盤解説中だというスタッフに、
田中九段「大盤解説中に電話とって話してくれればいいんですよ」
田中新手再びか。
しかし急な話なので無理っぽいというスタッフに、
田中九段「最初やった時ね、私無理やり電話しちゃったの知ってる?(ニヤリ」
そして野月七段と電話が繋がりました。

ティロフォン野月七段から
田中九段「もしもしー」
野月七段「もしもし野月です」
田中九段「野月さん後手持ちなの?」
野月七段「そうですね木村さんと一緒に解説してて、▲6三桂成りが意外だったです。
▲4三桂成り△同銀の形も先手がいいんじゃないかと検討してたんですけど。
そこから受けにまわるのが木村説で誰も勝てなかったです」
田中九段「受け師だもんなあ千駄ヶ谷から出張してる受け師だから」
パチッと駒音がして
田中九段「あー銀で取った銀で取った」
さらに駒音がして
田中九段「うわー全然違う手が出たよ」
郷田九段は▲9五香。
後手玉周辺をどう攻めるかという検討ばかりしてたので、意外な一着でした。
野月七段「昼休憩までは郷田九段がよくて、
それからの渡辺王将の手がいい手で形勢を戻したと見ています」
田中九段「両対局者はどうですか?
郷田九段は前局は△1三玉の話したら頭かかえてね、4時まで飲んでたんですけど」
対局前日は両者リラックスモードとのことでした。

形勢アンケート
先手・郷田九段45.1%、後手・渡辺王将22.0%、何とも(ニャンとも)言えない32.9%。

渡辺王将は飛車を見捨てて角を取りました。
将棋は飛車を取ったらだいたい勝ちだから。by渡辺王将
と言う言葉があるので、ちょっと苦しいと思っているのかな?
田中九段「生活かかってないですからやっちゃいましょうか」
ということで一直線で攻め合うと、先手が勝ちになりました。
一旦休憩に。

休憩中に郷田九段が猛攻。
再開後の解説では渡辺王将が入玉できるかどうかが争点との事。

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田中九段「ここで上手くいなす手があるかどうか。
これで寄ってるならば話が早いんですよ、思いっきり早い。」
しかし渡辺王将が角金交換から粘りに行って、

田中九段「ちょっと待ってくださいね測量中です」
測量後局面を進めて、
田中九段「長年の経験でこれは詰みなんですが…」
更に進めると後手玉にするする逃げられてひっくり返ってましたが、
いろいろな後手玉が詰む筋を並べて
田中九段「いよいよかな?」
入玉将棋は詰む詰まないが大変ですが、
田中九段がいろんな手を並べてくれるので田中劇場になってました。
コメントの△1四銀という受けには、
田中九段「これ私の力じゃ寄せられません。2歩打っちゃいますね」
竹部女流「でもこれ冷静に考えれば寄せがありそうですけど」
田中九段「私冷静じゃないからここまできたんです」

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渡辺王将の姿勢評価関数は…やや劣勢?

田中九段「郷田さんが指した▲2三歩成りは寄せにいった手なんです。
ところが渡辺さんの△3一金で止まってしまったんです。
まだ郷田さんがいいと思いますが、思い描いた展開ではないはずです。
これなんかしかし結構続きそうな気がしてきたなあ、嫌な展開になってきましたよ」

渡辺王将は△1四銀。
大盤ではなかなか後手玉が寄らず、飛車を渡すと千日手の筋も生じて、
田中九段「どうするんだろうこれ。千日手か?」
現地の青野先生は後手から△9八飛が出たら千日手ですねとのこと。
スタッフ「千日手の場合は1時間休憩して指しなおしとのことです」
竹部女流「嬉しいですねー↑」
田中九段「HAHAHA」
竹部女流「先生もね、体力には自信ありますから」
田中九段「体力に自信あってもねぇ」
この後何か寄らないかー何かありそうだけどーと、
千日手は勘弁してくれという感じの田中九段でした。竹部女流ははしゃいでました。
コメントで流れた△3七銀で後手玉に寄せがないようで、
田中九段「千日手でプレミアム会員が入ったらこっちに来るんですよね?」
ギャラアップを求め始めました。ところが郷田九段は千日手を避けて▲7七玉。
田中九段「あーやっぱり郷田さんに、千日手は美学に無いんだ」
渡辺王将は△3七銀。
田中九段「ほら打った!寄ってるかどうか」

