棋士はカワイイ!

将棋と棋士の魅力を伝えたい!そんなブログです。 なんか難しそう、古くてださそう、そんな印象を吹っ飛ばす!
指すのではなく観戦ならば簡単で面白い!

山本一成

電王戦FINAL第4局はponanzaが村山七段に勝利!

人間の2勝1敗で迎えた電王戦FINAL第4局、村山慈明七段対ponanzaの対局は、
ponanzaが勝利して2勝2敗となりました。
山本さんおめでとうございます。

タイムシフトで視聴できます。

今日の対局は序盤の研究家である村山九段がどういう戦型を目指すのか、
というのが最初の注目ポイントだったのですが、
何とponanzaの初手が▲7八金!

denou4-1
山口女流「あのー康光先生これは予想していたでしょうか」
佐藤九段「これはとりあえず村山さんの表情を見てればわかりますね」

denou4-2
山口女流「あの天を仰いでいますけど」

その後相横歩取りの激しい展開になりましたが、
ここで応援に奈良市観光協会の嶋田さんとしかまろくんが登場。

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嶋田さん「大好物は何だと思いますか?」
香川女流「…おせんべい?」
嶋田さん「正解です!」
しかまろくんも鹿せんべいを見せると目の色を変えて奪いに来るんだろうか。

denou4-4
盤上ではponanzaが馬を作って持久戦になりました。
激しい流れにしたかった村山七段にとっては嫌な展開に。そして…

denou4-5
じわじわponanzaの評価値が良くなります。
そこで村山七段は勝負手を放ちますが

denou4-6
ponanzaは慌てない。
そのままひたすらじわじわ流でponanzaが押し切り、村山七段無念の投了となりました。

対局後インタビュー
山本一成さん
勝ててとっても嬉しいです。
あと、コンピュータが追い込まれてて今1勝2敗で、
ここで負けてしまうとコンピュータの負けということで、
ちょっとイベントとしてもどうかなと思ったので、
そういった意味でも勝ててやっぱり嬉しかったですね。
ponanzaが力が出る将棋だったというのも嬉しいです。

村山七段
相横歩取りという奇襲のような戦法を選んだんですけれども、
ponanza相手に正攻法で後手番で堂々と受けにまわるというのは、
練習していて厳しいと思ったのでこういった作戦を選んでいました。
激しい変化を中心に研究していたんですけれども、
本局はponanzaが飛車を引く手を指して力戦の将棋になったんですけれども、
力戦になってしまうとponanzaの中盤終盤の力がでるような展開になってしまうので、
厳しい勝負になると思いました。
本日のponanzaは意外とバランス型というか、
攻めてくるのかなと思ったところでしっかり受け止められてしまって、
また違ったponanzaの力を見ることが出来ました。
内容的には完敗だったと思います。

この将棋は相横歩取りという戦型でしたが、
ponanzaが指した▲7七歩は森下九段の記憶によると、
40年前に故米長永世棋聖が指して以来、公式戦では指されていなかったそうです。
しかしその後飛車交換を避けるのがponanzaの新構想で、
佐藤九段もプロ棋士的には衝撃的な一手と解説していました。
村山七段も手が止まり、ponanzaが確率の低い手を選んだことが伺えましたが、
その後ponanzaが飛車を▲2六飛と回って村山七段に△2五歩を打たせ、
一旦▲5六飛と途中下車してから▲8六飛と周り、
馬を作ってじわじわ優勢を拡大するというちょっと異次元な将棋を見せてくれました。
私もたまーーに相横歩取りを後手番で指すので、序盤から定跡講座が勉強になりました。
また午前中から佐藤九段が、後手玉が詰む順を数通り解説しているのを聞いて、
1億と3手読む男って凄いなあと思い、とても楽しめました。

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第3回電王戦第5局、屋敷伸之九段対Ponanza

コンピュータと人間が将棋で戦う第3回電王戦最終局は、
Ponanzaが屋敷伸之九段に勝利し、コンピュータの4勝1敗で幕を閉じました。

最初に森下卓九段のシーンも入った完成版PVが流れました。
将棋会館での対局となりましたが、
カメラの都合で電王手君が上座に鎮座しました。
Ponanza開発者の山本一成さんは和服で登場、下山晃さんはスーツでした。
前日の設営は9時から15時までかかったとのことで関係者の皆様お疲れ様です。

