棋士はカワイイ!

将棋と棋士の魅力を伝えたい!そんなブログです。 なんか難しそう、古くてださそう、そんな印象を吹っ飛ばす!
指すのではなく観戦ならば簡単で面白い!

七冠時代の羽生さんインタビュー

七冠時代の羽生善治さんインタビュー 1/2


七冠時代の羽生善治さんインタビュー 2/2


1995年3月、羽生善治六冠は谷川浩司王将に敗れ、七冠制覇を逃しました。
しかし棋王戦、名人戦を森下卓九段相手に防衛、
棋聖戦を三浦弘行九段、王位戦を郷田真隆九段、王座戦を森けい二九段、
竜王戦を佐藤康光九段相手に防衛し、
王将リーグを5勝1敗で抜けて再度挑戦者に名乗りを上げます。
そして谷川王将を4-0のストレートで下し七冠制覇を達成しました。
1995年度はタイトル戦に出ずっぱりだったにもかかわらず、
年度成績が46勝9敗、勝率.8364、NHK杯と早指し選手権にも優勝という、
事実は小説より奇なりと言いますが小説でこれ書いたら担当に怒られるんじゃないか、
というレベルのことをやってしまいました。

最初の動画では小学生時代に呼ばれた恐怖の赤ヘルの写真、
小学生将棋名人戦決勝戦での寝癖と羽生睨みといった貴重な映像も出てきます。
七冠制覇が勝つことのみを追求して将棋が狭くなることから離れ、
新しい発想や従来に無かった手を見つける次のステップへの第一歩になれば、
とインタビューで述べる羽生さんですが、
今ではどんな戦型でも指しこなすオールラウンドプレイヤーで、
これだけ活躍しても○○流といった棋風を表すキャッチフレーズが無く、
教授こと勝又清和六段に歴代名人の長所をすべて兼ね備えた男と呼ばれるという、
なんだか化け物みたいな状態になっています。

2番目の動画では七冠を逃してから再挑戦に至る道のりや、
ちょうどチェスでディープブルーがカスパロフに勝った
(トータルではカスパロフの3勝1敗2引き分け)
ということもあり、将棋でもコンピュータの方が強くなる未来が来るのか、
集中が深くなっていくと狂気に近づいていくということ、
将棋の奥の深さ、などなどインタビューが続きます。
これだけ勝ちまくっている時代の羽生さんでも、
将棋は難しい、とらえる人によって変幻自在に変わる、
と楽しそうに語っている貴重な映像です。

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わかりやすく困る山崎七段

【将棋】佐藤天彦七段の意表を突いた受けに困った山崎隆之七段


2013年のNHK杯テレビ将棋トーナメント、
佐藤天彦七段対山崎隆之七段(現八段)の対局で登場した、
佐藤七段の力強い受けとそれを見て困ったリアクションをする山崎七段の動画です。
佐藤七段は穴熊に囲って、攻め合いではなく相手の攻めに徹底抗戦、
という▲7八桂を指して、山崎七段は考慮時間を消費しつつ頭も抱えています。
実は佐藤七段は2008年の順位戦で、当時73歳だった有吉道夫九段と対局したときに、
有吉九段が▲9九玉と穴熊に組んで、▲8八香、▲7九桂と徹底的に受けられ、
221手という長手数で負かされた将棋があります。
その将棋は前例は無いながらも佐藤七段の研究範囲であったのですが、
その後の力強い受けについて次のように語っています。

高橋呉郎著「勝負という生き方 将棋棋士32人の肖像」より

「攻めたのが、よくなかったですね。▲8八香▲7九桂と辛抱されて、攻めがつづかない。
とくに桂馬は、ここまで辛抱されるとは思っていなかったんです。
腕力の強いベテランの先生らしい受けです。
若手どうしだと、腕力がないので、こういう組み立てにならないんです」


順位戦で大ベテランの先輩に見せつけられた力強い受けを、
5年後にNHK杯で魅せてくれる、というのも面白いですね。
有吉九段は大山康晴十五世名人の弟子で、
佐藤七段は大山十五世名人の弟子の弟子という、
師弟関係では伯父、甥の関係にあたります。
有吉九段と佐藤七段は所属が関東と関西に分かれ、
年齢も53歳差ですから一門といった感情は無いでしょうが、有吉九段から佐藤七段へ、
「腕力」と佐藤七段が表現したものが受け継がれたというのは因縁深いものを感じます。

