棋士はカワイイ!

将棋と棋士の魅力を伝えたい!そんなブログです。 なんか難しそう、古くてださそう、そんな印象を吹っ飛ばす!
指すのではなく観戦ならば簡単で面白い!

森内俊之

電王戦FINAL最終局はまさかの結末に!

2勝2敗で迎えた電王戦FINAL第5局、阿久津主税八段対AWAKEの対局は、
阿久津八段が勝利して人間側の3勝2敗に終わりました。

タイムシフトで視聴できます。

いやあ今日は思いも寄らない展開になりました。
以前電王AWAKEに勝てたら100万円という企画で、
AWAKEに悪手を指させる順で山口直哉さんが100万円をゲットしているのですが、
阿久津八段も同様の意図の手順で指し進めました。
そして…

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あ、やった。
後手の△2八角が悪手で、手数がかかるものの角を捕獲できる順があります。
さらに…

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巨瀬さん「ここで投了します」
終わってもーた。

河口俊彦著「盤上の人生 盤外の勝負」より

十数年前だったか、評論家で将棋ファンだった石堂淑郎さんが、
羽生、佐藤、森内など「新人類棋士」(懐かしい言葉だ)と言われた青年達を
「彼等は人生の挫折というものを知らない。
筋のない竹みたいな人生で、見ていておもしろくない」と言っていた。
A級から落ちたなどは、挫折というほどのものではない。
しかし佐藤のような負けを知らない人にとっては、大ショックだったろう。
棋士人生も下降トレンドに入ったか、と感じたかもしれない。
だが、さっきも言ったようにこの人はモノが違った。
B級1組には一年いただけですぐA級に戻り、二十四年の春には、
王将戦で久保利明を四勝一敗で破り、王将位を奪った。
こうなってみると、佐藤の内面で、節が一つ出来た、と言うことになるのだろう。
森内の十一連敗からの立ち直りにも同じことが言える。
だから佐藤もまたこれからが楽しみだが、
この人の将来には、羽生、森内と違う面が見えてくる。
棋士仲間から信望が絶大なため、早くも将来の会長という声が出ていて、
恐らく何年か後には会長になるだろう。
そこでまた節が一つ出来て、大山が会長になって変わったのと同じように、
新しい佐藤康光が生まれるはずだ。


阿久津八段はシャープな将棋や、指したい手を指して勝つタイプと評されますが、
電王戦第5局のPVを見てもわかるように将棋も生き方もかっこつけタイプなんですね。
その阿久津八段がA級順位戦で全敗した後の対局で、
勝っても賛否両論、負けたら批難轟々という、らしくない戦型にあえて挑んだのを見て、
私は故河口俊彦八段の上記の内容を思い出し、
阿久津八段も節を作って新しい阿久津八段になるのだろうと思いましたし、
その最初の対局を生で見れてラッキーだと思っていました。
なので巨瀬さんの気持ちもわからなくもないですけど、投了は残念でした。

将棋世界2015年3月号より プロ編入試験を受ける直前の今泉さんの話

三段リーグのことは今も上手く言葉に出来ないです。
言葉にしようとすると、まだ割り切れていないんやなと思います。
自分の嫌な部分をほじくり返しているような気がして……。
もう終わったことなんやからって蓋を閉じていても、パカッと開けると、
またコレを掘るん?ってなるんです。僕は甘かった。
結局、甘いから四段になれなかったんです。
三段はみんな三段になるだけの実力はあるわけですから。
甘い、という言葉はいつも自分に返ってくる。痛いんです。
自分の言葉に自分がやられてしまう。


名人戦第1局を解説していた森下九段も、
奨励会の話になると言葉がなかなか出てこなかったです。
巨瀬さんにも奨励会、プロ棋士、AWAKE、電王戦に対する思い入れがあって、
投了ということになったのでしょう。

そんなわけで終わってしまったのですが、
もしAWAKEが△2八角を指さなかったらということで、
AWAKE側を永瀬六段が指し継ぐエキシビジョンマッチになりました。

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この後永瀬六段が普通に勝ちに行って盛り上がりました。
このまますんなり阿久津八段が勝ってめでたしめでたし、
という展開を全力で否定する鬼軍曹でした。
対局自体は阿久津八段が劣勢をひっくり返してかっこよく勝ったんですけどね。

伊藤さん
直接これの役に立つとかって正直考えてないんですよ
それはたぶん他の人も一緒だと思うんですけど

保木さん
誰かが役立ててくれるだろうくらい

伊藤さん
だいたい理系の人間ってね
自分のやってる事が人に理解されないのはですね
もう慣れてるんで


Puella αの開発者である伊藤さんと、
Bonanzaの開発者である保木さんの言葉を抜き出したものです。
その研究が役に立つかどうかは他人が勝手に決めるもんだと言ってますね。

対局後の記者会見で巨瀬さんが、
「プロが勝たなければいけないのは確かなのですが、面白いと思ってもらわないと」
と述べています。
しかし、面白いと思うかどうかは視聴者が勝手に決めるので、
投了するのは巨瀬さんの勝手ですが、
「今日の指し方はそれを否定するような指し方だ」
は無いんじゃないのと思いました。
△2八角を見て上記のように思う私のような変人もいるんだよ。
巨瀬さんは職業がエンターテイナーじゃないから投了までは納得できますし、
△2八角とかつまんねと視聴者が言うのは勝手ですけど、
ルールを呑んで参加した出演者のあんたが言う?と思いました。
そのおかげで最後の記者会見は開発者五者五様に、
気配り九段の阿久津八段という面白会見でしたけど。

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第64期王将戦第4局は郷田九段が勝利して2勝2敗のタイに

渡辺明王将に郷田真隆九段が挑む第64期王将戦七番勝負第4局は、
先手の郷田九段が勝利し、番勝負を2勝2敗の五分に戻しました。

注目の封じ手は△3五歩。これしかないって昨日の佐藤八段が言ってましたね。

ニコニコ生放送では9時から、解説に森内俊之九段、
聞き手に藤田綾女流初段で大盤解説会が始まりました。

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おはようございます。

ここまでの消費時間は郷田九段が4時間36分、
渡辺王将が3時間2分、1時間半くらいの差とのこと。

森内九段
渡辺さんが2連勝のスタートで、
ちょっと郷田九段がピンチかなと思ったところでひとつ返して面白くなりました。
ちょっと意表の戦型で、ここで変化球を持ってきましたね。
今本格的に戦いを起こす手が指されたので、ここから激しい展開になると思います。
昨日の初日はお互い細かいところで工夫をしていて、意欲が感じられる将棋でした。

藤田女流「コメントで森内先生はどちらもちですかと流れてきましたが」
森内九段「それほど差はついてないんですけど、
私は基本的に居飛車党なので郷田さんのほうを持ってさしてみたいんです」

アンケートどちらを持ってみたいか
先手・郷田九段(居飛車)49.1%、後手・渡辺王将(振り飛車)50.9%。
藤田女流「なんか居飛車党か振り飛車党かのアンケートになりそうです」
圧倒的互角に。

▲同歩、△同銀に次の手が注目と森内九段。
コメントで流れた△7七角はありえる手、と解説した後に△8五歩と流れて
森内九段「△8五歩は格調高いですね」

リレー質問
佐藤八段から森内九段へ
森内先生はクイズやゲームがお好きなイメージですが、
最近は待っているゲームを教えてください。
森内九段「聞くことが無くて困って考えてくれたんですね、
ありがとうございます。
ゲームはいろいろやってきたんですけど、
この前大富豪大会というのがですね、招待状が届きまして、
それは行けなかったんですけど」
藤田女流「先生カードを覚えてるってきいたんですけど」
森内九段「大きなのは覚えます。今一番やるのはバックギャモンですかね。
始めたのは20代の頃なんで20年以上たってますね。
当時将棋の研究会の後に先輩に教わりまして、
羽生さんや先崎さんも同じ時期に覚えたと思います。
しばらくやってなかったんですけど最近またやるようになりました。
昔棋士でやってた大富豪はシンプルなルールで、8切りとかもなかったですね。
革命はありましたけど、昔は大貧民の人が大富豪になると革命ということでした。
どれも面白いのでその時期によって何のゲームにはまっているかは変わります」

中村女流から藤田女流へ
ちょっと平凡ですけど、最近は待ってることは何ですか。
藤田女流「昨日LINEでやりとりしていまして、
質問何でもいいけど普通のにって言ったのでこれになったと思うんですけど。
最近はどうぶつ将棋を、こないだニコ生でやったんですけど、
それから毎日どうぶつ将棋ウォーズでやってます。
貞升さんすごく強かったです。研究会してきたと言ってました。
意外と奥が深いのと、結構千日手になるんだなと思いました。
マリオカートはずっとはまってまして、ハンドルを持ってできるのでリアル感がでます。
マリオなので赤甲羅投げれるんですけど」
森内九段「赤コーラ!?」

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森内九段「眠ってるわけじゃないと思うんですけど」
その後郷田九段が孫の手で背中をかくシーンが流れて、
森内九段「実はこないだ対局しているときも使っているのを見て、
なんだろうと思ってたんですけど」

その後森内九段が目薬と飴くらいは持って行きますけどね、と話していたところで、
郷田九段が再度孫の手を持ち出し
藤田女流「なんだか不思議な映像が流れています」
血行がよくなったりするんだろうか。

次の一手アンケート
△2三同歩20.3%、△5五角24.0%、△1四角29.1%、△4六銀8.7%、その他17.8%。
森内九段「悩んだ上で、終わった後に後悔しそうな局面なんですよ」
藤田女流「ちなみに森内先生は何を予想されますか」
森内九段「いや、全然…。どうしようかな、それじゃ5五角にします」

質問メール
私は将棋を指すのも見るのも好きなファンです。
森内先生は竜王戦でのハワイ対局で、
1日目はチーズバーガー、2日目はクラブハウスサンドイッチでしたが、
お味はどうでしたか。また、当時の様子なども教えてください。
あ、食事ですか。
せっかくアメリカに行ったので、現地のものを食べようかなと注文しました。
タイトル戦は特産品が出ることが多いので、そういうのを頂くことが多いですね。
ハワイはアメリカの中でも時差が少ない地域ですし、
調整はやりやすかったかなと思います。
海外対局ですと数日前に現地に入って、時差調整の時間もありますので、
対局は普段通り挑めました。
昼食休憩は1時間しかないので、
着替えてから食事をスルトあっという間に時間が過ぎてしまいます。
対局室と控え室が近い時は大丈夫ですが、遠い時は急ぐようにしています。

そして手がパタパタ進み、
森内九段「渋い展開になりそうですね」
渡辺王将が角を手放して、郷田九段が竜を自陣に引き上げました。
ただしゆっくりすると先手は指したい手がたくさんあるとのこと。
後手は動く手を作っていけるかどうか。

質問メール
森内先生は手厚い将棋で、着実にポイントを上げて圧倒しているように見えます。
しかし自分がやろうとしても、無難な手しか思いつかず、
最終的に何を指しても得にならないような局面になってしまいます。
どうしたらよいでしょうか。
将棋は普通に指すのが一番難しいですから、平凡は妙手に勝ると言う言葉もありますし、
相撲も投げたりするのではなく、寄り切るのが一番強いという言葉もあります。
この将棋もそうなんですけど、ひとつは進展性というのがあります。
自分の方が進展性がなければ急ぐ、あるならゆっくり指す、
この将棋は郷田さんはゆっくりした方が得がありるので、
渡辺さんから動く展開になります。
立体的な駒組の方が進展性があります。
後手は美濃囲いで低く構えていて一見固いのですが、平面的で進展性がありません。
何か自分の主張するものがると戦いやすいです。
どんな要素でも少しずつ劣っている、というのが一番まずいです。

弟子の竹俣女流や奥様からバレンタインチョコをもらいましたか。
ああああはい、いくつかはい。
たまたま将棋の仕事がバレンタインの近辺でありまして、
そこに行きましたらいくつかいただけました。
甘いものは好きなのでおいしくいただきました。
森内九段「藤田さんは?」
一応作りました。
レアチーズケーキなんですけど、前までは料理をまったくしなかったので、
最近は料理をするのがすごく楽しいです。
森内九段「評判はどうでしたか」
藤田女流「評判は自分で食べたのでおいしかったです」
自分?