ニコニコ生放送では解説者が佐藤康光九段と深浦康市九段、
聞き手が矢内理絵子女流五段でした。
藤田女流が現地リポート。電王手君について「家に1台欲しいなと思いました。」
今日の評価値はGPS将棋のものが表示されるとのこと。
佐藤九段「関係者の方が電王手君を磨いてた」
屋敷九段はスーツで登場し、階段を駆け足で降りていきました。さすが忍者である。
鞄から扇子、ハンカチと取り出して準備おっけー。
屋敷九段が軽く一礼して駒を並べます。
電王手君が並べはじめると、
矢内女流「思わず無言で見ちゃいますね」
佐藤九段「本気を出すともっと早く並べられるらしい」
立会人の田丸昇九段は腕組みをしてにこにこしながら見ていました。
本日の勝者はどっち?アンケートはPonanza35.7%対屋敷九段64.3%。
対局開始で屋敷九段「お願いします」
電王手君のお辞儀にもお辞儀で返していました。
注目の初手は飛車先を突き、深浦九段「ほー」
Ponanzaも飛車先を突き相掛かりに。深浦九段「いやーうわー」
しかし金を上がらずに角道を開け、Ponanzaも角道を開けて横歩に誘導しました。
屋敷九段について
深浦九段「対局姿が崩れず信念を持って指している棋士。丁寧に中終盤を指す棋士」
佐藤九段「ここ数年は本格的といったら失礼なんですけど、
最先端の研究を好んで指されていて、若い頃とはイメージが変化している」
屋敷九段が初手2六歩は珍しいらしいです。やはり練ってきたか。
屋敷九段は青野流に。深浦九段曰くスピーディな将棋を目指す手らしい。
後手は王様がどこに行くんだろうと候補をあげ、佐藤九段は△6二玉。
佐藤流ですねと言っていたらPonanzaは何と△6二玉。
深浦九段は佐藤九段に「来年はコンピュータ側で?」
電王戦第3局でYSSが△6二玉と指し、敗れていますが、
その後第1局に登場した菅谷五段が少し工夫を入れて△6二玉と指して、
公式戦で勝利しています。
豊島七段も工夫を入れて△6二玉と指していて、こちらは敗れていますが、
△6二玉の形も見直されています。
屋敷九段は△6二玉にも定跡手順の歩を突く手を指し、
佐藤九段「これは許さんという手ですね」
やはり中盤が少なくいきなり終盤になる展開を狙っているんですかね?
佐藤九段「淡々と指していますけど怖いですよ。
いきなり終わっちゃう可能性もありますから」
コンピュータについては
佐藤九段「最近棋士の間でも使う方が結構増えてきた。
見ててもなるほどと思うことはある。」
深浦九段は答えにくそう。これはがっつり研究してそう。
現地リポートで立会人の田丸九段が登場。
「ずっと電王手君動くの見てたんだけどかわいらしい。トルネード投法みたい。
去年はもし三浦九段が名人挑戦になったら、屋敷九段が代打で出ることになっていた。
いろんな手があるんだなっていうのが面白いよね、感じさせててね。
1996年羽生さんが七冠とったくらいにアンケートとって、
コンピュータがプロ棋士を負かす日はくるかなんだけど、
羽生さんが2015年、森内さんは2010年と言った。
米長永世棋聖は無いと言ったが一番最初に負けちゃった。
谷川会長は私が引退するまではないだろうといった。
はっきり強いと認めないと。がちんこ勝負でね。
名人戦の前夜祭で、文部科学省の副大臣に、
いやーコンピュータ相手にプロは1勝したんだからすごいですねーと言われて、
思わず苦笑いした。
我々はコンピュータ無しでは生きられないですからね、
将棋界には今まで無かったけれどこれからはね。」
佐藤九段「すごいですよね。18年前ですか。自分が独身だったという記憶しかない」
次の一手アンケートの候補手を選んでいるうちに屋敷九段が指してしまい、
候補になかった手で、端歩を突く手で柔軟な手とのこと。
桂馬を跳ねて速攻を見せていたのに、一転端歩ということで柔軟な屋敷忍者流か。
佐藤九段「横歩取りだがはっきり色分けされてて、
お互い殴りあうという展開にはならなさそう。」
Ponanzaが歩を垂らしたところで屋敷九段長考。
深浦九段「屋敷さんはハンカチに手をやったら指しますね。」
現地リポートから大阪商業大学アミューズメント産業研究所主任研究員の、
古作登さんが登場。元奨励会三段の方です。
「25年以上前に屋敷九段と三段リーグで指したことがある。
昔から切れ味鋭く踏み込みの良い棋風。一瞬の切れ味が群を抜いていた。
私もコンピュータ相手に対局したことがある。斬られ役なんですけど。
ここ数年進化がすごくて、ここまで急にトッププロに迫るとは思ってなかった。
Ponanzaは、数年前に表舞台に登場した頃は序盤が荒いイメージがあった。
ここにきて緻密になってきて、開発者の山本さん自体が先ほど五段と紹介されていたが、
関東学生準名人になっているくらいで、ソフトが加速度的に強くなった。
人外の強さでアマチュア相手に20分切れ負けで166連勝した。
精神的動揺が無い、疲労が無い、というのが人間と比べてはっきり有利。
実は私は屋敷九段の結婚式の司会もやった。
いつもクールで負けてもにこにこされている。
もちろんくやしいと思うんですけどコントロールされている。
以前は横歩取りはやはく乱戦になるので危険と思われていたが、
今は早い段階で優位を築ける可能性が高いというように、
対コンピュータの戦略も進歩している。
人間の常識がコンピュータによって書き換えられていくというのは、
△6二玉には可能性を感じさせられる。」
深浦九段「大阪に三段リーグの遠征でいって帰りが一緒になって、
古作さんがお弁当買ってくるよと言って、1000円のお弁当をごちそうしてもらった。」
古作さんいい人コメントで溢れました。
Ponanzaが歩を垂らした手は効いているのではないかとの解説。
屋敷うちわも配布中、いい笑顔の屋敷九段にピンクな裏側である。
矢内女流が候補手をびしびし指摘し、
深浦九段「矢内さん見えますね大盤なのに」
大盤で見る機会はNHKの聞き手を務める矢内女流の方が多いからでしょうか。
深浦九段は昼食休憩に入るタイミングは気分で決め、
封じ手もどっちでもいいそうです。
藤井九段とかはこだわりがあるらしい。
女流棋士は将棋会館に女流棋士室という男子禁制の部屋があって、
そこで食べるらしい。2人っきりの時は無言で食べるらしい。怖い。
深浦九段は静岡でのA級順位戦最終局では、昼食は外で食べたが、
中で食べるなら連盟が持ちますよと言われて、夕食はあわててうな重にした。
でもそれが敗着になった。とのこと。
両者駒組をして昼食休憩に。

昼食後にローソンで吉野くず餅を購入。
屋敷九段は公式戦では外で食べることが多いらしく、
深浦九段が昼食の4択ですらわからないと言っていたくらいなので、
予想を諦めて普通に食べたいものを買ってくる。

午後からは佐藤九段の解説に。
屋敷九段が矢内女流推薦の手を指し、会場でも拍手。
現地の検討室から中継。屋敷九段の昼食はカレーライス。
Ponanzaの山本さんと下山さんはうな重。
遠山五段登場。
嵐の前の静けさで、あと数手で電王手君が大活躍するんじゃないか。
控え室はソフトの開発者の皆さんが来ていて、ソフトの指し手を予想している。
ここからほぼ一本道で変化の少ない局面なので、
もう優劣がついていてもおかしくない。
一本道の読みは人間の方が得意だが、抜けた先で有利になっているかはわからない。
矢内女流「さあ遠山さんの判断は」
遠山五段「プレッシャーかけないでください」
互角といったら面白くないんで少しだけPonanza持ちとのこと。
スペシャルゲストで女優の高梨臨さんが登場。
豊川孝弘七段とマンモス将棋講座をやった方です。
共演者の方と将棋を指せる時間があるので、
待ち時間で指して教えてもらったりしているらしい。
最初に覚えたのが矢倉なので、
豊川七段に振り飛車を教わったがどうしても矢倉になりがちとのこと。
たくさん駄洒落を言われましたけどなかなか意味が分からなかったと、
番組に出演した時の感想を話していました。
高梨さんは羽生三冠のファンで将棋を始めたそうで、
番組が終わった後に羽生さんからメッセージとサイン色紙をもらったらしいです。
オールラウンダーを目指そうという講座だったので、
オールラウンダーと書かれた色紙をもらったとのこと。
佐藤九段曰く、羽生さんはすごい紳士といいますか、将棋盤さえ挟まなければ紳士。
公式戦で100回くらい負けている。100回負けてる人は谷川さんと私くらい。
100回負かされるのはつらいですよー。なんか土下座させられてるみたい。
タイトル戦は地方にいくので、
旅行と言うと怒られちゃいますけど一緒にいくことは多かったですね。
盤上では屋敷九段が、
自分の飛車取りにかまわず相手の飛車取りに桂馬を跳ねて大決戦に。
昼食休憩の5手詰め将棋を高梨さんが解くことに。
佐藤九段「同飛車大学!言わなくていいか」
佐藤九段は美人に弱いのか。高梨さんのサイン色紙もプレゼントに。
筆で書くことはまず無いと言ってましたが、
書道五段の腕前とのことですが矢内女流にと突っ込まれていました。
将棋ということで「歩」の文字。
一番好きな駒は?「飛車ですね」歩ではなかった。
佐藤九段は好きな駒は?「飛車ですかね。桂馬と言うことが多いんですけどね。」
やっぱり美人に弱いんですよきっと。
高梨さんも交えて初手から解説に。
高梨さんはコンピュータと対戦よりネットで対戦の方が多いらしい。
垂れ歩について
佐藤九段「これなんでしたっけ」高梨さん「磯野家のたらちゃん」
マンモスジョークは覚えてしまうくらいインパクトがあったのか…。
高梨さんが垂れ歩に歩を打って受ける手はないんですかときいて、
佐藤九段が解説して「普通にある手ですね。こう指す棋士もいるかもしれない」
高梨さんは守る手ばっかり聞いていて受け師なのかもしれない。
高梨さん退場後に検討室から中継。
野月七段「非常に難解でどっちが優勢か一手指すごとに変わる」
遠山五段「屋敷九段が決断をしたらこういう局面になる、
というのを検討してたんですけど」
その後野月七段と遠山五段の解説に。
野月七段はほんのちょっとだけponanza持ち。
豊島七段は屋敷九段の方を持ってみたいとのこと。
Ponanzaの玉の周りで戦いが起こっているので何か手を探してみたい、
ということらしい。。
GPSの評価値は乱高下で、横歩だと評価を出すのが難しそうでした。
佐藤九段はやや先手持ち。
佐藤九段は3時ごろに部屋を出て栄養補給をするらしい。
洋菓子、おせんべい、負けが込むとこのお菓子やめようかなと思ったり、
甘い方がすぐに吸収するが、
長い将棋だと疲れが早くでるのではないかとかも考えるとのこと。
質問メールコーナーでは本日横浜で結婚式をする方から。
一生に一度の経験なので、
家内と産まれてくる子供のことを考えないといけないはずなのですが、
電王戦が見れないことを思い出し、一心不乱にキーボードをたたいております。
佐藤九段「ご両家の皆様本当におめでとうございます。
本日が良き日となりますよう、
先日結婚式のスピーチをしたのでそのままなんですけども。」
「お互いに信頼しあって、日々深めていただいて、結婚生活を進めていただければ。
自分の場合は将棋指しで他の事はなかなか出来ない方なので助けてもらっています。
いい環境で自分を高めていければと思っているのでありがたいです。
娘は今は4歳。成長ってすごいなーと。
将棋もちょっと教えようと思いましたが、本人があまり関心を持たない。
将棋が与える影響、自分の場合は人格形成にも影響を受けましたが、
何かに一生懸命うちこむということがいいのではないかと思います。
弟子には月1回、こと細かには教えない。
将棋を通じて人間的にも成長してもらえればというスタンスで、
甘いかもしれないですけど。
電車などで隣に座っている人が携帯で将棋指しているときが3回くらいあって、
つい考えてひどい手指してるなーとかいい手さしてるなーとか、
助言してあげようかなーとか思ってしまう。」
ここでおやつに。GPSは200点くらいでPonanza持ち。
屋敷九段はプレミアムぎゅっとショコラとピュアロールケーキ。おかわり自由らしい。