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田中九段「やけに冷静なそぶりですね」

検討を進めると後手玉が寄りましたが、現地の木村八段は後手持ちと言われて、
どこかに読み抜けがあるのか田中九段は不安になってました。
田中説は▲2三角でしたが、郷田九段は▲2三銀。
田中九段「あああ!初手から外した!」
頭抱えてました。
しかしその後は、じゃあこれを狙ってるのかな?と言って示した手順に進みました。
飛車をと金に取らせて角を捌いて後手玉を詰ませる手順を竹部女流が示し、
田中九段「天才的な捌きだね」
ということで後手が受ける手順を検討するとまたわからなくなる、
という大熱戦になりました。
田中九段「いや今日は飲むぞ郷田さん、もし負けたら」

竹部女流「あ、棋譜コメント更新されてます」
しかし田中九段が言った事以外は書いてなく、
田中九段「もっと高度な棋譜コメが欲しい」
コメントで流れた▲3八桂を検討して、
田中九段「あ、やったじゃん!」
郷田九段が勝つのか、と思って解説を進めたら角を渡したせいで先手玉が詰んでしまい、
田中九段「だめじゃん」
その後歩の枚数をひとつ間違っていたことに気がついて、
田中九段「これは絶対詰み、必死!向こうは絶対詰まない!勝ちだ!」
田中九段の解説評価関数はカオスなことになってます。
確信を持った田中九段は
田中九段「控え室に聞いてみ?(ドヤ」
しかし後手の△9九飛成りという手が届いて、
田中九段「えー?まだかい、まだだめ?」
勝利宣言すると違う手が出てくるという展開になりました。
田中九段「もう一度やり直しだ、人生を(ため息」
竹部女流「深いですね(笑」
結局飛車成ったら飛車下がる、残ってる、残ってろという結論になりました。

ところが渡辺王将は検討に出なかった△2五歩。
郷田九段はあまり時間を使わずに▲5三桂右成り。
田中九段「えええぇぇぇぇ全然ちがったあぁぁぁ」
竹部女流「解説お願いしますというか」
田中九段「できないです」
しかし検討を進めると悪手で後手がよくなったとの評価になりました。
田中九段「今までの努力が水の泡、原野商売にひっかかった。
これはひどいねえ、これは飲むねえ相当」
しかし解説を進めると本日何回目かの手のひら返し。
田中九段「投了じゃなかったね、寄ってますね勝ちだこれ」
竹部女流「信じていいですね?」
田中九段「わかりません」

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ここで観戦記者の加藤さんが入室。
竹部女流「先崎先生ではありません」

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そんなことを言ってたら渡辺王将の鬼手△1七飛車。
これにはコメントもざわつきます。
田中九段「そんな手が世の中にあるの?」
少し苦しいと見て郷田九段が読んでない手を選んだのではないかとの事ですが…。

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渡辺王将の姿勢評価関数は…さっきより起きてるかな?

田中九段「ここまで来ても私の知恵じゃわかりません」
そして両者1分将棋になりました。
その後も
「ええぇ世の中にそんな手があったのおぉ?金が寄ると何が起こるんですか?」
「えぇ打つ?打って勝ちなの?」
「変だなあこれは一体どういうことだ?上がられたらまったく私はわかりませんね」
「一手やる方が悪く見えるよ?」
「あれ?おかしい。また勝ちになったか?」
「まだまだ続くねえ驚いたねえ何だこれは」
「王様で取った!何で?」
「これはやったかもしれないよ。何度目かのやったかも」
これが指運勝負というやつか。
藤井先生がNHK杯の解説をしていた時の名言、
「どっちがラッキーかですね」を思い出してしまいました。
最後は郷田九段が金を取る手を無理やり間に合わせて、
渡辺王将の投了となりました。

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投了直後呆然とする渡辺王将。

今日は難解すぎる中盤戦、終盤戦から1分将棋になっての泥試合、
田中九段の+9999と-9999を行ったり来たりする解説、
詰むや詰まざるやで頼りになる竹部女流、
鬼手ありポカあり絶叫ありのかなり面白い解説会になりました。
竹部女流は異様なテンションで最後笑いが止まらなくなってましたね。
終盤は渡辺王将に疲れが出たかな?

