棋士はカワイイ!

将棋と棋士の魅力を伝えたい!そんなブログです。 なんか難しそう、古くてださそう、そんな印象を吹っ飛ばす!
指すのではなく観戦ならば簡単で面白い!

山田久美

第73期名人戦七番勝負第4局初日が終わる

羽生善治名人に行方尚史八段が挑む第73期名人戦七番勝負第4局初日は、
羽生名人の封じ手で初日が終わりました。

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朝の様子。暑そう。
立会人が大内九段、副立会いがはっしーこと橋本八段と菅井六段ということで、
解説の加藤一二三九段との共演なるか期待が高まります。

羽生名人の初手は▲7六歩。

加藤九段「私の感じでは羽生名人の矢倉と思うのですけど、
なかなか羽生名人の作戦難しいですよねえ。同じ難しいなら矢倉かなと」

行方八段は△8四歩。矢倉か角換わりかを羽生名人が選択することに。

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おはようございます。ひふみん巨大化したような。

加藤九段「羽生さんは私との対局でも振り飛車の対局が2局あります。
羽生名人が3勝するのと行方さんが2勝するのとでは大変な違いがありますよね。
私は最初に2連敗してタイトルを取ったことはありますけど、
できればリードしている方がいいですよね。
先ほど連想したのが名人73期で私が40期の名人戦なんですけど、
立会いの大内九段と中原名人との名人戦を立会いしてたんですよ。
この手を指していれば大内さんが名人だったという手がありまして、
名人になっていると存在感が相当違うし、
伝統もありますし、名人になることは極めて困難なんですよ。
いっぺん名人になってるとね、50年くらい使えるの。
私も名人になってるから元名人と呼ばれます。
私は20の時、大山名人に1勝4敗で負けてるんですけど、
立会いにもたくさん出ていて、多分名人戦の歴史を身を持って知っています。
気持ちを込めて、見て、調べています。名人戦は解説しやすいんですよ。
基本的に対局場というのはいい気持ちで対局したいので、
あ、話している間に矢倉になりましたね。
羽生名人も矢倉でしっかりと指して勝ちたいということですね」

その後羽生名人が加藤流の▲7七銀ではなく▲6六歩を指して、
加藤九段「人間って好き嫌いありますよね。
僕は将棋も闘志満々で意気揚々とやるんだけど、
他の棋士は分かってるんだけど指さないというのは、気が乗らないということで、
気が乗らないというのは理屈じゃないよね。
(行方八段が加藤流の△6四歩ではなく△5四歩を指して)ほらやっぱり指さないでしょ。
僕は攻め将棋なので、後手番で攻勢できる△6四歩と指したいんですよ。
勝率控えめに言っても6割です。でも玉が薄いところがありますよね。
その辺があまり好まれない理由なんですけど、でも攻めても勝てるんです。
行方さんといいますと私も思い出はありまして、タイトル戦を立会いしたときもあるし、
将棋まつりのイベントで一緒に食事をしたこともあります。
大変精進して、名人戦の挑戦者で非常に素晴らしいことだと思います。
もともと早くから活躍されていた棋士ですが、
行方さんが八段になりたての頃に話したのですが、
私名人になった将棋の最後の将棋は、
ここで中原さんがこう指していたら負けていたという手があって、
それに最近気づいたんです。5ヶ月くらい前かな?
名人になった将棋は嬉しいから何回も並べて研究して、
それで30年たってようやく見つけました。
将棋っていうのはね、お互いが最善手をつくしてゴール近くまで行くと、
どちらかにいい手があるかという場合がでてくるの。人知を超えているんです。
最後になったら、日本人的表現だと運なんだけれども、
行方さんがじゃあ将棋っていうのは運ですかって聞かれたの。
運の要素は否定できない。
絶妙手があるかどうかは、原因はわからないけど現にあるので、
他に言葉がないから運といってるんだけど、最後の最後にどちらかにいい手がある。
僕は絶好調で持ち時間9時間で、残り1分で浮かんだの。というのは運なんですよ。
お互いに読みきれるものではないから」

リレー質問
中村六段から加藤九段へ
名人戦というのはどのような舞台ですか。
やっぱり大変に極めて魅力のあるもので、
どの棋士も名人を目指して指しているんですね。
昭和10年に実力制名人ができて、将棋界の発展の礎なんですよ。
たくさんの棋士が棋士が名局、大熱戦をはさんできました。
極めて大きな魅力のある舞台です。
木村名人と第1期名人から、塚田先生、大山名人、升田名人、
中原さんがくるんですよね。それで途中に私がくるんですよね。
なんと翌年谷川さんが登場して負けたんですけど、歴史ですよね名人戦って。

井道女流から山田女流へ
山田女流はおしゃれですが、よく行くお店を教えてください。
また、鞄は何個もってますか。
山田女流「地方に仕事にでかけたときにふらっとお店に寄って買うのが好きです。
バッグは何十個って持ってます。
加藤先生はこだわりのものとかありますか」
加藤九段「もちろん対局のときに鞄とかネクタイとか決めてますよね。
ネクタイ長いんですけど、たまたまそうなっちゃったんですね。
フジテレビのアウトデラックスで私に目をつけたのが、
何故かというと私がネクタイが長いということに着目したんですって。
ネクタイが長くて元名人がいるって。
結構気に入っちゃってこれがしっくりするなと。
ネクタイでもこれですから、人生何が起こるかわかんないですよ」

17歳の増田四段との対局の話になり、
加藤九段「棋士っていうのはいい職業だと心底思ったの。
この歳で17歳の新鋭棋士と指せるんですよ。
17歳の四段と戦えるなんて将棋の棋士って本当にいいなと思ったですね。
今奨励会に若くて有望な人いますよね。
公式戦で戦うためにも頑張らなきゃなと思いますね。
一般的にいうとね、若手棋士が勝つと思っている人が多い。でもそれは間違ってるの。
将棋っていうのはある程度理詰め、経験が生きるの。
理屈からいったら負かされるのがおかしいの。だから改善しないといけない。
まだタイトル戦に出たことも無い若手、
そういう人達に負けると思われる人の方が多いです。
現に負けてるから先生なんとかしてくださいって言われるんですけど。
中原名人が、将棋っていうのは形では大先輩がいいね、でも将棋は負けるよね、
と言ってました。それはそれで真実なのね。
できれば2勝1敗に持って行きたいですよね。
丸田祐三九段が勝負とは1勝1敗だと言ってました。
1勝2敗だときついですけどね、現役を5割で終われればいいことですよね。
谷川先生は私は常々2勝1敗を目指してきましたと言ってました。
私はそんなこと考えてもみなかったんだけど、谷川流ですごくいいなーと思いました」
山田女流「先生ここでお水を一杯飲みましょう」

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休憩のコントロールもばっちりな姐さんである。

加藤九段「名人戦は高橋道雄九段も挑戦していて、3勝1敗まで行ったんですよ。
高橋さんは矢倉が得意で、あと1勝というところまで行ったんですけど、
そこから中原さんが横歩取りの将棋を指してきまして防衛されてしまったんですけど。
だから僕の判断で名人を逃した人は大内さんと高橋九段。
未だに僕は惜しがってるんですよ」
矢倉の加藤流は早めに▲2六歩と突くが、
これは▲2五歩に△3三銀なら後手の角道が止まって急戦を牽制できるから、
との解説で、
山田女流「私の弟弟子の藤井九段が、
早めに▲2五歩と▲7七銀を決めるのはやってましたけどね」
加藤九段「藤井九段は振り飛車党から矢倉に、よく研究しましたよね。
四間飛車の達人なのに、僕は感心していることの一つで、
気持ちの切り替えがなされて、よく研究されて、独特の藤井流の矢倉ですよね」
山田女流「加藤先生は振り飛車をやってみようという気持ちになったことはありますか」
加藤九段「それはないですね。振り飛車というのはどうしても守勢なんですよね。
相手にうまく攻められたら勝てないというのが私の大局観なんです。
それが指さない理由なんですけど、振り飛車は面白い戦法で、
捌きの戦法で捌けると嬉しいんですよ。
なので振り飛車が好きな人の気持ちは分かります。
嬉しいですよね居飛車が汗水たらして攻めてきたのを、どこ吹く風で捌いて王様が固くて。
大山先生は69歳で亡くなられたんですけど、A級だったんですよね。
これは空前絶後の大記録で、僕は60歳でA級だったんですけど、
60歳でA級にいるっていうのもなかなか大変なんですけど、
66歳でタイトル戦にも出てるんですよね。
大山先生が書いてるんですけど、中原さんがいなければもっと勝ったのにって、
すごく正直に書かれてるんですよね。
僕は色紙に直感精読って書いてたのを見て、
感ていう字を大山先生が書き順が違うって言うの。
あの人はまめな人でね、書き順まで覚えてるんだ。
後で辞書で調べてたら間違ってたの。あの先生は字もこだわりがあるの。
大山先生は字もこだわっていて、忍耐の忍、これは恥ずかしくないと書いてあったの。
さすが大山語録だなと思ってたんだけど、
実際の大山先生って受けの達人なんですけど、そこまで渋くないんですよね。
実際忍じゃないよね、もっと明るいよね。大山先生は元々陽性で多念で。
対大山戦で面白かったのが、ラジオ体操ありますよね。
小学校のとき福岡の田舎でやったことがあるんだけど、
王将戦のタイトル戦の終盤で、
僕が秒に追われて指そうかどうかためらって手が動いてたんだけど、
そこで大山先生がラジオ体操一二三って言ったの。いやー僕はうまいなーと思ったの。
秒読みが1、2、3って読むんだけど、それに合わせてね。
とっさによくあんなの出るなと思って。その対局は僕負かされたんだけど」

10時で一旦休憩に。ここまでしゃべりっぱなしの75歳である。

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将棋の観戦記者に美人さんがきてコメントがざわつく。
芥川賞作家の朝吹真理子さんらしい。

質問メール
最近のことですが、うなぎ風味のなまずの蒲焼が話題になっています。
僕は10年くらい前からなまずを食べていますが、
なまずはから揚げが一番おいしいと思います。加藤先生は食べたいと思いますか。
加藤九段「僕はなまずは食べたことはないんですけど、
どじょうは食べたことがあるんですけど、どうなんでしょうかねえ」
山田女流「私実家の近くになまずのお店があって、から揚げおいしいですよ」

私は加藤先生の大ファンで実際にお会いしたいなと思っていましたが、
今週の日曜日に特別講演をされる予定ですがそちらに伺う予定です。
名古屋はひつまぶしで有名です。加藤先生にあやかりひつまぶしを食べてから受講します。
5月の24日に中日新聞の文化センターで、中日新聞は王位戦の主催紙で、
王位戦の大山先生とのタイトル戦で愛知に行った事もあるんですけれども、
まあいろんなこと話す予定ですけど、
元々昨年からこの話があったんですけど、ありがたいことに今年実現ということで。
私はうなぎを食べる機会がだんだん減ってきたんですけど、
じゃあうなぎの変わりに何を食べるのときかれると決めてないんですよ。
何がいいですかね?

対局に気分が影響するとのお話非常に興味深いです。
対局に向かう際の精神状態を保つこつを教えてください。
なかなか本当に大変だと思いますね。
加藤九段「戦う相手が意図的に何か作戦を考えると、意表を突かれることがあります。
気をつけてることは当たり前だけど遅刻をしないようにとか、
長年遅刻をしたことは無いと思います。
余裕を持って家を出たり、何事が起こっても対局中は大騒ぎしない、冷静さを失わない。
対局中に地震は数回経験がありますけど、
電車で行く場合はトラブルがあっても20分くらいあれば再開できるので、
20分くらいの余裕を持って対局場に向かいます」
山田女流「九州での仕事の時に地震で新幹線が止まってしまって、
大量の食料を加藤先生が買ってきたという話を聞いたことがあります」
加藤九段「北九州の仕事で新幹線で行って、地震で止まってまず思ったのは、
これは長期戦になる、それなら何か食べなくちゃいけない、ということだったんです。
弁当を買いに行ったら、気づいたら神吉さんがいてびっくりしたんですけど」
山田女流「神吉先生が、加藤先生が両手にいっぱいもってて、自分は何も持ってなくて、
もみじまんじゅうをもらった時は嬉しかったと言ってました」
加藤九段「アウトデラックスで神吉さんと共演して、
森内さんの行動が魅力的だったんですけど、神吉さんが森内さんに勝ったんですよ。
ああいう話があるとテレビは盛り上がるんですよ。
神谷八段との話も極めて大好評で、棋士の話って個性的で珍しい経験で、
傍から見てると何かおかしく感じて受けるんです。
神吉さんが勝った時に森内さんが放心状態になったんですね。
僕はなったことが無いんで森内さんはユニークな人だなと思うんだけど、
森内さんからすると負けるのが意外だったというのはありますよね。
負けて悔しいとは思うけど、それだけだと放心とまではいかないから。
森内さんは素朴なところがあって、
僕と森内さんと戦ってまして、残り何分って僕が繰り返し聞いたら、
森内さんが噴出したんですよ。噴出したのは森内さんだけですね。
僕は切羽詰って真剣に聞いてるんですけど、森内さんからしたら面白かったんですね。
僕の記録をとったことがある佐藤紳哉さんなんかに、
その時噴出しそうになったことはなかった?って聞いたら、
分かってたので大丈夫ですって言われました」

加藤九段によると、矢倉は昔は千日手模様になって、
千日手になると次の日に指すことになっていたらしい。
名人になったときも千日手があって(1持将棋2千日手)、
千日手の経験が私も家族もあったのがよかったとのこと。

加藤先生は最近テレビのバラエティーに出演されていますが、
芸能人の方で感心することがあれば教えてください。
共演してわかったことは、芸能人の方は勉強してるんですね。
将棋の棋士はまったくの独学。でも芸能人の方は養成所出身です。
そこで勉強していろんな芸を覚えるということをされています。
テレビに出るまではそういうことが分からなかったんですけど、
養成所で勉強し、いろんなことを訓練し、大変努力されている世界、
ということを知ったのが収穫です。
それと将棋界よりも先輩後輩の意識が強いです。
将棋界は盤を前にしたら先輩後輩は関係ないですが、
芸能人の方が先輩を尊重する意識が強いと感じました。
失礼なことがあったらいけないという意識が強いです。

先生はローマ法王様と握手なさったことがありますが、
その時の様子を教えてください。
また、勝負師にとって信仰心はどのような影響があるのでしょうか。
昭和55年に私ヴァチカンに行きまして、ローマ法王が姿を見せるセレモニーがありまして、
そこで私が最も感動した出来事がありました。
法王様と握手したあと2時間くらいセレモニーがありまして、
スピーチのときに私は写真をとって手を振っていたら、
かれこれ10万人いるなかで私に手をふってくださったことが感動した出来事でした。
聖シルベストロ教皇騎士団勲章を、
僕は将棋のチャンピオンとしていただきました。
私の信仰というのは、30歳くらいで将棋に息詰まったので洗礼を受けたんですね。
大山先生や升田先生と戦ってて、将棋は理詰めだけじゃないんだけど、
人生の中にも理詰めの部分があって、それが宗教だと思って洗礼を受けました。
信仰は人生を飛躍させてくれるものという認識です。