ここで一旦休憩に。
休憩中に郷田九段が藤田女流推薦の手を選択しました。
午前中のおやつは渡辺王将も郷田九段もうらわろーるを注文。

森内九段「これまさかと思ったんですけど、藤田さんの推薦手が当たりましたね。
2手かけて攻めて来いとやる強い手です。これは渡辺王将怒るかもしれないですね」
後手の1四にいる角に、▲1六歩、▲1五歩と圧力をかける手で、
▲1五歩の瞬間に角銀交換から後手が突撃してくる手が見えているのですが、
それをやってこいと宣言する▲1六歩でした。
早速後手が突撃したら先手玉がどうなるのか、
詰む詰まないの変化まで解説する展開になりました。
後手から有効な攻め筋が見つけられないと森内九段。

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メニューはこんな感じ。

渡辺王将は残り3時間30分に。少しずつ消費時間の差が縮まってきました。
後手から攻めるなら△4五歩か△3六銀だが、
どちらも好んでやると言うよりは仕方なくという手とのこと。
しかし振り飛車党の藤田女流が違う手を示し、
森内九段は居飛車党はどうしても局面を動かしていく手を考えてしまうが、
こういった相手任せにのらりくらりという手順は振り飛車党ならではと言ってました。
でも居飛車党の渡辺王将には精査しにくい手順かもしれません。

次の一手アンケート
△3六銀34.7%、△4五歩15.2%、△3四飛23.7%、その他26.4%。
藤田流のらりくらりが△3四飛。

森内九段「次の一手難しいところで出るんですね」
藤田女流「渡辺王将の棋風としてはどんな手を指しそうですか」
森内九段「棋風としては△3四飛はあまりやりそうにないと思いますけどねえ。
私はあえて2にしようとしたんですけど、人気ないですね」
そして渡辺王将が長考している映像を見て、
森内九段「ちょっとあの…、正直な方なんで、
ひょっとすると困ってるのかもしれないですね」
渡辺王将の本には、わかりやすいことはしないって書いてあったんですけど、
やっぱり正直というかわかりやすいですよね。

質問メール
私は人狼ゲームが大好きです。
10人くらいの人狼ゲームで、人狼になったときの有力な作戦を教えてください。
将棋とは関係の無い質問ですみません。by女流棋士伊奈川愛菓
藤田女流「昨日質問メール送ろうかなーとか話してたんですけど、
伊奈川さんはかなり詳しくてこの中では一番強いと思うんですけど」
森内九段「女性の方が演技力がありますよね」
※森内九段は人狼をひいて、嬉しくてにこっと笑ってしまいすぐにばれたことがあります。
藤田女流「やってみた感じはいかがですか」
森内九段「私は市民の方が好きなんですけど、
人狼で嘘をつこうとしてもすぐにばれますね。
藤田さん詳しいですのでひとことお願いします」
藤田女流「私もニコ生で出させていただいた時以来やってないんですけど、
なりきる、例えば占い師になったら占い師になりきると顔にでません。
推理すると楽しいんでしょうけど私は推理するのが苦手です」

私は結婚して2年目になりますが、妻に直して欲しいところが徐々にでてきました。
でも言ってしまうとそんな目で見てたのかと怒られるかもしれないですし、
妻はおおらかな人で私にこうして欲しいとかは言わない人なので、
私だけ言うのもおかしいのかなと思ってしまいます。どうすればよいでしょうか。
藤田女流「なんかついに将棋と全然関係ない質問がきました。
しかも私結婚してないんですけど」
森内九段「言うのも一局ですし言わないのも一局かなあと思いますけど、
藤田さんだったらどうですか」
藤田女流「私は言います。結婚してないんですけど」
森内九段「私はあんまり言わない方が多いと思います」

アンケートあなたなら言いますか?
はっきり言う23.1%、やんわり言う47.9%、我慢する18.9%、その他10.0%。
藤田女流「その他が気になってしょうがないんですけど」

最近将棋を始めて、LINEスタンプの森内先生のにかっと笑っているのが好きですが、
ああいうのは棋士の先生方の許可はとっているのでしょうか。
藤田女流「サッカー選手の波戸さんとのコラボでスタンプが出たんですけれども、
ご覧になられましたか」
森内九段「ああもちろん商品化する前に見ました」
藤田女流「ご自身では使ってみましたか?」
森内九段「え!?そういう人がいるんですか?」
藤田女流「私…。
森内先生の使いやすくて笑っているやつ、一番使っています。
あと加藤先生のうひょーというやつは驚いたときに使ってます」

藤田女流「あとーそうですねたくさんメールきてるんですけれども」
森内九段「私にも少し貸してくださいよ」
プリントに目を通して容赦なく横に置く森内九段が拝めました。

昨日佐藤先生が解説に来られて、渡辺王将のプライベートなども話してくれたのですが、
郷田先生のプライベートは謎に包まれたままです。
郷田先生のプライベートや印象に残っているエピソードなどを教えてください。
そうですね、郷田さんとは奨励会が同期で同学年で歳も同じなので、
印象はまあいろいろありますけど。
お互いに家に行ったこともありますし、10代のころですかね。
将棋は研究会ではしますけど、家ではやらなかったような気がしますね。
家ではゲームをやりました。
他の人も何人か集まって、大富豪もやりました。気合のいいタイプで。
私は結構細かい方なんで、
カードゲームなんかをやったりすると細かいところを数えてしまうんですけど。
神経衰弱は私は弱いですね。
1回見たのは忘れないという人のゲームを見たことがあるんですけど、私は全然弱いです。
根本の部分はあまり変わらないのかなと思いますね。すごく信念の強い人だと思います。
そりゃ神経衰弱で1回見たら全部覚えちゃう人と比べたら同じか弱いになるっす。

棋は対話なりという言葉がありますが、
森内先生はその点両対局者とたくさん対話されていると思います。
両者の印象を教えてください。
藤田女流「渡辺王将はどうでしょうか」
渡辺さんは活躍しはじめたのが早くて、
この世代の棋士としては自分達の世代に一番近いイメージがありますね。
すごく合理的な考え方をしますし、明快でお話とかも分かりやすいです。
藤田女流「郷田先生はいかがでしょうか」
本当に長い付き合いで、棋士の世界は本当に子供の頃からの付き合いになります。
普段それほど接する機会は多くないんですけど、適度な距離感を保ちながら、
現役の間はずっと会うので不思議な関係だなと思います。
渡辺さんとは仕事で一緒になることが多かった時期があったのですが、
競馬の話をよくされていました。
新幹線で藤田さんと渡辺さんと矢内さんと私の4人で帰ったこともありましたね。
おやつを食べながら帰った記憶があります。

藤田さんに質問です
藤田さんは振り飛車党ですが、居飛車を指してみたいと思うことはありますか。
また、その対局で指す戦法はいつ決めますか。
藤田女流「私は最初の方は居飛車を指してました。
居飛車党の時があったんですけど、ちょっと振り飛車のほうが楽しくなって。
練習では居飛車も指すんですけど。
対局の戦型は大分前から相手が決まるので、
対局ちょっと前からいろいろ研究して決めます。森内先生の場合はいかがですか。
事前に決めてその通りになることが多いですか」
森内九段「まあ半々くらいですかね。
でも自分の研究通りということは相手も研究通りということです。
違う時は自分の引き出しの中から選んでいくという感じですね」

森内先生は居飛車党ですが、
基本居飛車党の人が飛車を振るとしたらどのような場面が効果的だと思いますか。
そうですね、まあ…最初にひとつ負けてしまって、
流れを変えるためにおもいきってやってみるということもありますし、
人によってはリードしているときに試してみたいということで使う人もいます。
藤田女流「渡辺王将のこの対局での振り飛車というのは」
森内九段「王将戦3局と他の対局でも全部相居飛車の将棋だったので、
気分を変えてということですかね」

ここで森内九段がプリントを選び、
森内九段「それじゃあ藤田さんへの質問です」
藤田女流「先生私への質問にしぼってませんか」

私には勝ちたいのに勝てない相手がいます。どうすれば勝てますか。
藤田女流「先生結構な長文をかなりはしょりましたね。
それは森内先生に聞いたほうがいいと思うんですけど」
森内九段「詰め将棋と将棋アプリをやってると書いてあります」
藤田女流「先生はしょりかたがすごいです。
得意戦法を持つのが大事じゃないですか、どうですか?」
森内九段「なるほどそれはいいですね」
藤田女流「詰め将棋も積み重ねたら強くなると思います」
森内九段「私も公式戦で同じ人に6連敗10連敗することもありますし、
仕方ないかなと思いますけどね(しみじみ」
去年の羽生さんは鬼畜でしたね…

渡辺王将は△3六銀と攻め込んでいきました。
森内九段「一番激しい手順で、たぶん食事までに竜が2枚できそうな気がしますけど」
食事までどころか1分くらいで竜ができました。
正しくやれば先手がよくなると森内九段。

昼食アンケート
藤田女流「先生候補をいくつかお願いします」
森内九段「え?誰の昼食ですか?」
普通のカレー16.5%、インドカレー12.6%、ドライカレー4.2%、
カツカレー42.2%、ステーキ7.7%、定食12.2%、パスタ4.6%。
カツカレー大人気。

次の一手アンケート
▲4七角30.4%、▲4八銀29.8%、▲6九銀25.3%、その他14.6%。
森内九段「いい配分ですね」
藤田女流「森内先生はどう受けたいですか」
森内九段「みなさんの好評な4七角がいいと思います。藤田さんはどう指しますか」
藤田女流「私は6九銀で」

昼食休憩明けも郷田九段は考えていましたが、▲4七角と竜取りにしつつ受けました。

昼食アンケートの答えはHimalaya curryというお店でインドカレー。
詰め将棋の回答、森内九段の色紙のあとに初手から解説に。
私にはさっぱり見えない受けの手がすいすい飛び出して、
森内九段「後手の攻めが1枚足りないですねえ」
ただし渡辺王将が郷田九段の竜を取りに行く順を選択し、
控え室の検討手の▲3七竜は案外難しいとのこと。
厳密に言うと先手持ちとのことですが
森内九段「控え室の手順を教えてくださいよ」
藤田女流「▲3七竜までしか載ってないです」
そしたら続きが出ました。
先手が端から攻めていく順が回ると案外後手玉が脆いみたいですが、
後手も端攻めに付き合わなくてもいいので複雑な順ですねとのこと。
結局郷田九段は控え室の▲3七竜ではなくて▲2三竜。
森内九段「私ならこの手を指していたと思います」

ニコ生のおやつはエコール・クリオロのパティスリー。

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 藤田女流「今日のおやつは、えこーる、くりおろ、
さんとす、あんとわーぬの、ぱてぃすりーだそうです」
何だか書いててドラクエ2の復活の呪文みたいだと思ってしまいました。

