羽生善治棋聖に森内俊之竜王が挑む第85期棋聖戦5番勝負第1局は、
羽生棋聖が森内竜王を下し初戦に勝利しました。

振り駒の結果森内竜王が先手番になり、横歩取りの進行になりました。
この2人は先月まで名人戦を戦っていましたので、
名人戦では出なかった戦型になりました。

ニコニコ生放送では解説が佐藤天彦七段、聞き手が本田小百合女流三段でしたが、
佐藤七段がさっそく最初のおはようございますを噛んでいました。
佐藤七段は名人戦に出ていない戦型の角換わりか横歩取りを予想していたらしいです。
横歩取りでの戦型予想アンケート。
6二玉19.4%、5二玉45.3%、4二玉5.9%、4一玉7.0%、青野流9.8%、その他12.5%。
あなたの身分アンケート。
働かざるもの34.5%、平民33.4%、貴族18.3%、将棋指し4.6%、その他9.2%。

佐藤七段は対局時に扇子、リップクリーム、フリスク、ブレスケアを持ってくるとのこと。
また、スーツは正座するので膝の部分の傷みが早いというのはあるが、
お気に入りのスーツで指す方が気分がいいそうです。
名人戦は相掛かりで研究将棋というより力将棋だったが、
横歩取りでも△8四飛型は金銀の位置にいろいろなパターンがあるため、
両者ともこの組み合わせを本線として研究することはできない力将棋になったそうです。
後手が羽生棋聖ですから、
名人戦の時と同様に定跡が整備されていない形を選んでいますね。
△8四飛型は△8五飛型と比べて全面戦争にはなりにくいそうです。
森内竜王は進展性の高い形を選んだので、後手から動く将棋になる、
羽生名人の駒組はあまり見ない形らしく、用意してきた形と思われる、との解説。

指すのも見るのもマイブームな戦型アンケート
ダイレクトイズム4.2%、角交換振り飛車イズム8.9%、ゴキゲンイズム7.0%、
石田イズム6.8%、矢倉イズム26.3%、角換わりイズム6.6%、相掛かりイズム11.4%、
横歩イズム11.1%、その他17.6%。
意外と居飛車党が多いです。私は角換わりイズム。

佐藤七段が語る貴族の暮らし。
負けた後でも勝った後でもクラシックをよく聴いて気持ちを切り替える。
バロック以前から近代までの曲をよく聴く。モーツァルトが好き。
ピアノを習っているが全然初心者レベルらしい。
ベートーベンのピアノソナタ19番第1楽章を練習中で、
週1回ピアノ教室に行くとのこと。
ピアノの発表会で子供に混じって大人一人で演奏したらしい。
最初はモーツァルト第40番第1楽章のピアノ初心者版みたいな曲で、
2回目はバッハのインベンション4番という曲。
好きな洋服のブランドはアン・ドゥムルメステール。
本田女流は上手く言えずに「今度安食ちゃんに言ってもらわないと」

どちらを持ちたいかアンケート
後手羽生棋聖28.7%、先手森内竜王22.5%、ニャン48.7%。
羽生さんは20%くらい補正がかかるんですが、
森内竜王が4タテくらった直後なので判官びいきもありますか。
ちなみに佐藤七段は現局面では先手を持ちたいとのこと。

質問メールコーナーになると、BGMでピアノソナタ第19番が流れました。
佐藤七段はタイトル戦に出た時にどんな和服にしますか。
和服に関しては全然分からない。1着も持っていない。
マントは実は結構便利。ちょっと思っていたより寒いぞと言う時にさっと羽織れる。
BGMに気がついた本田女流「貴族の部屋へようこそ」

将棋を指しているとき頭の中で曲が流れていますか
流れる。夕食休憩で相手が居ない時にリズムをとって考えたりする。
ブルックナーの交響曲の激しい部分といった、
気分によって曲がかわり、どんどん集中してのめりこむ時に流れる。
モーツァルト、ベートーベン、ブルックナー、勇壮な曲、推進力のある曲。
勝った時は楽しくて明るくてうきうきしたような感じの曲。
負けた時は出だしから短調で暗い曲。
負けた気分を極限まで盛り上げたい時はモーツァルトのレクイエムとか一緒に歌う勢いで。
負けた後も癒されたいときはフォーレとか。
バッハはシリアスな雰囲気を感じる作曲家で内向的。声楽曲も好き。
加藤一二三九段ともクラシックについて話したことがある。
メンデルスゾーンの交響曲第3番スコットランド。指揮者カラヤン。
これがいいということで一致した。