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加藤九段「僕は米長永世棋聖とのNHK杯の決勝戦でこの形になったことがありますね。
ここ2、3年では5局くらい経験がありまして、先手後手どちらもあります。
先ほど脇システムと言いましたけど、一番経験があるのは三浦さんでしょ?
三浦さん研究すごいですよね。1日8時間とか10時間とかでしょ?
僕なんか10時間もしたことないもんなあ。
羽生名人はレパートリーが広くて、
羽生さんが、加藤九段は不思議な人である。
加藤九段のやってくる作戦はわかってるから、と言ってました。
神谷八段が加藤九段は相手がチョキで待ってるのにパーで来るって。
僕は振り飛車に対して棒銀で戦ってますけど、
新しいアイディアもあって自信を持ってるんですけど、
若手棋士も自信を持ってるらしくて振り飛車指してくるみたい。ふふふ。
居飛車は振り飛車の飛車と角を目標に攻めていく、
そこでリードすると勝てると思うんですけど、棒銀をもっと徹底的に研究してれば、
大山先生の振り飛車にもっと勝てたと思うんですけど、
さっきも言ったように好みがあるみたいで、
棒銀を指す棋士はあまりいないんですよね」

私は小さな頃からテレビゲームを楽しんできましたが、
今は将棋の神ゲーっぷりに感動して将棋が趣味になってしまいました。
私は居飛車党で四間飛車に棒銀で挑むのですが、なかなか勝てません。
棒銀講座をお願いします。
ということで対振り飛車の棒銀講座に。

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基本形。

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加藤流。先手が▲2四歩と突いたところ。
△同角▲4五歩△同歩▲1五銀△同角▲2三飛成り。
銀を捨てて飛車を成って先手がいいらしい。

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飯島七段は9筋の端歩の付き合いを入れてから決行して快勝したらしい。
桂香を拾ってから端攻めが入るのが大きいとのこと。

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▲2四歩に同歩ならこの進行。▲3三歩と叩いたところ。
△同桂▲同銀△同角と進んで、

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ここで▲2四桂で先手がいいらしい。

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今は▲1五銀を消す△1四歩が本命。

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若手はすべてこうくる。
振り飛車はいい形。原則として単なる飛車交換は居飛車は避けた方がいい。

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ひとつの案はここで▲9八香。
居飛車は角を成りたいので▲4五歩と突きたいが、
後に△4四角から△9九角成りで香車を拾う狙いを消している。

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それでも△9九角成りには▲9七香。最初に▲9七香だと別の変化で困る。

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これは相当難しい変化で難解。△3三桂でなく△3三金も難解。
ただし△3三金は相手もそんなに指したくない手、軽く捌きたいので。
基本的に相手は頑張って守っているだけなので居飛車は怖くない。
加藤九段「僕は銀と角が好きなのね。銀が出てるだけで嬉しいの。
将棋は勝ったり負けたりもするし、勝負はスポーツと一緒なんですね」

この後加藤九段が指したことのある類型を例として並べる解説。
NHK杯決勝の米長永世棋聖や、塚田正夫先生との対局など、相変わらずの記憶力。

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行方八段は△5三銀、△7三桂という趣向。初めて見たと加藤九段。

5月23日発売の婦人雑誌に、
教えてひふみん、ひふみんの人生相談というコーナーがあるらしい。

加藤九段「囲碁の趙治勲さん、人生相談をこなしてるんですね。
先日のニコニコ超会議で、趙治勲さんに囲碁を僕が教えてもらって、将棋を僕が教えて、
面白い人で話も魅力的で明るい先生で。
趙治勲さんが人生相談の質問を受けてね、
私将棋の対局のときに時間に追われてるんですけど、
考慮時間を考えて序盤は早めに指した方がいいのかなって聞いたら、
明快な解答を頂きました。
囲碁の林海峰さんは僕と同じように時間に追われていて、
大橋拓文さんは早く打って勝ってて、
趙治勲さんは時間は残した方がいいでしょう、というごもっともな結論でした」

加藤九段「同じことを言うにしてもやわらかく言うとか、
直球で言うとかカーブで言うとか、
人生っていろいろありますから絶対というのはなかなか無いです。
人生でピンチのときに、旧約聖書でダビデっていう英雄がいるのね。
絶体絶命のピンチのときが2、3回あって、
捕らえられたダビデは出された食事を食べてよだれをたらしたの。
敵の王様は、かつて偉大な英雄だったがよだれを垂らすような人間を、
俺が倒しても手柄にならない、ということで逃がしちゃったの。
見事作戦成功で脱出成功するわけ。
将棋の局面で必死がかかっても、何か手があるんじゃないかと思う方がいいんじゃないか、
と答えることにしてるの。
聖書の世界ではありますよと言ってるの。
なりふりかまわず助かるのがいいと思う。日本人って格好つけるでしょ。
格好つけるのはいいと思うけど、
惨めになった時にいかに生き残るのかが重要だと思うの」

加藤九段「2年がかりで棒銀をテーマにした本を書いていましたが、
6月に発売が決まりました。
振り飛車破りの棒銀の本で超大作で、たくさんの名局を入れています。
その本をお読みになると対振り飛車に自信がつくと思います」

ずっとひふみんのターン!
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銀矢倉の形を絶賛する加藤九段。金矢倉より美しいらしい。

昼食アンケート、今回は出前を取ってあるとのこと。
うな重71.5%、天麩羅定食16.9%、カツ丼6.6%、親子丼4.9%。
山田女流「4番はえーと何にしようかな、それじゃ親子丼」
加藤九段「大山先生を相手に十段と取った時の夕食休憩の食事はうな重でしたね」
こんな振りで4番だったら相当策士なんですがさてはて。

タイトル戦ではおいしい食事が出るという話で、
加藤九段「僕はねタイトル取るようになってから太っちゃったの。
それまで70キロ切ってたから。
昭和50年から毎年ひとつはタイトルとってましたから。
1ヶ月に15局指してましたから、食べた方が指せるからそれで太っちゃった。
食べない努力はしたんだけど風邪ひいちゃうの。
僕は中学、高校、大学、学会、企業、なんかで講演してるんだけど、
大学の学園祭で講演をするのが嬉しいの。
大学っていうところは真理を追究するところであり、
真理を追究するところで僕の人生観を話すというのは嬉しいの。
将棋というのは日本の伝統文化でもありますし、面白くて楽しくて深くて、
勝ち負けと真理の探究、ミスもでる、いろんな要素が含まれてるから、
知ってた方がいい分野だと思います。
将棋は実力制名人が昭和10年にできまして、
囲碁もそうですけどものすごく文化的、技術的に高まってると思います。
勝負をしていて結果がすぐ出る世界で精進してるから、レベルアップが早いと思うの。
是非世に訴えたいの」
山田女流「今はこれにてこちらが良しなんて言葉がなくなって、
本当に先まで解説されてますよね」
加藤九段「それだけ追求できるわけですよ。それが大事なことだと思ってます」

昼食休憩に。

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昼食アンケートの答えはふじもとのうな重(多分みんな知ってた。
加藤九段「とてもおいしかったです」

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羽生名人と行方八段は松花堂弁当(氷見うどん付き)

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対局会場は静岡県の浮月楼

加藤九段「確かね静岡はね、米長さんと対局してまして、
多分米長さんが七段くらいの時だったと思うんですけど、負かされています。
JTのときは中原名人と指して勝ってるんですけど、天王戦だったかな?
非常に盛んなところで廣津先生が本当にまめに普及に尽くされていました」

昼休みの詰め将棋の解答
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加藤九段「ほうほう、分かりました」流石に秒殺だった。
9月までには5手詰めの本が出せるとのこと。

加藤九段「僕も小学校2年くらいで詰め将棋を読んで、将棋って面白いなと思ったんです。
将棋っていい手を指すといいんだっていうのが分かるの。
詰め将棋は初級、中級にはもってこい、
アマチュアの2段3段になると次の一手や棋譜並べがいいと思います。
プロ棋士でも詰め将棋の大家、内藤さん谷川さん浦野さん伊藤さんがいます。
実戦では25手くらいの詰め将棋になることはあります。
流石に50手の詰め将棋は実戦では出てこないよね。
詰め将棋にこだわる大家たちは創る喜びなんですよね」
山田女流「浦野先生は目の前で一瞬にして創っちゃって、
何手詰めなんですかって聞いたら35手詰めだって言われたことがあります」
加藤九段「ぴゃー↑。頭の中どうなってるんだろう」
山田女流「形のパターンを何個も覚えていて組み合わせるだけだって言ってました」
加藤九段「1手詰めも難しいよ?自分も創ってやってみたら5手詰めだって難しいよ?」

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プレゼント色紙。これが書道の大家が真似できないと言っていた字。
加藤九段「意味は僕の将棋なんですけど、
ぱっと見た瞬間浮かんだ手を直感と言ってます。
ある棋士で私には直感がないって本に書いている一流棋士もいるんですよ。
最近読んでいやー、どうやってるんだろうと驚きました。
多分その棋士の言いたいところは、
その後に素晴らしい読みをしているということなんだと思うんですけど。
先ほど大山先生に書き順を言われたのは感の字なの。
僕は横から書く方が書きやすいんだけど、正しくは縦から書くんだよね。
書き順までこだわってるってすごいよね」

初手から解説に。

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長考する行方八段。
羽生名人は▲6八角と引く手を狙っているということで、引いた後の展開、
引かせないように動く順を解説。

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様々な検討の結果後手が端攻めを狙うと面白いのではないかとのこと。
というところでヒフミンアイ。

加藤九段「時は昭和54年の2月の7日8日の王将戦の第5局、相手は中原王将。
私が3勝1敗で、中原名人が中飛車でうまい構想を見せて、
休憩中に中原さんの方の席に回って5分くらいたったときに、
思っても見なかった▲5五歩がひらめいた。
いい手だと確信して指したんです。
ヒフミンアイ誕生の一局で、勝って王将になったんだけれども、
その後はひらめいたことがなくて、500局に1局くらいの幸運だったの。
趙治勲さんとの超会議で話したんだけれども、
囲碁の棋士も休み中に相手のほうに回って考えてるって言ってました。
プロ棋士っていうのは相手のほうに回らなくて考えられるんだけれども、
意欲が幸運に結びつくと思ってるんです。
何か無いかと考えるのが幸運に結びつくというのが人生観なの」
この将棋の37手目と思われます。

次の一手アンケート

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△2二玉44.7%、△4三金右24.5%、△4二銀右9.9%、その他20.8%。
加藤九段「趙治勲さんが面白いことを言っててね、
多分今までで1万局くらい将棋指してて少し勝ち越しくらいなんですけど、
やればやるほど弱くなるって言うの。そういうことってありえますよね」
山田女流「将棋が分かってきたってことかもしれないですね」
加藤九段「なるほどそういうことかもしれないですね。
将棋は駒を落とすんだけど、囲碁は石を置くんですね。
囲碁は花を持たせてもらって、将棋は実力で負かされたんですけど、
広い盤面に8つ置いても全然勝てないんですよね。
それに将棋は上手は攻め駒が無いんだけど、碁は上手が攻めてくるんだ」

そしておやつタイム。

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羽生名人はフルーツ盛り合わせかな?

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ニコなまのおさんじはカマンベールチーズケーキほわり
加藤九段「うん、うん、うん、うんうん、うん、うんうん、うん、うん」
噴出す山田女流。

加藤九段「改めて言いますと、
40歳前後の頃におやつにカマンベールチーズを食べてたんですよ。
大学の発表でカマンベールチーズが体に良いとありまして、
カロリーが高いので採りすぎると僕はもう75歳だからまずいんですけど、
チョコレートも体に良いという話なんですけど、
40歳の頃は板チョコ8枚食べてたんですけど」
山田女流「先生体に良いって話を知らなくて8枚食べられてたんですよね。
知ってたらもっと食べてましたよね」
加藤九段「そうですよねいいことですよね。
それとホットミルク飲んでたの。ホットミルクいける。
多い時は5杯くらい飲んでてほとんど勝ってたの。
でもホットミルクはカロリー200くらいあるの。
昔は牛乳はおなかこわしてたんだけど、今は大丈夫だから牛乳飲んでるの」
山田女流「多分カマンベールとかチョコレートは体にいいんですけど、
先生が強いから勝ったんじゃないですか?」
加藤九段「恐らくね、残り何分て聞くのも冷静に考えるとおかしいと思ってるけれども、
あえて真剣勝負の中でそこまでなりふりかまわずやることで、
幸運が来るんじゃないかというのが私の人生観。
僕は基本的に人がやってることをダメと思ったことはないんです。
自分が思いついてこだわってやっていることはすべて良しだと思う。
何とかいい事に出会う、生まれてくると思ってやってるわけね。
そこに希望があって、希望のあるところに幸運が来るというのが人生観なの。
はなはだ大きな迷惑をかけるのならやめて欲しいけれど、それ以外は自由だと思います。
良かれと思ってやってるから、いい事が発生するかもしれないです」
山田女流「昔大山先生が将棋によくないからタバコをやてたっていうのは本当ですか」
加藤九段「それは本当。僕直接聞いた。
大山先生がタバコ呑んでるのは見たことないんだけどそうなんだって。
タバコ呑んでて風邪ひいて、
午前中はタバコ呑んでても関係ないんだけど、午後頭がすっきりした、
だから対局中はやめた、というのを直接聞きました」
山田女流「加藤先生もタバコ吸ってる写真を見たことがあるんですけど」
加藤九段「タバコ少し呑んだことがあってね、二十歳頃にね。
大山先生がおやつの時間にぜんざいを注文して、
僕はぜんざいをおいしそうに食べてたそうです。
ホットミルクも飲めばチョコレートも食べて、ぜんざいもおいしかったんだけど、
大山先生はぜんざいを食べなかった。
その話をマツコデラックスさんに言ったら、
それは大山先生が食べさせたかったんですよと答えて、
マツコさんはすごく好意的な人だと思いました。
大山先生がおにぎりをひらいて、どうぞと言われたこともあって、
おなかいっぱいだったんだけどいりませんと言えなくて食べたんですけど、
人生で唯一、大山先生にもらったのはおにぎり1個だよ。ふふふ。
僕はそのとき38歳くらいのときで、
自分だったら弁当にするんだけどなと思ったんですけど」
山田女流「それは先生がおなかいっぱいだって分かってて、
おにぎりだったのかもしれませんね」
加藤九段「なるほどそれが正解ですね。
僕はタイトル戦の相手に渡すことはしないと思います。相手も気を使うと思って。
中原名人は本の中で、加藤さんがおやつの時間でないのにケーキ3個って頼んだ、
加藤さんは優しい人だ、1個は加藤さん、1個は私、1個は記録係りに渡すんだ、
と思ってたら、加藤さんが3つすぐに食べてしまった、
って書いてました。僕も対局中だからそんなにお人よしじゃないの。ふふふ」