ニコファーレがおやつ休憩に入り、
現地から竹俣紅女流が登場。
毎月22日はプレミアムロールケーキにイチゴが乗っているので、
欠かさず食べるらしい。竹俣女流がロールケーキを食べる謎番組に。
食べっぷりに藤田女流「CMできますね」
プレミアムぎゅっとショコラを食べて
竹俣女流「チョコレートの味がぎゅっとつまっていて、
チョコレート好きにはたまらない味ですね。」
藤田女流が食べる番になり「ちょっとハードルがあがってるんですけど」
おやつガールに市川咲さん登場。
着物姿の女子高生がお菓子の解説をするグルメ番組に。
その後野月七段が登場。おやつ食べてないと言ったら食べることに。
「さっきの映して僕の映してもしょうがないと思うんだけど。」
その後コメントも拾いながら指し手の解説になりました。
読みに無い手をコメントで聞かれてもでもほいほい解説してしまうなあ。
手の見える速さが違います。
おやつ休憩明けに深浦九段登場。
そしてスペシャルゲストに渡辺明二冠登場。
渡辺二冠「意外に狭いんですねこの会場」毒吐きである。
「暑いんですねこれ。何でみなさんこんな顔赤いのかなと思ってたんですけど。」
屋敷うちわを見て「昔モームスでこういうの持ってたんですけどね。」
渡辺二冠と深浦九段のダブル解説はかなーりレアですよこれ。
渡辺二冠と深浦九段がお願いしますって言っただけでもレアすよこれ。
矢内女流がどう話を膨らませようか苦労しているのもレアですよこれ。
一直線に斬りあう変化を並べ、これはPonanza勝ちですよね、
といいながら更に先を並べると何故か屋敷九段の勝ちになったり、
感覚ではつかみにくい難しい局面なようです。
渡辺二冠が直ぐに詰む手を見落とし矢内女流に突っ込まれていました。
一直線の変化を進んでいるはずなのに、
先手持ち後手持ち評価が分かれる難しい局面になる、
と思ったら屋敷九段は桂馬を跳ねる解説に出なかった攻めにでます。
ティロフォンショッキングは香川女流王将。電話の向こうから爆笑が。
京都で電王戦の解説会をしているとのこと。
矢内女流「話し方が普段よりもかしこまった感じでいらっしゃる」
電話の向こうでは爆笑。100人近くが来ているらしい。
検討の様子を聞かれると、解説の糸谷先生に変わりますと振られる。
糸谷六段「もしもし、あ、お疲れ様です糸谷です。
私以外の3名は先手持ち、私だけ後手持ちで厳しく言われております。
勝負しに行った手だと思います。横に怖い人がいるのでかわります」
ここで香川女流が登場
「番長については勘違いだと思います」
完全に香川女流の舎弟になっているような。怪物君なのに。
その後現地から豊島七段が登場。
今はちょっと後手を持ってみたいとのこと。
角を使いたいが、歩を突いて角道をあけるか、角を出て使うか難しい局面。
この後ニコファーレと現地でお互いが聞き合う展開に。
渡辺二冠「この大盤が見難くてね。」
GPSの予想手▲2三飛を聞かされて豊島七段「▲2三飛車!?」
渡辺二冠「どうやってもだめだけど2三飛車がいい
ってことが言いたいんでしょ?この人は」
豊島七段「コンピュータは7二玉と5八玉なら、
だいたい7二玉の方が評価値が高いんですよ」とコンピュータの癖を解説。
第4局まで見てどう思ったかを聞かれて、
前評判は棋士が結構いいんじゃないかということだったが、それが結構的外れだった。
屋敷九段が端から攻めていくも、
渡辺二冠「ここで2手手抜いても何もこないから、
2手で必死かければ後手の勝ちなんですけど。」
その後検討して後手から凄い手が見つからず。
Ponanzaは端に居る角取りに端に香車を打つ。
矢内女流「山本さんはどんな気持ちなんですかねえ」
渡辺二冠「まーじですか」
確かに端っこに香車を打ってしまって、まーじですかと言いたくなりますな。 
検討するもあんまり気が利かないとのこと。
渡辺二冠「例えば観戦記者の人に△1六香はどうですかとか聞かれたら、
いやそんな手は論外ですよって言う手なんですよ。
この手がいい手だとしたら相当強いというかきついですよ」
ここで夕休に。