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謎の演出。記録の増田康宏新四段が超大物に見えます。

おやつ休憩の後に、もしかしたら千日手になるかもしれないとの解説に。
ただし郷田九段の方が良さそうなので、違う手を選ぶのではないかとのことで、
違う手順を解説しましたが…。
森内九段「結局逃れられないですか?」
良くする順がありそうだけど難しいとのこと。
そして郷田九段はものすごいため息。
その後▲3二歩と打ち込んで、
森内九段「とりあえずは回避しましたね」
ですが先ほどの解説ではこの後の変化でも千日手になってしまったので、
油断は出来ません。

現地のイベントの様子


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森内九段「金井さんずいぶん昇段されましたね」
※本当は五段です

質問メール
両対局者とも午前中のおやつに、うらわろーるけーきを食べていました。
緊迫した雰囲気の中で、
対局中の二人がおやつを食べる姿はシュールでとても楽しめました。
試合中におやつを食べるところが注目される競技は、将棋以外では見たことがありません。
他のギャラリーに見られて緊張することはありますか。
これだけ長い間戦い続ける競技もあまりないでしょうし、
おやつを食べるというのは珍しいかもしれないですね。
対局しているといつカメラが回っているかわからないので、
気にしていても仕方ないのでいつもおいしくいただいています。
料理番組でもないのにそれだけ多くの方の前で食べるのは、
確かに恥ずかしいかもしれません。
将棋が注目されるのはありがたいことなので、いろんな視点で注目されればと思います。

私は将棋ウォーズの10分切れ負けや、10秒将棋を指しています。
仮に先手が10分切れ負け、後手が10秒将棋だったらどちらを持ちたいですか。
あんまり考えたことがないですけどね。
どっちがいいんですかね。10秒で60手指すと10分になりますね。
配分的には同じかなと思いますけど、長くなれば10秒将棋が有利かなと思います。
10秒の方が安心というか、切れ負けは早い段階で勝負をつけないと不利なので。

私は将棋を始めて間もないですが、初心者用の手引きや詰め将棋などで勉強しています。
将棋の作戦として居飛車と振り飛車に大きく分かれますが、
この2つはそんなに違うのでしょうか。
出だしが大分違いますので、そこは分けて覚えることが多いですね。
最初はどちらか選んで覚える方がスムーズかなと思います。
どっちがいいというのは得に決まっていないですし、
将棋は最後どうやって勝つかが分かっていることが大きいので、
詰ます能力というのがすごく大きいと思います。

藤田女流「他にもメールがきてますね」
森内九段「私にも少しいただけますか」
そして森内九段が選んだ質問は…

将棋はいつも振る側ですが、恋愛ではいつも振られる側です。
恋愛のこつを教えてください。
藤田女流「恋愛相談になってますね(笑)。
恋愛のコツってなんですか?私も教えて欲しいんですけど。
こういった質問は初めてです」
森内九段「初めてですか?私も初めてです。
藤田さんのいいアドバイスがあるのではないかと思ったんですけど」

アンケートみなさんは?
振る方だ29.2%、いつも居飛車だ70.8%。
草食多し。森内先生は何故この質問を選んだのか。

人生相談も受け付けていただけると言うことで質問させていただきます。
私は大学4回生で、2回生の頃からお付き合いをしている彼女がいます。
しかし、1年間遠距離恋愛になることがきまっています。
遠距離恋愛の成功のアドバイスをお願いします。
コメントが大量に流れて
森内九段「この画面を見るのが一番いいと思いますねえ」
藤田女流「ネット将棋でコミュニケーションというのが流れてきました」
森内九段「それは新手ですねえ」

一人暮らしで猫を飼うこつを教えてください。
藤田女流「ぐぐったほうが早いと」
森内九段「加藤先生に聞いたらいいと思います」
加藤九段に猫について聞くのは悪手のような気もします。

トランプの大富豪が流行ったときに、森内先生がトランプを全部覚えてしまうので、
棋士の間で遊ぶ時は、トランプを2組、104枚で遊ぶようになったと聞いています。
本当のところはどうですか。
将棋界の人は大げさに嘘を言うんで、普通に52枚でやってました。
人数が多かったりすると増やしたかもしれませんけど、
いろいろと大げさな話が伝わってきて困るんですけど。

そして渡されたメールの束をすらすらと読んでそっと横に置く森内九段。
チェック厳しいですが、森内チェックを通り抜けた質問は…。

藤田先生にご相談です。
うちの中学生の息子は、奨励会に入っていないにもかかわらず、
将来は棋士になるんだといって学校の勉強をしません。
私は万が一プロになったとしても、
高校くらいは出た方がいいと思うのですが、どうすればよいでしょうか。
奨励会に入るのは小学生中学生くらいが多いですかね。
勉強をせず将棋ばかりとのことなんですけど、
万が一プロ棋士になっても、
高校くらい出たほうがいいのではと思うのですがとのことですが、
今は大学生の棋士も多くて、
でも中学生ですから息抜きばかりではなくて勉強もしたほうがいいと思います。

そんなこんなで残り時間は渡辺王将が1時間20分、郷田九段が57分に。

そして渡辺王将の△4二金に
森内九段「へー。そうやるものですか。驚きましたね」
郷田九段は歩を成って、
森内九段「このと金を竜で取ったら、
お互い自陣に竜が戻って第2ラウンドといった感じですね。
ですがもし取れないのであれば、この歩成がいい手だったということだと思います」
そしてと金を取る変化の解説をした後に一旦休憩になりました。

休憩中に手が進みましたが、結局渡辺王将はと金を取れませんでした。はてさて。

休憩があけると、と金を取れなかった理由の解説になりました。
パズルみたいな手順で驚きました。まあ将棋はパズルゲームなんですけど。
そして詰む詰まないの解説中に郷田九段は孫の手定跡。
これまでの王将戦では孫の手を使ってなかったのですが、今日は多いですね。
詰む詰まないの解説になると、とたんに美濃囲いの固さが光り始めます。
先手がいいのでしょうがずいぶん危ない橋なんですね。
後手の美濃囲いを横から攻めるとなると、
と金を作ってじわじわ寄せていくくらいしかなく、
その間に後手からの攻めを受けたり、いなしたり、攻防手を放ったり、
そういった難しい手を積み重ねないといけません。
郷田九段は▲7九金と受けの手を選択しました。
そこから攻め合いの変化を解説し、
森内九段「これはと金が間に合っちゃいましたね」
そこで渡辺王将も△6五馬と引いて粘りに行きましたが、
郷田九段は着実に手を積み上げて行きます。
森内九段「後手からは、なかなかやる手がないんですよね」
そして郷田九段がノータイムで指したのを見て
森内九段「読みきりコースですかね」
その後渡辺王将の玉の早逃げなど妖しい手も出ましたが、
郷田九段が冷静に寄せ切って郷田九段の勝ちになりました。

森内九段
最初は郷田さんのペースだったと思うんですけど、
途中は渡辺さんが盛り返して千日手になるんじゃないかなと思ったんですけど、
郷田九段が果敢に打開してうまく指しました。
金を打った手が固い手で、
急に郷田九段の玉が固くなって、と金攻めが間に合いました。
次は渡辺王将の先手に戻って、相居飛車の激しい戦いを期待します。

昨日の対局では郷田九段が時間を使ういつもの展開でしたが、
今日は渡辺王将が時間を使う展開になりました。
感想戦で渡辺王将が、45手目の▲2三歩からの変化は昨日から考えていたが
あまりいい変化が無い気がしたと述べていますので、
郷田九段の昨日の2時間9分の長考が実った将棋になりました。
今日は森内九段の受けの解説が面白かったです。
部分的に美濃や銀冠や矢倉の形になっているとかなら私にも見えますが、
変なところに角を打って「これで受かってますかねー」とかを、
たいして時間をかけずに指摘するのは流石鉄板流だと思いました。

王将戦第5局は3月12日、
解説には渡辺王将の師匠の所司和晴七段が登場します。
佐藤八段とは違った角度から見る渡辺王将について、どんな話が飛び出すか楽しみです。

第8回朝日杯将棋オープン戦、伊藤五段が準決勝進出

森内俊之九段、三浦弘行九段、阿久津主税八段、伊藤真吾五段の間で争われた、
朝日杯将棋オープン戦第4ブロックは、
伊藤五段が阿久津八段と三浦九段を破り準決勝進出を決めました。

ニコニコ生放送では14時から、
解説に戸辺誠六段、聞き手に室田伊緒女流二段で大盤解説会が始まりました。
振り駒の結果と金が4枚出て、
先手となった三浦九段はうんうんうんと3回うなずいていました。
これは研究炸裂か。

戸辺六段「角換わりの将棋の可能性が高いです。
しかしこの二人はお互い序盤の研究が十分だと知っているので、
逆にお互いが意図的に力戦に持ち込むということもします」

注目の序盤は三浦九段が矢倉を選ばず、森内九段が横歩を選ばず、角換わり、
と思ったら森内九段が角道を止めました。
角換わりの流行にノーと言える男。
矢倉模様になりましたが、
先手が▲2五歩を決めているので今の定跡形ではない戦いになりました。
お互い飛車先の歩を切って、なおかつ▲8七歩や△2三歩と謝らずに、
着々と攻撃形を作っていきます。
こういった飛車角桂香を使う軽い形の将棋は三浦九段は得意と戸辺六段。
戸辺六段「この二人なら三浦さんが攻め将棋かなと、森内九段が受けかなと」
森内九段が攻めになる組み合わせってあるんだろうか。
力戦なので序盤からスローペースになりました。
戸辺六段は戸辺攻めと呼ばれる攻め将棋なのですが、
解説でも角を切って派手に攻め込む手順を並べてわかせてくれます。
戸辺六段「昨日中継を見ていたんですけど、見ていても緊張感がありますね」

将棋の棋士は癖などもお互いよく知っているという話題になり、
室田女流「棋士の方は棋士の物まねがうまいですよね」
戸辺六段「昔から真剣に盤を挟んでいるので、
こういうこと言いそうだよねとか話していると自然に出来ちゃうんです」
室田女流「先生も、カメラ戻ってきましたけど」
戸辺六段「無茶ぶりですか?気分が乗ってきたらやります」

宣伝タイム
棋士のLINEスタンプが昨日から発売らしい。

asahi41
生放送中に購入するという斬新な宣伝方法の室田新手。LINEの棋士スタンプ100円です。

盤上では三浦九段が横歩、森内九段が矢倉を指しているような、
よくわからない局面になりました。

戸辺六段「今は振り飛車にこだわってやってるので、
あまり居飛車は指さないですけど、居飛車の将棋も並べれば勉強になるので。
でも見るのとやるのじゃ違いません?」
室田女流「新鮮な気持ちで指せます」
戸辺六段「先入観が無いから自由な手が指せるじゃないですか。怖いもの知らずで」
室田女流「この局面の急所というのはどこですか」
戸辺六段「この将棋は先手から手が作れるか、
駒が当たる場所はだいたい8筋なのでそこで戦いが起こせるか」

asahi42
プロ同士だったら後手を持ちたいという人の方が多いらしい。
私が後手で指したらすぐに崩壊しそうなんですが…。
戸辺六段「手が分からない時は見たことのある自然な手を指すのがいい」
後手なら矢倉を作ったり端歩を突いたりしてから、
相手の8四歩に何かアクションをするのがいいとのこと。
先手の王様がここならいいんですけどねと美濃囲いを作って、
戸辺六段「何の解説かわからないですけど、トベアイ。
とりあえず振り飛車にして考える」