行方八段は△2二玉。1番人気の手。

加藤九段「羽生名人とも私よく話したんですけど、
羽生名人がタイトル戦で旅館に行くとね」

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滝を止める話を先読みして爆笑してしまう山田女流。

加藤九段「滝を止める話は本当でね、ここで加藤先生が滝を止めましたって、
羽生名人は5、6箇所で言われたって言ってました。
将棋を指す時は注意深く、意欲的に、気がつかないのがおかしい、
気がついたら実行しないとおかしい、
3回やって3勝なんですけど、不思議なことに最善を尽くして3戦3敗なことがあるの。
ストーブ事件というのがありまして、
ストーブを持ってきて、相手と私に等距離に置いたら、
神谷さんがやめてくださいと言ってやめました。
羽生さんもやめてくださいと言いました。
青野九段もやめてくださいと言いました。それは3戦3敗なの。
何でだと思います?」
山田女流「それは相手が自分のいい環境を作るために、
意を決して先生に言ったからなのではないでしょうか」
加藤九段「未だに謎なんだけれど、不思議なんだよねこれが。
それなりに気を使ったつもりなんだけどね」
山田女流「それは先生が対局相手に気を使いすぎたんですよ」
加藤九段「仮に僕だけストーブで温まって僕が勝ってたら、
相手はなんだあいつはって言いますよ。
私がこういうエピソードを紹介してるのは、
いい将棋を指そう、いい勝負を指そうと努力してる、
ということなので言ってるんですけれど」

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羽生名人、行方八段のおやつフルーツ盛り合わせ。

コンピュータ将棋について、
加藤九段「私も研究してみたいんですけど、
同じように研究したい棋士がたくさんおりまして、今順番待ちです。
コンピュータに関しては私は肯定派です。
ローマ法王もツイッターやってる時代ですから。
文明の発展というのは神の賜物という捉え方です」
私にはとても思えない。
造物主が我々に知性を与えておきながら、それを使わぬようお望みになるなどとは。
byガリレオってやつですな。

加藤九段は2日に1回くらい取材、出演、執筆依頼なんかが来るらしい。
今執筆を5本かかえてるとか。売れっ子ひふみん。

加藤九段「テレビ局の面白いところは毎回毎回趣向を変えるところですね。
将棋は棒銀でうまくいったら普通棒銀棒銀でいきますよね。
ドンキホーテで買い物したのが面白かったの。
将棋盤も売ってるんですよ。原稿書くときに持ってない時に助かります。
NHKで宗教の時間に出て、キリスト教入門の番組をしたいの。
ヴァチカンにいって勲章をもらって、エルサレムにも3回行ってるし、
出来ると思うんですね。
30歳を前に将棋で息詰まったと思って、洗礼を受けたんですけど、
大山先生升田先生、彼らは100点の手をずっと指す達人だ、
だから人生においても100点の手を指すにはどうすればいいかと思って」
ここからキリスト教の話をマシンガントーク。止まらない75歳。
結局おやつから1時間15分ほど話しっぱなしになった後一旦休憩に。

meijin4-30
先手神谷八段、後手中村九段の対局でこの局面になったことがあるらしい。
加藤九段「僕神谷さんとは1勝7敗なんですけれども、
28連勝という記録は破れないですよねー。
神谷さんも中村さんも今は振り飛車を指してますよね?
なるほど△6二飛車はいい構想だと思います。
午前中は銀が4二に下がる変化を解説していたんですけれども、
それでは上部に薄いんですね。
歩が伸びていけば攻めに迫力があります」
しばらく解説の後
加藤九段「神谷さん先手で指してたんだ。へー」

質問メール
加藤先生のお若い頃のお話で、山田道美先生の印象やエピソードを教えてください。
彼はですね、音楽も好きだったし、高橋健二先生といって、
ドイツ文学の大家でヘルマンヘッセとかの翻訳で有名だった方がいるんですけど、
高橋先生にドイツ語を習って、かわりに将棋を教えるということをしていました。
音楽は私も今でこそ40を過ぎてからモーツァルトを聴くようになりましたが、
将棋以外に文化芸術とかに強い関心を示した棋士としてユニークです。
バッハの演奏家で宗教家でアフリカの人達に尽くした有名な方で、
シュバイツァー博士という方がいて、よく彼が語っていました。
将棋は変な言い方するけれども大変な努力家で、A級になり、
名人挑戦にもなり、大山名人に棋聖戦で勝って念願達成で、
A級になって将棋が非常に柔軟になって、
見事に花開いて、名人戦や王将戦にも出た。
私は朝日新聞の将棋欄の解説もしてたし、立会いもしていたので、
同じ車両で移動したこともあって、名人戦では山田さんを応援してたんだけれども、
名人戦では残念ながら大山さんに勝てなかった。
山田さんは確か36歳で亡くなられたんですけれども、
私も大変驚きまして残念な思いをしたんですけれども、
お葬式に弔辞をよませていただきました。
若い頃から付き合いがあり、将棋の天分を語れるのは私しかいないということで、
弔辞を読みました。
ある意味異色の棋士。研究会の走りですよね。
田丸さんとか青野さんとかが共同研究者だったと思うんですけれども、
研究部屋を借りて、時間割も決めてやってたですね。
山田さんは文章を書けたので観戦記も書いたし、うまかったんですね。
若い頃にね、升田先生に理事になりなさいと言われて、
升田先生票持ってるんだと思って出たら落選したの。
それを言ったらなんだ加藤さん理事になりたかったんかって言われたんです。
升田大山というのは巨匠で、存在感もあって、当時私は25歳ですよ。
僕は元々書くことが好きで、普及が好きだったんですよ。
もう1回は将棋界の事情で、A級の棋士が理事をやりなさいということで、
一応選挙に出るにあたって、役職を聞いたら経理だというの。
それでやめた。相手も加藤は断るだろうという読みなのね。
加藤一二三に経理させようなんて読みはないよねえ。
加藤に理事やられたら困るっていうことなんですよ。
理事選は升田先生に言われて落ちて、流石に恥ずかしかったよ?
ちょーはずかしいの。理事選の落選ですよ。
選挙に出るというのは極めてまずい、選挙は厳しいよ。
経理を加藤一二三にやらせようって人事は無いよねえ。
お前理事になったら困るって言ってるの。それは僕くらいでも読める。
将棋の戦いは真理追究ですよね、選挙はしがらみがありますもんねえ」

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加藤九段によると、ここで先手は▲8六銀が当然の一手だが、
その後△4二銀に▲6五歩や▲1六歩など有力な手があるので、
ここで封じ手時刻まで考えて一晩考えるのが有力、
逆に指したら良いと思っているとのこと。

加藤九段「僕は大山さんとのタイトル戦で、初日に70手くらい進んだことがあるの。
3時くらいで、大山さんから指しかけにしませんかって言われて、
でも主催紙の毎日新聞さんが、1日で終わっても何ら問題はありませんって言って、
それで否決されたんですけれども。
ちなみにその将棋は次の日の夜9時に終わりました。ははははは」

加藤九段「新鋭の増田四段とこの歳で真剣勝負ができるというのは、
とても将棋というのはいい世界だなと思います。
幸いに私がA級順位戦で先崎九段に勝った将棋と同一局面に進んだので、
経験が生きて勝つことができました。
また、今泉さんが新四段になりましたが、40歳にして、他に職に就いているのに、
棋士になりたいというのは、将棋に魅力がある証左だと思います。
これは近年で私がもっとも嬉しい2つの出来事です」

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スポーツの話に花を咲かせる加藤九段。
朝9時から解説してて18時でこの状態である。元気すぐる。

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ひふみん絶口調のまま羽生名人が定刻通りに封じ手をしました。
加藤九段「だから僕もなかなか話題が尽きなくて」
山田女流「話題が尽きないので、
封じ手の方も大内九段が何やら上のほうを見ていますけど」
加藤九段「大内九段も気遣いが出来る方でねえ(ここからマシンガントーク)」
朝9時から話しっぱなしでまだ元気な加藤九段でした。

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封じ手を渡すシーンを写す取材陣のポジション争いと打ち合わせ。

ということで名人戦第4局初日が終わりました。
矢倉は現在は後手の△4五歩に先手の対応が難しいのではないか、
という考えがあるのですが、
後手の△4五歩を避ける脇システムを羽生名人は採用しました。
それに対して行方八段も△7三桂△5三銀という珍しい形で対抗して、
さあそろそろ戦いというところで封じ手になりました。

今日は加藤一二三九段が私の人生観という言葉を何度も使っていたんですけれども、
以前丸山九段のことを書いた記事にも書いたのですが、
戦略の階層という話で、英レディング大学院で地政学や戦略論を学び、
博士号をとられた奥山真司さんという方のブログに、次のように書いてあります。

宇宙観(死生観、哲学・宗教観、魂、アイデンティティー)

世界観(人生観、歴史観、地理感覚、心、ヴィジョン)

政策(生き方、政治方針、意志、ポリシー)

大戦略(人間関係、兵站・資源配分、身体、グランドストラテジー)

軍事戦略(仕事の種類、戦争の勝ち方、ミリタリーストラテジー)

作戦(仕事の仕方、会戦の勝ち方、オペレーション)

戦術(ツールやテクの使い方、戦闘の勝ち方、タクティクス)

技術(ツールやテクの獲得、敵兵の殺し方、テクニック&テクノロジー)


加藤九段はクリスチャンということで、宗教が上位の階層を埋めています。
放送では30歳を前に洗礼を受けたと言ってましたが、
十段のタイトルを大山先生にとられ、山田道美先生に先立たれ、
将棋に息詰まりを感じて上位の階層に打開を求めた、というのも面白い話です。
藤井九段の藤井流矢倉をほめる時でも、 気持ちの切り替えがなされていてとか、
技術より上の階層で感心するのが加藤流です。
大山先生に書き順の間違いを指摘された話も、将棋と関係ない書き順のような、
細部にわたって正確性を求めるという生き方に感心してるんですね。 
今日の加藤九段はしゃべりっぱなしで、
会話の内容も上位の階層と下位の階層をぽんぽん飛びまくる絶口調だったのですが、
凡人の私には神武以来の天才の会話を追いかけるだけで疲れました。ははは。

というわけで名人戦第4局の初日が終わりました。
明日のニコニコ生放送では9時から、解説に渡辺明棋王、
聞き手に室谷由紀女流初段で大盤解説会が放送されます。
現役屈指の理論派である渡辺棋王の解説楽しみです。

電王戦FINAL第3局はやねうら王が稲葉七段を破る

人間の2連勝で始まった電王戦FINAL第3局、稲葉陽七段対やねうら王の対局は、
やねうら王が勝利してコンピュータ側から見て1勝2敗となりました。
磯崎さんおめでとうございます。

タイムシフトで視聴できます

今日の対局は横歩取りの将棋になりました。
横歩取りというと電王戦ドキュメンタリー、
【電王戦FINALへの道】#27 稲葉陽 vs やねうら王 1分将棋①~#29で、
稲葉七段がやねうら王の飛車を捕獲して勝利するという対局がありました。
途中までその手順になりましたが、
稲葉七段が捕獲する順を避けて力と力の勝負といった展開になりました。

そして午後に入ると、稲葉七段から開戦して局面を動かしに行きました。

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後手の1三にいる角の利きが飛車によって隠れています。
これをチャンスとみた稲葉七段は 

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少し動いてから▲2七歩と相手の攻め駒にアタック。

その後稲葉七段とやねうら王、両者時間を使わずに指し手を進めましたが、
稲葉七段に誤算があったようで評価値が大差になってしまいました。

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これに人間側はイカール星人で対抗。しかし…

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一瞬で崩壊じゃなイカ。

稲葉七段は入玉を目指す動きも見せましたが、
一昨年の塚田九段対Puella αのような展開にはならず、
やねうら王が稲葉玉に必死をかけたところで稲葉七段無念の投了となりました。

対局後の記者会見で稲葉七段は、
飛車を捕獲にいかなかったのは竜に暴れられてしまう展開になるから、
まっすぐ入玉に行かなかったのはあまりにも駒が足りなかったから、
と述べていました。
また、この対局の戦型である横歩取り△3三桂はランダムな要素が強く、
駒組が20~30通りくらいあるとのことで、
稲葉七段としては研究がなかなか及ばない展開、
やねうら王にとっては本番でいい引きができたということでしょうか。
また磯崎さんは、30手目の△4三銀は1秒前くらいまでは△7二玉を選んでいた、
電王手さんが動くまで30秒、
指し手の操作に5秒ほどタイムラグがあるため、
その間にやねうら王が良い手を発見して事前研究とは違う手を選んだのかもしれない、
それが勝負のあやだったのではと感想を述べています。
勝負の神様は細部に宿るというサッカーの元日本代表監督、
岡田武史さんの言葉を思い出しました。

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第64期王将戦第6局初日が終わる

渡辺明王将に郷田真隆九段が挑む第64期王将戦七番勝負第6局の初日は、
渡辺王将の封じ手で初日が終わりました。

ニコニコ生放送では9時から、解説に中田功七段、
聞き手に山田久美女流四段で大盤解説会が始まりました。

山田女流「中田先生、注目の初手は?」
中田七段「▲7六歩じゃないですかねえ」
山田女流「2手目は?」
中田七段「…▲8四歩……」
※中田七段は振り飛車党です。

第6局は立会人が木村一基八段、副立会が野月浩貴七段ということで、
現地の静岡県今井荘では楽しい解説会になりそうです。

さて郷田九段の初手は▲2六歩。渡辺王将は△8四歩と相掛かりの様相になりました。

中田七段「これは単純には矢倉にはしないということですよね」
※現代の矢倉は先手番のときは▲2六歩とは突かない飛車先不突き矢倉が主流です。

中田七段「私が振り飛車ばっかりやってる間に居飛車の定跡が進歩しちゃいましたねえ。
そして結局振り飛車も角交換が主流になってしまいました。
詳しい解説は明日の先生に任せちゃおうと思います」

しかし4手目に少し渡辺王将が小考。横歩取りか角換わりか。
進まないのでお好み焼きアンドもんじゃ焼き談義に。

リレー質問
藤井九段から中田七段へ
中田功XPについて教えてください。
中田七段「私がいろいろ教わりたいのに藤井さんから。ネーミングは島朗さんですね。
今度書くので、三間飛車で面白い局面ないですかと言われて、
教えたらXPと名付けましょうとなりました。
藤井さんの藤井システムからヒントをもらったような作戦です。
居飛車穴熊をどう三間飛車で攻略するか、試行錯誤、四苦八苦して作りました」
山田女流「では後ほどお時間をとってやりますか」
中田七段「秘密にしたいところもちょっとしゃべりますんで」
山田女流「これ意外と棋士の方も見てるんですけど大丈夫ですか。
先日ですね女流棋士の講習会で藤井九段がきて、
角交換の振り飛車の居飛車の対策という講習会があったんですけど、
棋士と奨励会員は完全シャットアウトでしたね。
ということで今度中田先生も講習会にいらしていただければ」
中田七段「藤井さんの講座の後に私の講座は意味が無いんじゃないですかね?」

