塚田泰明九段インタビュー 第2回将棋電王戦


将棋世界2013年4月号より

終盤はかなり強く、序盤は、たまに「え?」という手があります。
<中略>
昨年10月より、月1回のペースで研究会を行っています。
私が指したソフトはボンクラーズとツツカナです。あと激指12を購入しました。
<中略>
狙うはもちろん5戦全勝です。
が、現実的には3勝2敗でも勝ちなので、これがスコア予想です。
<中略>
対局まで2ヶ月少しですが、しっかりと準備して挑みたいと思います。
そして勝ちたいと思います。


塚田泰明九段は「塚田スペシャル」と呼ばれる戦法で、
1986年に公式戦22連勝した実力者です。
翌年には当時の中原誠名人・王座から王座のタイトルを奪取し、
順位戦でもB級1組を10勝2敗で1位となり、A級に昇級しました。

2勝1敗くらいで来てくれると嬉しいですね、
とはすごい正直なコメントですが、正直な塚田九段といえば南の島事件でしょう。

先崎学八段著「フフフの歩」より

南の島事件というのは、二人が付き合い真っ盛りの頃、
沖縄に行って、台風にあって帰れなくなってしまった事件のことである。
二人は、テレビ対局の対局者と記録係として、収録を控えていた。
だが飛行機は飛ばない。
二人の行動は、初期の恋人達がおおむねそうするように、隠密であった。
進退窮まった二人は、仕方なく別々に将棋連盟に電話をした。
「高群ですけど、実は沖縄に来ていましてこれこれしかじか」
「塚田です。実は南の島にいましてこれこれしかじか」
バレたら困るというので言葉を考えたわけだが、二人とも嘘が得意な性格ではない。
すぐバレるよ。これでは。
二人の熱愛は、親しい仲間内は感づいていた。帰って来た塚田さんに訊いた。
「一緒だったんですか?」
「いや実は・・・・・・(汗をふきふき)友達と二人で沖縄に行ったら、
偶然同じ飛行機に彼女がいて、(またふきふき)向こうも女の子の友達と来ていて・・・・・・」
「泊まったホテルが同じだったと聞いていますが」
「そうなんだ、偶然同じホテルで」
そんなに偶然が重なってたまるか。それにしても南の島というフレーズは見事だった。
同行を認めるわけにはいかない男の苦悩と、
嘘がつけない善良な性格とを見事に表わしている。
婚約してからの二人のアツアツぶりはとどまることがない。
高群さん曰く、「最近、たまに喧嘩するの」。勝手にしやがれ。

さて1勝2敗で回ってきてしまい、
勝ち越しを目指すには負けられない戦いになってしまった塚田九段ですが、
大舞台の経験もありますし、普段どおりの実力を見せてくれると思います。
戦型予想は横歩取りですが、
横歩取りは局面によっては詰みまで研究されているような戦型ですので、
Puella αの開発者伊藤英紀さんが乗ってくるかどうかですね。
第2、第3局共に開発者の方が力戦にするようにコンピュータに指示していましたが、
伊藤さんがそうしなければ、
コンピュータは恐れをしらないですから乗ってくると思います。

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