棋士はカワイイ!

将棋と棋士の魅力を伝えたい!そんなブログです。 なんか難しそう、古くてださそう、そんな印象を吹っ飛ばす!
指すのではなく観戦ならば簡単で面白い!

将棋電王トーナメント

電王戦FINAL!

「将棋電王戦FINAL」開催決定告知PV


電王戦タッグマッチ2014 PV


ニコニコ動画で将棋電王戦に関する記者発表会2014が生放送され、
今年の電王戦タッグマッチ、来年の電王戦、今後の電王戦について発表がありました。

来年の電王戦について公式ページ

来年の電王戦はこれまで通り5対5のタッグマッチで行われます。
出場棋士の発表は10月12日で、
タイトルホルダーは出ないもののこれまでの結果を踏まえ、
20代~30代前半くらいまでの年齢、
勝率が高くて6割4分~5分以上、
コンピュータとの対局に意欲的、積極的にとりくむ意志のある棋士、
という条件で出場棋士を選定しているとのことです。

ちなみに昨年度の勝率で6割3分以上の棋士は、
村山慈明七段 0.767
佐藤天彦七段 0.767
永瀬拓矢六段 0.745
菅井竜也五段 0.744
千田翔太四段 0.735
豊島将之七段 0.714
佐々木勇気五段 0.714
村田顕弘五段 0.711
稲葉陽七段 0.706
森内俊之竜王 0.700
大石直嗣六段 0.698
佐々木慎六段 0.684
澤田真吾五段 0.684
中村太地六段 0.682
阿部光瑠四段 0.680
羽生善治四冠 0.677
丸山忠久九段 0.667
及川拓馬五段 0.658
糸谷哲郎六段 0.650
広瀬章人八段 0.649
高見泰地五段 0.6429
有森浩三七段 0.6400
阿久津主税八段 0.6333
となっています。

※余談ですが勝率の高い棋士を調べようと将棋連盟のホームページをみていたら、
棋戦情報の棋戦一覧に電王戦がありました。こんなのあったっけ?

今年の電王戦タッグマッチについて公式ページ

来月の9月20日、23日、10月12日に電王戦タッグマッチが開催されます。
去年優勝した佐藤慎一四段と順位戦でA級の久保利明九段がシードで準決勝から、
残りの準決勝の2つの枠をかけて、AブロックとBブロックに分かれて予選が行われます。

9月20日Aブロック(解説藤井猛九段、三浦弘行九段)
屋敷伸之九段×ponanza
森下卓九段×ツツカナ
加藤一二三九段×やねうら王
高橋道雄九段×YSS
中村太地六段×習甦

9月23日Bブロック(解説渡辺明二冠、豊川孝弘七段)
佐藤紳哉六段×やねうら王
菅井竜也五段×習甦
西尾明六段×ponanza
船江恒平五段×ツツカナ
阿部光瑠四段×YSS

10月12日ファイナルラウンド(解説深浦康市九段、佐藤天彦七段)
シード選手
佐藤慎一四段×ponanza(ver.2013)
久保利明九段×習甦
Aブロック、Bブロックの優勝ペア

今後の電王戦について

今年の11月1日~3日に将棋電王トーナメント(公式ページ)が開催されます。
2016年以降は電王戦ラッグマッチを竜王戦、名人戦に次ぐ予算で開催したい。
電王戦の5対5の団体戦はこれで最後だが、
今後人間対コンピュータの戦いを一切やらないというわけではなく、
持ち時間等の条件やタイトルホルダーとの勝負など、折り合いがつけばやりたい。 

その他
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以上が今日の発表でした。
個人的に来年の電王戦で見たい棋士は今年11勝1敗と絶好調の糸谷六段、
順位戦A級で元タイトルホルダーでもある広瀬八段、
B級1組で4連勝中の佐藤天彦七段ですが、
若手ばかりのメンバーだと大将はどうするんですかね?
A級で元タイトルホルダーの広瀬八段が出場しないことには大将が決まらないような。
ちなみに昨年度勝率0.640の有森浩三七段は現在51歳!
電王戦出場は無いでしょうが若手に混ざって頑張りすぎです。

