渡辺明竜王に森内俊之名人が挑戦している第26期竜王戦七番勝負第3局は、
渡辺竜王が森内名人を下しました。
これで勝敗は渡辺竜王から見て1勝2敗、
ただし次は竜王が先手番で、両者先手が有利なゲームだと思っていますから、
一気に番勝負の流れを引き戻した感じです。
戦型は三度後手急戦矢倉になりました。両者意地っ張りです。
1日目は渡辺竜王が序盤早々に香車を損するという、
後手がまずいのではないかという結論が出ている手順を選んだため、
初日から見所満載になりました。
矢倉には銀損定跡という、
先手が銀を損する変わりに先攻するという考え方がありますが、
後手が香車を損して、桂馬も損してその変わりに王様を固めて先攻するという、
現代将棋の権化たる渡辺竜王らしい?戦型になりました。
(王様が)固い、攻めてる、(攻めが)切れてないというのが、
現代将棋の勝ちやすいパターンですが、
後手で桂馬と香車を損してもそのパターンに持ち込めば勝負になるというのは、
ちょっと考え付く人は少ないと思います。
その構想に森内名人も王様をぐいっと上がって全力で受け潰しにいきます。
途中までは渡辺竜王の攻めが決まっているのではないかとの見方がありましたし、
ponanzaの評価値も竜王有利となっていましたが、
手が進んで105手目くらいの局面では名人+15竜王-15といった値で、
コンピュータもさっぱりわからないといった難解な局面でした。
しかし113手目に森内名人が指した▲6五桂が、
詰めろ逃れの詰めろに見えて毒饅頭でした。
この手は△6七角からの詰めろは消していたのですが、
△6九角からの詰めろは消えておらず、竜王も△6九角から名人の王様を詰ませ、
森内名人の投了となりました。
ニコニコ生放送では初日の解説が田丸昇九段、聞き手が上田初美女流三段でした。
初日ということで雑談多めでしたが、
田丸九段が将棋クイズ大会を用意してるとは思ってなかったのでびっくりしました。
二日目は解説が森下卓九段、聞き手が安食総子女流初段でした。
森下九段は第3回電王戦に出場されますが、
コンピュータを良きスパーリング相手と言っていたので、
準備がかなり進んでいそうで安心しました。
今日は律儀先生の律儀なゆえの毒吐きは少なめだったかな。

さてこれで竜王から見て1勝2敗、第4局は21日と22日にわたっておこなわれます。
初日が解説田中寅彦九段、聞き手鈴木環那女流二段、
二日目にいよいよ羽生善治三冠が解説として登場し、聞き手が藤田綾女流初段です。
今日のニコニコ生放送で17万人くらいの人数でしたので、
羽生三冠の日はかなり大人数になりそうですね。

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