というわけでいよいよ最後となる王将戦第7局は3月26、27日です。
フルセットの対局は渡辺王将が2004年度、2006年度、2008年度の竜王戦、
2013年度の王将戦の4局あり、いずれも勝利しています。
一方郷田九段は1994年度の王位戦、2007年度、2009年度の名人戦の3局あり、
すべて敗れています。
という郷田九段にとっては嫌なデータもありますが、さてどうなりますか。

関連リンク
詰まなければ・・・ラッキー♪
NHK杯の中田功七段対阿久津主税八段の対局で終盤難解な局面になり、
中田七段も阿久津八段も解説の藤井九段も大混乱に陥る動画です。

名人戦第1局は羽生三冠が178手の激闘を制する

森内俊之名人に羽生善治三冠が挑戦する第72期名人戦第1局は、
羽生三冠が178手の大熱戦を制しました。

振り駒の結果森内名人の先手番で第1局が始まり、
注目の戦型は相掛かりになりました。
去年も第1局、第2局ともに相掛かりで、森内名人が連勝し往復びんたとなりました。
羽生三冠は去年の手順を修正し、早めに端歩を突きこす工夫を見せ、
さらに飛車先の歩を交換した羽生三冠に、
森内名人がぐいっと金を押し出し飛車角交換になる激しい流れになりました。

ニコニコ生放送では初日の解説が田中寅彦九段、聞き手が中村桃子女流初段でした。
どちらが勝つかアンケートでは森内名人29.3%対羽生三冠70.3%で、
やはり羽生三冠は20%ほど応援票が入るんですね。
将棋以外にどんなゲームをするかアンケートでは、
囲碁10.4%、チェス8.5%、麻雀59.4%、モノポリー8.0%、
バックギャモン3.3%、人狼10.3%と、
ひとくくりにされることの多い囲碁将棋ですがファンはかぶってないようです。
田中九段が麻雀人口の多さに驚いていましたが、
麻雀はネットで気楽にできるゲームですからニコニコ視聴者とはかぶるんでしょう。
メール質問で故米長邦雄会長について聞かれた田中九段は、
先読み、改革派、時代にあったことをしなければという意識があった。
ご自身でコンピュータと戦うことになってしまった。
本当はそうなる予定じゃなかったけれど、記録にきちんと残さなければいけない。
タイトル戦を契約している新聞社から見ればネットは敵だが、
タイトル戦の中継をニコニコで放送することを通してしまった。
昔野球がテレビで放送されると、
観客が球場に来なくなるのではないかという議論があったが、
将棋界はそういう流れに取り残されてきたのではないか。
なんとかうまく融合すればいいなと考えていて、
相当針を振ったからつじつま合わせに谷川さんは苦労していると思う。
誤解も多いし、フライングもいっぱいしたし、
いろんな人に謝った覚えがありますとしみじみ語っていました。
また、田中九段は棋聖位をとったときに、
一門でおめでとう会をすることになったのですが、
スケジュールが遅れ、次の挑戦者が決まってからになってしまったそうです。
その時の挑戦者は中原誠十六世名人で、
しかも同門だからおめでとう会兼防衛がんばろう会にも当然参加し、
立ち振る舞いを勉強させていただきますととりあえず言ったら、
見事に棋聖位を持っていかれたとエピソードを話していました。
昼食休憩の直前に立会人の加藤一二三九段が対局室に入り、
通常は記録係りが昼食休憩に入りますと言うのですが、
加藤九段が言いに来たのではないかと緊急アンケート。
加藤九段が言うに6割超えの票が入りましたが、
残念ながら?通常通り記録係りの合図で昼食休憩になりました。