電王戦タッグマッチに関しては、
解説者や今後の展開も含めてかなーりドワンゴが推しているように思います。
はたしてひふみんはやねうら王の言うことを聞くのか、
佐藤紳哉六段とやねうら王は喧嘩しないのか、
ほぼ毎日自分で指したりソフト同士の対局を見たり研究につかったり、
ソフトと一緒に考えている時間が多いと語り、
優勝ソフトのponanzaを引き当てた西尾六段がどこまで勝ち進めるのか、
9月20日から本当に楽しみです。

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あかんパターンにはまるやねうら王

新ヒーロー登場 やねうら王さん「これ、あかんヤツや!」


ponanzaよりもレーティングが下、実力が下だと考えたやねうら王こと磯崎さんが、
勝率を最大にするにはどうすればいいか、というテーマで考えたのが、
必勝!やね裏定跡と三倍頑張るファーファ作戦でした。
ponanzaは必殺!やね裏定跡は回避できましたが、
三倍頑張るファーファ作戦には嵌ってしまい、
将棋が強いponanzaの山本さんは、
観戦中に結構冷や汗をかいたのではないかと思います。

羽生善治、岡田武史著「勝負哲学」より岡田監督の話

サッカーはフロックがいちばん多い競技でもあります。
あるふたつのチームが十回戦ったら、
何勝何敗でどっちが勝つかという確率はかなりの精度で予想できるんです。
しかし、トーナメントみたいな一発勝負となったなら、
その確率はにわかに当てられなくなります。
戦力比較にもとづく事前予想がもっとも裏切られるのがサッカーじゃないかなあ。
これを逆にいえば、サッカーは「弱者の戦略」が立てやすいスポーツであるともいえます。
たとえば、日本代表の監督として力が上のチームと戦うとき、
私はよくこんなふうに考えたんです。
「あの強い相手と十回戦っても勝てるのはせいぜい三回くらいだろう。
その勝てる三回はおそらくこんな戦い方をした場合だろう。
その戦い方をするためには何が必要だろう。
その小さな勝てる可能性を最大まで高めるにはどうすればいいだろう」
そんなふうに、
「勝てる偶然性」を少しでも蓋然性にまで高める模索をしょっちゅうくり返していました。


自分のソフトの勝率を冷静に考え、
弱者の戦略をコンピュータ将棋の世界に持ち込んだのがやねうら王の磯崎さんでした。
結果は堂々の4位ですから、有効性が証明されたと思います。
動画の最後にponanza評価値がプラスに転じているのを観て、
「これ…あかんパターンのやつや…」と意気消沈してましたが、
実はこの後終盤まで優位を保っていました。
ご本人もブログで
この局におけるやねうら王は、私の期待以上の働きだった。
やねうら王の善戦ぶりに拍手を送りたい。
と述べています。
コンピュータに弱者の戦略が通用するというのも面白い話です。

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ponanzaが初代電王に輝く

11月2日~4日にわたって行われた第1回将棋電王トーナメントは、
ponanzaの優勝で幕を閉じました。
ponanzaの山本さんは今年の春に行われた第2回電王戦が終わった後に、
今度は大将として舞台に立ちたいと言ってましたので、
念願がかなったということになります。
特にTwitterで、
「オレ、電王戦トーナメント勝ったら結婚するんだ。」
「勝ちたい(結婚資金的な意味で」
とフラグ?をたてて心配されていましたが、見事に跳ね返しての優勝でした。
これで春の第3回電王戦に出場するソフトが決まりました。

5位 習甦 竹内章さん

今回の習甦は1次予選の最初で1勝3敗まで追い込まれ、
内容も攻めが暴発して負けるといった展開でしたので、
ちょっと電王戦出場は危ないのではないかとも思いました。
しかし持ち時間が増える決勝トーナメントでは切れ味を取り戻し、
Aperyとの第5位決定戦では解説の西尾六段が「かっこいい決め方」
と絶賛するような寄せを見せて快勝しました。
1次予選ではAperyに負けてしまいましたが、
電王戦出場をかけた5位決定トーナメント決勝戦で借りを返しました。
Aperyの開発者の平岡さんはTwitterで、
「Aperyを電王にしてやりたい。確率は低いが諦めてはいけない。」
「今日も早く来ることに関して他の参加者の誰にも負けなかった。」
と気合十分でしたが、惜しくも電王戦出場は逃してしまいました。