戸辺六段曰く、
トッププロは分からない局面で、まあこんなもんかと指す手がすごくいい手なんですね。
戸辺六段による渡辺二冠評なのかもしれない。

局面は三浦九段が攻めて森内九段が受ける展開。
しかし森内九段はもう1分将棋になってしまいました。

三浦九段の▲5三歩の垂らしに、
戸辺六段が取っちゃだめなんですよと解説しかかったところで、
森内九段はさっと△同角。
あれ?ということで考え込む三浦九段。
しかし三浦九段は予定通り桂馬で▲4五桂と角銀両取りをかけました。
森内九段はどうするんだろう。
戸辺六段「先手が優勢じゃないとおかしいというか指せるんじゃないかなと思います」
その後も三浦九段が2、3、7筋の歩を突いてあちこちから攻めていきました。

そうしていたら阿久津八段と伊藤五段が退室。
室田女流「隣千日手らしいですね」
戸辺六段「へー、個人的には嬉しいですけど」
そしてすぐに阿久津八段対伊藤五段の対局が再開されました。
朝日杯は休憩がほとんどないんですね。

その後も三浦九段は、
銀を呼び込んだり歩を捨てて形を乱したり、細かい技を駆使して攻めていきます。
戸辺六段「森内九段がちょっと辛いですね。必死に頑張ってるんですけどね。
三浦九段の揺さぶりがうまくて崩されちゃってますね」
早指しは実践的に戦うというのがよく出てくるとのこと。

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なるほど、狙っている手が見えましたとにんまりの戸辺六段。

戸辺六段「いやー三浦さんがすごくうまく指しましたよね。
自陣手付かずでなかなかこういう展開にならないですから」

その後も手数は長くなっても絶対に負けませんという、
手堅い寄せを三浦九段が見せて、
戸辺六段「痛いですねー」
室田女流「さっきからずっと痛いですねーって言ってる」
この将棋はこれに尽きます。
そして三浦九段がどう寄せきるのかという局面でさっと受けの手を指し、
室田女流「ああ、辛い」
戸辺六段「辛すぎます」
指し手を奪って投げなさいという指し方なんですよと戸辺六段。
そしてとうとう森内九段の王様が詰まされ、三浦九段の勝ちになりました。
昨日の羽生三冠の将棋もそうでしたが、
朝日杯くらいの早指しだと、所謂友達を無くす手という決め方が多い印象があります。

終盤の面白いところということで、阿久津八段と伊藤五段の対局も大盤解説に。
解説が開始してすぐに伊藤五段が△9二玉と早逃げ。
伊藤五段は粘りが特徴と戸辺六段。
先手の王様も7七にいて、もう最終盤といったところですが、
局面は先手の阿久津八段がよさそうだけどまだまだわからないと戸辺六段。
しかし阿久津八段が伊藤五段の攻めを手抜いての角成りに、
戸辺六段「大丈夫ですか?これで勝てたら相当強いですけど」
どうやら伊藤五段がうまく指したようで、
阿久津八段の王様が即詰みなんじゃないかとの解説。
戸辺六段「阿久津さんがこういうミスをするのは…。
すごく踏み込む棋風ではありますけど…」
そして伊藤五段が阿久津八段を破り、2回戦進出を決めました。

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これで写真撮られるのはつらい。△9二玉の早逃げがドラマを生みました。

この将棋を初手から解説に。
序盤は伊藤五段の角交換からダイレクト向かい飛車。
阿久津八段はいきなり▲6五角と咎めにいって大乱戦になりました。
千日手の指しなおし局なので、持ち時間が無くなっています。
室田女流「初手から1分だから大変ですね」
戸辺六段「なかなか経験したことないですけどね、気合が大事ですかね」
中盤金桂香と飛車の3枚換えになり、阿久津八段が駒得の分優勢に。
その後も阿久津八段が快調に攻め立てていきます。
戸辺六段「阿久津さんが決めに行って焦ったんですね。なるほどわかりました。
阿久津さんは勝ちになったら一直線で勝ちに行くタイプなんですよ」
不利な伊藤五段は攻めたり守ったり、
相手に読まれないような手を指しているように見えました。
そして伊藤五段の△7二桂に、
室田女流「これに騙されてしまったんですかね」
戸辺六段「騙されましたねこれは」
この桂馬が△6四桂と跳ねた時に、
阿久津八段の王様に詰めろがかかるという罠でした。

19時からの三浦九段と伊藤五段の対局は、伊藤五段の先手になりました。
戸辺六段「伊藤五段が先手ということで、振り飛車は間違いないと思うんですけど、
初手▲7六歩か中飛車を宣言する▲5六歩か。
初手合いですが、二人は研究会をしているという話も聞かないので、
本当に初手合いかもしれません」

伊藤五段の初手は▲5六歩。
先手中飛車になり、後手の三浦九段は居飛車で迎え撃つ構え。

戸辺六段「三浦九段は棋譜を並べてみると、
若い頃は振り飛車穴熊も結構多かったです。
三浦将棋は局面をごちゃごちゃとやって、終盤の切れ味を出すという特徴があります」

開始早々両者意地を張って早くも前例が無い将棋になりました。
戸辺六段が三浦九段は持久戦を選んだと解説したところで、
伊藤五段は▲1八香と上がって穴熊に囲おうとしますが、
それを見た三浦九段が飛車先を突いて急戦の構えを見せて、
伊藤五段はなかなか▲1九玉と潜れません。

室田女流「それでは質問メールに」
戸辺六段「あ、このタイミングでいくんですか」

質問メール
将棋世界で、かりんの将棋上り坂↑というコーナーが始まりました。
※戸辺六段が講師役、伊藤かりん(乃木坂46)さんが生徒役での連載です。
コーナーが始まった経緯を教えてください。
去年から将棋を始めて、今5級くらいで壁に当たっているようなので、
本人もやる気十分なのでお手伝いできたらということで始まりました。
何で自分なのかなと思いましたが、
どうもファンの方を相手に将棋教室を長くやっていた、
ということが考慮されたみたいです。
とりあえず初段が目標です。
当初居飛車党と聞いて、いろいろ準備したんですけど、
最近振り飛車覚えたんですよと言われたので、
じゃあ振り飛車でいきましょうということになりました。

盤上では三浦九段が飛車先の歩を突き捨て、角道も歩を突き出して開けました。
伊藤五段もここを凌げば穴熊に囲う手が残っているので、丁寧に対応していきます。
とうとう穴熊に潜る手が回り、伊藤五段満足な序盤でしょうか。
戸辺六段「これなら先手持ってみたい気がしますね」
戸辺六段は振り飛車党ですが、奨励会3級くらいまでは居飛車党だったそうです。
そこで壁に当たっていたところで、
鈴木大介八段が練習将棋ですごく楽しそうに振り飛車を指しているのを見て、
最初に振り飛車穴熊から入ったらしいです。
奨励会は香落ちの対局が多いので、
王様を固く囲って、ごちゃごちゃした戦いに持っていく指し方を目指したらしい。
戸辺六段「僕が大山先生の将棋を勉強してると言うと、
戸辺君が一番大山先生からかけ離れてるだろうと言われるんですよ」

ここでヒフミンアイになり、
戸辺六段「加藤先生と対局していて、
席を外して戻ってきたら僕の座布団の後ろから鬼の形相で見てるんですよ。
その時はまた外へ歩きに行きましたけど」
室田女流「流石に押しのける勇気は無かったと」
戸辺六段「いやいやいやいやいや。
まさか、ねえ、大先生があんなに楽しい先生だとは思わなかったんですよ。
あ、井山さんはどんな方ですかってコメントがありますけど」
室田女流「スルーしようかと思ったんですけど、普通の方です、ふふふ」
※室田女流のだんな様は囲碁界のスーパースター、井山裕太四冠です。

宣伝コーナー
盤上の詰みと罰という漫画を戸辺六段が監修しているのでよろしくとのこと。

と言っている間に伊藤五段が秒読みに。

asahi45
戸辺六段「何か嫌な筋があるのかな?」
三浦九段はじっくり自陣の銀を前線に繰り出す手を見せ、
伊藤五段は1人で千日手をする手待ちに。
戸辺六段によると伊藤五段は千日手を1局で3回やったことがあり、
三浦九段も若い頃は千日手厭わずというタイプだったらしい。
戸辺六段「お互いいい意味でねちっこいというか、
将棋の場合はねちっこいとかしつこいは褒め言葉ですからね。
私も軽くてしつこいと言われたことがあります」
室田女流「ふふふ」
軽くてしつこいは普通の世界だと相当ダメな部類だと思います。
盤上では三浦九段が快調に攻め始めました。

asahi46
戸辺六段「伊藤さんは必ずしも苦しいからこういうポーズではなくて…」
ここから伊藤五段は飛車銀交換の勝負手を繰り出しました。
室田女流「形勢の方はいかがですか」
戸辺六段「少し後手の三浦さんがよさそうですが、
先手の方が手数計算がしやすいので、
三浦さんからぴったりしたこの手で勝ちということが無ければ穴熊ペース」

ここで戸辺六段が「私には指せない」という手を伊藤五段が指し、
三浦九段が妥協したような応手。
戸辺六段「おあぁこれいい手だったんだー」
これはどっちが勝っているのか。
その後も伊藤五段は戸辺六段が読んでいない手を連発し、
戸辺六段「ほー↑」「そこですかーんーぎりぎりの…おぁー」
これは準決勝見えてきたか。
しかし最終盤三浦九段は粘りに粘り、
振り飛車党を応援するファンにとっては心臓に悪い展開になりました。
戸辺六段「まだ伊藤さんが優勢ですが、もうミスは許されない局面になってます」
そして長手数の即詰みがあるかもしれないという局面で、
伊藤五段も踏み込んで詰ましにいき、
三浦九段が投了して伊藤五段の準決勝進出が決まりました。
これはかっこいい。

戸辺六段
いやー本当に、何というか興奮しましたね。これぞ振り飛車というか。
中盤には歩の手筋がありましたよね。
三浦さんの方も最善を尽くして頑張ったと思うんですけど、
すごい終盤切れてましたね。

戸辺六段は三浦九段と伊藤五段について、
研究会という話も聞かないから本当に初手合いかもと言っていましたが、
三浦九段と伊藤五段の対談記事を読んだことがあったような、
と思って本を漁ったらありました。
将棋世界の2012年2月号で、伊藤四段(当時)と三浦八段(当時)が対談しています。
それによると伊藤五段が奨励会三段時代に、
三浦九段が声をかけて研究パートナーになった時期があったようです。
伊藤五段がフリークラスから上がった直後ということで、
記事ではずいぶんフランクな三浦九段を見ることが出来ます。

三浦九段
「伊藤君のことは私生活も含めてよく知っていますが、
最近は顔つきが違っていた。
彼女と別れてから、将棋に集中しだしたでしょう」
「でも最近、女性と話す機会が多すぎた。もっと将棋に集中しないと。
私はこれから女性を遠ざけます。伊藤君を見習って」

などなど伊藤五段を困らせています。
気持ちはいつでもウェルカムなんですよと反論する伊藤五段に、
「それじゃまた勝てなくなるよ」とたたみかけたりもしています。
また、伊藤五段は将棋の研究もよくしているし、明るいしということで、
先輩から誘いやすいらしく、
奨励会三段の時は三浦九段以外にも、木村八段、丸山九段、
深浦九段、藤井九段といったトップ棋士と研究会をやっていたようです。
その対談記事には、16連勝で迎えた屋敷九段との対局では勝負にならなかった、
トップ棋士はすべてが違うと伊藤五段が述べていますが、
今日の終盤の勝ちっぷりはかっこよかったですよ。

糸谷新竜王爆誕!!