昼食休憩明けに羽生三冠が飛車先の歩を交換すると、
森内名人が歩で謝るのではなくぐいっと金を上がり、
羽生三冠も飛車を逃げずに角取りに歩を打って一気に激しい流れになります。
田中九段はちょっと無理があるのではないかと、
森内名人に評価値+300点くらいと言い、
どちらを持ちたいかアンケートでも森内名人45.2%、羽生三冠25.1%、
互角29.6%と森内名人がいいのではないかとなります。
ティロフォンショッキングでは糸谷哲郎六段が登場。
糸谷六段は羽生三冠持ちで、森内名人が駒組をしにくいのではないかとのこと。
弟弟子の千田翔太四段も登場し、田中九段は
「君知ってるよね私のことね?自腹切って勉強に来たの?それは強くなるよ。
明日はしつっこい木村木村一基っていうのがいるからね研究して頑張って。
歩一枚強くなって帰ってください。」
糸谷六段に再度変わると「いつごろタイトル取るの?」
糸谷六段はたじたじになりつつも取れるときと答えていました。
田中九段「新人王になった時の謝辞で将棋は斜陽産業とか言ってたよね。
米長田中は頭から血が吹き出そうになったよ。でもはっきり言えるのは大事」
田中九段は話しやすいおっさんかめんどくさいおっさんか、
評価が分かれるタイプの人なのかもしれない。
その後阿久津八段にも「いつ名人になるの?」と無双状態でしたが、
いきなりすごい質問ですね、頑張りたいですけど、と、
先輩のあしらい方では千田四段や糸谷六段に圧勝でした。
ティロフォンで次から次に変われ変われと言い、
たくさんの棋士から意見を聞いたのは田中九段が最初なんじゃないですかね?
ティロフォン自体田中九段が最初ですが、序盤のエジソン健在じゃないですか。
糸谷六段が羽生三冠持ち、千田四段が森内名人持ち、
阿久津八段は森内名人を持ちたかったが検討すると大変とのことでしたが、
解説では無かった手を引き出したのは田中九段流石です。
田中九段はTwitterもされていますが、
竜王戦の記念パーティーで山崎バニラさんに教えてもらい、
その場で写真をアップしたのがきっかけだそうです。
米長会長のTwitterは何をつぶやかれるのか心配で結構な人が見ていたらしい。
盤上では羽生三冠が攻めて森内名人が受ける展開になり、
アンケートでは森内名人30.8%対羽生三冠69.2%に。みんな攻めるのが好き。
最後に田中九段は、
「いろんな将棋を解説したけど、こんなにやりにくい将棋はない」
と、難解すぎる戦いを評していました。

2日目のニコニコ生放送は解説が木村一基八段、聞き手が竹部さゆり女流三段でした。
解説名人こと木村八段は羽生三冠が端歩を突いた手を見て、
これは角を使う手、ただし持ち駒の角だけでは手が作れないと認めた手、
先手は陣形を整えるプラスの手がたくさんあるが、
後手はプラスになる連続した2手がないので、指し手に苦労する展開なので、
作戦負けなのかもしれないとさっそく解説。
その後木村八段の解説に無い、端に桂馬を跳ねて使う順を羽生三冠が指し、
これが△8五桂、△7四歩、△3六歩を組み合わせた狙いがあって
木村八段「なかなかの手ですねえ。本当に流石というしかないですね。」
どちらを持ってみたいかアンケートは森内名人41.2%対羽生三冠58.8%。
千駄ヶ谷の受け師こと木村八段は森内名人が受ける手の解説が多いので、
アンケートは森内名人が戻し気味でした。
質問メールで対局者と解説者の読みの深さの違いを聞かれ、
解説者は黙っているわけにはいかないので第一感で言うこともある。
対局者は勝ち負けが第一なので、緊張感、勇気が違うが、
慎重になりすぎて手が伸びず、気楽な外野の方が手が見えるということもある。
読みの深さは人それぞれで、自分だったらこの局面なら30分くらいは考えるとのこと。
また、研究肌の青野照市九段の本をたくさん読んで、青野九段のファンだったが、
先生にファンだったと言ったらまたまたそんなこと言ってと受け流されたらしいです。
羽生三冠の端桂から解説が進み、羽生三冠にも楽しみがでてきたとのこと。

