米長邦雄 VS 中原誠 (1995年)


1995年に争われた第44回NHK杯テレビ将棋トーナメント決勝戦、
米長邦雄永世棋聖対中原誠永世名人の対局を、羽生善治四冠が解説する動画です。
前年は加藤一二三九段が7回目の優勝、
翌年は羽生さんが七冠を取ってNHK杯でも3回目の優勝を達成、という時代の将棋です。

加藤一二三著「将棋名人血風録─奇人・変人・超人」より

中原さんに連敗を続けるなかで、気がついたことがあった。
中原さんの将棋は、いってみれば洒落ているのである。洗練されているといってもいい。
「中原さんという人は、そこに魅力を感じて将棋を指しているのではないか?」
私はそう感じたものだ。
つまり、泥臭くない、洒落た手順、
巧みな手順を組み合わせながら勝つことに魅力を感じている─
それが中原さんの特徴だと気づいたのである。


動画でも羽生四冠の解説の局面では、
米長永世棋聖の5二成桂、8八角、2五銀が中原永世名人の王様を取り囲んでいます。
しかしそこから中原永世名人の洒落た手順が炸裂し、
王様を取り囲んでいる3枚の駒をすべて取り払って必勝体勢を築いてしまいました。
こういうエレガントなものを朝のサッカーでも見たかったんですけどね。

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