休憩明けにPonanzaは逃げる角を成香で追いかけます。
イケメンボイス「中継が繋がっています」
佐藤九段「私が呼ばなきゃいけないんですね。藤田さーん」
佐藤慎一四段がゲストで登場。
屋敷九段創作の詰め将棋の回答に。
「電車の中で解きました。結構苦戦しました。あれ?忘れちゃったなあ」
佐藤慎一四段を藤田女流が佐藤先生と呼んだら、
佐藤康光九段が返事をする佐藤番組に。
佐藤四段はPonanzaとは1回しか指したことが無いので棋風はわからないが、
大駒を取りに行くのはらしいなと思うとのこと。
佐藤四段は屋敷九段持ちから今は互角かponanza持ちに。
先手は駒損しているので、ゆっくりはできない。
佐藤康光九段は逆らしい。意見が分かれると思いますとの言葉に
佐藤九段「そんなフォローはいいからさあ」
また、深浦九段が質問をするも現地に聞こえず、
「ちょっと控え室黙ってもらっていいかな」
その後角を追い回して取る順をPonanzaが指し、解説をすすめて
佐藤九段「逆に先手がだいぶいいように私には見えちゃうんですけど」
深浦九段「先手が優勢になったように私は思うんですけど」
そして屋敷九段の角を詰ますPonanza。
GPSの評価値も一時600↑だったのが300~400をうろうろする展開に。
コメントでは激指しが先手の方がいいと言っているらしい。
形勢判断アンケート
佐藤九段「期待はいいですから冷静に言ってください。」
先手32.4%後手19.1%互角19.8%わからない28.7%。
佐藤九段は地元京都の八幡で毎年将棋のイベントをしているらしい。
結構地方や東京から来る方もいる。
深浦九段は長崎佐世保が地元で子供たちに教えたりする。
女流アマ名人の笠井友貴さんや、学生で活躍した増本敬さんなど、
指導する方がいて環境がよくたいへんありがたいとのこと。
佐藤九段はデビュー戦が不戦勝だった。
深浦九段は三段リーグに2年半、時期が悪くてデビューまで空白の半年あった。
急に視界が開けたので性格変わったねみたいに言われたらしい。
盤上では佐藤九段「後手玉が意外にふんわりしている。」
Ponanzaのほわほわ流がでてきた?
現地から渡辺二冠ゲストで登場。控え室は寿司詰め状態。
矢内女流「こんな中でも渡辺二冠が行けば席がすっと空くんですよね」
渡辺二冠「いやいやいやいや」
角を追い回すのは驚愕の手順だったらしいですが、控え室では結構大変だという検討。
渡辺二冠「でももしこの手順が正解だとしたらすごいですよね。
普通はだめと教える手ですからね。
コンピュータの手が駄目となるのか、人間を超える手になるのか。」
その後攻め合うのは駄目そうなので受けるのではという解説でしたが、
屋敷九段は攻め合う手を指しました。
攻め合う手は控え室で検討していたが、若干Ponanzaがいいのではないかとのこと。
佐藤九段は先手は手が分かりやすく、
後手がどう寄せていくのがいいかという局面なので、
人間同士なら後手にプレッシャーのかかる局面との見解でした。
歩の上に王様が居座るPonanzaを見て
深浦九段「佐藤九段が好きそうな形してませんか」
佐藤九段「皆さん私の将棋を勘違いしてるんじゃないですか」
どちらを持ちたいかアンケートはPonanza38.4%対屋敷九段61.6%。
終盤は詰む詰まないすぐに結論が変わり、佐藤九段と深浦九段の本領発揮でした。
短時間で詰む詰まないの変化をどんどん解説していきます。
しかし矢内女流がPonanzaの王が早逃げする順を指摘し、
佐藤九段「これだから終盤はね」
もう詰む詰まないの終盤戦のはずなのに、
GPSの評価値は300~400Ponanzaがいいと判断し、
激指しは先手がいいといい、解説はまだまだ分からないという大熱戦です。
△1六香と打った筋悪の香車は成り香になり、
ひたひた迫って△6九成香まで迫ってきました。大出世ですね。
最終的には△7九成香まで来て、えらい活躍した駒になりました。
現地から塚田九段登場。
検討陣は屋敷九段が100点の手を指し続ければ勝つのではないかとのこと。
屋敷九段は1時間以上残していて、時間の使い方は非常にいいとのこと。
立会人の田丸九段も登場。
立会人としては大きなトラブルもなく、
ここまで来ても形勢不明なのだから言うことは無い。
現役棋士は3種類のソフトと3局指して棋譜を提出するというのをやったらしいです。
田丸九段「結構負け越してるんじゃないの?
3連勝してるのもいるって聞いたけど、聞いた話では若手棋士のほうが負けている。
佐藤義則八段が勝ったって言うから凄いなーって言ったら3番に1番だって」
と話している間にPonanzaがいきなり銀で王手にきました。
田丸九段「暴発っていうんじゃないでしょうね」
塚田九段と田丸九段はちょっとわからないと絶句。
田丸九段「金でもよる?」
Ponanzaはその後もノータムで王手に行き、
歩を捨てて形を決めてから駒をちょうだいと取りに行く手順でした。
不思議な手順ですがGPSは一貫してPonanzaがいいと評価。
激指しは先手がいいと言い、よくわからない局面に。
結局Ponanzaが持ち駒を全部打って、
屋敷九段の王様の上への脱出路を△9四歩で強引に押さえました。
屋敷九段の王様は▲9六玉、Ponanzaは8三に王様が居て、
相玉詰め将棋でお互い入玉もありうるみたいな乱戦に。
佐藤九段「これ瞬時に答えられたら成績あがってると思うんですけど」
屋敷九段残り1時間2分、時間の使い方は完璧です。
山本さんは下を向いて顔を手で覆っています。評価値は悪いのだろうか。
屋敷九段残り1時間に。
佐藤九段「ここで1時間残している人は相当いない」
ここで持将棋みたいな手順も検討され、先が長そうなので休憩に入ることに。
そして持将棋みたいな手順の手を指す屋敷九段。
佐藤九段「ガイドブックには1秒間に200万から400万手読むみたいで」
深浦九段「佐藤さんには遠く及ばない?」
屋敷九段は自玉を守る手ではなく、
▲8一成香と駒を取って攻めに使い勝ちに行く手を選択。
解説の佐藤九段と深浦九段「ひゃー」
Ponanzaが指して屋敷九段が席を外しました。読み抜けだったのだろうか。
その後戻ってきて上部開拓を目指す手を指し、
深浦九段「これは予定変更に見えますけどねえ」
これは後手がよくなったとの解説。21時近くまで指してきて悪手一発かー。
その後Ponanzaの激辛流に屋敷九段がじっと成り香を引いて
佐藤九段「耐えがたきを耐えてですか。」
Ponanzaの評価値は屋敷九段が席を立った直前の▲8一成香で評価値が傾き、
それまでは100点前後でほとんど互角だったらしいです。
GPSは600点ほど後手が良く、激指しは先手がいいと言い、
棋士は意見が分かれていましたが、Ponanzaは大熱戦という評価だったんですな。
現地から渡辺二冠と豊島七段が登場
屋敷九段の勝負手に「うわー」Ponanzaの手に「男らしいですねー」
しかしPonanzaは緩まず、屋敷九段の肩も落ちてきたように見えました。
佐藤九段「手を読んでいるという感じではないですね」
その後屋敷九段が2回ほど席を立ちましたが、
席に戻ってからも心ここにあらずという感じで呆然としていました。
指さずにまた席を立ち、投げるに投げられない様子が伝わってきます。
遂に投げきれないまま1分将棋に。
1分将棋を告げられてはい、はいと返事をする屋敷九段。
30秒と言われてとうとう王手。
同玉と取るときに電王手君がちょっと動かなくなるも回復しました。
デンソーの方はほっとしたと思います。
その後は時間を使わずに指す屋敷九段。投了図を決めたのでしょうか。
貞升女流の50秒の声で、屋敷九段の投了となりました。
130手でponanzaの勝ち。
投了後に大量の記者に囲まれて写真を取られる屋敷九段は辛いだろうなあ。

屋敷九段
横歩取りは予定通りかとの質問に、序盤のあたりは予定通りだった。
△4四歩を突かれたあたりからはどうなるかなと思った。
飛車交換のあたりはちょっと上手く捌かれてるかなと思ったが、
こっちも玉頭にいってまずまずかなと。
どこまでいってもかなり難しいかなと思っていた。
左に逃げ込んで少し残しているのかなと思って、玉頭戦になってよくわからなくなった。
最後6九に角成られた手が手厚い手で駄目かなと思った。
香車は打たれそうな気がしたが、△7九銀は読んでいなかった。
かえって逃げ出せるのでありがたい気がしたが、
拠点を作られて難しいかなと思った。
やっぱり終盤が相当強いと感じた。
▲8三歩を突かれてかなり慌てた。桂馬を取った瞬間に気がついた。
終盤何手か間違えた感じなので敗戦は仕方が無い。
どのソフトもレベルが上がって強いと感じた。なかなか厳しい結果に感じた。