午後に入ってからも木村八段の解説通りに進行していきました。
受け将棋だから森内名人の手と感覚が合うんですかね?
羽生三冠が攻める展開ですが、鉄板流の受けに攻めあぐね、
とうとう羽生三冠も自陣に我慢の一手を入れます。
ところが辛抱したことで遅い攻めでもいいことになり、
木村八段の解説も羽生三冠持ちになりました。我慢すると後に手段が生まれるんですな。
次の一手アンケートではその他が43.3%の一番人気となり、
木村八段「これが現実なんですよ」
ティロフォンショッキングには加藤一二三九段「立会いでーす」
流石の木村八段も丁寧な口調になっていました。
名人戦のなかでも早い時期から戦いになった。
羽生三冠が攻めかかっているが、この局面は森内名人が自信を持っているのではないか。
昨日森内名人と食事をしながら話して、出版した本の話などもして会話がはずんだ。
羽生三冠の玉は手はついていないが薄い形だ。
電話中に羽生三冠が△3三桂を指し、「まったく気づかない手、強手」
あ、そうだ宣伝させてくださいで、電話の向こうから大爆笑が聞こえてきました。
電話の後木村八段は、2日制のタイトル戦だと初日が終わったら考えがちになるので、
加藤先生のような話をしてくれる人は助かると述べていました。
木村八段は竜王戦や王位戦で2日制の経験がありますから、経験者は語るですね。
盤上では森内名人が受け師の木村八段が解説しなかった受けをみせ、
木村八段「ここ数手は私手が当たってません」
どちらがいいかアンケートも森内名人14.0%、
羽生三冠29.1%、わかんないや56.9%の圧倒的わかんないに。
将棋も指し手もアンケートの意味もまったくわかんないとの結論で夕食休憩になりました。
昨日の昼食明けから激しい戦いをして、次の日の夕休まできて優劣もわからないという、
両者力を出した大熱戦になりました。

休憩明けも考え続ける森内名人に、木村八段もいろいろな変化を解説して
「もう9時間あれば読みきれるかもしれませんけどねえ」
その後17:43に木村八段がちょっと羽生三冠がいいのかなと言い、形勢が傾いてきました。
その後優勢というか勝ちに近いという局面まで行きましたが、
森内名人は目薬をさして飄々としています。
この後木村八段は森内名人が上手く受ける順を発見し
「これおかしいな。私が勘違いしてるのかな?」
しかし羽生三冠が崩れずに体勢を立て直し、
「これは少しでもまだ羽生さん残してますかねえ」
その後も森内名人が角取りの角を相手の成り銀に取られる場所に逃げたり、
羽生三冠が読み筋だと言わんばかりにノータイムで角を取らずに桂馬を成り込み、
木村八段「今日はわかんないことだらけですね」
森内名人が1分将棋になってから放った手を見て、羽生三冠が長考に入りました。
木村八段は解説を進めて「罠だらけ」これが勝負師か。
そこで羽生三冠はすぐに決めに行く手ではなく、堅実な手を指し勝負ありました。
178手で羽生三冠の勝ち。

森内俊之著「覆す力」より

十代後半からは負け方も意識的になってきた。とにかく持ち時間をすべて使って考える。
無駄になるかもしれないが、状況を打破することができないか、
徹底的に考え続けるのだ。それが勝利につながることはめったにない。
しかし、負け将棋を指しながら必死で考えたことが、
後々役に立ったという経験は何度もある。


名人戦第1局は、初日の昼食明けから激しい戦いになり、次の日の夕食まで優劣不明、
どこをとっても見所しかないという大熱戦になりました。
森内名人も劣勢ながら残り1分まで考え、
木村八段が罠だらけと評する手を繰り出し、
羽生三冠も急に手を止めてこの手は罠だと看破するのもお見事でした。
まだ今年度は9日しかたっていませんが、もう名局賞候補なんじゃないでしょうか。
面白すぎて見ていて疲れるっていうのは将棋ならではなのかもしれません。

名人戦第2局は4月22日と23日、
ニコニコ生放送は初日の解説が飯塚祐紀七段で聞き手が鈴木環那女流二段、
二日目は解説に鈴木大介八段で聞き手が藤田綾女流初段です。
2局目も楽しみです。

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竜王戦第4局は今年一番の盛り上がり

渡辺明竜王に森内俊之名人が挑戦している第26期竜王戦七番勝負第4局は、
森内名人がが渡辺竜王を下しました。
これで森内名人が3勝1敗とタイトル奪取に王手をかけ、
次は先手番と一気に優位にたちました。