本田女流から山田女流へ
ホワイトデーのお返しはいくつもらいましたか。
中田七段「ホワイトデーってそんなに重要なものですかね。
私忘れてましたけどね。あっつって」
山田女流「バレンタインもらいましたか?」
中田七段「バレンタインデーもらってないと思いますね。
ずっと東京でゲームやってたんで」
山田女流「チョコレートをバレンタインにあげて、半分以上私が食べて、
ホワイトデーにお返しをもらって、私が全部食べました。
小百合ちゃんきっと自分のこと話したかったんですよ聞くってことは」

9:20になっても4手目を指さない渡辺王将。
中田七段「これは渡辺さんも意外だったということかもしれませんね。
▲2六歩で△8四歩だったんですよね。
仮に▲7六歩なら△3四歩にするつもりだったんですね。
これは角換わりの可能性が出てきたので考えてるということですよね。
横歩取りにしたいなら△3四歩にすればいいですから。
居飛車党は研究が相当進んでいますから、
局面によってわからない局面とか自信が無い局面もあって、
後手番は相当注意しないと厳しいですから」
山田女流「中田七段は長考はどのくらいされたことがありますか?」
中田七段「2時間くらいですかね。長考するのは形勢が悪い時ですね。
形勢がいいときは30分考えればいいです」

渡辺王将は角換わりを選択。

山田女流「中田七段からみて渡辺王将の将棋はどのような印象ですか?」
中田七段「うーんと、綺麗ですね。
変に粘って何か負けちゃうというイメージもないんで。
決め方がすっきりしてるってことですね。
トップ棋士っていうのは羽生さんもそうですけど決め方が綺麗で、
谷川先生の光速の寄せも綺麗ですよね。
私なんかこれで勝ちだろなんて思って進めて、逆転のアヤを作ってしまうみたいな」

質問メール
先日A級順位戦のプレーオフがあり、中田七段と同門の行方八段が名人挑戦になりました。
その対局で行方八段は相振り飛車を指していました、
行方八段は修行時代どのくらい振り飛車を指していましたか。
また、行方先生のエピソードや大山先生のエピソードを教えてください。
※行方八段と中田七段は大山康晴十五世名人の弟子です。
中田七段「行方さんが奨励会入ってきたときは、私は二段だったんですよ。
そして私との対局の後、彼は棋譜をとってたみたいです。
彼は居飛車党ですが、香落ちで振り飛車をやってるはずなんですよ。
私は行方さんの振り飛車を見たことがなかったですね。
相振り飛車はびっくりしました。
指すなら私に一声かけてくれよと思いました。
将棋は久保さんの対応がうまかったです。
序盤の駒組は久保さんのほうがよかったですね」
山田女流「あと大山先生ですが」
中田七段「大山先生のところで行方君と将棋を指したこともありました。
棋譜も見てもらっていました。
先生は派手に勝った将棋は全然褒めてくれないんですよ。
我慢して受けに回った将棋はほめてくれました。
後は全部の駒を使いなさい、
遊び駒を作らないようにと言う言葉が一番印象に残っていますね。
大山先生が色紙に揮毫しているときに私が並べて、
ポイントのところで教えてくれました」
山田女流「あと、行方八段のエピソードですが」
中田七段「エピソードですね。
ありそうですけど私が思い出せるようなものは無いですかねえ。
彼はお酒が好きなんですよねえ。
朝日杯で優勝したときいっしょにお酒を飲んで、
帰るよっていって財布を見たら1万円しか入ってないんですよ。
細かいの持って無いからタクシーに乗って私が払うんですけど、
彼に帰るぞというとむにゃむにゃ、こーやんとか言うんですよ」
山田女流「行方八段がこーやんっていうんですか?」
中田七段「そうですね。私はなめきちとか呼びます」

盤上では角換わりの定跡が並べられていきました。
中田女流の角換わりワンポイント。
後手が△6三銀と上がって、
棒銀の選択肢がなくなったら先手が▲6八玉とあがるらしい。

質問メール
コーヤン先生はアマ時代から三間飛車党とうかがっていますが、
三間飛車を指すようになったきっかけを教えてください。
最初に将棋の定跡書を買って、1冊目が内藤先生の本で2冊目が中原先生の本で、
三間飛車が形がいいように見えたのがきっかけです。
地元で三間飛車が得意な五段の方がいてその方に教えてもらいました。
中学生名人になったときは四間飛車ばっかりだったんですけど、
奨励会入ったときは先手の時は三間飛車、後手のときは四間飛車、
香落ちの上手で三間飛車を指していました。
自分の性格にあっていたんですよね三間飛車は。香落ちの影響ですかね。
香落ちの上手でだいぶ星を稼がせてもらいました。

どうしてもコーヤンに聞きたいことがあります。
NHK杯での中田阿久津戦の時に、
戦前インタビューでかっこよく三間飛車宣言をしたのですが、
阿久津先生がまさかの三間飛車を指してきて、手を止めて険しい表情をされていました。
当時の心境を教えてください。
それは前にもプロ棋戦きせんでありまして、私が相振り勝率悪いんで、
純粋に険しい表情をしていたのは居飛車にしようか相振りにしようか、
阿久津さんが石田流が好きなタイプなのか確認してました。
怒ってたわけじゃないんですよ。
普通は私に飛車を振らせれば穴熊に組めますから、
そんなに私の三間飛車を嫌がる人はいないと思うんですけど。
阿久津さんが三間飛車で、振り穴になると思ったんですよ。
それなら私も居飛車で端から攻めていけるイメージがあったので居飛車にしました。
途中私が勝ちって言う局面もあったんですけど、
あれ負けた後2週間くらいあまり眠れなかったですよ。
阿久津さん相手に全然負けなのを拾わせてもらったのもあったんですけど、
勝ちたかったですよやっぱり。

※その時のインタビューの様子

アンケートどちらを応援していますか?
渡辺王将32.1%、郷田九段67.9%。
フルセット見たい人が多数派。

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座っていても上まで届くのが中田七段。

第4局のニコ生解説では、
弟子の佐藤天彦先生が師匠であるコーヤンの話をされていましたが、
コーヤンから見て弟子の佐藤天彦先生はどうですか。
天彦先生は今期A級昇級を決めて絶好調ですが、
渡辺王将、郷田九段がいるA級でどのくらい活躍できると思いますか。
弟子入りした時の印象や、四段になったときのエピソード、
フリークラスの権利を行使しなかった時の話や、
プライベートの話があれば教えてください。
山田女流「天彦先生が新人王を取った時にね、中田師匠の挨拶は爆笑でしたね」
中田七段「私も舞い上がってましたね。初めて師匠として挨拶したわけですから。
私が29歳のときに、福岡に帰っていたんですよ。
小学校の同級生のかたとよくお酒を飲んでたんですね。
それで私の実家の下が将棋道場なんですけど、
強い子がいるから教えに来てくださいって、当時8歳の佐藤天彦君で、
当時は2日酔いだけどまあしょうがない行くかと、階段とことこーと降りて、
最初2枚落ちで教えて、2枚落ちだと吹っ飛ばされちゃったんですよ。
2日酔いで頭痛いじゃないですか。
君強いから、今度会ったときは飛車香落ちでやるから、
飛車香落ちを勉強してきなさいって言って、
次飛車香落ちでやったら私が楽しくなかったんですよ。強くて。
それで飛車落ちを一番やりましたね。
飛車落ちは結構やりました。私が結構勝ってました。攻めてこないんですよ。
彼は無理っぽい仕掛けをするのが嫌だし、私が攻めると無理と思って受けに回るんで、
受けに回ると受け潰そうとするんですよ、下手が。
だいたい攻め潰しちゃって、そしたら悔しそうな顔して、
私が君の判断は正しいけど今の君じゃ受けきれないよHAHAHAって笑いながら。
高校で東京に来て、
渡辺さんとかいい先輩にお世話になってよかったみたいなんですけど。
彼が奨励会二段くらいになると私が負け越すようになって、
受け潰されるようになっちゃったんです。飛車落ちの恨みみたいに」
山田女流「A級でどのくらいやれると思いますか」
中田七段「いやA級あがれると思ってなかったんですよ。まだ。
B1上がった時にもびっくりしまして、本人の報告待ってたんですけど、
報告が来なくて、そうこうしているうちに健康診断の日にばったり会ったんです。
何で連絡しないんだよ楽しみに待ってたのにって言ったら、
彼が『え?』って言ったんですよ。それで迷いまして。
楽しみにしてるんだから次はちゃんと報告してくれよって言ったら、
A級のときは連絡くれまして嬉しかったです。
阿久津さんは滝先生に報告しないとか、他のお弟子さんにも聞いたんですけど、
阿久津君は報告しないって言ってました」
山田女流「フリークラス行かずにというのは師匠としてアドバイスはあったんですか」
中田七段「16歳だったんですよその時に。
それでフリークラスの制度や規定がどういうものか調べまして、
それをまず佐藤天彦君の親御さんに説明する必要があったんで、
電話をしたら中田先生にお任せしますっていう感じでね。
私としては本人の希望を聞かなくちゃいけないんで、
どっちがいいって言ったら天彦君はどちらでもいいですって言うんですよ。
ただフリークラスに行くと順位戦参加までに時間がかかるし、
予選の1回戦からおじさん相手に星勘定してるようじゃ、16歳からそれじゃと思って、
当時は三段リーグに豊島君とか精鋭ばっかりいたので、
もまれて力を付けた方がいいんじゃないかと。
A級ってこれね、残留するのが大変なんですよ。後はもう見守ってるだけなんで。
残留してくれれば嬉しいです」

休憩中に角換わりの課題である、
先手が▲2五歩を決める王将戦や棋王戦でも出現した局面になりました。
ただし先手番が今回は郷田九段ということで、
渡辺王将は自分の研究を逆用されたような感じになります。

質問メール
鋭い捌きと攻めを得意とするコーヤン先生ですが、
今のプロは居飛車党が多いと思います。
三間飛車を指すようになったきっかけや棋書などがあれば教えてください。
中原先生の将棋定跡が勉強になったんですけど、
当時の私は小学生時代ですから、先手でも後手でもやってたんですよね。
指す間に美濃囲いが好きになっちゃったんですよね。かっこいいとも思っちゃって。

ということで三間飛車の解説に

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こんな手順が解説してあって、手順に竜と馬を引きつけて勝つっていうのが、
カッコイイなと思ったんですけど、何故か三間飛車側から倒したくなったんですね。

三間飛車をよく指すようになったきっかけの香落ち上手の解説
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香落ちの下手は絶対香車が手に入らないので、
△5一歩の底歩が効く形にしちゃえば勝てるとのこと。

居飛車党で香落ちに慣れてない人は、△1二飛車と端を受けて指していました。
私は先手で三間飛車に出来たうえに、後手に端歩を2手指させて、
得だと思ってました。
藤井さんが言うように下手は相振り飛車にすればいいと思いますね。
上手からの端攻めが無いから入玉も目指せるくらい下手の美濃囲いが硬いので。

そして前局で郷田九段が△6三歩と指し、
棋王戦では羽生名人が△7五歩と指した局面まで進み、
さあ渡辺王将は何を指すかということになりました。
前局はこの局面からの△6三歩が封じ手だったのですが、
本局は午前中にここまで進んでしまいました。

中田七段「順位戦だととっておきの手と言うのは休憩の後に指したいんですよね。
この局面までずいぶんスピードアップしてますから、
どこまで進んで封じ手になるか楽しみですね」

その後△6三歩、△6三角、△8六歩、△2七角、△4三金左といった候補手を解説。
先手は4五にいる桂馬を損しても、
銀交換をして▲8三銀から飛車をいじめて手が続けばいいという考え方らしい。

といっていたら渡辺王将は△4三金左。
玉頭が薄くなるので▲2四歩から攻めたくなるが、△3二玉と逃げる手があるとのこと。

山田女流「ここで私たちの昼食何を食べるかアンケートに」
中田七段「ということは私はお昼を食べるということですね?
私結構抜くことがあるんですよ」

昼食アンケート
うなぎ34.3%、ラーメン14.9%、パスタ19.7%、そば31.1%。
山田女流「ちなみに対局のときは何を召し上がられるんですか」
中田七段「ほとんど食べないときもありますけど、CHACOとか」
山田女流「思いっきり肉じゃないですか」
中田七段「一度田村康介君が、CHACOに行くなら僕も行くって言って、
もう出前頼んだじゃんって言ったら食べてから行くっていって、
カツ丼たべてからCHACOで肉食べてたことがありますね」

昼食休憩まで考えるとの予想でしたが、郷田九段は▲2四歩。
中田七段「あら、早い」
山田女流「取ってお昼休憩ですか」
中田七段「取ったらまた指すんじゃないですか?
取られて考えるのはおかしいですから」

質問メール
先崎先生の著作を読んでいたら、若かりし頃のコーヤン先生の、
奨励会時代の話が書いてありました。
パチスロとパチンコとさいころと、様々なゲームで遊ばれたそうですが、
お話できる範囲でエピソードを教えてください。
中田七段「いや先崎さんといいますかね、彼に会った時は9歳で私が12歳で、
ずっと先崎って呼んでたんですけど、9歳の方がおい中田と呼んでいて、
将棋一番やった仲なんですけど、初めて会ったときに君何段って聞かれて、
僕五段って言われて、私は福岡で二段だったんですけど指してみたら勝ち越しました。
君本当に五段?とは言わなかったですよ。
そしてスロットやってたんじゃないですよ、
終わったら麻雀行こうぜとかじゃなくて、お酒飲みに行こうぜじゃなくて、
待ってたんですけど、俺他の台に行ってるからお前これやってろって言って、
そしたら7が揃って何これ面白いとかなったんです。
私のせいっていうの多いんですよね」
山田女流「今でも中田なんですか?」
中田七段「はいそうです。
サイコロはー、サイコロはやめたほうがいいんじゃないかなあ。確率の研究でしたね。
市販のサイコロとは1と6の目がでやすいとか」
山田女流「市販じゃないさいころって何ですか?」
中田七段「父親に見せてもらったことがあるんですよ。
これが本物のさいころだって小学校1年生くらいのときですよ?
角が無いんですよ。丸くなっていて、まあこれぐらいにしときますか(笑)」

そして解説通り郷田九段も▲2五歩△同歩に▲2四歩と垂らしました。

ousyou61-4
1日目の午前中にこれである。そして昼食休憩に。

休憩明けに渡辺王将は△6三歩。
タイミングを遅らせての△6三歩が渡辺王将の用意でした。

昼食アンケートの答えはおそば屋さんに行ってからのラーメン。
渡辺王将が海鮮丼、郷田九段は天麩羅うどん。

中田七段「食べると眠くなるんですよ。
あ、丸山さんと若い頃研究会してたときに、
彼はお昼ご飯を食べた後必ず昼寝してましたね。
あと、豊川さんと歩いてたら、
豊川さんが『あ、これ丸山さんの自転車だ』って言った時があったんですよ。
お店のぞいたら本当に丸山さんがいて、
行きたいところあるから食べ終わるまで待っててくださいって言われて、
それで行ったところがゲームセンターなんですよ。
銃持って2人で打つやつをやったんですけど、
彼が手榴弾投げる時におりゃーって言ってて、いやーびっくりしたなあ。
今対局者の横にペットボトル並んでますけど、三浦さんと対局をした時に、
来て早々三浦さんがペットボトルを3本どんどんどんって並べるんですよ。
僕はその時タバコ吸ってもよかったので灰皿だけ置いて、
ペットボトル3本と灰皿の対決でした。
あと、丸山さんはおやつの時間になるとバッグからバナナでてきたりとか、
ずっと前ですけど神吉さん、昔ペットボトルが無い時代だったんですよ?
ちっちゃい缶のウーロン茶を買っては飲み買っては飲み、
数えてみたら50何本あったんですよ」