4位やねうら王 磯崎元洋さん、岩本慎さん

やねうら王は1次予選の初戦で負けましたがこれがいい方に働きました。
スイス式トーナメントというのは、初戦で勝ったら次も勝った人と対局、
負けたら負けた人と対局となるので、いい感じに裏街道で勝ち星を積み上げ、
最後の実力ソフトであるAperyとの対局では、
必殺のやね裏定跡が炸裂して快勝しました。
こちらに関してもAperyの開発者の平岡さんはTwitterで、
「富岡定跡みたいなのを一定のアルゴリズムで定跡から省くのって、
やね裏定跡仕込むしか無いかなという印象。
必敗形になって将棋が終わってても、
評価値自体はもう少し局面を進めないと下がっていかないので。」
と言っていて、技術者にとってインパクトのある考え方だったことがうかがえます。
開発者の磯崎さんもインタビューではしゃべりっぱなしで、
ソフトの名前、開発者の印象、実装した考え方といった面で、
非常にインパクトのある方でした。BM98の開発者は面白い人だった。

3位 YSS 山下宏さん

YSSは第2回世界コンピュータ将棋選手権から出場している古豪です。
AI将棋という名前でPS2版やWindows版のソフトも出されていたので、
こちらの名前だと知っている方も多いと思います。
第5回世界コンピュータ将棋選手権から、
Bonanzaの登場以降においても決勝トーナメント入りを逃していない、
非常に有力なソフトです。
2010年に将棋ソフトあから2010が清水市代女流王将に勝利したときに、
日本将棋連盟からアマチュア五段の認定を受けたという珍しいソフトでもあります。
1次予選ではBonanzaに敗れましたが決勝トーナメントで借りを返し、
第3回電王戦出場の切符を手に入れました。
また、3位決定戦ではやね裏定跡にはまらないように工夫をしたそうで、
やねうら王の磯崎さんがインタビューでずるいよずるいよとぼやいていました。
1次予選、決勝トーナメントと2度にわたって、
ダークホースのやねうら王を撃破し、Bonanzaも撃破した実力派の古豪、
YSSは森下卓九段と当たってほしいなあ。

2位 ツツカナ 一丸貴則さん

ツツカナは2010年の第20回世界コンピュータ将棋選手権が初登場で、
このときは21位とあまり奮いませんでした。
翌年も11位でしたが、2012年に3位に入り、
第2回電王戦で開発者の一丸さんと共に有名になったソフトです。
特にプロ棋士からの評価が高く、筋のいい将棋を指すと評判ですが、
指し手の読みの深さをプロ棋士の棋譜を元に自動調整しているとのことで、
プロ棋士から評判がいいのも納得です。
1次予選ではApery、AWAKE、Bonanza、習甦といった、
前評判の高いソフトに危なげなく勝利し、
ponanzaに敗れはしたものの優勝候補の強さを見せ付けてくれました。
決勝トーナメントもponanzaを追い詰めましたが、
敗れて準優勝になった後のインタビューで、
1位よりも2位か3位くらいのほうが気楽でいいなと思っていたのでよかった、
と言っていたので、望みどおり?の結果になりました。

1位 ponanza 山本一成さん、下山晃さん

ponanzaは2009年の世界コンピュータ将棋選手権が初出場で、
このときは31位でした。
2年後の2011年には5位になり、そこから4位、2位と着実に順位を上げ、
実力をつけています。
今回はBlunderの開発者である下山晃さんとタッグを組んで、
すさまじい強さを見せ付けての優勝でした。
1次予選は一度攻めたら止まらない猛烈な攻め将棋で他の将棋ソフトを圧倒し、
これは1枚も2枚も上の実力だなと素人の私にもわかるくらい、
インパクトのある勝ち方でした。
決勝トーナメントでは持ち時間が増え、
1次予選ほど圧倒とはいきませんでしたが、
準決勝、決勝とやや不利な状況からねじり合いでひっくり返し、
未知の局面でどのくらい最善手に近い手を指し続けることができるかという、
将棋の力という面で1番であることを証明しました。
ツツカナとの決勝戦では、
ponanza自身は▲7九金と受けられると攻めが切れてまずい、
と考えてたそうですが、その手をツツカナが逃してからは一方的になりました。
ハードの制限があるものの、春の世界コンピュータ将棋選手権よりも、
格段に強くなっているような印象を受けます。
ただふわふわした序盤にも磨きがかかっていそうで、
決勝戦でツツカナとの不思議な序盤戦も面白かったです。