戦型は相矢倉になりました。
流石に4局連続後手急戦矢倉にはならずにじっくりと囲いあう展開になりましたが、
指し手のペースはじっくりとは程遠く、
2日制のタイトル戦なのに初日に75手も進み、76手目が森内名人の封じ手になりました。
森内名人と渡辺竜王は9年前の竜王戦でも初日から飛ばして火花を散らしています。

米長邦雄著「将棋の天才たち」より

渡辺明は4期連続で竜王の座についているが、竜王戦に挑戦したとき、
渡辺の指し手が早い、
二日制の対局なのに一日で終わるかもしれないと心配したことがあった。
当時の理事会は中原誠が会長で、私が専務理事。
「理事会から指し手を少しゆっくりにするよう注意しようか」
などと真面目に議論したくらいである。
その対局のあとに本人に会って話をすると
「次は一日目で終わらせてもよいですかね」ときたもんだ。


ニコニコ生放送では初日が田中寅彦九段、聞き手が鈴木環那女流二段でした。
ponanzaの評価値だけでなく指し手も表示されたり、
現地の大盤解説が中継されたりと、タイトル戦の生放送はまだまだ進化しています。
先手番の渡辺竜王が後手がいいのではないかと言われる定跡を選びましたが、
こちらも新手が発見され先手やれるとなっているそうで、
盤上でも進化がめまぐるしいです。
分からないから誰か電話で教えてくださいと言った田中九段に、
立会いの小林健二九段が生放送中に電話をかけてきて、
解説じゃない棋士に解説させるという斬新な試みも楽しかったです。
最後の明日解説する羽生さんへの質問コーナーではとても聞けないNG質問連発で、
田中九段は理事じゃなくなったからなのか言いたい放題なのも面白かったです。
田中九段も鈴木女流も自分から話すタイプなのですが、
なぜか絶妙にマッチしていてとても相性がいいと思いました。
そして二日目にいよいよ解説羽生三冠、聞き手藤田女流初段が登場です。
昨日は解説、控え室、ponanza、視聴者共に先手良しだったのですが、
羽生さんが朝一番に後手持ちと言ったとたんにponanzaと視聴者が後手もちになり、
早速羽生マジックを発動させてました。
昨日の田中九段からの「電王戦にはいつ頃出場したいですか」という、
NGじゃないのかそれはと突っ込みたくなる質問には、
「谷川会長に聞いてください」とうまくはぐらかされてしまいました。
ここは先手が何かひねりださないといけない局面ですね、
と羽生さんが言うと渡辺竜王も捻った手を繰り出し、
どんな局面なのかを見抜く力がすごすぎます。
午前中はゲストに伊奈川愛菓女流初段が来ましたが、
完全にただの羽生ファンになってパニクってました。
女流棋士でありながら医学部に通う才女なんですが…。
藤田女流も初めて羽生さんの聞き手をした時は、
顔だけじゃなくて首まで真っ赤でしたし…。羽生さん恐るべし。
お昼のうなぎを食べている写真の公開のあとに、今日も生放送中に電話が来て、
前日にも電話をした小林九段だと思った羽生さんが「小林先生お疲れ様です」というと、
まさかの「あ、いえ、谷川です」と谷川会長の返事。
ちょっと何を話そうかと羽生さんと谷川さんが困ったところで、
藤田女流が現地はどうですかと話題をふり、
谷川会長に現地リポートさせるという勝負手を放ちました。
今日は挑戦者森内名人、タイトル保持者渡辺三冠、解説羽生三冠、聞き手藤田女流初段、記録係都成新人王、現地リポート谷川会長と豪華布陣すぎです。
その後ponanzaの候補手△5三金を、
この手は指しにくいと言った直後に名人が指し、
どちらを持ちたいかという視聴者アンケートでは竜王49.1%名人50.9%になるなど、
102手目になってもさっぱりわからない大熱戦になりました。
羽生三冠もエンジンがかかったのか、
大盤の駒をぐちゃぐちゃにしながら20手30手と突き進み、
藤田女流が横から必死に駒を整えるすごい解説になります。
例えば105手目では
「▲6一飛に△7二銀▲1一飛成△6六歩▲1二竜△2二金▲2一銀△4三玉
▲2二竜△6七歩成▲同金△6六歩▲3三桂成△同銀▲3二銀不成で
先手の攻めが厳しそうに見えますが、
△5二玉▲4一銀不成△同玉▲3三竜△4三金打▲3二銀△5一玉
▲4三銀成△同金▲同竜△6七歩成で、
この局面は先手に3枚金がありますが後手玉のふところが広く捕まりません」
なんて言ってます。
この変化だと深さで25手読んでさあ枝葉を読もうかといったところですね。
実戦だともっと深くもっと広く読んでいるのでしょう。何それ怖い。
たくさんの枝葉を読んでは捨てをくり返した羽生さんは、
このシリーズ一番の熱戦と太鼓判を押します。
ponanzaも必死に評価値と読み筋を見せますが、
羽生さんがponanzaの銀合いの読み筋を見て、
何で金じゃないんですかねえと言ったとたんに読み筋が金合いに変わるなど、
視聴者もコンピュータも羽生さんが言ったから多分正解みたいな流れに。
その後も羽生さんは後手玉に迫っていく手を読んでいるのに、
この迫り方は桂馬を渡すから先手玉がこうなって詰み、
この迫り方も馬切って先手玉が詰みと、
両方の王様の詰め将棋を同時進行していて異次元の解説でした。
113手目まで進んでもponanzaの評価値が竜王の+15とほぼ互角。
わからないと言っている羽生さんに、
羽生さんがわからないんじゃ誰もわからないとコメントで突っ込みが入り、
ponanzaの評価値まで0になりました。
その後ponanzaの計算が進み渡辺竜王の+1になったので、
多分誰にもわからない大熱戦が繰り広げられます。
徐々に森内名人が受けきりそうな展開になってきたといったところで、
渡辺竜王が勝負手を繰り出します。
最初は真意がわかりませんでしたが、
王手をかわすと詰む変化があることを羽生さんが読みきって竜王の罠に大盛り上がり。
森内名人も王手をかわして、
ponanzaの評価値も竜王持ちになり渡辺マジック発動か?となりましたが、
その後冷静に森内名人が受けたところではまた評価値が名人勝勢になりました。
鉄板流の受けの手がponanzaには見えなかったのかな。
最後は名人が詰ませなくても勝ちという局面になりましたが、
きっちり即詰みに討ち取り渡辺竜王の投了となりました。

