第23回世界コンピュータ将棋選手権の決勝が終わり、
Bonanzaが初登場初優勝を遂げた2006年以来の優勝を遂げ、
去年の二次予選敗退から大復活を果たしました。

最終結果はこちら

1位Bonanza(5-2)
2位ponanza(5-2)
3位GPS将棋(5-2)
4位激指(4-3)
5位NineDayFever(3-4)
6位ツツカナ(3-4)
7位習甦(2-5)
8位YSS(1-6)

5勝2敗で3ソフトが並びましたが、
どれだけ強い相手に勝ったかという差でBonanzaの優勝となりました。
簡単に言いますと自身が勝った相手がどれだけ勝ったかで順位を決めています。
BonanzaはGPS将棋、激指、NineDayFever、ツツカナ、YSSに勝っているのですが、
今並べたソフトが合計で16勝しています。
ponanzaはBonanza、激指、ツツカナ、習甦、YSSに勝っていて、
これらのソフトは合計で15勝、GPSは同様の計算で14勝ですので、
Bonanzaが強いソフトに勝ったということで優勝になりました。

Bonanzaは2009年にソースコードを公開しました。
その後ボナンザライブラリを利用した、
ボナンザチルドレンと呼ばれるソフトが次々登場して、
コンピュータ将棋界に革命を与えたソフトです。
しかし盤上でもボナンザ囲いと呼ばれる囲いを編み出しました。
これは今のボナンザでは出てこないのですが、
優勝した2006年のバージョンではよく指されていたものです。
しかし、今では角換わりの将棋で、
タイトル戦でもでてくる重要な囲いの一つになりました。
例えば第25期竜王戦第2局第4局で、後手になった丸山九段が指されています。
第2局は負け、第4局は勝ちだったのですが、
負けた第2局でも囲いを作って先手の攻めが止まったところでは、
後手がやや指しやすいくらいだったようです。
このようにBonanzaはコンピュータ将棋界、盤上の将棋両方に影響を与えました。

第3回電王戦が第2回のように開催されるとすると、
出場ソフトはBonanza、ponanza、GPS将棋、激指、NineDayFeverの5ソフトになります。
第2回で圧倒的な差し回しだったGPS将棋が3番目に登場ということで、
プロ棋士側としては頭が痛いところかもしれません。

ブログランキング・にほんブログ村へブログランキングならblogram