森内俊之竜王に糸谷哲郎七段が挑戦している第27期竜王戦七番勝負第5局は、
糸谷七段が大逆転で森内竜王を破り、糸谷新竜王誕生となりました。

注目の封じ手は△8七銀成。その他が正解でした。
ニコニコ生放送では9時から、
解説に高橋道夫九段、聞き手に飯野愛女流一級で大盤解説会が始まりました。
ちなみに高橋九段は昨日解説の加藤九段が好きではないので、
それを知っているとより楽しめます。

高橋九段
このシリーズはお互い受け将棋で、第1局は先手が勝ったが後の3局は後手が勝っている。
私は後手持ちだが、控え室は受けの名手中村九段がいるので、
受けている先手持ちらしい。

ponanzaの評価値は森内竜王の+325。それを見て
高橋九段「昨日見たときは500とかもあったし、まあ。でも終始後手持ちだったみたい」

その後の解説では森内竜王有利もまだまだ長そうという解説でしたが、
森内竜王は馬を切って突撃。
高橋九段「行っちゃった。これはもう私が勝ちましたというような手。
良さそうな手が多いから迷っちゃった。
このまま行っちゃうと終わっちゃいますね。私たちの仕事が…」
その後解説を進めるも
高橋九段「これだと終わってしまう。終わらないようにするにはどうするか…。
森内竜王丁寧な棋風なんですが、すごい手できましたね」
ponanzaは森内竜王の+529。

質問メール
加藤九段から高橋九段へ
糸谷さんの腰掛け銀からの穴熊という作戦をどうお考えですか。
飯野女流「昨日見てたんですか」
高橋九段「一応どんな質問がくるかなと心構えを」
昨日見てたんですよね。お話は聞いてないんですけど藤田さん大変だなと。
すごい記憶力で、何年何月のあの将棋はこうやってたら私の方が良かったんじゃないか、
とか来られると調べなきゃいけないので。
高橋九段「角換わりの将棋は飯野さん指しますか」
飯野女流「角換わりはちょっと」
高橋九段「最初から振り飛車党なんだ」
角換わりでも穴熊、何でも穴熊という考え方があって、
穴熊はすごく遠いんで、一手違いになると一手遠いのがきいてくる。現代感覚ですかね。
私も矢倉か横歩取りなので、角換わりはやらないのですけど、
穴熊は攻撃目標になりやすい。広い方に逃げていけないので。
現代将棋なので、これは認めて、有力な作戦なんだなあと。
僕は元々3段目にいた駒が4段目5段目と進んで相手を圧迫していく、
という方が好きなので。
手詰まりになったような時に穴熊になるという考え方は昔もあった。
それでじっとしているわけですよね穴熊に入るって。
一人で千日手模様になってもじっとしていられる人がやっていた。

藤田女流から飯野女流へ
女流棋士になって良かったことは何ですか。
良かったこと…たくさんありすぎて。
私女流棋士になるのに時間がかかっているんですけど、
途中はあきらめていたこともあったので、今は何をしても楽しくて。
すごく人との出会いとかも、将棋を通じて出会えることも嬉しいです。
飯野女流「先生はどうですか?」
高橋九段「なんか困ったら人にふるという手筋で来たね。
その後の成績というか戦績というかがね、上がれないと」
飯野女流「先生つい先日800勝で」
高橋九段「もう長くて長くて。
5年位前に通過してないといけないなと自分では思いつつでした。
羽生世代の子達は10年後輩なんですよね。
でもその子達が先に行っちゃうんで苦しいなと思っていたんですけど」
※飯野女流と藤田女流は同学年ですが、
藤田女流が1998年に11歳6ヶ月でプロデビューの一方、
飯野女流は去年プロデビューと、かなり時間がかかりました。

糸谷七段の早指しについて、
高橋九段「現代の棋士はこの手をやるとなったら決断が早いんですよね。
序盤の作戦とかもね。ここで使っていかないと後で使えないじゃないですか。
将棋が終わったら使えないんで」
糸谷七段が銀を8八に埋めて
高橋九段「いやいやいやいや、これは現代感覚ですね。堅さが正義。
穴熊に慣れてる人はよく自陣に駒を埋めていくんですよ、ぺたぺたと。
ただ後手は不満はないんですよ。後穴熊を押し切れるかなんで」

森内竜王の香車が走る手を解説して、
高橋九段「一度勝又教授に香車の使い方上手いですねと言われて、
香車の使い方って何だろうと思ったんですけど、
走るタイミングがいいということみたい」

次の一手アンケート、の前にヒフミンアイ。
飯野女流「先生対局中に逆さまに見ることはありますか?」
高橋九段「え、無いです。失礼だし(引き気味)」
6七歩32.5%、4八飛17.1%、7七銀11.9%、8六桂19.6%、その他18.8%。
高橋九段「1が多いですけどなかなか割れてますね」
森内竜王は眼鏡モードに。
高橋九段「昨日初めて見たんですよね」
飯野女流「森内竜王はどんな人ですか?」
高橋九段「人柄はですね、すごい明るくてすごい親しみやすいです。
未だに私を先生って言うんですよね。名人や竜王になっているときでも。
名人や竜王って人に先生って言われると困りますよね(照)」

10時のおやつタイムの直前に糸谷七段が激しく咳き込み、対局場から退室。
入れ違いで仲居さんがおやつを持ってきました。
劣勢だし咳き込むしおやつの味なんて分かるんだろうか。

昨日の歩が斜めになった事件について
高橋九段「相手側が直すのはもっと失礼になっちゃうんで。
それは森内竜王は寛大な人なんで、何でそのままになっちゃうのか。
ちょっとだけカチンと来ちゃったかなと心配になっちゃったんですけど。
でもその後立ち直った風があって」
※23の歩は森内竜王の歩なので、
相手側の糸谷七段が直すのはもっと失礼になっちゃうということらしい。

そして森内竜王は△7七銀。
高橋九段「これはある意味一番剛直な手。勝ってやるって感じの。
でも穴熊は意外にこういう手が効いたりするんですよねぇ」
と言いつつ攻め合いの手を検討すると、先手も意外とやれる展開に。
これが穴熊の理不尽さか。
と解説していたら糸谷七段はあっさり▲同桂。
高橋九段「ここは1時間2時間考えてもいいはずなんですけどねえ。
こんなに取る駒がいっぱいあって、手を抜くのもあるのに」

ここでティロフォン
中村九段「もしもし↑愛ちゃんこんにちは」
飯野女流「お疲れ様です」
中村九段「いえいえ何もしてないですけど」
高橋九段「お疲れ様です高橋です」
中村九段「控え室の評判ですか。後手が勝ちを決めています」
高橋九段「中村君だから何か受けの手をひねり出してないかなと」
中村九段「5六角がちょっとどうだったのかなと。馬を切る手にどうするのかなと。
コンピュータがそう言ってたんで(キリッ」
飯野女流「現局面はいかがでしょうか」
中村九段「8五歩くらいで後手がいいと思ってたが、7七銀はかなり怒ってるというか、
強引な感じでこれから非常に楽しみな、こんな簡単に決まるのかな。
ここをどうやって糸谷さんが凌ぐのか」
高橋九段「中村先生的にはここをどうやって凌ぐんでしょうか」
中村九段「昨日2三歩が動いてしまいまして、
今日は角成ったときにすごく丁寧だったんですよ。
それで安心したのか3三桂と取ったときに3四歩がまがってたんですよ。
毎日いろんなことがあって楽しいです」
飯野女流「昨日ちょっと卓球で盛り上がってるときいたんですが」
中村九段「もう大変なことになって富岡さんがはしゃいじゃって。
長谷川さんが卓球は生まれて初めてだと言ってました。
金沢遠いですけど長谷川さんと卓球したい若手棋士は是非来てください」
高橋九段「まあ温泉行ったら卓球だよねということで」

その後解説に戻るも、
高橋九段「ここで中村君ならどう受けるのか聞いたはずなのに、
上手く交わされてしまった」
不思議流の受け炸裂である。

現地映像になるとアニメ花咲くいろはのモデルと書いてあって
高橋九段「あ!ここだったのか。偉大な…
一応全部見ました。劇場版は全部買いました。ここだったのかー。
しかしここの場所は行ってみたかったですね。何で立会いで呼んでくれなかったのか。
ここはひとつの聖地です」
ロビーに入るとアニメのグッズが映っていて、
高橋九段「ああ…いろいろあるんだねぇ。ロビーに入るとあるんだ。
こういうほうが私も生き生きとしゃべれるので↑↑。
こういうのは立会人の中村君とか見てもわかんないじゃないですか。
だからわかる人間を行かせればいいんですよ。たまりませんよ」
その後とうとうライブに行くという話しに。
高橋九段「当たったっていったら山口恵梨子ちゃんがすごい驚いて。
ラブライブのチケットなんですけど娘と行ってくるんですよ」
急に前後に揺れてそわそわしながら話し始める高橋九段でした。楽しそうだ。

盤上では森内竜王が飛車銀交換の駒得に。
そのかわり糸谷七段の王様も安全になり、先の長い将棋になりました。
解説中に糸谷七段はさらに穴熊にぺたぺた駒を足して
高橋九段「え!?目眩しますね」
金金銀銀銀桂香の穴熊に。
高橋九段はこの穴熊は崩しにくいから入玉に行く方針もあるとのことでしたが、
森内竜王は入玉ではなく穴熊を倒しに行く手を選択。
高橋九段「あくまでも喧嘩ということで」

アンケートどっちがイイの?
初手から解説41.8%、メール(アニメ等)紹介58.2%。
意外に接戦もメールに。

質問メール
ずばり、今期のアニメのおすすめは。
おすすめ…それほどはないというか。
飯野さんにおすすめしたいのはSHIROBAKO。
女の子のアニメを作る製作現場の話。
あ、そうそう今日ニコ生で「結城友奈は勇者である」が9時から一挙放送があるんですよ。
これが見れないくらいに熱戦になって欲しいなと。
見たいけど見れないくらいになる熱戦を期待しています。

先生は世界で一番将棋が強いラブライバーとして知られていますが、
好きな曲や、闘志を掻き立てられるアニメソングを教えてください。
一番好きなのはそのなかでは(肝心なところが聞き取れず。ソーリー!)
今は虹色ミラクルが一番好き。毎日歌う練習をしている。
自分が歌えるかどうかがその曲がいいかどうかの基準だから。
いま流行ってる歌で妖怪ウォッチの曲も練習はしている。

ブログでふれていたヤシの実サイダーの感想を聞かせてください。
先ほどおすそわけをしました。スタッフの感想も聞きたいんですけど。
御坂美琴のヤシの実サイダー。作品の中の自動販売機とかで並んでるんですよ。
これもねーとても大好きなアニメ。ジュースはなかなかおいしかったですね。
自分としては3本くらいでよかったんですけど、
箱でしか売ってなかったんで24本になっちゃって。
飯野女流「大人買いってやつですね」
高橋九段「まあやむなく」

