将棋第84期棋聖戦五番勝負第1局羽生善治棋聖vs渡辺明竜王 1


将棋第84期棋聖戦五番勝負第1局羽生善治棋聖vs渡辺明竜王 2


将棋第84期棋聖戦五番勝負第1局羽生善治棋聖vs渡辺明竜王 3


6月4日にニコニコ動画で生放送された第84期棋聖戦第1局、
羽生棋聖対渡辺三冠を船江恒平五段が解説したときの様子です。
途中から佐藤慎一四段が登場して、電王戦コンビで解説していますが、
2番目の動画の3:30あたりで、二人が思いもよらない手が飛び出しました。
この後感心することしきりでしたが、後日渡辺三冠が自戦記でこの△6六歩を、
均衡を台無しにしてしまった悪手と言っていて、トッププロ同士の将棋の難しさが伺えます。
私は対局を見ていて、
午前中のうちに羽生棋聖がリードしてそのまま押し切る圧勝でしたと書いているのですが、
渡辺三冠は先手に新工夫見せられながらも細かい技を駆使した結果均衡が取れていた、
と将棋世界8月号で述べているので、とんでもない大はずれだったようです。
でも飛車を閉じ込められて苦しいと思うんだけどなあ。
△6六歩に変えて攻め合いを目指す△2八歩で難しかったというのが渡辺三冠の感想でした。
また、その直前の▲6五桂では渡辺三冠も解説の二人と同様に▲7五桂を読んでいて、
その場合は攻め合いの△2八歩でいい勝負というのが渡辺三冠の読みでした。
そのため▲7五桂より直線的な▲6五桂を指されて、
この手に対してだと攻め合いが間に合わないと考えてしまったということです。
後手が苦しいと思っている解説陣と、いい勝負と思っている対局者では、
局面をどう見ているのかが全然違うので浮かんでくる手もずいぶん違います。
渡辺竜王は△2八歩と指せなかったことを後悔していますが、
後手が悪いと思っている船江五段は、
△2八歩は間に合わないと一瞬述べただけにとどまっています。
ただ解説の船江五段も佐藤四段も、
検討を進めているうちになんだか難しいことに気がついているのは流石ですね。

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