山本さん
Ponanzaの戦いぶりを聞かれて、
飛車交換は良いと思っていた。
評価値が一時+600点くらいになったが、△7九銀の時点では120点になっていた。
屋敷九段が桂馬を取った時に400点くらいになった。
読み筋がまとまらないので、何度も予想の評価値より下がることがあった。
勝ったのはうれしいこと。
将棋の内容はかなりの熱戦のようにかんじて、作者として嬉しく思う。
いろんなソフトウェアがあることを皆さんに知っていただけたのがよかったと思う。

佐藤九段
中盤戦で大変なねじり合いが続いた1局でいい将棋だった。
負けた悔しさを表に出さない屋敷さんの流儀は立派だなと思った。

深浦九段
いろいろ問題、課題がでた。
コンピュータ将棋に研究を重ねてきたんだなというのが見えた。
恐らく悪い手もあったんでしょうけど力のこもった1局だった。

佐藤九段
1局目からどの将棋も印象に残った。
コンピュータ側の指し手もいい意味で愛嬌がある指し方をしているようにも見える。
なんだろうと言う手を勝利に変えるエネルギーというのは、
何かコンピュータにも気持ちが入っているように感じた。

深浦九段
手厚いというのがまたひとつ加わって進化を遂げていると思った。
第3局の豊島さんが1000局近くやったっていうのも…ね。

記者会見
山本さん
対局は途中でPonanzaかなり有利というところからじりじり戻されて互角になった。
その後難しい手があってPonanzaが勝つことが出来た。
下山さん
主に検討室の方でノートパソコンでいろいろなソフトを動かしながら見ていた。
ほとんどのソフトがPonanzaがよいと言っていて、
プロの方は互角くらいといっていて、
実際互角くらいだったのかなとなったのが印象深かった。
コンピュータは圧勝か完敗が多いので、熱戦になったのはよかった。

屋敷九段
結果は残念だが熱戦になったのがよかったのかな。
序盤から中終盤難しい将棋だった。
最後余せるのかなと思ったがPonanzaの評価値も互角だったので、
将棋の奥の深さを感じた。
かなりごちゃごちゃした終盤で難しかったが、熱戦になったのはよかった。

田丸九段
今日は大きなトラブルもなく終わったので安堵している。
今日は日本中の人が注目していたが、熱戦になったのでよかった
暴発したんじゃないかと言った手が飛んだ見込み違いですごい勝負手だった。

谷川会長
今日はPonanzaが駒得、棋士が駒効率でよく、ずっと形勢不明な将棋だったと思う。
Ponanzaにコンピュータらしい手が連発して、
実際に指されてみると対応が難しいと言う手の連続だった。
そのたびに読み直して神経の消耗がかなりあったのではと感じる。
作戦とか時間の使い方とか予定通りにすすめてこれたと思うが、
終盤勝ちきれなかったのは残念に思う。

川上会長
昨年の記者会見でにこにこ動画の視聴者を質問されて答えられなかったが、
昨年は48万人が現時点で63万人と過去最大の視聴者数になった。
ありがとうございます。

山本さん
昨年よりどの程度強くなったのかということと、
もし強くなったとすればどの点が違うのかを聞かれて。
去年は10台でクラスタマシンを組んで対戦したが、
10台繋ぐよりも今回の方が強くなっている。
何か革命的なことがあったわけではなくて、1個ずつ工夫をして強くなった。

屋敷九段
Ponanzaの弱点と言うのはあったのかと聞かれて。
弱点を見つけてという感じでは思っていたが、難しかった。
一応横歩取りになりそうだというのは作戦通り。6二玉から端を突くのも予定通り。
その後の形勢判断が駒得対効率で、終盤の入り口くらいまではうまくいっていた。
玉頭戦になってごちゃごちゃしたところで少し相手の方が自力が上だった。

屋敷九段
一番驚いた手は△7九銀と言ったが、この手をうたれた瞬間の気持ちはと聞かれて。
少し余せそうな感じで感触があったが、
左に逃げ込んであわよくば開拓していこうという方針だった。
有難いように感じてすぐに玉をあがったが、
もっと細かく指すべきだったかもしれない。
△7九銀には腰を落として考えるべきだったかもしれない。
ぱっと上がってしまったが、あの辺りで難しいと思っていたら考えるが、
余せると思っていたので問題手が重なったと思う。
▲8一成香で指した瞬間に△8三歩が見えてしまって、
あそこではいろいろな手があったが、別の手で勝負しなければいけなかった。
ごちゃごちゃした終盤だったのでちょっと調べてみないとわからない。

山本さん
Pは大文字か小文字かと聞かれて。
どっちでもいいじゃだめでしょうか。じゃあ大文字ってことで。
どれぐらい強くなれる感触があるかと聞かれて。
ちょっとわからないところがあるが、
プログラミングの神様が書いたらもっと強くなると思う。

屋敷九段
残り10分くらいで何度も席を立ったがどういうような気持ちだったか、
棋士同士でさすときとは違うのかと聞かれて。
ちょっともうどう形を作るかという局面で、
席を立ってお手洗いで気持ちの整理をつけたり、
普段の対局でもそのような形。気持ちの整理をつけた。
投了すべきかどうか考えたが、どうやって形を作るべきか考えて、
最後綺麗に詰まされたのでいい投了図だったのでは。
棋士との対局と違うという気持ちはなかった。うまく終盤負かされた。
こちらもうまく指せば勝ちそうかなと思っていた。

その後電王戦のMVPをアンケートで決めることに
ソフトの投票率は
習甦41.7%、やねうら王9.9%、YSS1.0%、ツツカナ24.1%、Ponanza23.3%
棋士の投票率は
菅井五段1.4%、佐藤六段4.8%、豊島七段71.9%、森下九段13.0%、屋敷九段8.9%
ということで習甦と豊島七段で決選投票に。
結果は…じゃかじゃかじゃかじゃか…じゃんっ

習甦55.1%、豊島七段44.9%

習甦の竹内さん
「私は豊島先生だと思っていたのでびっくりです。どうしたものか。
ありがとうございます。」

竹内さん
対局していただいた菅井先生から、
練習対局でいろんな手を指してくれて非常に楽しかったと言われて嬉しかった
コンピュータを通じて将棋の新境地を発見されたり、
将棋のレベルがあがったりしたら、将棋ファンとして嬉しいと思います。
この1ヶ月の間様々な人と出会って話をさせていただいて充実した1ヶ月でした。

菅井五段
習甦との将棋は本当に力負けだと感じた。
自分の成長を知ることもあったのでそういう点は本当によかった。
習甦といっしょに強くなっていけたらいいなと思います。

磯崎さん
人間からみたら勝率で2割となっているんですけど、
じゃあ強いのかというかというと強い部分とアマチュア初段みたいな部分があって、
将棋は最後にミスを出した側が負けるという要素があるので、
結果として勝率に差が開いていると思うんですけど、
もうちょっとこうレベルアップしていかないと、
人間に突かれ続けるのではないか。
普通は将棋のハンデは駒落ちだけど、香落ちをプロの方が本気で開拓したら、
平手で8割なんていえるほど差は無い。
先手だけ最初2手させるというチェスのハンデがあるので、
そういうのも香落ちよりは小さいハンデがつけられるかなと思ったり、
考えさせられた。互角の戦いをずっと続けられたらなと思った。