個人的にはたまに映される開発者の部屋が面白かったです。
対局中にもかかわらず、
勝負しているはずの人間同士がなごやかに歓談しながら将棋を観戦していて、
とても不思議な光景でした。

K-Shogi開発者の本田啓太郎さんのブログより

今回、将棋電王トーナメントに参加して、
開発者の皆さんと会話をさせていただいたことでモチベーションが上がり、
また頑張ってみようかなという気持ちになりました。
開発時間の確保が最大の課題ですが。。。


Apery開発者の平岡拓也さんのTwitterより

ずっとコンピュータ将棋において勝てば棋譜がどんな内容でも良いと考えていたが、
一丸さんと長いこと話しながら将棋見てて、内容にもこだわりたいように思った。
最後の王手ラッシュとか、無意味な桂不成とかはコンピュータ将棋らしいし、
人に対しても失礼にはあたらないと私は考えているなど、美意識は人によるだろうけど。


やねうら王開発者の磯崎元洋さんのブログより

ツツカナとAperyとの一戦ですが終盤の寄せで驚愕の現象が起こりました。
ツツカナが大長考に入ったのです。
AWAKEの再来かとざわめきが起きるなか、ツツカナの作者は、
「fail-high*1したときは、さらに思考を続けるようにしてあるんですけど…」と、
一応意図的なものであることを強調。
「しかしさすがに考えすぎでしょ。時間残ってないですよ。」
「仮にfail-highしたときに思考続けるって言っても限度ってものがあるでしょ。
普通、5倍ぐらいの時間使ったら打ち切るでしょ。」
など否定的な開発者もいるなか、この長考によりツツカナが勝ちまで読みきり、
大盤面には9999の評価値が。
ツツカナが高らかに自分の読み切り勝ちを宣言したのです。これには観戦者全員驚愕。


ツツカナかっこよすぎです。。。
まだ将棋電王トーナメントが終わったばかりですが、
今後開発者さんが吐かれるであろう感想や裏話も面白そうですね。

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いよいよ明日から将棋電王トーナメント開催

いよいよ明日から電王戦出場ソフトを決める将棋電王トーナメントが開催されます。
出場辞退された方もいて18ソフトが参戦することになりました。
将棋コンピュータ選手権で上位に来たソフトが優勝候補であることは間違いないですが、
これに同じスペックのマシンだとどうなるか、
ダークホースは誰かいるのかというのが見所でしょうか。
ponanzaの山本一成さんがBlunder(第23回世界将棋選手権で2次予選敗退5勝4敗)
の下山晃さんとタッグを組んでいて、
「優勝をして、第三回電王戦で大将を目指します。」
と宣言していますので、どのくらい強くなったのが注目です。
個人的にはブログで
「今回の電王戦でいままで費やした電気代はキッチリ返してもらう」
と入賞宣言?をしているやねうら王さんあたりがダークホースになってくれると、
盛り上がるように思うのですが。
まさかBM98の生みの親の方だったとは知らず不勉強でした。
昔かなーりやりこんだように記憶してます。
他には元奨励会員の方が開発されているAWAKEや、
Aperyが電王戦出場を目標にかかげています。


出場ソフト(右が開発者名、敬称略)

AWAKE 巨瀬亮一

Apery 平岡拓也

Bonanza 保木邦仁

Calamity 川端一之

K-Shogi 本田啓太郎

Labyrinthus 細羽英貴

N4S 横内健一

ponanza 山本一成、下山晃

scherzo 氏家一朗

Selene 西海枝昌彦

YSS 山下宏

カツ丼将棋 松本浩志、福田栄一

習甦 竹内章

クマ将棋 上瀧剛

ツツカナ 一丸貴則

ひまわり 山本一将

メカ女子将棋 竹部さゆり、渡辺弥生、酒井美由紀、辻理絵子、木村健

やねうら王 磯崎元洋、岩本慎

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