羽生さんとの対局で負けた後に、
モーツァルトと作曲対決したような気分とツイートしたことについて。
感想戦で自分が悪手を指した局面でいい手を指摘されてなるほどなと思ったり、
羽生さんは客観的に観て歴史に名を残す棋士、
ベートーベンとかそういうことになりますからねえ。

貴族先生に質問です。今日のおしゃれのポイントはなんですか。
コーディネートとしてはスーツの下えりの部分が広い。最近は狭いのが多い。
広めの下襟に凄く細いネクタイを合わせているのがまずポイント。
定跡的にはネクタイの幅の広さは合わせるのが普通だけど、
ドットのネクタイにコサージュの合わせはどうかなとやってみようかなと。
対局だと細いネクタイは留めにくいので普通のネクタイ。

伊奈めぐみさんのマンガに登場する時に、事前に言われるのか。
事前に言われて全然かまいませんと答える。渡辺さんとあまり指しはしない。
よく渡辺さん戸部さん村山さんと集まっていた時期がある。
遊びとしてはWiiとかやっていた。Wiiテニス、Wiiボーリング。
渡辺さんが一番強い。一人だけゲージが違ってプロとかになってる。挙動がシリアス。
めぐみさんには手料理を振舞っていただいておいしく食べた。
みんなでわいわい食べて少ししたら遊ぶといった感じ。

渡辺さんに教えたというクラシックコンサートに行く心得
心得というほどの心得はない。事前に曲を予習しておく。
服装はあまりラフすぎなければよい。
世間に思われているほど厳しいドレスコードがあるわけではない。
ずっと集中力が持つわけではないのでちょっとうとうとするのは仕方ない。
演奏会で眠るのは結構気持ちいい。
渡辺さんは第九を聴きにいくときに、
今まで聴いたことが無いので予習した方がいいのか、
どういう経緯で作られたのかとか聞かれた。
初めて聴く第九っていうのもいいなあと思って、
聴いて予習しないで行ってもいいのかなと思った。
行くまで判らないというのも楽しさなので。
佐藤七段は年10回はコンサートに行く。
先月は2回行った。1人だったり友だちとだったり。

宇宙戦艦ヤマトについて。
子供の頃に見たのが最初。4歳か5歳くらいのときでさらば宇宙戦艦ヤマトという映画。
どういうことなんだろうというのが感想だった。
次にパート1の劇場版を何回も見た。
たまにあるテレビでの再放送もちょこちょこ見た。
ヤマトがすごくかっこよくって好き。
展開も王道でひねった感じはないが、やりたい事をやっていたのがいい。
描写も宇宙ならではというより製作側が作りたいようにやっている。
子供の頃はプラモデルを少し持っていたが、大人になってからは無い。
映像を見ているのが好き。
最近は宇宙戦艦ヤマト2199ですよね。
自分の世代でヤマトが見れたというのは嬉しい。今度やる劇場版は見に行きます。
ヤマトが分かり合える仲間はそんなにいない。
映画館に行って自分がこの世代でヤマトを見ていると思って泣くみたいな。

盤上では羽生棋聖が攻めて森内竜王が受けるおなじみの展開に。

昼食アンケート
SUSHI38.2%、Amphora27.1%、GMO12.9%、ChineseFood21.8%

昼食後の解説では既に後手の羽生棋聖が面白い局面になったとのこと。
いろいろな攻め手があるため。
初手から解説をしていると、対局室のカメラでは羽生棋聖と森内竜王、
立会いの小林健二九段で話し合いになっていました。
口笛のような音が鳴ったり止まったりしているのでそのせいかとコメントがざわつきます。
その後小林九段と副立会いの豊島将之七段がきて一時中断に。
天井カメラの調子が悪く、
映像が点滅するたびにカメラからビープ音が鳴っているとのこと。

中断局面で次の一手アンケート。とはいっても森内竜王の歩が成った局面なので、
同桂59.9%、同銀28.7%、その他11.4%。
佐藤七段は自分だったら同桂を考えて、
具体的に攻めをつなげる手が見つからなかったら銀で取るとのこと。

質問メール埼玉県河口市の貴族から
スーツで取り入れている新定跡、佐藤七段にとっておしゃれとは何か。
スーツの袖口のボタンは4つが一番多いが佐藤七段が着ているスーツは7個。
オーダーメイドで7個にした。
中世から近世のヨーロッパのファッションが好きで、ボタンを装飾的に使うことがあった。
スーツのボタンはそこまで実用性を求められているものではないので、
装飾的なものを取り入れた。7個あるのはバランスを考えて。
七段になったからかとか、七冠を取るからかとか聞かれたらしい。袖口を広げている。
その後佐藤七段のスーツのお腹のあたりをアップして放送する謎番組に。