佐藤六段
まず最初にお詫びをさせてください。
第1局後のPVや記者会見での私の発言が、
大変聞き苦しい発言で大変申し訳なく思います。
ソフト相手では終盤競り合ったら勝てないとか言われたが、
勝てるんだと言うところを見せたかったが、
やっぱりだめなんだという結果になったのが残念。
自分が思ってもいない手をさしてくるという場面にたくさん遭遇して、
将棋の奥深さを感じ、楽しくいい時間だったなと思います。

山下さん
負けはしましたが、
大阪のあべのハルカスという舞台で電王手君と一緒に将棋を指せて、
とても大きな記憶に残る出来事でした。
将棋がいい方向にむかったと言ってもらえたので、
豊島さんに近い将来タイトルなどを取っていただければと思います。

豊島七段
山下さんとお話させていただいて本当にいい方だなと思って、
YSSとたくさん指したことによって、
これから活躍できればという気持ちが強くなった。

一丸さん
今年も熱い対局を見せていただいて、すごくモチベーションがあがっています。
月曜日からツツカナと精進していきたいと思います。

森下九段
私も久しぶりに刺激のある将棋を指すことができまして、
ここしばらくは解説する側でしたが、
久しぶりの解説される側はこんなに気持ちがいいものなのかと思った。
ツツカナ強いですし自分のミスがでてしまったのが悔やまれるんですけれども、
現行は人間対人間のルールがそのまま適用されているんですけれども、
将棋は99手いいてをさしても1手間違うとパーになるというゲームですので、
技術的に負けていると思われるのは非常に悔しい。
盤駒使って3時間きれたら1手15分だったらソフトとやったら私の5戦全勝だと思う。
将棋の常識そのものを覆すと言うことでなければ、
勝てると思うのでよろしくお願いします。

司会の方
久々の森下節でした。

下山さん
私自身は将棋をほとんど指せないので、検討室にお邪魔していろんな話を聞いたり、
動画で解説をきいたりしていろいろためになりました。
いろいろコンピュータ側にもまだまだ課題があるなという感じがあるので、
これからもどんどんプログラムを強くしていければとおもう

山本さん
今日の第5局は途中は金銀得くらいの駒得をしていたが、プロ棋士の見解は互角。
その後すべてのソフトでPonanza側の評価値がさがっていったので、
まだまだ改善できると思う。
人間でできることはコンピュータで全部表現できると思っているので
まだまだ頑張っていきたい。

屋敷九段
個人的には非常に熱戦で最後競り負けてしまったのは残念。
しっかり自分なりに準備ができた
ただ団体戦としては棋士側が1勝4敗と完敗だった。
今後電王戦が続くとしたら、関係者のみなさまにいろいろ考えてもらって、
続けていってもらえればと思う。
棋士側の完敗は残念だったので、棋士側の課題が残った。

谷川会長
第2回とレギュレーションを変更したが、コンピュータがさらに強くなった。
第1局の菅井五段は自信を持って送りだした若手だが、
習甦の指しまわしは見事だった。
MVPは竹内さんに決まったが、MVPにふさわしい活躍だった。
昨年に続いて今年も負け越し、
厳しい現実をうけとめなければならないと思う。

川上会長
人間と人間のルールを適用するのもおかしいのではないかと思う。
我々なりに考えた結果、電王手君をご協賛いただいた。
続くかどうかはわからないが、いろいろなやり方をためしていきたいと思う。

谷川会長
第2回とくらべて研究する時間があり、棋士に有利なルールだったとおもうが、
そのなかで4敗したのは
棋士にとって有利だったとは思うんですけれども、
今のソフトは事前に研究をしても当然必勝法などは解明できませんし、
作戦などもそのつど変えてくることができますので、
傾向などは掴むことはできても弱点は掴むことはできないと思う。

菅井五段
自分の場合は力負けで研究がいかせなかった。
コンピュータだけに対する必勝法は自分のなかで探そうということはなかった。

佐藤六段
責任を感じています。
必勝法を探すというよりも堂々とぶつかって勝ちたいと思った。
負けたのでそのやり方は間違っていたのかなと思う。

豊島七段
研究を一生懸命やったが必勝法をみつけるのは到底無理だなと思った。
人間同士の戦いと近い形でコンピュータとの戦いを探るということをやった。
自分の場合は必勝の手順ではないが、こうなったら勝つ可能性が高い、
負ける可能性が高いというのは漠然とだがちょっとず掴めた。

森下九段
プロとして非常に不甲斐ない。
ツツカナを借りて対人間で非常にトレーニングできて、ずいぶん指してもらった。
公式戦でも臆することなくさせたというのが非常に大きい。
将棋の勝敗は悪い手をさしてまけるということが多い。
谷川先生や羽生さんと対戦して、
なんでこの将棋を負けるんだと思うことが度々あった。
コンピュータは悪いとしてもすぐ後ろからひたひたひたひた着いて来る。
コンピュータの武器は読破力と記憶力。
人間側の武器は判断力と大局観。
どうしてもヒューマンエラーがでてしまう。今回も2手ほどあった。
そういったヒューマンエラーがが出ないようにして、やりたい。

屋敷九段
個人的には非常に満足しているが、団体戦としては1勝4敗で、
大将戦もまけて棋士側が完敗だった。
傾向と対策はだいたい練ってこれたと思う。
終盤のどろどろしたところ、
難しい局面でどういった手を選ぶかということで自力の差がでた。
終盤力を磨いていくしかない。公式戦でも有効に使っていけている。
ソフトを用いた研究のしかたを今後考えていかなければならない。

谷川会長
現状コンピュータの実力をどうとらえているかと聞かれて。
非常に難しい質問ですけれども去年今年の結果がありますので、
プロでも中位以上の実力があるというのは認めざるを得ない。
今後あるとすればどんな棋士がでるのかと聞かれて。
今後は未定で今日は60万以上の方が視聴され注目されているので、
結果をうけてということになると、
来年は相当な覚悟を持って望まなければいけないと思う。
タイトルホルダーに関しては、タイトルは将棋連盟のものではないと思っているので、
別なものと考えている。

川上会長
電王戦は白紙だが、トーナメントは開催する。

第3回電王戦はコンピュータの4勝1敗で幕を閉じました。
大将戦で負けた屋敷九段は、投了直前は席を外したり、
呆然と盤を見つめていたりと、見ていて痛々しかったのですが、
投了するといつものにこにこしている屋敷九段に戻ってびっくりしました。
また、個人的には第1局の習甦の手厚い指しまわしをみて、
こういう将棋が指せたらいいなあと思ったので、
習甦の竹内さんがMVPをとったことを非常に嬉しく思いました。

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PV 第3回電王戦第5局屋敷伸之九段vsponanza

第3回将棋電王戦 第5局 屋敷伸之 九段 vs ponanza


第3回電王戦もいよいよ最終局を残すのみとなりました。
屋敷九段は史上最年少の18歳6ヶ月で中原誠棋聖から棋聖位を奪取し、
初のタイトルを獲得した早熟の天才で、
前年に島朗竜王を倒して羽生善治竜王が作った、
19歳2ヶ月の記録を塗り替える快挙でした。
また、奨励会入会からプロ棋士になるのに3年という記録も、
三段リーグが無い時にプロになった羽生三冠や谷川浩司九段よりも早い記録です。