三間飛車は後手は苦労するらしい。
大山先生にも後手の三間飛車はちょっと手が遅れてる感じがするよって言われました、
とのことで後手三間飛車講座に。
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後手三間で難しいのは端歩のタイミング。
一番簡単なのはすんなり囲ってくれるパターン。

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△8四角がポイントで、この角を決めてから端を攻めるといいらしい。

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中田七段「この局面から斉藤慎太郎君にひどい目にあったんですよ」
どう指せばいいかは今後の課題で発表できないとのこと。
中田七段「最後は9筋にと金を2枚作られて、
こんなところに2枚も作られたのは初めてだって笑ったら、
斉藤君もけらけら笑ってて、笑い事じゃないんだよって言いました」

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先手の番だったら▲3五歩と突き捨ててから▲2四歩と伸ばすのが手筋らしい。
突き捨てないと角道が通っているので△2六歩と止められてしまうから。

ということで郷田九段はまだ長考。
中田七段「郷田さんが2時間くらい考える時って必ず踏み込んできますからね」

休憩再開後、15:35になっても指さない郷田九段。考慮時間2時間は超えたかな?
中田七段「こんだけ考えてわかんないなら私もわかんないですよ」
山田女流「中田七段だったら?1分将棋でわーって言われたら」
中田七段「わーって言われたら▲4六角ですね。
次はわーって言いながら▲6七金かなあ。
ずっと私わーわー言って負けちゃいますね。1回わーって言ったらだめです」

ということでずーっと先の詰むや詰まざるやまで進めつつの解説に。

質問メール
私はタイトル戦や電王戦はよく見ているのですが、将棋を指す方はやらない見る将です。
中田七段が麻雀でプロ3人を相手に勝利して、それ以来ファンになりました。
中田七段も解説で出演している放送で、
将棋はアマの麻雀のプロ達がものすごく楽しそうに指しているのを見て、
私も最近将棋を始めました。
指したい手を指して勝てたら気持ちいいと言う言葉に心を惹かれています。
初心者が心がけたらよいものを教えてください。
好きな駒組を見つけたりですね。
戦法よりもこの王様の囲いが好きだとか、好きな形を覚えて、
そういった形を指しているプロの棋譜を並べるといいです。
楽しかったことだけどんどん記憶に残っていくので。
私の場合は美濃囲いが好きで、囲いが好きというのは守りを大事にするので。
大山先生が言ってたのは遊び駒を作らないということですね。
迷った時には遊んでいる駒は無いか、優先順位に遊び駒が働くことを入れて、
迷った時にヒントになる、
考えるためのヒント集めを自分なりに準備しておくのがいいです。
そうなると秒読みになってもあわてないということができます。
あとは好きな対局相手ができるといいですね。
道場行ったら子供たちが指していますから、お子さんが好きな方は道場でもいいですね。

最近将棋を始めたばかりで、ノーマル四間飛車を覚えて指しています。
相手が振り飛車でもそのままの形で指していました。
しかし将棋倶楽部24で11級くらいになると、振り飛車相手に苦戦するようになりました。
相振り飛車にするのか、居飛車も指してみるのがいいのか悩んでいます。
私と全く同じ悩みをかかえています。
阿久津さんとも飛車振られて戦いましたし、
この前の行方久保戦は、行方さんが角道をとめないで指していましたが、
久保さんが作戦勝ちになった将棋でした。
相振りの美濃囲いの四間飛車は優秀です。
練習将棋は相手の駒組を勉強すればいいと思います。
相振りは駒組の相性なんです。
それでわかんなかったら居飛車やってもいいと思います。
指してみて自分の好みで選んでみればいいと思います。
一通り負けても苦にならない程度にやって、それでいろいろ工夫をして、
相振りだったら三間飛車にしてみるとか、いろいろやってもいいと思います。

コーヤンが考える時に、長い人差し指をみけんに触るくせにあこがれています。
最初に買ったのは内藤先生の本だったとのことですが、
コーヤンは内藤先生の名誉の1000敗目の相手で、かつ最終局の相手でしたが、
その後は何か飲みに行かれたりされたのでしょうか。
対局中は当然光栄だったんですけど、すごい威圧感がありましたし、
簡単に勝たせてはくれないぞと思って指していました。
最後詰むか詰まないかで悩んでいたんですけど、詰まないんですね。
最後の対局は他の方が待ってまして、私とは感想戦だけでした。
以前お酒でご一緒させていただいたときに、
『あの本は素晴らしい本です。
その本を一冊読んで道場にいったら君2級くらいあるよと言われました』
と話したことがあります。
詰め将棋もすごく実戦的で、
最初の奨励会の挨拶も、内藤先生の詰め将棋を解いたかというものだったので、
先生は全国にお弟子さんがいらっしゃるんですよねと言ったら、
中田君きみはええ人やと言ってくれたのが印象に残ってます」

私は角道を止める四間飛車党ですが、勝率が悪く三間飛車に浮気したいと思っています。
三間飛車を指す際に、何かコツがあれば教えてください。
私も四間飛車最初は本当によくやってて、
四間飛車も三間飛車もみんな個性的なんですよ。プロもいろんな棋士がいて。
四間飛車は▲6七銀とあがるタイミングがポイントです。
三間飛車は銀が6七にあがると四間飛車っぽくなります。
5七より6七の方が四間飛車党の方は指しやすいかもしれないですね。
指してみて、どっちも面白いじゃんみたいな感じになればいいと思います。
三間飛車は飛車の成りこみにこだわると、
捌ける手があったのに捌けなくなったということがあります。
三間飛車は飛車角がいじめられやすいので、四間飛車より気をつけないといけないです。
三間飛車で捌けるようになったら四間飛車もうまくいくかもしれないですね。
私がやっているのはいつか5筋に展開しようという三間飛車なので、
5筋で歩をぶつけることを考えながら指しています。

先生は以前夢でしか指せない手があるとおっしゃっていましたが、
私が見た夢の中に、阿久津先生が将棋の世界大会に出場していて、
初戦に勝ったのですが、
先手の成り香が9九の地点にあると言う不思議なものがありました。
先生はどんな投了図を見たことがありますか。
私は投了図はなかったです。投了しようとすると目が覚めちゃうんですね。
不思議な夢だったのは将棋盤が9×9×9だったというのがあります。
下に角を打たれたときに、この角がどこまで効いているのか考えてる夢を見ました。
投了は夢ではしたことがないんだと思います。
苦しくなったら目を覚ます癖があるので。
秒読みでうなされてる夢は見ました。
いやひどい夢だったなーと思ったら、まだ聞こえてるんです。
2階の人がNHK杯の録画を見ていて、それが聞こえていてうなされてたんです。
上に記者の方が住んでいたことがあったので。

などと話していたら、もう時刻は16:24。郷田九段はまだ指さない。

ティロフォン木村八段から
山田女流「もしもーし」
木村八段「もしもしこんにちはー」
中田七段「飲んでますかー?」
木村八段「飲んでないですよコーヤン久しぶりに飲みに行きましょうよ。
近いうちに機会作って飲みましょうよ。
これ2時間は考えすぎでしょ。やることなくなったでしょ。
角は4六って説は野月さんが言ってました。
3七は私だったら△3五歩突きますね。
▲4六角だったら…▲4六角でも△3五歩私だったら突きたいですね。
同歩なら△2七角。これはね受けが好きな人にはやりがいを感じる手なんですよ。
渡辺さんはそういうタイプじゃないから違う気がするんですけどね。
△4三金左を効かしたほうが得だと渡辺さんは思ってるんですよね」
中田七段「郷田さんは何考えてるんですかね」
木村八段「何考えてるんですかね。焦ってるんじゃないですかね。
でもいつも考えてる普通とは違うタイプですから、郷田さんなら封じ手まで考えるとか。
2人とも昨日はリラックスした感じで、
ここは渡辺さんが去年防衛を決めたところなんですね。
郷田さんは何年か前に対局にきてるんですけど、そのことをあまり覚えてないみたいで」
といってたら郷田九段はとうとう▲4六角。
木村八段「▲6六銀上がられる前になにかやりたいなと。
でも手を渡されても何をやればいいか難しいところですね。
どう動けばいいのかプレッシャーかかっているように感じます。
攻めが好きなタイプは先手持ちなのかもしれないですけど」
中田七段「私だったら先手持ってやれると思ってますけどね」
そして検討通り△3二玉
木村八段「私プロっぽいことが証明できました」
郷田九段の▲4六角は2時間26分の大長考だったらしい。
相変わらずのマイペース。
木村八段「1日目だから終わることはないだろうと思って安心してみてましたけど、
止まったら長かったですね。さすが郷田さんというか。
大盤解説は熱心な方は午前中からいらして、
ただ1日目はこんな感じですからなかなか解説することもなくて、
封じ手を書く役目があるんですけど、お客さんの前で書こうかなと思っています」
明日も大盤解説会があるので近い方は是非とのこと。

木村八段のプレゼント色紙は「百折不撓」百回折れても倒れないの意味。
中田七段「私が奨励会初段にあがったときに、
大山先生に書いてもらったのは百折千磨でした。百回折れても千回磨けと」

動くなら▲1五歩を入れてから▲2八飛車。他には▲6六銀が候補とのこと。
▲6六銀だと後手が△3五歩と突きにくく、後手の指す手が難しくなるらしい。

山田女流「ということでおさんじコーナーになりました」
中田七段「3時ですか?今?」
※16:40です。

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中田七段「お酒飲むところは見せられないからお茶飲むところを」
わさびのせんべいでかなりきついらしい。
中田七段「渡辺さんお刺身好きでわさびはだめ?それはなかなか残念な。
これ対局中に食べていいんですかね?これ対局中目が覚めますよね。
対局中にガム噛んだら普通先輩に殴られますから」
山田女流はむせかえってました。
中田七段「先日デスソースの柿の種もらいましたね村中君に。
そういうのばっかくれるんですよ。あとハバネロのポップコーンとか。
つまみにするとビール止まらなくなっちゃうんですよね」
中田七段はかなりの辛党か。

郷田九段は▲1五歩。動いていきました。同歩に▲6四歩。
この手は▲2八飛車から十字飛車で、▲8五の歩を取って攻めていこうという手とのこと。

△同歩▲同角で渡辺王将の選択肢が広い局面になりました。
渡辺王将はこの局面で封じ手をして、
その後の展開を一晩あれこれ考えるのではないかと中田七段。

中田七段「渡辺さんどっかの歩を動かす気がする」
その後いろいろな歩の突き捨てを解説して、
中田七段「△7五歩のような気がしてきたなあ」

定刻の18時になると、渡辺王将はすぐに封じました。

20150319a
封じ手アンケート
△9五歩12.2%、△8六歩15.6%、△7五歩37.6%、△6三歩6.7%、
△2六歩8.2%、その他19.6%。
中田七段「どの手もいつかやる筋なので難問ですよこれ」

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立会人、副立会人含めて挑戦者の郷田九段が一番年上というのも不思議な空間です。

中田七段「みなさんの書き込みとか見てると凄く楽しくて、
リラックスしてできました」

というわけで王将戦第6局の初日が終わりました。
角換わりは渡辺王将が誘ったのですが、
王将戦や棋王戦で出現した局面に誘導して、
負けている後手の立場で研究を用意してきた、というのもなかなか策士ですね。
封じ手予想は△9五歩、△8六歩、△7五歩、△6三歩が攻め合いを目指す手で、
△2六歩はと金を作っての入玉を視野に入れる指し方とのことで、
立会い人の千駄ヶ谷の受け師こと木村八段は△2六歩、
副立会い人の野月七段と記録の佐々木三段は△7五歩を予想しているらしく、
棋風が出る局面みたいですね。
明日のニコニコ生放送は9時から、
解説に田中寅彦九段、聞き手に竹部さゆり女流三段で大盤解説会が始まります。
渡辺王将がどのような方針で2日目を指すのが、封じ手から注目です。

第40期棋王戦第2局は渡辺棋王が勝利して防衛に王手!

渡辺明棋王に羽生善治名人が挑む第40期棋王戦五番勝負第2局は、
渡辺棋王が勝利して防衛に王手をかけました。

ニコニコ生放送では9時から、解説に中座真七段、
聞き手に山田久美女流四段で大盤解説会が始まりました。

羽生名人の初手は▲7六歩。
後手の渡辺棋王は△8四歩とどの戦法でも受けてたつよと意思表示しました。
中座七段「予想が外れました。
予想は相掛かりで、もしかしたら振り飛車もあるかなと思っていたのですが」
羽生名人は▲6八銀と矢倉を選択。
山田女流「相掛かりを予想されたのはどのような理由からでしょうか」
中座七段「1番は私が見たかったんです」

質問メール
屋敷九段から中座七段へ
今回のタイトル戦の展開を教えてください。
1局目は結果的には渡辺棋王が快勝だったと思いますね。
戦型も最新の戦型で非常に興味深い、あ、今解説しちゃいましょうか。
ということで山田女流への質問の後に解説することになりました。

井道女流から山田女流へ
おすすめのチョコの店を教えてください。
山田女流「チョコレートだけのお店ってことですよね。売り場しか知らないんですけど」
中座七段「ゴディバですか?」
山田女流「そうですね」

ということで1局目の横歩取りの将棋の解説に。
分からない時は先手なら▲5四角、
後手なら△5六角と指すといい手になるかもしれないらしい。
こうして解説を聞きながら見ていると、
渡辺棋王が将棋は飛車取ればだいたい勝ちだからとか、
金が4段目に行くのは好形なんだけど2枚しかないから、
王様を守らないといけないので行かないとか、
考え方が存分に出た将棋なような気がします。
渡辺棋王が飛車を取りに行く▲7六桂は羽生名人が見えてなかったみたいですし、
王様が広くなって守る必要が無くなったら金が4段目に出ましたし。
今日はどんな展開になるでしょうか。

盤上では矢倉の王道の駒組みになりました。
この2人の矢倉はJT杯の決勝戦で、先手羽生名人、後手渡辺棋王の対局があり、
後手の渡辺棋王が新趣向を見せて快勝しています。
同じ局面にして羽生名人がリベンジするのか、手を変えるのか。