黒沢怜生新四段の大逆転昇段のサクセスストーリーが聞きたいです。
※高橋九段のお弟子さんです
また、黒沢新四段はアニメを見たりやテニスをしたりされますか。
後半の部分はまるでないですから。
名前が怜生(れお)だからねぇそうっぽいんだけれども。サッカーをやってるみたい。
大逆転昇段だった。本人から聞いてびっくりしちゃった。
最終日七番手でしたから、順位を上げて来年頑張って欲しいなと思ってた。
今まで全然絡んでなかった。昇級候補に全くなってなかった。
小学生名人戦で準優勝していたから、
おそらく18くらいで四段になると思ってたんだけれども、みんな頑張って強いですからね。
前は奨励会に何人かいましたがことごとく辞めてしまって、
その前に中村亮介君がさーっと四段になった。
ただ一人奨励会に残っててがんばって、でも少なくとも4年は遅いなあ、
これから頑張って取り戻して欲しい。
NHKで記録係りをやっているので知られているのか、
いろんな場所で黒沢君よかったですねと言われます。
ほっとしますね四段になってくれると。
まだ対局はないんですよね。12月になってからぼちぼち。
新四段は最初アマチュアの方とか女流棋士との組み合わせになる。
弟子はなかなかドキドキさせてくれないので、
タイトル挑戦とかドキドキさせて欲しいなあと思ってる。
飯野女流「公式戦で対局とか」
高橋九段「それねえいらないです。恩返しっていうんですよね公式戦で勝つっていうのは。
こちらとしてはたまったもんじゃない。面倒見たうえで負かされて。
中村亮介君は私がA級で頑張っているうちにあがってきてくれて、
A級で師弟対決がしたいなと思って4年頑張ったんですけどね。
A級はねえ2回上がって2回落ちて、今3回目なんですけど、
流石に3回目上がるエネルギーがねえ」

盤上の解説に。森内竜王はあくまで穴熊を攻略する方針とのこと。
その後も森内竜王はじっと香車を補給したり、
糸谷七はも桂馬2つに香車も取る手があるという状況で、じっと底歩で固めたり、
森内竜王が攻め潰すのか糸谷七段が耐え切るのかという状況に。
ponanzaは森内竜王の+906。
高橋九段曰く、
対局者は相手との持ち時間の差よりも、局面と自分の持ち時間を気にするらしい。

高橋九段「飛車が2つに銀桂香が王様に向かっていて角銀が持ち駒にあるんで、
普通は先手壊滅なんですけどねえ」
後手の王様は金銀銀銀桂香に底歩の穴熊である。
しかし検討するとやはり先手の王様はもたないようで、
どこかで攻めあいに行くしかないとのこと。
そして糸谷七段も攻め合いに行ったところで、激しく咳き込み退室。
高橋九段「咳と言えば昔は加藤九段だけ有名だったんですけど。
勝ち負けがはっきりしたら出なくなるので、
咳をしていたら形勢が難しいと判断しているなあとか」

解説に戻ると、高橋九段が後手の王様を攻めつつ飛車と馬を自陣に効かせる手を並べ、
飯野女流「これは先手が…?」
高橋九段「めんどくさい」
ということで変化手順を並べ、どうも後手の王様は詰まないのではという解説。
高橋九段「最終的にはどうも後手の王様が詰むかどうかという勝負になるんですね」
これが穴熊の理不尽さというやつか。

昼食アンケート
飯野女流「先生好きな食べ物は何ですか」
高橋九段「子供が好きそうなのは大体好き。嫌いそうなのは大体嫌い」
オムライス12.7%、カレー10.4%、ハンバーグ14.2%、UNAGI62.6%。
高橋九段「その他は無いんだ。これで中華に行っちゃったら…」
昼食休憩に。

その後午後の解説再開を前にして、ponanzaの評価値は森内竜王の+1480に。
後は着地で転ばないようにといったところ。

解説再開。お昼アンケートの答えはUNAGI。
高橋九段「本命に行かないとね」
森内竜王と糸谷七段ははカツカレー。
糸谷七段は昨日はカツ定食ということでげん担ぎ。
高橋九段「私も若い頃はカツをよく食べました。
対局の前日になると母親にチキンカツを作ってもらって、
でも流石に飽きてきて普通にしてもらいました。
対局前日になるともう無言でチキンカツを出してくれるようになってたんですけど、
流石にもういいよみたいな」

解説に戻ると後手玉の頓死筋も見つかり、
高橋九段「ずーっと後手が良さそうに見えるし点数も離れてるんですけどねえ」
糸谷七段が苦しいなりによく耐えているとの評価。
ponanzaは森内竜王の+1351。
とはいえ間違うかもしれない複雑な局面には持って行ったか。

この後は宣伝タイム。駒ひびき第2巻が含まれるのは高橋九段らしい。
高橋九段曰く 
いろいろ面白いんです初めてのことで。
ストーリーとかキャラとか口出したくて出したくて仕方ないんですけど、将棋だけで。
裏の帯にですね、竹俣紅ちゃんのコメントがあるんですけど。
飯野女流「私も仲間になってみたくなった青春将棋物語」
帯ってね、自分もやったことあるけど結構難しいんです。
単行本に特別に私の観戦記がついています。
まだ2巻ですけど先にアニメ化しちゃってくれてもいいのに。ストーリーすごくいいから。

盤上では糸谷七段が劣勢ながらもうまくもたれて指していて、
桂馬や香車をこちらに渡したら、後手玉が詰みますよ、
というプレッシャーをかけて手を渡しました。
ponanzaはここで後手が一旦受けに回って、
先手の攻め駒を後手の持ち駒にすればいいという読み筋で、評価値は後手の+1700↑。
しかしこのシリーズの森内竜王は積極的な手を選ぶんだよなあと思っていたら、
△6七角と先手の穴熊にぶっこんでいきました。
糸谷七段は穴熊にさらに駒を足して、銀銀銀銀桂に底歩の穴熊に。
少しずつ剥がされていますが徹底抗戦。
それでも△8六桂と攻める森内竜王。
糸谷七段はすぐに取ろうとして手を戻し、桂馬ではなく角を取ります。
解説の高橋九段は先手玉の詰み手順がなかなか見けられませんでしたが、
森内竜王は糸谷玉を詰ませに行きました。
しかしponanzaは森内竜王の+530。
詰まないということでここからもう一勝負になるんだろうか。
森内竜王も頭を抱えました。
そして桂馬を渡してしまったので、後手玉に詰めろがかかってしまいました。
ponanzaの評価値は森内竜王の+80に。
高橋九段「うおー!下がった」
そして糸谷七段の容赦無いノータイム指しに、
ponanzaの評価値もとうとう糸谷七段の+231。
その後森内竜王の飛車が取れるという状態になると、
ノータイム指しがぴたっと止まって熟考する糸谷七段。
正確に指せば勝ちと思っているようだ。
高橋九段は先手が飛車を取る変化で先手玉が詰む手順を解説。
飯野女流「先生、ということは?」
高橋九段「いや、作っちゃった↑。でも変な手順じゃなかったよね?」
プロの終盤は罠だらけ。でも糸谷七段は時間がすごく残っているからなあ。
高橋九段「だから飛車を取る手は少し危ないと覚悟しないと」
と言っている間に糸谷七段は飛車を取らない手を選択。
どうも先手の勝ちと解説し、
高橋九段「いやー対局者はやっぱりね、保険かけるような手を指しますよね」
そしてほどなく森内竜王が投了し、糸谷新竜王が誕生しました。
飯野女流「161手を持ちまして糸谷七段の勝ちとなりました」
これで関西の怪物が初タイトルの竜王位を獲得しました。

高橋九段
あのー森内さんの方もタイトルを取られるよりも、
こういう将棋を負かされてしまったという方が大きいんじゃないでしょうか。
鉄板流と言われて逆転負けの少ないタイプでしたから。
これで糸谷竜王ということですけれども、
竜王というのは偉いわけで、
いろんな場所で挨拶とかもしなければいけなくて、そういう点が心配かなと思います。
私はずっと最後の方まで後手持ちで、第6局まであるんだなあと楽しみに思っていました。
ところが最後はあれよあれよと逆転してしまって、
それだけ糸谷新竜王の方がぴたっとくっついて行ったということです。
攻め方も直接的な手じゃなくて少し遠まわし気味に進めていました。
森内さんは、方針は一定して入玉ではなく詰ませることを目指していて、
そこはタイトルホルダーとしての矜恃というか。
ですが最後力が上手く出し切れなかったかな。
第3局はすばらしかったので、これからエンジンかかっていくのかなと思っていました。
これはすごい後輩なわけですよね森内さんからすると。
同年代の将棋は立ち上がっていけるんですけど、
すごい後輩にやられると、時代が変わっていくのかなとか考えてしまうので、
後輩に負けだすのはちょっとつらい。
立ち直りの早い人なので、負けた時はすごいつらい顔してますけど、
負けた後のほうが勝率が上がったりする人なので。

ということで竜王戦は、糸谷七段が新竜王となって幕が下りました。
森内九段の積極的な手が、最後の最後で裏に出るという第4局と同じパターンでしたが、
そこにたどり着くまでにも森内九段は積極策を採用していたことが印象的でした。
森内九段は去年、名人戦で羽生さんの挑戦を受けて鉄壁の防御で防衛し、
竜王戦でも渡辺三冠をやはり鉄壁の防御で下しています。
しかし今年は去年よりも積極的に指してきた羽生さんに防御が崩され、
タイトル戦で羽生さんに7連敗。
その積極性を自分にも取り入れようと、
竜王戦では積極策をとっている印象がありました。
糸谷七段については、昨日兄弟子の片上六段が、
インターネット将棋で強くなった最初の世代と表現していましたが、
インターネット将棋は早指しが主流で、
竜王戦でも持ち時間が8時間あることなど忘れているような早指しでした。
そして時間に追われて森内竜王が間違いを犯すということが第4、第5局と続きました。
こういった時間の使い方の違いは世代の違いを感じます。
羽生世代の前は作戦の幅が狭い時代でしたが、
羽生さんが初めての名人挑戦の時に、普通の定跡形は指さないと宣言したように、
実戦の場でこれまでとは違う作戦を試してきたのが森内九段も所属する羽生世代です。
そのため序盤から趣向を凝らして時間を使い、実戦の場で定跡を創ってきました。
しかし現代の若手棋士は、定跡の勉強方法や研究方法、
またその定跡手順が整っている状態で強くなった棋士達です。
そのため序盤や中盤は家や研究会で準備してくるもので、
時間は勝負所までとっておくという考え方になっています。
特に糸谷新竜王は将棋倶楽部24で指しまくってましたから、
インターネット将棋特有の早指しによって磨かれた勝負勘があります。
1手30秒の早指しですとどうしても形勢に差がつくのが早くなることが多いですから、
不利な時にどう相手についていくか、有利なときにどう安全に勝つか、
という感覚を何万局も指して磨いています。
普通はこういった勝負勘はベテランが優れているものですが、
将棋は若くても経験豊富だということが起こるんですな。
この辺りはコーチがいない、監督もいない、練習メニューは自分で決めるという、
完全な個人スポーツの将棋ならではだと思いました。

師匠の森信雄七段も喜んでいますね。
最初の弟子である故村山聖九段のデビューが1986年で、
2014年にようやく弟子がタイトルを取ったのですから喜びもひとしおでしょう。

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駒ひびき (2)
原作:むらさきゆきや、さがら総 作画:水鳥なや 監修:高橋道雄
¥626






第27期竜王戦第5局初日が終わる

森内俊之竜王に糸谷哲郎七段が挑む第27期竜王戦七番勝負第5局は、
森内竜王の封じ手で初日が終了しました。

ここを勝てば竜王になる糸谷七段の初手は▲7六歩。
加藤九段「初手は▲7六歩だと思っていました。矢倉はないと思います。
森内さんは矢倉も得意なんですけれど、糸谷さんはどうなんでしょうか。
多分腰掛け銀だと思います」