近代将棋1991年2月号より

屋敷さんの将棋は、変わり身の早さとか、切り替えの早さだという人がいますね。
「そうですか。ボクは一手一手の局面で考えるタイプなので」
なるほど。一本の読みを通していくというより、その時の状況で考えていくと。
盤上の最善手をもとめるというより、相手の考えていない、
意表の手を指してゆくタイプでしょうか。
「ええ。ヘンな手が、浮かぶんです。そしてその手が奇妙に気にかかる性質なんですね」


電王戦では人間は線で考え、コンピュータは点で考えるという特徴が言われますが、
屋敷九段は点で考えて相手を翻弄し、忍者屋敷と呼ばれました。
加藤一二三九段が著書の中で羽生三冠の将棋を「柔」、
森内俊之竜王名人の将棋を「剛」と表現していますが、屋敷九段は柔の将棋と言えます。

第3回将棋電王戦公式ガイドブックより山本一成さんの話

棋風は『ほわほわ』しているという人が多いんですが、ほわほわって何ですかね(笑)。
自由に育って欲しいので棋風とかは考えたことがなくて、
こうあって欲しいというのもないですね。
長所は強いところ。短所は長手数の読みで見落としをするところです。
長手数の読みはプログラムに入れてないんですよ。
以前、優勢な将棋で習甦に四十何手詰めのトン死を喰らったりしていますので。


第1局の習甦や第4局のツツカナは、
厚みを築いて相手の攻撃を跳ね返していく「剛」といった将棋でした。
ですがponanzaは「ほわほわ」ということで、
電王戦出場ソフトを決めた将棋電王トーナメントでのツツカナとの決勝戦は、
柔良く剛を制すという将棋だったのかもしれません。
団体戦としてはコンピュータが既に勝ち越しを決めましたが、
大将戦はどんな将棋になるのか、忍者対ほわほわの対決が楽しみです。

また、山本一成さんがponanzaを使って局面を調べつつ観戦記を書いています。
こちらもどうぞご覧ください。

山本一成とPonanzaの大冒険
電王戦第1局 菅井五段と習甦の観戦記
電王戦第2局 佐藤紳哉六段とやねうら王の観戦記
電王戦第3局 豊島七段とYSSの観戦記
電王戦第4局 ツツカナと森下九段の観戦記

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ponanzaが初代電王に輝く

11月2日~4日にわたって行われた第1回将棋電王トーナメントは、
ponanzaの優勝で幕を閉じました。
ponanzaの山本さんは今年の春に行われた第2回電王戦が終わった後に、
今度は大将として舞台に立ちたいと言ってましたので、
念願がかなったということになります。
特にTwitterで、
「オレ、電王戦トーナメント勝ったら結婚するんだ。」
「勝ちたい(結婚資金的な意味で」
とフラグ?をたてて心配されていましたが、見事に跳ね返しての優勝でした。
これで春の第3回電王戦に出場するソフトが決まりました。

5位 習甦 竹内章さん

今回の習甦は1次予選の最初で1勝3敗まで追い込まれ、
内容も攻めが暴発して負けるといった展開でしたので、
ちょっと電王戦出場は危ないのではないかとも思いました。
しかし持ち時間が増える決勝トーナメントでは切れ味を取り戻し、
Aperyとの第5位決定戦では解説の西尾六段が「かっこいい決め方」
と絶賛するような寄せを見せて快勝しました。
1次予選ではAperyに負けてしまいましたが、
電王戦出場をかけた5位決定トーナメント決勝戦で借りを返しました。
Aperyの開発者の平岡さんはTwitterで、
「Aperyを電王にしてやりたい。確率は低いが諦めてはいけない。」
「今日も早く来ることに関して他の参加者の誰にも負けなかった。」
と気合十分でしたが、惜しくも電王戦出場は逃してしまいました。

4位やねうら王 磯崎元洋さん、岩本慎さん

やねうら王は1次予選の初戦で負けましたがこれがいい方に働きました。
スイス式トーナメントというのは、初戦で勝ったら次も勝った人と対局、
負けたら負けた人と対局となるので、いい感じに裏街道で勝ち星を積み上げ、
最後の実力ソフトであるAperyとの対局では、
必殺のやね裏定跡が炸裂して快勝しました。
こちらに関してもAperyの開発者の平岡さんはTwitterで、
「富岡定跡みたいなのを一定のアルゴリズムで定跡から省くのって、
やね裏定跡仕込むしか無いかなという印象。
必敗形になって将棋が終わってても、
評価値自体はもう少し局面を進めないと下がっていかないので。」
と言っていて、技術者にとってインパクトのある考え方だったことがうかがえます。
開発者の磯崎さんもインタビューではしゃべりっぱなしで、
ソフトの名前、開発者の印象、実装した考え方といった面で、
非常にインパクトのある方でした。BM98の開発者は面白い人だった。

3位 YSS 山下宏さん

YSSは第2回世界コンピュータ将棋選手権から出場している古豪です。
AI将棋という名前でPS2版やWindows版のソフトも出されていたので、
こちらの名前だと知っている方も多いと思います。
第5回世界コンピュータ将棋選手権から、
Bonanzaの登場以降においても決勝トーナメント入りを逃していない、
非常に有力なソフトです。
2010年に将棋ソフトあから2010が清水市代女流王将に勝利したときに、
日本将棋連盟からアマチュア五段の認定を受けたという珍しいソフトでもあります。
1次予選ではBonanzaに敗れましたが決勝トーナメントで借りを返し、
第3回電王戦出場の切符を手に入れました。
また、3位決定戦ではやね裏定跡にはまらないように工夫をしたそうで、
やねうら王の磯崎さんがインタビューでずるいよずるいよとぼやいていました。
1次予選、決勝トーナメントと2度にわたって、
ダークホースのやねうら王を撃破し、Bonanzaも撃破した実力派の古豪、
YSSは森下卓九段と当たってほしいなあ。

2位 ツツカナ 一丸貴則さん

ツツカナは2010年の第20回世界コンピュータ将棋選手権が初登場で、
このときは21位とあまり奮いませんでした。
翌年も11位でしたが、2012年に3位に入り、
第2回電王戦で開発者の一丸さんと共に有名になったソフトです。
特にプロ棋士からの評価が高く、筋のいい将棋を指すと評判ですが、
指し手の読みの深さをプロ棋士の棋譜を元に自動調整しているとのことで、
プロ棋士から評判がいいのも納得です。
1次予選ではApery、AWAKE、Bonanza、習甦といった、
前評判の高いソフトに危なげなく勝利し、
ponanzaに敗れはしたものの優勝候補の強さを見せ付けてくれました。
決勝トーナメントもponanzaを追い詰めましたが、
敗れて準優勝になった後のインタビューで、
1位よりも2位か3位くらいのほうが気楽でいいなと思っていたのでよかった、
と言っていたので、望みどおり?の結果になりました。

1位 ponanza 山本一成さん、下山晃さん

ponanzaは2009年の世界コンピュータ将棋選手権が初出場で、
このときは31位でした。
2年後の2011年には5位になり、そこから4位、2位と着実に順位を上げ、
実力をつけています。
今回はBlunderの開発者である下山晃さんとタッグを組んで、
すさまじい強さを見せ付けての優勝でした。
1次予選は一度攻めたら止まらない猛烈な攻め将棋で他の将棋ソフトを圧倒し、
これは1枚も2枚も上の実力だなと素人の私にもわかるくらい、
インパクトのある勝ち方でした。
決勝トーナメントでは持ち時間が増え、
1次予選ほど圧倒とはいきませんでしたが、
準決勝、決勝とやや不利な状況からねじり合いでひっくり返し、
未知の局面でどのくらい最善手に近い手を指し続けることができるかという、
将棋の力という面で1番であることを証明しました。
ツツカナとの決勝戦では、
ponanza自身は▲7九金と受けられると攻めが切れてまずい、
と考えてたそうですが、その手をツツカナが逃してからは一方的になりました。
ハードの制限があるものの、春の世界コンピュータ将棋選手権よりも、
格段に強くなっているような印象を受けます。
ただふわふわした序盤にも磨きがかかっていそうで、
決勝戦でツツカナとの不思議な序盤戦も面白かったです。