アンケート居飛車党か振り飛車党か
居飛車34.7%、振り飛車17.1%、オールラウンダー15.8%、見専32.3%。

kiou2-1
おやつをがん見する記録係り。
渡辺王将は午前中におやつを食べることにしたのだろうか。

中座七段「以前加藤先生と対局したときに、
ゴディバのチョコレートを一瞬でばーーっと食べてしまわれて、
もったいないなーと思ったことがあります」
山田女流は羽生名人の師匠の二上九段が会長だった頃、
ゴディバのチョコを職員に配っている姿を見たことがあるらしい。
会長ぱねぇ。
中座七段「山田さん対局のときはバナナなんですよね」
山田女流「お昼はバナナですね。
子供の頃からお昼ご飯を食べた後は勝った事が無いというジンクス持ちなんですよ」
棋士は注文派、外食派、コンビニ派、愛妻弁当派といるらしい。
中座七段「みんなが注文してて自分だけ弁当だとちょっと恥ずかしい」

この後中座七段の奥様の話題(中倉彰子女流初段)で攻勢に出る山田女流と、
原宿将棋通り(山田女流も参加した女流棋士4人のボーカルユニット)の話題で
カウンターに出る中座七段の攻めあいに。

ここで記録係りが身を乗り出しておやつに注目していた理由が判明。
kiou2-2
これ朝10時に食べたのか…。
体重計を持ち歩いている渡辺棋王がこれだけ食べるということは、
王将戦と棋王戦の同時期タイトル戦は食べないとやつれるんだろうか。

渡辺棋王はJT杯のときの趣向とは違い、△4五歩を△4四銀と支えに行きました。
角交換になると先手の▲1六歩が優位に働きそうとのこと。端歩は難しい。

質問メール
棋王戦は毎年北陸で開催されますが、
今年は田んぼの雪もすっかり溶けてしまいました。
中座先生は北海道稚内の出身ですが雪は降りますか。
雪で遊んだ思い出や苦労したことなどを教えてください。
よく降りますね。降るんですけど、海が近くて風が強いのであまり積もらないです。
雪かきはよくやりました。
よくスキーを履いて学校に行くと言われますが、私の小学校では禁止されてました。
雪の中に石を入れて投げたら、自分の家の窓ガラスを割ってしまって、
父親からものすごく怒られたことがあります。
風が強い日は前を向いて歩けないので、背中を向けて歩いていました。
夏は師匠のところに合宿に行きました。山田さんもいっしょでしたね。
※中座七段の師匠は佐瀬勇次九段、
山田女流の師匠は佐瀬九段の弟子の西村一義九段という間柄です。
山田女流「将棋指した記憶より遊んでた記憶が多いんですけど」
中座七段「海で泳いだりしましたね」
山田女流「少し怖いおねえさんだった?」
中座七段「すご…い…やさし…いおねえ…さんで」
急に挙動不審になる中座七段。

私の将棋はいつも不安定で、例えば穴熊に組もうとか、押さえ込もうと思っていても、
相手が指すとついつい咎めたくなって動いてしまいます。
大山先生は1回目のチャンスは見送ると言っていましたし、
方針はぶれないほうがいいと言いますが、正しい方針の立て方を伝授してください。
相手の悪手を咎めに行くということではぶれてないと思いますよ。
棋士も千差万別ですから、相手の手を咎めに行くぶれまくってる人もいますよ。
私もどちらかと言うと咎めに行くタイプですね。
咎めに言っていいと私は思いますけどね。
大山先生くらい強ければということかもしれないですね。

北國新聞の記事に、気になる記事がありました。
北國新聞のビルの中に、焼肉の叙々苑がオープンするらしく、
来年から対局場にものすごくおいしそうな匂いが漂ってしまうかもしれません。
棋士の方は音や動作は気にならない印象がありますが、匂いはどうでしょうか。
中座七段「音や動作も意外と気になりますよね。
タイプにもよりますが、全然気にならない人もいます。
匂いは対局場までは無いと思いますが、
記録係りがいつも揺れていたり、いびきをかいていたりすると気になります。
それで結構がつんと注意してしまって、負けて変なこと言っちゃったかなと後悔したり。
体調が悪いとささいなことが気になります。山田女流はどうですか」
山田女流「気にしない方ですけど、気になる音はあります。
対局前になると、普段は気にならないのに、ガムをかむ音が気になったり、
音楽を聴いててしゃかしゃか音が漏れてきたりすると、
気になって注意したこともありました。
自分も音楽を聴けばいいじゃんということで、それは解決しました。
山田さん何聴いてるんですかってコメントがありましたけど、当然ジュリーです。
勝手にしやがれとか、TOKIOとかは皆様もご存知かと思いますが、
そのキスが欲しいという曲がお勧めです。

私には小さな娘がいまして、将来女流棋士になったらと妄想することがあります。
そこで質問ですが、女流棋士に共通する性格や特徴はありますか。
中座先生は女流棋士と話す機会も多いと思いますのでよろしくお願いします。
山田女流「どんな性格の女流棋士が多いですか?」
中座七段「山田さんお願いしますよ」
山田女流「基本的に負けず嫌いな人は多いと思うんですよ。
おっとりした感じの子だなーという子でも負けず嫌い。
気が強いと負けず嫌いはちょっと違うと思います。
あじちゃんだって負けず嫌いですよ」
中座七段「うちの娘も将棋ちょっとやるんですけど
負けるのが嫌で強い人とあまりやらないとかはありますね」

アマチュアから編入試験を経てプロ棋士になった今泉さんについて質問します。
同時期に奨励会を過ごした中座先生に今泉さんの印象をお聞かせください。
中座七段「三段リーグで、最後の対局も今泉さんだったので印象に残ってますね。
関東と関西で別れてるので直接話したことは少ないんですけど、
実力は本当にプロになれる実力だったと思います。最後の対局は完敗でした。
私が奨励会幹事のときに、三段リーグ編入試験を受けて4期いたんですけれども、
ものすごく若い人達に混じって将棋に一生懸命打ち込んでました。
本当に素晴らしいと思います。
アマチュア時代も長く過ごされて、各大会で優勝されたり、今回こうなって、
アマチュア棋界とプロの架け橋になってこれから活躍されると思います」
山田女流「凄く明るい人です。
関西の人達って関東からきた棋士をご飯に誘ってくれるんですけど、
その中に今泉さんもいました」

※第18回奨励会三段リーグ最終日、
中座七段と今泉四段は11勝5敗で最終日を迎えていました。
今泉四段は最初の対局で木村一基八段に敗れ、昇段の夢が断たれます。
中座七段は最初の対局には勝ちましたが、2局目で今泉四段に敗れ、
ともに12勝6敗でしたが、競争相手が全員敗れ、順位の差で中座七段がプロになりました。
この時今泉四段は中座七段に、おめでとうございますと声をかけ、
中座七段は気が動転して座り込んでしまったそうです。
なお、同じくプロ編入試験からプロに入った瀬川晶司五段は、
この時の奨励会を最後に年齢で退会しています。
この後中座七段は△8五飛戦法、
今泉四段は2手目△3二飛戦法で升田幸三賞を受賞することになりました。
中座七段や瀬川五段は羽生世代、今泉四段は羽生さんより3つ下で、
この辺りの世代は才能のある人が多すぎです。

最近矢倉が減って先手は角換わりが増えています。
原因は△4五歩に対する先手の対策が難しいことにあると思います。
少し前の定跡書には後手の△4五歩は無理筋とかいてありますが、
プロの見解をお願いします。
やっぱり有力だと思いますね。
JT杯の決勝の渡辺さんの構想や、△5五歩とついていく手もありますし、
かなり有力だと思います。
受けだけだとやりたくない棋士もいますが、
反発できるのでやってみようという棋士も増えると思います。
しばらくはいろんな実戦で、一つ一つの変化を実証していくことになると思います。

羽生名人は端歩を▲1五歩と伸ばし、渡辺棋王は△5二飛と中央に飛車をまわりました。
後手から攻めることで、端の2手を甘くさせようという意味とのこと。
そこで羽生名人は▲4六歩と開戦しました。

解説で激しい手順を並べ
山田女流「ここは銀をどこかに打つんでしょうか」
中座七段「これはセンスが問われますね」
山田女流「どうぞ」
中座七段「どうぞ」
ハードルを上げていく中座流。

盤上でも激しい順になりました。
中座七段「これは休憩とれなくなりましたね。
ちょっと渡辺棋王の表情が面白かったですね。こんなに早くとってくるのと。
天下の羽生さんがこの早さですから、ちょっと不安になってると思いますね」
後手が△8五歩、△5二飛型だから踏み込んだと思うと中座七段。
△8五歩を咎めに行ったんですな。
午前中から解説大忙しの展開になりました。

アンケートどちらを持ってさしてみたいか
後手・渡辺棋王22.3%、先手・羽生名人45.3%、ニャンとも言えない32.3%
山田女流「ちなみに中座七段は」
中座七段「3ですかね(キリッ」
羽生名人人気と、羽生名人がら動いて先攻できそうだということですかね。
一旦休憩に。

休憩があけてまだ指さない渡辺棋王。
どうも羽生名人の▲1五歩が新手だったらしいです。
ということは渡辺棋王としては直後の△5二飛の前に考えたいところだったでしょうか。
現地解説の稲葉七段も驚いたという激しい順に踏み込んだ羽生名人の手に、
中座七段「あの攻めっ気の強い稲葉七段が驚くということはねえ。
長考してこれならいいんですけど、すぐぽーんって指してきましたからねえ」
渡辺棋王が長考のまま昼食休憩になりました。

昼食アンケート
パスタ系30.0%、どんぶり系35.7%、中華系13.8%、ファーストフード系20.5%。

昼食休憩明けの渡辺棋王の手は、シンプルに香車を取る△1九角成り。
両者すいすい手が進んで「早いんですよ」と怪訝な表情の中座七段。
お互い自分がいいと思ってるんだろうか。

昼食アンケートの答えはアンフォラ。
お客さんに「お疲れ様です。たった今ニコ生見てました」と声をかけられたらしいです。

渡辺棋王は羽生名人の飛車取りに△2四角と打ち、
解説の中座七段が4七、4八、4九どこに逃げてもいまいちと解説して、
羽生名人も△3五歩。
渡辺棋王はノータイムで△同角ととり、▲3六飛、△6九銀と両者ノータイム。
中座七段「これは渡辺さんいいと思ってると思いますよ」
しかし羽生名人が席を外したところで渡辺棋王は「はぁ」とため息。そして
中座七段「山田さん先手の攻める手を」
山田女流「先手からですか。はぁ(ため息」
解説陣はどうも後手持ちのようです。

手順は違いますが、羽生名人の▲1五歩の局面は、
大晦日の森下ツツカナ戦と同じ形だったようです。
森下九段はそこから△5五歩▲同歩△5二飛でしたが、
渡辺棋王は単に△5二飛としたのが工夫の一着だったのかもしれないとのこと。
などと解説していたら渡辺棋王がじっと歩を垂らす手を指して、
中座七段・山田女流「お」
これで勝てれば話が早いと解説していた手でした。
この手に対して攻め合う手順を解説し、山田女流がぐいぐい攻める順を指摘します。
中座七段「そんな強い手でいいんですかー」
山田女流「いえいえ並べなおせるのが大盤の強みですので」
中座七段「なるほど第一感の手ではなくてということですね」
山田女流「だい…いっ…かん…え…」
これは第一感だ。攻めっ気たっぷりな姐さんである。
しかしどうもだめかなあというところで、羽生名人も受けました。
中座七段「一見つらいんですけどね」
しかしここでヒフミンアイを使うと
中座七段「意外に攻め方が難しいですね。
なんかこうお互いに攻めさせたいような感じですね」

形勢判断アンケート
後手・渡辺棋王40.6%、先手・羽生名人21.7%、ニャン!37.6%。
渡辺棋王持ちの視聴者が多くなりました。
山田女流「両者苦戦っていうのもありましたよね」
中座七段「そうですね。師匠がよく使ってました」
渡辺棋王は飛車取りに△4七銀。ごりごり攻めていきました。
中座七段は飛車切りを誘発しそうだからやりにくいと言ってましたが、
羽生名人はノータイムで飛車を逃げる△1六飛。
飛車を切る攻めは無理筋というのが両者の統一見解のようです。
そして渡辺棋王はじっと△3八銀不成り。
中座七段「将棋は攻めた方がダメなゲームなんですかね?
両者攻めさせようとしているんですけど」

山田女流「最近は北海道よりも寒いところに行かれたそうですね」
中座七段「ロシアのウラジオストクというところにですね、
普及活動ということでですね、日露チェスの交流ということで行ってきました。
現地の方に将棋を教えました。
雪は全然降ってなくて、あまり降らないって言ってましたね。
凄く寒かったですね。雪はないんで恐ろしく寒かったです。
飛行機2時間で着いてびっくりしました。
シベリア鉄道を一週間、9000キロの道のりでモスクワに着いて、
飛行機で帰ってくるというツアーもありますね。
観光も少しさせてもらいまして、領事館の方に案内してもらいました。

kiou2-3
一箇所目は日本センターというところで、
日本語を話せる方もいて、私の代わりにずいぶん説明してもらいました。
通訳の方も今回のために一生懸命将棋用語を覚えていらしたらしくて。
それとすごく女性が多かったですね。

kiou2-4
こちらは二箇所目でチェスができる人が多かったです。
私が作戦負けになった対局も1局ありました。
地元のテレビ局の方が取材に来ていただいて、夜に放送されてすごく嬉しかったです。

kiou2-5
これが三箇所目で第51番学校というところです。
ここは日本の文化に非常に積極的で、日本語の先生が6人います。
子供たちに挨拶とかもされました。普通にこんにちはーとか言われて。
やっぱり漢字が大変なんですけど、みなさん表を見ながら頑張ってました。

と言っている間に羽生さんの手番でおやつタイムに。
渡辺棋王は食べそうな雰囲気ですが…。

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中座七段「羽生さんが食べたから食べたということですかね」

山田女流「中座七段は記録は取ったことはありますか」
中座七段「とりましたねー楽しい思い出ばかりですねー。
失敗は一応なかったですね。失敗する夢はみました。
寝坊してとか、棋譜が抜けててどうしようとか」

ニコ生のおやつは土左日記

おやつを食べ終えてすぐに羽生名人は△4六金。
中座七段「これはおやつを食べる前に指し手は決めてたんですね」
渡辺棋王もノータイムで応戦し、どうも攻めさせたいとのこと。
その後解説を進めて
中座七段「ちょっと後手がいいのかもしれませんね」

対局者のおやつ

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中座七段「これは凄い。加藤先生しか食べられない」

kiou2-8
中座七段「いやーいいですねえ」

休憩中に控え室のコメントが届いて、
『石田九段の問いかけに「4時台には間違いなく終わる」と関六段。
慌しくなってきました。』
とのこと。羽生名人の攻めが瓦解したか。

kiou2-9
これが渡辺棋王の姿勢評価関数。勝勢?

