斎藤五段が解く難問詰将棋


斎藤慎太郎五段は畠山鎮七段門下で、14歳で奨励会三段になった天才です。
そこからプロになるまで4年かかりましたが、
デビュー直後の順位戦では9勝1敗で昇級しました。
10代の棋士がすぐに昇級というのは屋敷伸之九段以来とのことで、
その屋敷九段はいきなり棋聖位へ挑戦、翌年棋聖位獲得ですから、
師匠の畠山七段は相当期待しているのではないでしょうか。
斉藤五段は詰将棋解答選手権の第8、第9回の優勝者で、
記録係として次のようなエピソードを残しています。

米長邦雄著「将棋の天才たち」より

谷川浩司と藤井猛が竜王戦で戦った。谷川が詰みを確信し、藤井も観念して詰まされた。
藤井が投了した直後、記録係の16歳三段の少年が発した言葉に、
居合わせた全員が驚愕した。
「藤井先生がこう逃げていれば詰まないのではありませんか」
そんな馬鹿な。竜王を何期も獲った二人の一局だ。
谷川の寄せは万にひとつのミスもないはず。
だがみなで調べた結果、16歳の少年の意見が正しいと分かった。
さらに、詰みはなくても谷川には絶妙の一手があって、勝ちには変わりはなかったのだが、
その手を発見したのも少年だった。
詰むか詰まないかが焦点になっているので、絶好の一手については語らなかった、
というからいい話だ。
私なら自慢気にその一手も示して得意然としたことだろう。
<中略>
今は19歳となったその少年は斎藤慎太郎。
小学2年生のとき、イベントで畠山鎮七段(当時六段)に将棋を教わって以来、
畠山先生の追っかけとなった。
<中略>
当然プロになりたいと思うようになった。畠山鎮先生に手紙を出した。ここからが面白い。
先生の方は、自分のような者が師匠になって良いものか、早速、谷川浩司に相談した。
「縁というものがあるのです。縁を大事にして下さい」と、谷川にしては上出来の一言。
畠山先生は意を決して入門を許した。


関西での谷川会長の信用がうかがえます。
動画では28秒で詰め将棋を解いていますが、
28秒でこれだけ解説が出来るほど手を読んだということですよね。
回り道も含めると何手読んだのか恐ろしいです。
エピソードの谷川藤井戦でも、
最後に打ち歩詰めで藤井玉が逃れるという手順をみつけたそうです。
途中で後ろに下がってまた考え込んだのは、できたと思ってから罠に気がついたのかも?
おかしいな、同じ人間のはずなんだけどこんなに早く手が読めないんですけど。

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