佐藤天彦七段と言えば、
三段リーグ次点2回によるフリークラスでのプロ入りを蹴ったことでも有名です。

天野貴元著「オール・イン ~実録・奨励会三段リーグ」より「とりあえずプロ」を拒否した男

「信じられん話だ。アマヒコは三段リーグをナメてるな。ある意味凄いよ」
ある先輩棋士は、酒の入った席でこう話していた。
僕は何も言わなかったが、おおむね同じ思いだった。
いや、あのとき誰しもがそう思っただろう。
<中略>
彼ほどの実力があれば、フリークラスに入っても、
2、3年のうちに規定の成績をあげてC2級に昇級できたはずだ。
だがそうやって回り道をするよりも、あと、1、2期のうちに三段リーグで2着以内を取り、
表門からC2級に入るほうが名人への近道である、と彼はそう考えたのだろう。
少なくともそこに「とりあえずプロ」という思想がなかったことは確かだ。
<中略>
結局、彼が三段リーグをナメていたのではなく、
僕らが超大物だった彼をナメていたということがハッキリしたが、
彼のような真似のできる三段は今後、出てこない気がする。


佐藤七段は奨励会時代に、
フリークラスでのプロ入りを蹴ったこと以外にも大きな注目を集めたことがあります。
それは瀬川晶司五段のプロ入り編入試験のときに、
初戦の相手として登場し、瀬川頑張れという世間の注目の中で勝利したことです。
その時の舞台の袖で、佐藤七段は奨励会員に、
「奨励会の意地を見せてやってください」と言われてはっとしたそうです。
プロ入りを蹴った人ですから、
同じ奨励会員の中には佐藤七段を快く思わない人もいたでしょうが、
いつのまにか奨励会員の代表として大舞台に立つことになり、
大舞台で結果を出して翌年プロデビューということで、
超大物は何があっても収まるところに収まるように出来ているんですね。

佐藤七段は去年B級2組を全勝で駆け抜け、B級1組でも現在3勝0敗と好調です。
今後どこまで活躍するのか注目の棋士ですね。

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羽生さんの優雅な休日 チェス編

【チェス】グランドマスター(Nigel Short) vs 羽生善治 #1 Opening


【チェス】グランドマスター vs 羽生善治 #10 自戦解説


慶應の学食で日本最高峰のチェスバトルが行われていた話【おまけ】


2012年の4月21日にCheckMateLoungeというイベントがありました。
チェスの元世界チャンピオン挑戦者で当時世界ランキング51位のグランドマスター、
ナイジェル・ショートさんを迎え、
チェス全日本チャンピオンの小島慎也さんと、
将棋界から羽生善治さんが挑戦するというイベントで、
ニコニコ生放送でも放送されて現在でもタイムシフト視聴ができます。
羽生さんはこの時名人戦に挑戦中で、
3日後の24日、25日に対局された名人戦第2局では勝利しています。
対局の様子は将棋とは違い、そこはかとなく漂うオサレ感や、
羽生さんの顔がアップになって、めがキョロキョロ動いて考えている様子、
頬杖を突いて考える様子など、
将棋を指している羽生さんとは違った一面を見ることが出来ます。
結果は羽生さんが黒番(後手)で引き分け、
小島さんが黒番(後手)で負けとなりました。
チェスは将棋と違い引き分けが6割くらい、
残りの4割を先手2後手1くらいの割合で勝つゲームです。
しかしこの対局は羽生さんのチェスでのレーティングが2415、小島さんが2373、
ナイジェル・ショートさんが2665ですから、
羽生さんが黒番で引き分けたというのはレーティングから見ると快挙です。

一番下のおまけ動画は、羽生さんと小島さんが最初にチェスで対局したときのことを、
羽生さんが興奮気味に話しています。
慶應義塾大学日吉キャンパスの学食というなんだかすごい場所で、
日本のチェスのトップを争う二人が対局しているというのはなんだか不思議です。
そんな二人も食堂のおばちゃんにもう閉めるからと追い出されるとは。
羽生さんがプライベートで慶應の学食でチェスをしているというのも、
庶民派なのか浮世離れなのか不思議な感覚です。

小島さんのブログより
小島さんとショートさんの対局を解説しています。

羽生さんとショートさんの対局を解説しています。


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小藪千豊「加藤九段は本当にえげつない」

伝説の老兵ひふみん 初の対アマ平手対局


加藤一二三九段と言えば駒落ちの指導対局で手を抜かない棋士でもあり、
金銀の使い方が上手くて下手泣かせとも言われています。
つるの剛士さん加藤九段は、つるの将棋七番勝負という本の中で、
角落ちで対局しており、動画同様つるのさんが中飛車に構えますが、
加藤九段が棒銀を炸裂させて圧勝しています。
この動画では平手ですが、実力に差がある人同士での平手は珍しく、
加藤九段はつるのさんがどんな将棋を指すのかも分かっていますから、
上手い人がえげつない将棋を指すとどうなるかが良く分かる動画です。
つるのさんは角落ちの将棋もそうでしたが、
不利な局面では我慢してジリ貧になることを避けて前に行くタイプです。
加藤九段はそれを見越して自分の玉頭に無理攻めするように誘導して、
カウンターで綺麗に即詰みにしました。