質問メール
中座先生に質問です。高橋先生との研究会を長期間にわたってされていますが、
昔の高橋先生は今と雰囲気がちがいましたか。
アニメの話をしている時は生き生きとしていますが、普段はどうですか。
中座七段「高橋先生とは兄弟弟子で、プロになってすぐに研究会を始めました。
以前はそうでもなかったんですけど、ブログを始められてから、
オープンにいろんな話をされるようになって、私も距離が近づいた気がします。
昔はすごく威厳があって、いや今もあるんですけど、距離が近づいたというか」
山田女流「一緒にお仕事に行ったんですけれども、
アマチュアの方と指すんですけど全部勝たれるんですね。
それですごいですね先生っていったら、
アマチュアにもプロにも勝つのがプロなんですっておっしゃってました」
中座七段「結構前ですか」
山田女流「若い頃です」
中座七段「今はずいぶん変わって、結構負けてあげることもあります」

ここで羽生名人が指して解説に。角を投入して守る手に、
中座七段「これはー粘りに行きましたねえ」
そして羽生名人の底歩に、
中座七段「うわーこれは根性ですねー」
控え室のコメントがフラグだったか。

質問メール
郷田先生のファンなのですが、将棋世界のイメージと読みの将棋観2で、
矢倉や対振り飛車急戦は押し引きが長くて、将棋の力がつくと言っていました。
お二人はどう思いますか。指したりすると強くなる戦法があれば教えてください。
中座七段「確かに力がつくと思います。私も小学生の頃は急戦を指していました。
銀の使い方が身につくんですね。
矢倉もそうですけど金銀の使い方が非常に勉強になります。私もその考え方に賛成です」
山田女流「私も穴熊だと攻めの手ばかり考えればいいですが、
急戦は受けたり攻めたりのバランスを考えないといけないので賛成です」
中座七段「居飛車党でしたら矢倉が大事ですかね。
今は少ないですけど角道を止めた振り飛車も大事だと思いますね」

以前から気になっているのですが、
将棋関連の方は「そうですね」が口癖になってると思います。
中座七段・山田女流「そうですね」
多くの先生がそうですねを頻繁に使っています。何故でしょうか。
山田女流「私も思ってたんですけど、
他の人がそうですねと言ってると気になりませんか?」
中座七段「これは将棋界の伝統かもしれないですね。
先輩がテレビとかで解説しているのを聞いていて、それで覚えたのかもしれません。
ちょっと言わないように気をつけます…はい。
棋士は挨拶とかも、『えー』っていうのが多いですね。私もそうなんですけど。
挨拶の前に『えー』が入る人が多いです。これ将棋界だけですかね?」
山田女流「以前女流棋士で講習会をしていて、
話し方講座をアナウンサーの方を招いて教えてもらったことがあるんですけど、
その時指摘されたのが『えー』ですね。
この文章読んでくださいって言われて、
文章と文章のつながりのところで『えー』って言っちゃってるんですね」
中座七段「将棋の棋士も研修とか受けた方がいいのかもしれませんね」

解説に戻って、渡辺棋王の受ける手を解説した後に、
中座七段「渡辺棋王は突然寄せに行くこともありますので油断はできないですけど」
いろんな手を解説しましたが、渡辺棋王はこういうところが上手いので、
もうちょっとセンスのある手を指すと思うんですけどと言ってました。

質問メール
私は将棋の練習を朝の通勤時間にしています。
電車の中で、詰め将棋や対戦をしています。
プロ棋士の先生は練習方法や時間はどうしているのですか。
それは珍しいと聞いた練習方法があればそれも教えてください。
中座七段「私は研究会をやって、その将棋を家で検討することが多いですね。
それは週に2回か3回か。後は棋譜並べ。
詰め将棋も解きますけど、他の棋士より私は少ないかもしれないですね。
珍しい練習はあまり浮かばないですね。
詰め将棋の研究会は昔やってましたけどね。
藤井さんと行方さんと私で、早解き大会みたいなのをやってました」
山田女流「私は秒読みの時計をばしっと押して、
時間内に詰め将棋を解くというのをやってました。
一人で黙々というのも煮詰まるので。
対局のときは秒読みになるので、1分以内に解かないといけないとか」

そして渡辺棋王は△5五桂馬と相手の歩の頭に打ちました。これがセンスのある手か。
中座七段「何かいい手を指すと思ったんですけど、こういうことですか」
局面をぱっと見て、
何かいい手がありそうな局面だと思う感性もプロの実力のうちということか。
といったところで羽生名人の投了となりました。

中座七段
最後の△5五桂が最速の寄せでした。
銀がぶつかったところは今後の課題局面だと思いますけど、
本局を見た限りでは後手の方がよかったのかなと思います。
本当に渡辺棋王の読みの正確さといいますか、それが出たと思います。
ちょっとこの1、2局は羽生名人らしくない将棋だったかもしれないですね。

山田女流「今回は振り返り解説ということで、
先生が思った勝敗を分けた一手というのを解説してもらおうと思います」
中座七段「勝敗を分けた一手ですか」
kiou2-10
中座七段「勝敗を分けたかどうかは分からないですけど、
歩を垂らして、ここから銀を打って入るというのがすごい発想でしたね」
ここから歩成りを防ぐ▲5七金に対して、△4七銀▲1六飛、
△3八銀不成り~△2七銀不成り~△1六銀不成りと、
飛車を取る手が間に合ってしまいました。

感想戦
△5二飛は他の手だと冴えないかなと思って指したが、予定外の変化になったらしい。
▲4五銀と取られて固まっているようじゃおかしかったですけど、
と渡辺棋王が言ってました。
羽生名人は、
駒損してるんですけどゆっくりした展開にしたいという変な将棋なんです、
端歩を▲1五歩と突いて▲4六銀の組み合わせは欲張りすぎてよくないのかもしれない、
という感想でした。
渡辺棋王は端歩と▲4六銀の組み合わせは珍しい形で、
知らない定跡にはまり込んでいるのかもしれないと思ったが
しょうがないしょうがないという感じで指していた、という感想でした。

今日は渡辺棋王の完勝といった内容になりました。
香得からじっくり歩を垂らして飛車を取りに行く手順で勝ってしまうのと見ると、
子供への指導対局で言った、
「将棋はね、相手の飛車を取ったらほとんど勝ちのゲームだから」という言葉が、
プロレベルでもそうなんだよという本音なんだなと思いました。
第1局も飛車を取りに行って勝ってましたね。

ということで第2局も渡辺棋王の完勝となりました。
棋王戦は五番勝負ですので、渡辺棋王は防衛まで後1勝となります。
棋王戦第3局は3月8日とちょっと間があるので、羽生名人の立て直しにも期待です。
同時進行中の王将戦も3月12、13日ですので、
渡辺二冠はつかの間の休息といったところでしょうか。
今日はおやつ大食い合戦みたいでもありましたが、
間があくのでOKってことだったのかもしれません。
棋王戦第3局は、ニコニコ生放送では解説に深浦康市九段、
聞き手に藤田女流初段で大盤解説会が放送されます。
深浦九段にとって渡辺二冠は、質問三羽烏と揶揄された因縁の相手ですが、
どんな解説になるか楽しみです。

関連リンク
今の将棋界では珍しい?スーパー遺恨試合
渡辺二冠が深浦九段、丸山九段、三浦九段を質問三羽烏と酷評した事件と、
三羽烏の丸山九段とのNHK杯決勝戦の対局動画があります。

王将戦第2局は渡辺王将が大逆転勝利

渡辺明王将に郷田真隆九段が挑む第64期王将戦七番勝負第2局は、
後手の渡辺王将が大逆転で勝利し、番勝負を2勝0敗としました。

ニコニコ生放送では9時から、解説に解説塚田泰明九段、
聞き手山田久美女流四段で大盤解説会が始まりました。

注目の渡辺王将の封じ手は△8二飛。
昨日は手渡し合戦が続いていましたが、まだ膠着する可能性があると塚田九段。
山田女流「私たちのような攻めっ気の強い棋士にはたえられない」
そう思います。

リレー質問
飯塚七段から塚田九段へ
お嬢さんが女流棋士になられましたが、どういう気持ちですか。
うちは将棋が日常ある家で、例えばリビングいっても本や将棋盤がるし、
そういう家なのでそれが普通です。
母娘で将棋を指すことはよくあるんですけれども、自分と指すことはないです。
研究はすることはあるんですけどね。
私は勝っても負けても家までひきずらないようにしています。
母娘は私が寝ている間にそっと対局に向かいます。

本田女流から山田女流へ
山田女流はご主人にお弁当を作っていますが、どんなお弁当ですか。
また、料理のレパートリーなども教えてください。
仕事柄お昼と夜があって、お昼は自分で買って食べています。
夜は作って持っていきます。今日はさすがにないですよ。
お弁当はふつうですよ、ありきたりの。
得意料理は中華が多いです。
春巻き、チンジャオロース、後は自分が好きなんでスパゲティーとか。

渡辺王将が後手△6五歩型で手待ちをしていることについて、
塚田九段「6五歩突いてじっと待つのは最近出てきた指し方で、渡辺王将が始まり」

封じ手でようやく駒がぶつかりましたが、
お互い4四の歩と4六の歩を自分の持ち駒にして、また同じ局面に戻りました。
どちらの手番かややこしい手渡し合戦。
山田女流「この辺の歩を全部どーんと突いていくってのは無いんですかね」
ということでどんぱちやりあう手順の解説に。
山田女流「後手から攻めることはないんですか」
塚田九段「後手は攻める気がない。よっぽど隙をみせてくれないと」

初手から解説に。手待ち合戦を符号で覚えるのはきついと塚田九段。
手待ち合戦の解説中に
塚田九段「本音を言いますとわかってないです」
山田女流「解説者なんですから分かってる顔してないと」
ようやく封じての局面まで進み、
塚田九段「最近のタイトル戦ではすごく長い序盤になりましたね」
現局面は郷田九段が昨日から考えていたであろう構想を見せたので、
渡辺王将は長考するのではないかとのこと。

質問メール
団鬼六先生の真剣師小池重明を読む機会があり、
その中に塚田先生の名前も出てきました。
富岡英作六段と小池重明さんとのマッチメークで、
塚田九段が立会い人として依頼されたと書いてありました。
小池重明はどんな人でしたか。
富岡八段が私と兄弟弟子で、団さんが小池重明さんと知り合いまして、
ふと、プロと対局 富岡君どうだいという話がきました。
会場の部屋を借り切って、近代将棋で掲載しましたたが、
20人以上、関係ない人までいたかな。記録もよんで。
小池さんの応援団はいたのかなあ?
実は平手で私も三段の時に小池さんと指したことがあります。15歳くらいかな。
将棋まつりの席上対局でなぜか指しました。
山田女流も中学生のときに、地元の群馬で指したことがあるそうです。
なんか強い人がくるから遊びにこないかいと言われて、
真っ白なスーツでかっぷくがよくて、すごく優しそうな人で、
当時中学生の女の子なのですごくやさしく教えてもらったらしいです。

山田さんはご主人の家事を完璧にこなしていると聞いています。
高群さんと対談した時に、ご主人が、あの電信柱を次の対戦相手と思え、
あれを超えればお前は勝てると言われたという話がありました。
山田さんは姉御肌だと勝手に思っていましたが、実は尽くすタイプなのですか。
山田先生の男性観の一旦でも教えていただければと思います。
スパルタっていうのがですねちょっと違うんですよ。
ひとつはすごくいろんなジャンルが好きなんですけど、
ジョギングしようかということになったときに、
私はずっとジョギングをしていなかったので、ちょっとですぐに疲れちゃうんですね。
それでちょっとの坂道でも無理って言ってたんですけど、
あきらめがちょっと早かったもので、そしたら電信柱があったんです。
その前も今走ってるのは健康、美容、ダイエットー、とかいろいろ言ってて、
私を元気付けるために、50M先にある電信柱を次の対戦相手だと思え、
あれを超えればお前は勝てるとか言われてます。
そういうので言われてるのでびしばしやられてるわけではないです。
だんなさん修造タイプ?

娘さんがプロ棋士になって、親子対決もあると思いますが、先生はどちらの応援ですか。
プロ棋士は対局前ぴりぴりしてると聞きますが、
同じ家でご飯を食べて同じ家から出発するのは変な気分にならないでしょうか。
私とは当分ないと思うんですけど、朝一緒にでかけるんですかね?
電車一本変えるんじゃないですかね?
子供ほっといて寝坊して遅れたら怒られるのかな?
関東同士なので、母娘対決は可能性が高いと思います。
私はさわらないように、寝坊しようかな。
山田女流「高群塚田戦があったときは皆様こうご期待ということで」

解説に戻って、渡辺二冠は郷田九段の構想を「お?」と思っていて、
10手後くらいの図面を選んでいる状態ではないかとのこと。
塚田九段は先手をもって打開していきたいようです。

どちらを持ちたいかアンケート
先手・郷田九段28.1%、後手・渡辺王将25.2%、
どちらとも(ニャンとも)言えない46.8%。

久保九段からティロフォン
おはようございます。
現地の方は昨日から千日手模様だったりいろいろ大変でした。
万が一のために対局場に入っていました。
3回目まではいったんですけど、回避されたのでほっとしています。
この局面がまず何をやるか、今すぐに後手から仕掛ける変化もあります。
先手の銀が下がったところなので、
後手から銀を前に出して攻めていく手が成立するのかどうかということらしい。
山田女流「両対局者の様子はいかがですか」
久保九段「対局場に入ったときに郷田九段を見て、
ああこれは千日手にはならないなと思いました。
昨日の指導対局は強い人が多くて、大盤解説の予定だったんですが、
指導対局希望の方が多くて、私も急遽指導対局をしました。
なかなか見る機会もないと思うので、お近くの方は是非」

長考を続ける渡辺王将について
塚田九段「長考しているので、すぐに攻めていくのか、一手待って攻めていくのか、
手待ちではなくそういうことを考えているのではないかと思います」
渡辺王将は△5五銀と銀を前に出す手を選択。
郷田九段が次の一手を指すのはかなりかかりそうと塚田九段。

どちらを応援しているかアンケート
先手・郷田九段47.1%、後手・渡辺王将31.3%、どちらも応援21.6%。

山田女流「これ現地の大盤解説も大変じゃないですかね」
塚田九段「解説する方としてはぱんぱんと動いてくれるといいんですけどね」

質問メール
新規の将棋ファンにとっては、塚田先生と言えばプエラαとの電王戦です。
電王戦では塚田先生や森下先生などベテランの先生が奮闘しています。
失礼ですが全盛期をすぎていると思っていたのですが、
棋士として深みを増したような気がします。
森下先生は大晦日のリベンジマッチで人間のすごみをみせてくれたと思います。
うっかりミスがなければ、
コンピュータより上だという主張を見事に証明してみせたと思いました。
二日制の将棋で森下ルールの採用はできないのでしょうか
塚田九段「私は5時くらいまで見ていたんですけど寝ちゃいました。
継ぎ盤というのは研究用なので、対局でやっちゃいけないことになっています。
イベントならいいと思いますが、公式戦でということはないと思います。
森下さんは事前練習でも継ぎ盤を使って練習してみたらしいです。
1回試しにイベントとかでやってみたいとは思います」