個人的にはたまに映される開発者の部屋が面白かったです。
対局中にもかかわらず、
勝負しているはずの人間同士がなごやかに歓談しながら将棋を観戦していて、
とても不思議な光景でした。

K-Shogi開発者の本田啓太郎さんのブログより

今回、将棋電王トーナメントに参加して、
開発者の皆さんと会話をさせていただいたことでモチベーションが上がり、
また頑張ってみようかなという気持ちになりました。
開発時間の確保が最大の課題ですが。。。


Apery開発者の平岡拓也さんのTwitterより

ずっとコンピュータ将棋において勝てば棋譜がどんな内容でも良いと考えていたが、
一丸さんと長いこと話しながら将棋見てて、内容にもこだわりたいように思った。
最後の王手ラッシュとか、無意味な桂不成とかはコンピュータ将棋らしいし、
人に対しても失礼にはあたらないと私は考えているなど、美意識は人によるだろうけど。


やねうら王開発者の磯崎元洋さんのブログより

ツツカナとAperyとの一戦ですが終盤の寄せで驚愕の現象が起こりました。
ツツカナが大長考に入ったのです。
AWAKEの再来かとざわめきが起きるなか、ツツカナの作者は、
「fail-high*1したときは、さらに思考を続けるようにしてあるんですけど…」と、
一応意図的なものであることを強調。
「しかしさすがに考えすぎでしょ。時間残ってないですよ。」
「仮にfail-highしたときに思考続けるって言っても限度ってものがあるでしょ。
普通、5倍ぐらいの時間使ったら打ち切るでしょ。」
など否定的な開発者もいるなか、この長考によりツツカナが勝ちまで読みきり、
大盤面には9999の評価値が。
ツツカナが高らかに自分の読み切り勝ちを宣言したのです。これには観戦者全員驚愕。


ツツカナかっこよすぎです。。。
まだ将棋電王トーナメントが終わったばかりですが、
今後開発者さんが吐かれるであろう感想や裏話も面白そうですね。

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電王戦第2局、先崎学八段の観戦記届く

先崎学八段による電王戦第2局の観戦記がきました。

第2回将棋電王戦 第2局 電王戦記(筆者:先崎学)1/22/2
※5図と6図が逆になっているので注意してください。

先崎学八段は羽生世代の一人で、故米長邦雄永世棋聖の弟子です。
小学校四年生の時に内弟子として米長先生宅に住み込み、
林葉直子女流とともに師事していました。
五年生の時に奨励会5級で入会して10ヶ月で2級まであがり、
各地の天才少年が集う奨励会の中にあって「天才先崎」とニックネームがつきました。
ところがここから大きく躓き、
同世代の羽生三冠、森内名人、佐藤九段、郷田九段といった面々に追い抜かれていきました。
その後プロ入りするまで羽生さんと話すこともできなくなり、
記録係りも「羽生先生」と呼ぶのが嫌だからという理由でしなくなったそうです。
それでも17歳でプロ入りですから相手が悪かっただけだと思いますけどね。
そんな先崎八段がプロ棋士が初めてコンピュータに負けた対局の観戦記を、
プロは恥を売るのが商売だから仕方ない」で締めたのは印象的でした。 

プロ入り後はNHK杯で優勝したり、順位戦ではA級入りしたりと活躍されましたが、
多才すぎたせいか囲碁や麻雀、パチスロ、等々いろいろはまり、
棋士・先崎学の青春ギャンブル回想録なんて本まで出してしまうほどです。
将棋の棋理ではなく棋士にスポットを当てたエッセイも多く、
文豪としても才能を発揮されています。

下記は若かりし頃の先崎学八段が、中村修九段、郷田真隆九段と一緒に
北海道へバカンスに行った時の様子を書いたものです。

将棋世界1998年6月号より

舞台は海の幸をたらふく食べた後に入ったスナック。
女の子に囲碁と将棋の違いを説明している時のことだった。
酔った(多分)中村さんがいった。
「囲碁の盤の上にはところどころ目印がついているんだ。将棋盤の上にはそれがない」
なかなかに気がつかない、中村さんらしい説である。
たしかに碁盤には九つ、漆が盛り上がった点がある。そこを星といえ。これは間違いない。
だが将棋盤になかったかなあ。
先崎、郷田はしばらく沈黙した。なにせ一週間以上将棋盤を見ていない。
将棋のことなど一瞬も考えていない。自信がもてない。
やがて、おずおずと郷田が切り出した。
「そうでしたっけ、中村さん。将棋盤にも星みたいな飾りが付いていたんじゃあなかったっすか」
中村さんが「あのねえ」といった。「付いてないって」。
先輩である。その話はいったん終わった。
しばらくくだらない話をした後、郷田がぶつぶつ呟きだした。
「やっぱり付いているっすよ中村さん。そう付いている。四つついている」
「はあー、付いていないって、そんな点なんかあるわけない」
ある、ない、ある、ない。我々はもめた。両者とも一歩も譲らない。
酔っ払いがくだらないことでアツくなるのは世の常である。
それに、二人とも頑固なんだ、これが。
「ある、ある、ある。あるといったらある。大丈夫ですか中村さん」
「ない、ないに決まっている。だいたい郷田も何年将棋をやっているんだ、ないものはない」
「中村さんこそ本当にタイトルを取った男ですか、ある、あ、り、ま、す」
「いや、絶対にない」
この絶対という一言が郷田の闘志に火を付けた。郷田軍の進撃がはじまる。
「中村さん、今、絶対といいましたね。ぜえったい、ですね」
「ああ絶対だ」
「絶対ってことは100%ないってことですね、じゃあ僕が百円ここに出します。
百円と百万円で賭けましょう」
「あのなあ、お前、そういう極論……」
「極論は中村さんじゃないすか。万が一つも間違いないなら、百円貰い得でしょう」
「……」
「ほら中村さん、百円、あげますよ」
僕は正直いってあるともないとも確信が持てなかった。横で女の子が呆れだした。
「二人とも、本当に将棋指しなの」
このままでは埒があかないので、誰かに電話して聞いてみようということになった。
当時飛ぶ鳥を落とす勢いの羽生の家にジーコンジーコン。
「ねえねえ先崎だけど」
「なんですか、こんな夜中に」
「いや、実は(中略)で、あるかないか分かる、できれば見てくれない」
羽生も呆れたのだろう。
「悪いけどもう寝てるんで、そんなのいちいち見る気しないよ、けど、あるんじゃない」
席に戻って二人に、羽生がたしかあるんじゃないかといっていたと伝えた。
その時の中村さんの台詞はカッコ良かった。
「羽生時代もこれで終わった」
その後の羽生の活躍はご存知の通り。あるかないかは皆さんの盤で確かめて頂きたい。
そう、市販されている九割の盤の上には、ひっそりと、存在を恥ずかしがるかのように……。

やっぱり勝負師は意地っ張りでないと。

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