天井カメラが不調とのことで、
佐藤七段「私の推理では同銀7七歩同歩同銀と進んだのではないか」
その後の天井カメラの映像で推理通りに進んでいると判明しました。

小林九段から電話。
盤の上のカメラが不調でシャッター音のようなものがして、
主催の産経新聞と話し合った上で約15分中段した。
その間に技術の方にきてもらって調整した。
ぴゅーというのは風の音で、
海から吹く風の音でこれは仕方が無いということで了承してもらった。

佐藤七段は解説の後に少し後手を持ってみたいとのこと。
中盤は両者の構想が分かってからは手が当たりまくりです。さすが期待の若手。

おやつ時間になると、第85期棋聖戦オフィシャルスイーツブランドの、
ブールミッシュの担当者が来ました。
HPを見ると棋聖羽生善治、挑戦者森内俊之とトップにでかでかと表示してあります。
棋聖戦提供商品の一覧もすぐ下にあります。
生放送ではテーブルの上がお菓子満載に。やばい超おいしそう。
本田女流がはしゃぎまくりでした。
そしてこちらもどうぞとバンバン商品を出す担当者。
これは羽生さんのときのおやつより豪華かもしれない。
流石に計算しつくした角度のスプーンとかは出なかったけど。

解説に戻ったときの佐藤七段がため息気味に「いやあ・・・」
おやつを食べて満足しすぎである。

その後活躍しなさそうだった森内竜王の飛車が中央に動き、
羽生棋聖としては想定外の展開ではないかとのこと。
佐藤七段はちょっと先手持ちに。
角を切る手は攻めが細いかなあという解説でしたが森内竜王は角で金をもぎ取り、
羽生棋聖の王様の形を悪くしてから飛車に狙いを定めます。
森内竜王が席を外すと羽生棋聖が「ひえーそうかー」とぼやきました。
佐藤七段「僕も飛車好きなのでよくこういうことをするとからかわれるんですけども」
どちらかがもういいという局面のはずとのこと。
ここで森内竜王がようやくおやつ補給。

その後羽生棋聖は歩を2枚捨てて先手の陣形を乱してから、
飛車を取られないようにしようと言う辛抱の手を指します。
佐藤七段「複雑すぎてわかりません」
その後の解説で流石にこんな手が効いてたらすごいですけどと、
金をただで捨てる手を指摘した後に、佐藤七段と本田女流「・・・」
これは羽生三冠が張った罠はこれかもしれない。

どちらがいいかアンケート
先手森内竜王42.9%、後手羽生棋聖57.1%。

その後解説を進めて佐藤七段は先手優勢くらいの形勢判断になりました。
しかし直後に指された森内竜王の手で佐藤七段が困惑し、コメントもざわつきます。
羽生棋聖も長考し、そのまま残り10分を切りました。そして「ああー」
羽生棋聖がぼやくくらい難しい局面なんて誰もわかんねーお。
残り6分ですにも「ううーん」
しかしその後数手進むと佐藤七段「これは後手がはっきりいいですね」
ぼやきまくってる間に読みきったのだろうか。
その後解説通りに手が進み、森内竜王が投了しました。

佐藤天彦七段の解説は楽しみでしたが、
後手の形は中原流相掛かりに部分的に似ていて、
その戦型ではこんな手が良く出てくる、といった解説が多かったです。
また、こういう思想ですねと締めたり、
こういうテクニックですねと締めたりして、
技術のことと戦略のことを区別しながら解説しているように見えました。
そのせいか構想を理解した後の中盤の指し手はばしばし当てていましたが、
終盤の詰む詰まないの変化は中盤の時のほどの冴えは無かったですかねえ。
名人戦の解説で詰むや詰まざるやの変化をばしばし並べてた、
三浦弘行九段のイメージが頭に残っていたせいかもしれませんが。
あれは友人の結婚式でも詰め将棋を解くという鍛錬が生んだ芸なんですな。
今回の棋聖戦ではおやつスポンサーの担当者が生放送に登場したり、
質問メールコーナーの時に貴族先生に合わせてクラシック音楽をかけるなど、
ニコニコ生放送は新しい試みをちょいちょい出してくるのがいいですね。
それにしても好調な森内竜王にここまで勝ってしまう羽生棋聖を見ると、
いよいよ今年永世七冠になるのかなという勢いを感じます。
棋聖戦第2局は6月21日の土曜日、
ニコニコ生放送では解説が今年からA級に昇級している広瀬章人八段、
聞き手が山口恵梨子女流初段です。
先手番をブレイクされた森内竜王がどんな戦型を選ぶのか注目です。

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