塚田先生といえば王座のタイトルホルダーとして有名ですが、
タイトル戦での印象的な出来事やエピソードを教えてください。
22歳ですかね、だったんですけど。
第1局のときに着物が着れなくて着付けてもらったんです。
中原先生の師匠が立会いで着付けてもらったんですけど、左前になっちゃってて、
対局前になおしたことがありました。
緊張してばかりで初め負けて次負けて。
当時はタイトル7人で7つをわけあっていた時期だったので、世代交代と言われていたら、
羽生さんがすっとでてきてすっと持っていきました。

山田女流は落語が好きで、自分でも高座にあがったことがあると聞いていますが、
何の話を選んだんですか。
棋士とか将棋関係者がやっている年末の寄席に一度でてみないかと言われて、
やらないかと言われたらやりますと言うタイプなのでそう返事しちゃいました。
小噺で2分3分やらないかと言われてたんですけど、その後落語やらないかと。
あんな難しいものだと思わなかったです。
面白そうだなというのから入って、原稿を渡されて、
しったかぶりというお話、やかんは何でやかんというんだいという掛け合いのやつを、
将棋の話にかえて、金はなんで金というんだいとか、2ヶ月練習しました。
落語は覚えないといけなくて、講演だと多少話しが前後してもいいんですけど、
落語は話がまとまらなくなってしまうので一語一句覚えないといけないので大変でした。
実際に高座でおじぎのしかたから練習しました。
もう二度とやりたくないです。覚えたので全部言えましたけど棒読みだったと思います。
途中で有難いことに、頑張れとか合いの手が入ったり、
笑い声があったりしたんですけど、それで忘れそうになったりもしました。

先日中井六段が600勝を達成しました。山田先生が5位で345勝でした。
去年倉敷藤花に挑戦されてまだまだ全盛期だと思いますが、
ずばり通算何百勝が目標でしょうか。
500勝めざしてるんですよ。あと155勝。
年間12、3勝を12、3年頑張るとそうなるなって計算したんですけど、
無理だなと思いました。
若い頃は年間30局くらいあったんですけど、今はトーナメントで勝たないと次が無いので。
6段になるのが夢ですが勝数が追いついていかないです。
あと全盛期ではないですから。ちょっとまぐれで。
当時は高群さんに帰りすごく付き合ってもらって。
さっちゃんがずっと待ってくれて。いいいい待ってるからって。
他愛のない話を付き合ってくれました。

解説に戻って、現地で検討されている攻める手順も解説されましたが、
郷田九段は塚田九段の本命のじっと手を渡す手を選択しました。

第2回の電王戦について塚田九段曰く
準備が大変でした。
提供されるのも少なかったし、どんな感じかみんなわかんないから。
モバイルコラムでも書いたんですけど、
コンピュータが持ち時間が長くなるとどのくらい強くなるのか、
将棋連盟側も、ドワンゴさんも、開発者もわからなかったんです。
ツツカナは全員貸してもらってすごく助かりました。
電王戦の前に非公式でソフト関連の方と話す機会があって、
三浦九段が決まってなくて4人だったんですけど、
このときに実は対局をしていました。
阿部光瑠くんがやって、自分は7月に、8月は三浦九段とやって、
この次点では棋士が全敗でした。
しかも阿部光瑠くんが内容がちょっとひどくて。
将棋関係者はあわてたと思いますが、開発者もあわててしまって。
その頃のソフトは序盤面白いところもありましたが、
今のソフトはそういう隙も無くなってきました。
今回のメンバーはいいメンバーだと思いますし、
動画でも勝ってもいるし期待はしています。
山田女流「塚田先生よくこれ引き分けにしてくれたなーと思いましたもん」
塚田九段「結果こうでしたから笑ってられますけどね」

塚田九段は見ていてソフトは本番に強いと思ったらしい。本番気持ちが入る説。
ソフトは定跡を外して考えさせるとアイデアが出て面白いらしい。

渡辺王将は△7四歩。
角を打たれる隙ができるというリスクがあるので決断の一手。
郷田九段はこのまま昼食休憩まで考えるだろうと塚田九段。
すぐに角を打ち込む手と、
歩の突き捨てや桂馬を跳ねる手をいれてから角を打つ手順を解説。
桂馬を跳ねてから角を打つのが有力と塚田九段。
7四歩という攻める手を指すと相手の攻めも飛んでくる、
将棋とはそういうものと塚田九段。
山田女流「ようやく解説ができる局面になってきましたね」
と思ったらもう桂馬が跳ねていました。
※昨日今日と現地の盤を映すカメラが不調です
そして渡辺王将も銀取りにかまわず攻め合いに。
塚田九段「こういうもんですかー」
昼食休憩前に急に進み始めました。
郷田九段も休憩前に▲同歩。
後手がフライング気味なんだけど難しいと塚田九段。

お昼アンケート
イタリアン42.6%、うなぎ29.9%、ステーキ13.6%、中華13.9%。
昨日の飯塚七段はカレーに行くつもりだったが、
途中のうなぎ屋の匂いに負けてうなぎになったらしい。
ここで囲碁将棋チャンネルの田中Jr.登場。
昨日と今日の写真撮影場面や罰ゲームなどの裏の場面を放送するので、
王将戦は協賛しているのでこういうこともできるとのこと。
山田女流「横顔そっくりだね」
田中Jr.「よく言われます」
昼食休憩に。

休憩明けの昼食アンケートの答えはうなぎ。途中で匂いにやられるのか。
渡辺王将が刺身定食、郷田九段は海鮮丼定食。
渡辺王将のことだからきっとわさびは抜いたのだろう。

盤上では渡辺王将が△4四角と郷田九段の王様をにらむ位置に角を設置。
△6五歩と位をとって、△5五銀と中央に出て、銀取りに手抜きで攻め合った、
という意図は角を設置して一気に攻める準備だったんですな。
郷田九段は長考に。

質問メール
さきほどの色紙へのサインで思ったのですが、
棋士の方々は書道の勉強をしてるのですか。
字の上手な棋士、そうでない棋士も教えてください。
塚田九段「へたくそな棋士は私です」
山田女流「私もです」
上手な人、谷川会長、久保九段、井道女流、とのこと。
塚田九段は我流らしい。連盟にも書道部があったが今はわからない。
書を書くたびにやっておけばよかったと思う。
山田女流が高群女流に字を上手に見せる方法はないかと聞いたら、
太い字を勢い良く書けばいいと言われたらしい。
結構我流の棋士が多いとのこと。

初回の電王戦を見て将棋を始め、今日までこつこつやってきました。
某○○ウォーズの3級から昇級できず滅入っています。
おすすめの勉強方法を教えてください。
強くなるコツは実戦がおすすめ。
詰め将棋は終盤、序盤は本。
将棋ウォーズだと感想戦がないけど、感想戦をやるのもいい。
一言でもいいからやるといいと思う。

角換わりになりましたが、パス合戦になって、後手が7三歩だと打開しにくい、
となると先手が角換わりを選ぶ意味がわかりません。
何故流行っているのですか。
この作戦は渡辺王将が多く、他の棋士はあまり選ばない。
後手番の方は辛抱しないといけないので。
ただこの対局はもうちょっと早く打開できたんじゃないかなあとは思う。
後手番は千日手でいいとわりきっているのが渡辺王将らしいと思う。

郷田九段は角のラインから王様を逃げる7九玉。
塚田九段の解説によると渡辺王将から攻撃する手が何種類かあるとのこと。

現地からティロフォン
畠山七段「お疲れ様ですー。
午前中の大盤解説からずっと続いていて、久保九段と今変わってきたところです。
44角に79玉とひくのでは受身かなとこっちでは検討してました。
渡辺王将が、がりがり行くのではないかと予想しています。
4五桂と跳んだところでは郷田九段がいいのかなと思っていました。
4四角のところは次の一手問題をだしていたんですけれど、候補手に入れてなかったです。
前回は次の一手をだしたらそのまま封じ手になったりもしました。
直接攻めていく手を候補にあげていたんですけど、
じっと4四角が先手玉のこびんを睨んで厳しいです。
現地では指導対局と大盤解説をやっています。
昨日の指導対局のときは全員出動ということで大盤解説を中断してやりました。
前夜祭も大勢、1日目も朝早くからお客さんがこられてました」
塚田九段「どじょうは食べましたか」
畠山七段「蒲焼でいただきました」

塚田九段
△4四角は「わーっ」と思ったけど、▲5八金も「おーっ」と思って、
きっと最善なんでしょうね。

15時になり渡辺王将は席を立つ。と思ったらおやつと一緒に戻ってくる。
相手の手番でおやつになったのがどう影響するか。

ニコ生のおやつは島根銘菓 風流堂 「朝汐」彩雲堂 彩紋
山田女流は倉敷藤花戦のときに、甲斐女流が自分の手番でおやつを食べてたので、
私もそうしようと思ったら昼食休憩の10分前になってしまったらしいです。
昼食休憩になったら下げられちゃうのかなと思ってすぐに食べたら、
記録の伊藤明日香さんに、
久美さんがそこでおやつ食べるとは思いませんでしたと言われたらしい。
おやつを食べるタイミングはなかなか難しいようです。

そして手番のまま席を立つ郷田九段。
コメントでは渡辺王将今だ食べちゃえの声多数。
※渡辺王将は、相手の手番ではおやつを食べないようにしています。

将棋はどの会場でも半年前くらいから準備を始めるらしい。
準備期間半年のおもてなしとかぱねぇ。

16時くらいになったところでようやく郷田九段が指しました。そして…

ousyou3
1時間待たされたケーキをぱくっ。

塚田九段は後手に勢いがあるが郷田九段が最善で頑張っているとのこと。
その後いろいろな変化を並べて「形勢としては互角」

どちらがいいと思いますか
先手・郷田九段24.7%、後手・渡辺王将47.2%、
どちらとも(ニャンとも)言えない28.0%。

その後郷田九段がとうとう銀を取りましたが、渡辺王将の同金寄りに塚田九段が驚愕。
この手は次に▲4五歩で渡辺王将の角が取られてしまうので、
いったいどんな返し技を用意しているのか。
これには攻め100%と言われた塚田九段も「攻めきれる雰囲気は無いんですけどねえ」

郷田九段が▲4五歩と指し、さあ渡辺王将に何があるのかという局面に。
依然返し技は見つからず、
塚田九段「誤算があったんですかね?」
その後塚田九段が「攻めきれる雰囲気は無いんですけどねえ」
と言いながら並べた手順に進む。どうなるんだろう。

休憩明けに、すごい手があったということでその解説。
取られそうな角をただで捨てる順があったらしい。これが渡辺二冠の罠だったか。
しかし郷田九段はその手順を避ける。
郷田九段は残り30分をきりました。

塚田九段「形勢はちょっと郷田九段がいいと思うんですけど、
簡単には勝たせてくれないですね」
検討を進めるとすごい駒損ながら渡辺王将の攻めが結構繋がるとのこと。
塚田九段が結構繋がると言った手順通りに進みました。
郷田九段が渡辺王将の攻めを切らすのか攻め合うのか方針が難しいとのこと。
残り郷田九段26分、渡辺王将47分。
渡辺王将の王様が詰む変化も並べるも、結局は1手差なんだよなー。
角損の無理攻めかと思ったんですけど、
渡辺王将がなんだかんだ攻めを繋いで結局は際どいうえに、
相手は時間に追われるといういつものパターン。

渡辺王将が郷田九段の飛車を攻めに行って
塚田九段「おああ!すごい実戦的な手、なかなかの勝負手、すごい将棋」
その後検討を進めるも、郷田九段が角得のはずなのに何故かいい勝負。
郷田九段の持ち時間が15分、渡辺王将が36分に。
郷田九段は一旦受けに回って自玉を安全にしてから確実な手で迫ろうという方針に。
郷田九段残り7分、渡辺王将25分。
塚田九段は大分形勢が詰まったという評価。
その後も郷田九段を持ってなんとか勝ちを目指そうと考える塚田九段でしたが、
「ひょっとしたらすごい手を指さないと勝てない?」
郷田九段は渡辺王将の攻めを完全に切らしにいきました。
そして現地映像が復活。間に合った。
両者必死に考えていて、結論がでているわけではなさそうだ。
塚田九段「これはもうどっちが勝ってもおかしくないと思います。
後手の飛車損くらいなんですけどね。玉の固さが大きいんですね」
残り10分になって渡辺王将も秒を読まれることに。そして駒音がぱちり。
塚田九段「なんか指した!なんか指した!」
対局場の映像を見て、
塚田九段「雰囲気は郷田九段追い込まれてますよねー、
もっと楽勝かなーという感じもあったんですけど」
記録「5、4、3、2、1、」
渡辺王将「ぱちり」
このタイミングで映像が切れる。
塚田九段「あ、切れた!」
手が右の方に伸びてたからこれかなーと△6四馬を解説。
やっちゃったんでもう決着つきますと塚田九段。
しかし渡辺王将はやっちゃった後に受けに回りました。
おかしいなと思って検討したら詰めろ逃れの詰めろで、
塚田九段「私ならうっかり頓死でしたね」まさかこれがフラグになるとは。
映像復活。そしてまた止まる。その後も安定しない。
そんな中現地は渡辺王将の勝ちと言っているといわれて混乱する塚田九段。
塚田九段「なんかすごい手があんのか?ん?」
そして手順が来て
塚田九段「うわー!頓死ですね!」
大熱戦はなんと郷田九段が三手詰めを見落とす大頓死という結末になりました。
そして終わったあとに復活する現地カメラ。遅いんだよおお。

塚田九段
途中渡辺王将が悪いなりにも、固い玉で決め手を与えませんでした。
その後追い上げて渡辺王将が優勢になった場面もあったと思いますが、
さらに郷田九段が粘って再逆転して、最後は歴史に残る頓死だったと思います。
第3局は渡辺王将は矢倉か角換わり、郷田九段は普段は受けて立つんですけど、
負けていますからどういう戦法にするか注目です。

いやー終盤の渡辺王将の△4二歩が、
受けの手だけではなくて実は詰めろでもあったというのがすごかったです。
今年度で引退を発表している内藤國雄九段の言葉に、
創る才能と戦う才能は違うというのがありますが、
時間の無い中で攻防手をひねり出す渡辺王将の戦う才能が、
存分に堪能できた1日だったと思います。
羽生マジックならぬ渡辺マジックでしたねえ。
おやつを1時間待たせたことで渡辺王将の闘志に火をつけてしまったのでしょうか。
王将戦第3局は1月29日と30日にかけて、
ニコニコ生放送では初日の解説が神谷広志八段、聞き手が山口恵梨子女流初段です。
アウトデラックスで加藤一二三九段とやりあった神谷八段ですが、
NHK杯に出場したときの戦前インタビューで、
「実は二日後の5月22日は、
私が非常に可愛がっていた「とらにゃん」の三回忌になりますので、
天国で見ているとらにゃんのためにも、恥ずかしい将棋は指せないと思っております」
というとらにゃん新手を出したことも有名です。
どんな解説になるのか楽しみです。

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