今日はニコニコ生放送も現地も大盛り上がりで、
生放送では来場者192,846人、コメント220,492個、
終了後のアンケートではとてもよかったが97.5%、
現地はチャペルで大盤解説だったのですが、来場者が多く入りきれなかったようで、
急遽他の場所でプロ棋士が検討をする公開検討会も同時進行になりました。
中継ブログには山崎隆之八段、大石直嗣六段、
中村真梨花女流二段が検討している将棋盤を、
30人ほどのお客さんが取り囲んでいる写真がのっています。
生放送も現地も大盛り上がりだったことがわかります。
盤上も大熱戦で、将棋界では今年一番盛り上がった日だったのではないでしょうか。
今日は凄いものを見ちゃったなあ。

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もしも序盤巧者が終盤の解説をしたら

谷川浩司vs羽生善治-林葉&ダメ寅舌好調-(将棋)


谷川浩司、検討室泣かせの驚愕の一手で羽生善治を返り打ち(将棋)


羽生善治、谷川マジックに屈す。-最後まで適当な検討陣-(将棋)


解説の田中寅彦九段は序盤のエジソンと呼ばれ、
王様が固いほうが勝ちやすいという「居飛車穴熊」、
後回しにできる手はできるだけ後に回し、その分を他の手にまわす「飛車先不突矢倉」など、
現代将棋にも影響を与えている棋士です。
もう一人の解説の島朗九段は、
若手との研究会やパソコンによるデータ管理などを取り入れたさきがけの人で、
特に後に名人となる羽生善治・佐藤康光・森内俊之の3人との研究会「島研」が有名です。
聞き手の林葉直子女流は自由奔放な指し手で棋譜を並べていて楽しい人です。
1995年に将棋連盟を退会されましたが、奔放な指し回しは今も健在のようです。




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