加藤九段はスーツではなくカジュアルなスタイル。
普通のおじいちゃんじゃねえかとコメントで突っ込まれてました。

加藤九段「七番勝負で3勝は勝っている方は大分気が楽ですよねー」

第4局は金沢のかなや青巒荘と聞いて、青巒荘のエピソードを語る加藤九段。
中原さんとのタイトル戦で4勝2敗で防衛した時の第1局がこの場所だったらしい。
また、米長さんとの対局もあり、加藤九段がチーズを頼んで食べていたらいい手が指せて、
米長さんも負けじとチーズを頼んだら違うチーズが出てきて、加藤九段が勝ったらしい。
昔の十段戦(竜王戦の前身)は7人くらいで、関東の各地を廻ったらしい。
加藤九段「第1局ハワイ行ったんでしょ?うんうんハワイ、ハワイねえ」
棋王戦の第1回が最初のハワイ対局らしい。この記憶力は何なのか。
渡辺六段と森内竜王の竜王戦で、一緒に焼肉食べたらしい。
加藤九段「僕の将棋結構知ってる↑」嬉しそう。
昭和54年の中原さんとのタイトル戦も研究しているらしい。
郷田九段も加藤九段の将棋を研究しているらしい。
加藤九段「彼も長考する。長考すると普通意表の手を指すが、
僕も郷田さんも普通の手がいいと思ったらそれを指すところが一緒。
先輩では升田先生も将棋を観ていてくれて、感想も言ってくれたり、激も飛ばしてくれた。
升田先生は感想戦も熱心で、朝の7時くらいまで感想戦もやって、
その後にこんないい将棋をを指せた、見てくれ、と言われて並べてもらったりもした。
本気で感想戦をやった棋士は大山名人。
二上さんとの感想戦は後日第二次感想戦が始まる。
今は研究会の時代だから、気のあった仲間とやればいいやという感じ。
昔は感想戦が研究会のようなものだった」
※渡辺明著「明日対局」に、加藤先生に「渡辺さんは僕の▲6二歩は知っていますか」
と聞かれ、大山全集を並べていたので「もちろんです」と胸を張って答えることが出来た、
と書いてあります。
韓国での竜王戦第1局のことで、焼肉も韓国で食べたのでしょう。

12月3日はひふみのひ。とのコメントで12月3日のエピソードを語る加藤九段。
昭和43年の12月3日から4日にかけて、大山十段と十段戦第4局を指した。
▲4四銀に7時間考えて指して、それがいい手で勝った。
直感でこの先に何かあると思ったから、どう考えても▲4四銀なんだけど先を考えていた。
加藤九段「これ負けてたらしゃべらないけどね」
谷川さんは負けてもいい将棋なら評価するが、自分は負けたら評価しないとのこと。
腰掛け銀は加藤九段が奨励会に入ったくらい、終戦直後に大流行した。
ただし短期決戦型なので、研究の量で勝とうという将棋で、
研究が進んだ後は一時廃れて矢倉が大流行した。
その後角換わり腰掛け銀の定跡の歴史講座に。
最初は後手が△7三桂馬と指していたが、△4三金が発見されて千日手模様になり、
先手から打開が難しく、後手は戦えるということで、
数年くらいほとんど腰掛け銀が指されない時期があったらしい。
※すぐ上の渡辺二冠がもちろんですと答えた▲6二歩というのが、
▲4四銀の先にあった妙手です。
大山十段の封じ手が△5二歩であろうと予想した加藤九段が、
初日が終わって19時から0時まで5時間考え、
さらに封じ手開封後に2時間考え、そして見つけた手でした。

そして独演会のまま50分が過ぎ、質問メールに行こうとする藤田女流でしたが、
加藤九段はかまわず話を続けて藤田女流の仕掛け失敗。
囲碁の先生と話すのも魅力的らしい。
例えば感想戦は、囲碁の場合はご飯を食べて、お風呂に入って、
それから時間をとってじっくりとやる、ということもあるらしい。
58分過ぎにようやく現地の写真に。
10時過ぎ、斜めになっていた2三歩を森内竜王が直しました。
角を交換した際に糸谷七段が触って曲げてしまったらしいのですが、
糸谷七段が席を立った後に直す気配りの竜王。
ponanzaも後手の森内竜王の+197。
ponanza予想手の△6五歩の仕掛けは加藤九段も解説していたので、
やっぱり仕掛けたいよねとご満悦。
そして質問メールの回答がないまま休憩に。怒涛の1時間でした。
森内竜王は△6五歩を選択。初日の午前中から早くも戦いに。

加藤九段曰く
森内竜王の将棋は、柔よく剛を制すとあるが、森内竜王は剛、羽生さんは柔。
若い頃の森内さんと指したが、居玉で指されて負かされて、森内竜王の剛が分かった。
大山先生は柔、升田さんは剛、自分は剛、郷田さんも剛、渡辺二冠も剛、
こうしてみると将棋の棋士はだいたい剛なんだ、柔で勝つのは大変ですよ。
局面は糸谷七段の手番ですが、加藤九段は指したい手は▲2五桂とのこと。
後手としては仕掛けたところなので、ずっと守っていてくれる方がいいらしい。
それが突如私は私と攻めてこられると困る、と解説していると糸谷七段も▲2五桂。
加藤九段「ああ▲2五桂ね。当たった当たった。
僕は一目で言ったわけだけど、糸谷さんは研究範囲なんだここまで」
研究の手を一目で言い当ててご満悦の加藤九段。
藤田女流「それではここでヒフミンアイを…」
加藤九段「ヒフミンアイね。うふふふふ」
その後はこう進めば糸谷さんがいい、こう進めば森内さんがいいと、
解説も止まらない加藤九段。駒を動かすのは藤田女流ですが。
糸谷七段の10時のおやつはゆずジュースと練りきり(椿)。
加藤九段「いいですねーいい色してますねー」
11時にようやくリレー質問に。

リレー質問
佐藤九段から加藤九段へ
私は現在40代ですが、40代50台の将棋の勉強の仕方を教えてください。
元々佐藤さんは棋士の中でも研究量は1、2を争う。意欲的に研究している。
意欲的というのは、ものすごく新しいことに挑戦している。なのでリスクは高い。
そんなことまで考えてるのかというとこまで研究している。
私の実体験でいいますと、ライバル棋士の実戦集、
大山升田の100番指しなんかを読んで勉強した。
中原米長の100番指しも読んで勉強したが、図面が入っているものがいい。
マイナビから出ている本は大山先生が率直明快に書いていて、
将棋に対する哲学や取り組み方も書いてあって面白かった。
大山先生が晩年病気を直して順位戦に復帰した時に、
ファンが大山先生に大変ですねと言って、大山先生も大変ですよと答えた。
ファンは落ちる可能性があるから大変だと言っているが、
大山先生は全部勝てば名人挑戦だという意味で大変だと答えている。
そういうのがいっぱい出てくる。あと「意地」という言葉もいっぱい出てくる。
気持ちの持ち方が大きい。抽象的になるんだけれども。
私は30歳のときに将棋に行き詰まりを感じて、
33歳のときに中原名人と名人戦を戦って4連敗で負けたが、
今回は負けたがいずれ名人になれると神様からメッセージを頂いた。
限界は突破できるものだと思っている。
突破するには人生観で考えてみると言う必要は絶対にあると思う。

※英レディング大学院で地政学や戦略論を学び、
博士号をとられた奥山真司さんのブログより、戦略の階層。

宇宙観(死生観、哲学・宗教観、魂、アイデンティティー)
世界観(人生観、歴史観、地理感覚、心、ヴィジョン)
政策(生き方、政治方針、意志、ポリシー)
大戦略(人間関係、兵站・資源配分、身体、グランドストラテジー)
軍事戦略(仕事の種類、戦争の勝ち方、ミリタリーストラテジー)
作戦(仕事の仕方、会戦の勝ち方、オペレーション)
戦術(ツールやテクの使い方、戦闘の勝ち方、タクティクス)
技術(ツールやテクの獲得、敵兵の殺し方、テクニック&テクノロジー)

加藤九段は行き詰まりを感じたという30歳の時にキリスト教の洗礼を受けています。
宗教観は宇宙観の階層になりますが、
限界を突破するにはより上の階層で考えてみることが重要だとのことでしょう。

糸谷七段の早指しについて、
加藤九段「糸谷七段の早指しは将棋の歴史上ナンバーワン」

その後藤田女流へのリレー質問の紙をもらったが、
しゃべりたいのでと突っぱねる加藤九段。無敵すぎである。
旅行は気分転換に行くもの。
私はタイトル戦の前に御祈りの旅に行ったこともある。エルサレムにも行った。
人間は楽しいことが先にあると原動力になるので、そういうのを持っているといい。
当時は30代だけど今は74歳になって、
旅行に行くというよりは内面を引き締める時期かなと思っている。

室谷女流から藤田女流へ
旅行好きと言ってましたが、予定の場所はありますか。
加藤九段「どこいったの?」
藤田女流「ヨーロッパにも行きました。
イタリア、フランス、スウェーデン、フィンランド」
9月にシンガポールに行ってきたのでしばらく予定は無いとのこと。
その後加藤九段は、
旅行の話→旅行の記事を書いた話→記事といえばキリスト教の記事を書いたよ→
アウト×デラックスは打ち合わせ15分→ハヤブサ打ち上げ成功するといいね、
という怒涛の進行でした。
ハヤブサは理系的な興味ではなく、
宗教家なので神様が御創りになった神秘的な意味で興味があるらしい。

盤上では糸谷七段は穴熊のハッチを閉める▲8八銀。
加藤九段「いやー渋いですね。関心した。よく将棋知っているな。
驚きました。相当これ研究してるんだ。冷静な人だな。こんな冷静な人なんだっけ?」

第1局の前夜祭で糸谷七段が哲学の話をからませて挨拶をしたと聞き、
加藤九段「彼は哲学の話がしたいんだ。若い若い。うふふふふ」
そして哲学トークに。
ひふみんニーチェとかも読んでいるらしい(ただしニーチェはばっさり斬られる)。

加藤九段は森内さんと対局したときに、
森内さんの和服の色のモスグリーンは平和の色なので、闘志が失せて負けたらしい。
昔は紺色が主流だったのこと。そして2回目の休憩に。
ponanzaは早くも森内竜王の+312。
初日の午前中なのにもう中盤になっています。

休憩後直感で30手くらい進める加藤九段。そして「一目森内竜王の方が良さそうですね」
違うパターンを30手くらい進めて「これだと糸谷さんが良さそうですね」
とにかく手を進めて変化をつぶしていくスタイル。そして
加藤九段「次の対局はどこの場所だっけ?」
神武以来の天才の中では森内竜王の勝ちになっているらしい。

アンケートどちらを持って指したいか
森内竜王50.3%、糸谷七段11.6%、ニャンとも言えない38.1%。

後から読む手はこんなバカに上手くいく?っていう手が多くなってしまうらしい。
直感は無心で後から読む手は都合の良いように考えてしまうからとのこと。

昼食アンケート
うなぎ79.8%、それ以外20.2%。
25歳前後はラーメンだった。
ふじもとさんは将棋会館から歩いて5分なので、よく食べていた。
天ぷら定食もたまに食べるらしい。
加藤九段「うなぎはご飯と食べるといい。うな重が一番。
NHKのためしてガッテンで言ってた」

