(将棋) 中田功×阿久津主税 (解説:藤井猛・中倉宏美) 1/3


中田功×阿久津主税 (解説:藤井猛・中倉宏美) 2/3


中田功×阿久津主税 (解説:藤井猛・中倉宏美) 3/3


先手の中田功七段は三間飛車を得意としている棋士で、
大駒を捌くというよりどんどん切って攻めていくことが好き、
という切れ味鋭い将棋を指します。
例えばこちらの将棋では、
84手目になんと自身の飛車を相手の歩と交換して、100手目に相手が投了しています。

 後手の阿久津主税七段は橋本崇載八段がやらかしたこちらのときの解説者で、
フォロー九段とも言われています。
橋本八段とは仲がいいようで、自戦記に次のような記述があります。

 阿久津主税は私のライバルである。
彼と出会ったのは奨励会入会試験のときで、早いものでもう11年経つ。
その間ずっと彼はライバルであり”目標”であり続けた。
同期で同学年ということもあり、彼とは仲が良く、いつも将棋を指していた。
でも彼には全く歯が立たなかった。彼は”天才”と呼ぶにふさわしい強さだった。
私は負かされるたびに悔しい思いをし、いつか勝てるようになりたいと一生懸命努力し、
ようやく互角に戦えるようになった。と同時に棋士になることができた。
今の私があるのは彼がいてくれたおかげである。
「アマプロ戦に出させてください」
6月のある日、私は焼肉をほおばりながら、向かいにいる内田記者に言った。
「だって亮介も負けちゃったし、それにアマが強い強いって騒がれているけど、
本当のプロの力を見せてやりたいんですよ」
そして隣にいる阿久津に、
「オウ、オマエも出るよな。アマとの力の違いを見せつけてやろうぜ」
と言った。彼は苦笑しながらうなずいた。
翌朝、写真を撮りましょうということで、私と阿久津は景色のきれいな公園に行った。
とても天気のいい日だった。
「オウ、ファイティングポーズとろうぜ、かかってこいやって感じでよお」
私がそう言うと彼はまた苦笑して、一緒にポーズをとった。
こうして2人は久しぶりに並んでフィルムに収まった。2人ともとてもいい顔だった。
私は何だかうれしかった。
でも今度2人で写真を撮られるときはタイトル戦で戦うときがいいなと思った。
だってそれが子どものときからの私の夢だったのだから―。 

流石にフォロー九段はつきあいがいいですね。

解説の藤井猛九段は藤井システムの創始者として有名で、
序盤と中盤の感覚にすぐれた棋士です。
反面、終盤で逆転負けをされることも多く、ご自身も

いろいろ勝ちのある局面で芸術的な負けを選ぶんです。
二択か三択の中で、これだけはダメだっていう手を3回くらいやる。

と述べています。
解説も序盤はびしびし狙い筋を解説してくれますが、
終盤になるにつれてどんどん怪しくなっていきます。
上の動画では、対局者も表情に出るくらい局面が複雑な中で、
これは詰まされちゃいましたね、先手玉ね。
これは容易・・・プロなら簡単な・・・
ちょっと待ってください。本当に詰むかな・・・
本当に・・・詰むのかな・・・
と、どんどんトーンダウンしていきます。そして最後に
詰まなければ・・・ラッキー♪
どっちがラッキーかですね。
となり、ラッキーな方が勝ちました。