ハイライト
つるのさんの▲5八金(1分14秒
飛車が向かい合った状態から加藤九段が中飛車にしました。
飛車先の歩を切れるチャンスですが、つるのさんは5秒くらいで見送ります。
つるのさんは角落ちで加藤九段と対局したときも棒銀に震えて受け損ねていて、
負けて元々なのは分かっているはずですが、
それが開き直りになっていないなあと見ていて思いました。
加藤九段も「あれ?」という感じで画面に顔を近づけていますね。

加藤九段の△8五桂(1分45秒
高美濃囲いから銀冠に組み替えるには▲2七銀、▲3八金の2手かかります。
しかし最初の▲2七銀は、金銀の連結を外すマイナスの手で、
2手セットで初めてプラスになるという手です。
そこでマイナスの手を指した瞬間に加藤九段が機敏に動いて開戦しました。
加藤九段は駒得で角も捌いてにこにこしていますね。

加藤九段の△5九角(3分4秒
指された瞬間のつるのさんのリアクションが面白いです。
普通は飛車金両取りに銀を打ったのですから、飛車が逃げたら金を取りそうなものですが、
加藤九段はさらに追撃していきました。
こういった手は次の一手の問題として図面が出ていたらわかりますけど、
実戦では取らない手は読みから省いてしまいがちです。

つるのさんの▲3四歩(3分57秒
なんとか攻め合う形までは持っていきたいつるのさんの決断の手です。
加藤九段の玉頭を攻めて何とか形にという意図ですが、
ここから加藤九段は守りに利いている自分の馬筋を止める△5五桂で攻めを誘い、
つるのさんの攻め駒である飛車に▲2四金と働きかけて無謀な玉砕特攻を急かします。
ここまでされたらやるしか手段が残っておらず、
つるのさんの攻め駒を手に入れた加藤九段がさくっとカウンターで決めました。
これが1300勝棋士の勝ち方ってやつですか。

つるのさんのぼやき(7分2秒
「いやーなんだろう。わけわかんなくなったなあ」とぼやくつるのさんですが、
角落ちで加藤九段に負けたときは
「自分の将棋がまったくできなくて。悔しいなあ」でした。
この対局も自分の将棋はまったくできなかったですが、
実力を出させてもらえるかどうかは上手い人次第なんですねえ。
小藪さんに「加藤九段は本当にえげつない」と言われてにこにこ顔のひふみんでした。

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北浜七段思い出の詰め将棋

将棋 魅惑の詰将棋 part1


北浜健介八段が詰め将棋のルールや用語を簡単な例題を元に解説し、
思い出の自作詰め将棋を披露する動画です。
北浜八段は詰め将棋作家かつ第4回詰将棋解答選手権の優勝者で、
詰め将棋に関しては詰む方でも解く方でも実績のある棋士です。
ニコニコでは穏やかな物腰と謙虚な人柄、
意外な展開に巻き込まれやすい体質から係長とも呼ばれていて、
解説なのに巻き込まれた山崎木村ぼやき感想戦の動画や、
勝ったのに巻き込まれてしまった石田和雄-ひふみん感想戦の動画では、
中間管理職としての生き様を見せ付けてくれます。
この動画では詰め将棋サロンで初入選した17手詰め将棋を披露してくれます。
詰め将棋を解いたことがある方ですと派手に駒を捨てる手順ばかり考えてしまいますが、
この詰め将棋はわざと筋悪な手と派手な手が両方あって、とても気持ちいい手順です。
詰め将棋のルールや用語を解説する時の例題は短手数の詰め将棋ですので、
こちらは解きながら楽しむことができます。

序盤から山崎八段の猛攻を受けて敗北してしまった木村八段。
感想戦では数々の名言でぼやきまくり、
そんな木村八段をフォローする北浜八段と、
「そうでもなかったですけどねー」とフォローを一蹴する勝った山崎八段。
最後には3人とも黙り込んでしまう落ちも秀逸です。

角損ながら攻め切って石田九段に勝利した北浜八段。
しかし感想戦では石田九段と加藤九段のおじいちゃんコンビによる猛攻を受けます。
ぼやき芸の大ベテランで加藤茶さんと声質が似ている石田九段と、
自分が見つけた妙手に喜んで直前の局面から並べなおさせる加藤九段、
おじいちゃんズが元気すぎて何故か聞き手みたいな役割になってしまう北浜八段でした。

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