昼食休憩中にponanzaの評価値は森内竜王の+518に。
まだ初日の午後の解説が始まってないんですがそれは。

再開直後に森内竜王が▲4八角成りと指し、
加藤九段「なるほどなるほど、これはいい手だと思います」
その後検討を進めて
加藤九段「感動しました」

昼食アンケートの答えはもちろんふじもとのうな重。
うなぎはスタミナがつくし、一年中安定しておいしいとのこと。
対局の日は昼と夜と食べるが、それ以外の日ではあまり食べないらしい。

森内竜王と糸谷七段の昼食の写真を載せている間に、森内竜王が眼鏡に。
と思ったらすぐに外す。森内竜王の眼鏡はレアシーンですね。

将棋史上の謎。
羽生さんと渡辺さんの竜王戦で、ここでこう指せば羽生さんが勝っていたのに、
指せないで負けたというのがある。具体的には▲6二銀成りと指せなかった。
私が名人になったときに、
私の必敗の将棋だったのに中原さんが間違って勝ったのも不思議。
羽生さんも渡辺さんも▲6二銀成りに気づいていなかったのが不思議、
と渡辺二冠に言ったら、将棋というのはそういうものです、
と言われて終わってしまった。
加藤九段が森内竜王に、
持将棋は苦手だから持将棋を打開してほとんど負けているといったら、
そんなことありませんよ、○○○手で負かされていますよと返されて、
驚いて後日調べたら手数まで合っていたらしい。森内竜王も謎記憶力。
加藤九段と違って負けた将棋を覚えているのも森内竜王らしいか。

質問メールに行こうとしたらトイレか何かで席を立つ加藤九段。フリーダムはここにある。

質問メール
藤田さんに質問です。カスパロフさん対羽生さんのチェスについて。
チェス対局の聞き手はもちろん初めてで、本当にカスパロフさんの緊張感がすごくて、
空気がぴりぴりしていた。
チェスアプリダウンロードして結構やっています。
そして戻ってくる加藤九段。

加藤先生に質問です。
将棋の天才達に米長先生が加藤先生に仕掛けたいたずらについて書いてありました。
当時はどんな気持ちでしたか。
そうですねー覚えてるよーな覚えてないよーな話なんですけど。
うーんとですね、えーとですね、
タイトル戦になると真面目に考えてくれるんですよ。
真面目になってしまった米長さんだと勝ちやすいの。
タイトル戦の米長さんは与し易かった。
普段はいい意味でふざけている部分があるからやりにくかった。
タイトル戦はほとんど五分になる。タイトル戦以外は負け越している。
予選の将棋は彼にとっては軽く指せるの。
※ある対局で夕食休憩に入ったときに、
米長先生が加藤九段が入ってくる部屋に先に入り、
明かりを消して座禅を組んでじっとしていた。
入ってきてスイッチを入れた加藤九段は米長先生を見て、
すぐに電気を消して隣の部屋に入り、お祈りを始めた。
驚いてうな重を落とすことを期待していた米長先生は、
これでは張り合いが無いとがっかり。 

盤上では加藤九段が終盤の入り口と表現するような局面に。
まだ初日のおやつ前なんですが。

森内竜王の将棋を並べて研究してみると、
羽生さんを相手に寄せ付けずに勝つ将棋もあるが、
その一方で全然頑張らないで負けてしまう将棋もある、とのこと。

加藤九段「40歳前後の頃のタイトル戦ではチョコレートを食べていたので、
NHKの番組にチョコレート派で出たことがある。
チョコレートは今でも食べるし太らない。
洋菓子はモンブランとかイチゴショート、エクレア、シュークリームも好き」

おやつ休憩を明けると何故か加藤九段に変わって片上大輔六段が解説に。
片上理事は糸谷七段の兄弟子でもあります。

片上六段「糸谷七段なんかこうねー、独特なんですよね。
どこで将棋を覚えたんだというか。
インターネット将棋で強くなってプロになった初めての世代なのも影響してると思う。
目の前に座っていると伝わるものが普通はあるが、
その予想と全然違う手が飛んでくる。
普通指すなっていうのは空気でわかるが、指すなと思ったのに指さなかったり、
油断しているとぱっと指したり」
初手から解説に。
片上六段「これは必修手筋、いわゆる味付け海苔ですね」

糸谷七段が▲2九飛と逃げた局面について
片上六段「こういうところって考え甲斐のあるところなんですよね。
そういうところで早いというのは決断が早いというのか勝負に辛いというのか」
その後も変化の解説でたらちゃんもでてきました。
将棋界には豊川先生のおやじギャグが伝播しているのか。
そして森内竜王の△7六銀に、
片上六段「怒ってるんですかね?負けじと早指しで」
糸谷七段はすかさず▲3五歩。「彼は何時間の持ち時間を持って帰る気なのかな?」
森内竜王の語録で時間は持って帰れないというのがある。
もう詰みのような局面でもすごい慎重で、
石橋を叩いて渡るみたいなところがあると言われた時の言葉らしい。
ニコニコ動画は普段どのくらい見ているのかについては、
片上六段「発表会とかちゃんと失言が無かったか見てるんですけど」
糸谷七段とは竜王戦についてはそれほど話していない。
挑戦者決定戦が羽生名人だったので、それほど勝つとも思ってなかった。
ただ1番勝ったんでもしかしたらと思った。
3局目見ていて、本当に勝っちゃうんだーと思った。
次の日に頑張ってねとか簡単に話した。
彼は彼なりに緊張するところがあって、西遊棋イベントで挨拶で緊張して、
豊島七段に緊張しすぎやと突っ込まれたこともあるとのこと。
藤田女流「今後はどういった展開になるんでしょうか」
片上六段「最近話す方はアドリブでなんとかなるんですけど将棋の話は難しいんですよ」
理事職は挨拶大変ですからねえ。

単純に先手の攻める手を3手進め、後手の攻める手も3手進め、
これなら後手の方が早いんじゃないですかね、ざっくりですけどと片上六段。
こんな考え方もあるのか。片上六段は若干後手持ちらしい。
片上六段「糸谷七段は残り6時間半?5時間残して負けたら前代未聞ですけどね」
解説が終わると片上六段の出番終了ということで休憩に。

現地カメラでは森内竜王が眼鏡をかけ、すぐに外すパターン。
今日は眼鏡の日なんだろうか。

再び加藤九段の解説に。
糸谷七段の▲8七銀打はなかなか指せない、頑張っている手らしい。
次の一手で当てられるプロ棋士はほとんどいない、指されてみればうーんという手らしい。
森内竜王は金銀を攻める直接手ではなく△7四桂と力をためる。
次の9六歩が厳しいので攻め合いは先手負けとのこと。
その後も違う変化を並べますが、どうも森内竜王がいい変化が多いようです。

現地の色紙の映像になり、長谷川女流が夢で井上九段が溢。
photo_42
加藤九段「溢れるいいなあ…。僕も使わせてもらおう。
希望があるから人間は生きていけるんだ、なんちゃって。ははははは」

現地の写真で写っていた高野六段について、
高野六段は子供のときにお父さんが加藤九段の本を買ってきて、
それを読んで勉強したって言ってた、偉いと加藤九段。
加藤九段お気に入りリストに入っていると思われます。
本と言えば、2年がかりで書いた振り飛車破りの棒銀の本が近々出版らしい。
加藤一二三棋士生活60周年盤と言ってもいいくらいの本にできたとご満悦でした。
実戦集で初手から終わりまで書いてある局が多いらしい。
例えば加藤九段が森内竜王とタイトル戦をやる、となったら、
1局8時間くらいかけて研究するらしい。プロの研究ってどこまで掘るんだろうか。

そして局面の解説を始めたと思ったらまた席を立つ加藤九段。
トイレかな?自由な加藤九段である。

局面の解説というところで手を渡された藤田女流は、奥義アンケートどちらを持ちたいか。
森内竜王50.6%、糸谷七段12.3%、ニャンとも言えない37.1%。
さっきとあまり変わらない割合でした。
ponanzaの評価値は森内竜王の+393。

△7四桂をさりげに指せるあたりは森内竜王が好調で、
表情からも自信が溢れているとのこと。
加藤九段「いやぁいい手だぁ(ため息)」
ため息をついている間にponanzaの計算が進み、森内竜王の+432に。
ponanzaもいい手だとため息をついたんだろうか。
しかし加藤九段が▲5五角という手を見つけて、
加藤九段「いやーいい手だなー▲5五角は。盤上この一手」
自分の手をこのべた褒めである。
しかし▲5五角に飛車を捨てて攻め合う順を並べてうっかり詰まされる加藤九段。
その後も検討を進めて、
加藤九段「どうも加藤流▲5五角は不成立ですね↓」
加藤九段の飲み物がお茶からポンジュースにチェンジ。

藤田女流「ここで一旦休憩に入りたいと思います」
加藤九段「はい、はい、将棋としてはとてもいい将棋で…」
無敵である。

休憩中に糸谷七段は▲9八桂。
これは守るだけの手なのでと加藤九段がさっき言ってた手でした。

盤上では糸谷七段の囲いが金金銀銀桂桂香飛というなんだかすごい穴熊に。
しかし進めると糸谷七段がやはり悪いらしい。
加藤九段「腰掛け銀は攻め合いの将棋。しかも先手番なのに攻められてる。
腰掛け銀の攻めはなかなか途切れない。
腰掛け銀と言えば廣津久雄先生との将棋で、腰掛け銀で僕が負けたんだけど、
廣津先生はその将棋に勝って九段になったの」
ひふみん独演会である。

藤田女流「これだけ進んでいると初日の夜はどうするんでしょうか」
加藤九段「初日の夜は戦いに入っているのが一番いい。戦いに入っていれば読める。
序盤の作戦段階はどうでも指せる状態だから。
相手がどうくるか分からないからやきもきして、時間かけて考えても仕方が無い。
駒がぶつかっていれば気楽でいい」

加藤九段の一番好きな駒は銀か角。
ただし金が3枚横に並んだ将棋が自身の名局集にあり、4枚並んだ将棋もあって、
そういう将棋は負け無しらしい。

加藤九段「例えば羽生さんや谷川さんに、
将棋で強くなるにはどうすればいいか子供たちが聞いたら、
勝つ努力をしましょうと言うと思う。
でも僕はそうは言わない。
将棋というものはいい手を指せば勝てるという哲学があるので、
いい手を指しましょうと言います」
※多分羽生さんや谷川さんは、
将棋は最後に悪い手を指した方が負けるという哲学があるためと思われる。

そして森内竜王の封じ手になりました。
75_2
封じ手アンケート
△6七歩43.9%、△9五香20.7%、△6六桂10.7%、その他24.6%。

加藤九段「とにかく森内竜王の将棋はね、良くなったら逃さないの」
前局は終盤に大逆転負けでしたが、
そんな展開に持っていっているということが復調の兆しだったのでしょう。
後は着地を決めるだけですな。

加藤九段
ずいぶん大いに張り切って、将棋の面白さを解説することができて、
この将棋面白いですよねー、一手指した方が良く見えますもんね。
ここまで来ればかなり読めるので、明日は大きな波乱もなく、
森内竜王が押し切りなんじゃないかと思います。

最後にリアル車将棋について話が及び、
加藤九段は将棋界は新世紀に入ったと大喜びでした。柔軟な74歳である。

明日はニコニコ生放送では解説に高橋道雄九段、
聞き手に飯野愛女流一級で大盤解説会があります。
森内竜王が踏ん張るのか、糸谷七段が一気にタイトルを取ってしまうのか、
加藤九段のコメントがフラグになるのかならないのか、
ニコ生スタッフへのおすそ分け(御坂美琴のヤシの実サイダー)まで準備している、
高橋九段の解説も含めて見所満載です。とても楽しみですね。

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